従業員の健康サポートと健康経営の両立を進める施策として、福利厚生を通じた野菜・フルーツの提供を検討する企業が増えています。本記事では、現代日本における野菜・フルーツ不足の実態とリスクをはじめ、福利厚生として野菜・フルーツを提供するメリット、主な提供方法、人気サービスなど、企業が知っておきたい情報を網羅的に解説します。
野菜・フルーツを福利厚生として提供するメリット
野菜・フルーツを取り入れた食の福利厚生は、従業員の健康維持にとどまらず、企業経営にも直接的なメリットをもたらします。
まず挙げられるのが、健康経営を推進する上でのメリットです。経済産業省が推進する健康経営優良法人の認定取得において、食環境の整備は評価項目のひとつです。野菜・フルーツを活用した食事補助は、その具体的なアクションになります。
また、食の充実は従業員満足度の向上にもつながり、採用力の強化や離職防止にも効果が期待できます。
物価高が進む近年、生鮮食品を買い控える従業員も少なくありません。そんななか、野菜・フルーツを福利厚生として提供することは、単なる経済的なサポートにとどまらず、「会社が健康を気にかけている」という企業姿勢を示す上でも有効な施策です。
参考:健康経営優良法人認定制度(METI/経済産業省)
参考:ACTION!健康経営|ポータルサイト(健康経営優良法人認定制度)
関連記事:健康経営につながる食事施策は?導入のメリット、成功事例などを解説
「野菜・フルーツ不足」の現状と経営上のリスク
野菜・フルーツ不足をはじめとする従業員の食生活の乱れは、個人の健康問題にとどまらず、業務パフォーマンスや組織全体の生産性にも影響を与えます。ここでは、野菜・フルーツの摂取不足がどれほど深刻な状況にあるのか、さらに、それが企業にもたらす主なリスクを解説します。
厚生労働省の調査で明らかに|目標摂取量に届かない実態
厚生労働省が実施した「令和6年国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の野菜摂取量の平均は1日258.7g(男性268.6g・女性250.3g)でした。これは健康日本21(第三次)が目標とする350gに対して、約91g不足している計算です。
果物の摂取量を見ても、平均78.1g(男性70.4g・女性84.7g)にとどまり、目標の200gには122g届いていません。
なお、年齢階級別に見ると、20〜40代の働き世代で特に摂取量が低い傾向があります。会社の中核を担う世代ほど野菜・フルーツが不足しているという事実は、人事・総務担当者として見過ごせない課題です。
参考:厚生労働省|令和6年国民健康・栄養調査 結果公表
参考:厚生労働省|健康日本21(第三次)
コンビニ飯・外食中心の食生活が野菜・フルーツ不足を加速
忙しいビジネスパーソンのなかには、昼食をコンビニや外食で済ませる人も少なくありません。
手早く食べられるサンドイッチや丼ものは便利な反面、野菜・フルーツが十分に含まれているとはいえず、意識して選ばなければ、野菜もフルーツも摂りにくい食事になりがちなのが実情です。
さらに近年の物価高により、サラダやカットフルーツなど、割高に感じられる商品を避ける傾向も広がっています。
経済的な理由から食の質を落とさざるを得ない状況は、個人の努力だけでは解決できません。だからこそ、企業が食の面から従業員の選択をサポートする「食事補助」の意義は大きいといえます。
野菜・フルーツ不足が招く企業の損失
野菜・フルーツ不足による栄養の偏りは、疲労感や集中力の低下につながる可能性があります。
不調が原因で生産性が低下するプレゼンティーズム(presenteeism)は、欠勤に至らないため表面化しにくいものの、企業にとってコストでありリスクです。
毎日出社していても本来の力を発揮できない従業員が増えれば、組織全体のパフォーマンスに影響が及ぶことは避けられません。食の福利厚生は、従業員をサポートする施策であると同時に、生産性を守るための経営投資として位置づけることが重要です。
参考:こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト|プレゼンティーズム:用語解説
参考:経済産業省|健康経営オフィスレポート
野菜・フルーツ不足の解消に!福利厚生の「食事補助」
食事補助という形の福利厚生は、従業員が野菜やフルーツを購入・摂取するうえでの心理的・経済的なハードルを下げる有効な手段です。野菜・フルーツに特化した食事補助サービスは、主に以下の3つのタイプに分けられます。
- 設置型:オフィスに野菜・フルーツを届けて設置するタイプ
- フルーツ特化型:新鮮なフルーツをオフィスに配送するタイプ
- 家庭配送型:従業員の自宅に野菜・フルーツを届けるタイプ
それぞれ対象となる従業員の勤務形態や、企業の目的によって向き不向きがあります。各タイプの代表的なサービスを確認していきましょう。
【設置型】の人気サービス
「設置型」は、オフィスに設置した専用の冷蔵庫や冷凍庫に、野菜・フルーツを含む食品が定期的に届けられるタイプの福利厚生サービスです。出社した従業員がその場で手軽に購入・利用できるため、日常的に使いやすい点が特徴です。健康経営の施策として「見える化」しやすく、従業員への意識づけにも効果的です。
関連記事:設置型社食のメリット・デメリット。従業員が求める食事に関する福利厚生は?
OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)
「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」は、サラダ・フルーツ・惣菜などがオフィスに届く、設置型サービスです。専用冷蔵庫を設置するだけで利用でき、従業員は1品100円〜という手頃な価格で購入できます。
月間約160品のラインナップがあり、野菜・フルーツをバランスよく取り入れたい企業に向いています。商品の補充・代金回収・鮮度管理はすべてスタッフが代行するため、企業側の運用負担もほぼありません。
2025年7月時点での累計導入実績は20,000拠点以上と、設置型サービスのなかでも高い実績を誇ります。まずオフィスで手軽に食事補助を始めたい企業におすすめです。
参考:1品100円〜!設置型健康社食® OFFICE DE YASAI(オフィスでやさい)
WellStock(WellWa)
「WellStock」は、キリンビバレッジが提供する置き型販売サービスです。
野菜・フルーツ由来のスムージーをオフィスに常備でき、忙しい業務の合間でも手軽に栄養補給できます。初期費用・月額固定費は0円で、従業員は1本200円で購入するか、WellWaアプリの健康ミッションで貯めたポイントとの交換も可能です。冷蔵庫1台分のスペースがあれば導入できるため、オフィスに広いスペースを確保しにくい企業にも向いています。
WellWaのアプリと組み合わせた健康施策も展開できますが、WellStockのみの単体導入にも対応しています。飲料形式で手軽に野菜・フルーツの栄養補給をサポートしたい企業にフィットするサービスです。
参考:WellWa(ウェルワ)| 従業員の健康をサポートする健康経営支援サービス
【フルーツ特化型】の人気サービス
フルーツ特化型は、新鮮なフルーツをオフィスに届けることに特化したサービスです。見た目の華やかさから職場の雰囲気を明るくする効果があり、従業員同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。採用活動や定着率向上にも活用しやすい福利厚生施策です。
オフィスdeフルーツ
「オフィスdeフルーツ」は、日本最大の青果市場・大田市場から仕入れた新鮮なフルーツを、フルーツアドバイザーが選別してオフィスに届ける法人向けデリバリーサービスです。
果物を丸ごとの状態で納品するため専用冷蔵庫を必要とせず、届いたその場でつまめる手軽さが特徴です。初期費用・月額費用はかからず、配送料1回500円(税抜)+フルーツ代のみで利用できます。
エリアは東京23区が中心ですが、宅配便による全国配送にも対応しています。フルーツを福利厚生として取り入れたい企業や、会議・休憩時間のリフレッシュに活用したい企業に人気の福利厚生サービスです。
参考:オフィスdeフルーツ | 市場直送・法人向けフルーツデリバリー | ダイナミックフルーツ
フルデリ
「フルデリ」は、5種類以上のフルーツが入ったカットフルーツカップを定期配送するサービスです。
毎月ラインナップが更新されるため、飽きずに続けられる点が特徴です。冷蔵庫への搬入・補充までスタッフが代行するため、担当者の手間はほぼかかりません。決済はPayPayやクレジットカードなど、専用アプリを通じたキャッシュレスに対応しており、従業員も使いやすい仕組みです。
企業負担の目安は月3万円〜で、カット済みで届くため包丁やまな板も不要です。フルーツをオフィスで手軽に提供したいが、管理の手間は最小限にしたいという企業に適しています。
【家庭配送型】の人気サービス
家庭配送型は、従業員の自宅に野菜・フルーツを届けるタイプの食事補助の福利厚生サービスです。在宅勤務の従業員にも公平に福利厚生を届けられます。家族も含めた食生活支援として訴求できるため、従業員満足度の向上にもつながりやすいサービスです。
フクリやさい
「フクリやさい」は、全国の産地から農薬・化学肥料を抑えた「特別野菜」をプロが目利きして厳選し、従業員の自宅に届ける福利厚生専用サービスです。
価格は1家族あたり月2,980円(別途地域別送料500〜900円)で利用できます。自宅に届くため、在宅勤務者にも公平に提供できる点が大きな強みです。また、家族も一緒に食べられることから、「家族の健康も考えている会社」として従業員に伝わりやすい施策でもあります。
場所を問わず全員に届けたい企業の選択肢として、魅力的な福利厚生サービスです。
参考:フクリやさい | FOOD SUPPLY(フードサプライ)
ロスヘル
「ロスヘル」は、形や大きさが不揃いで通常の流通に乗りにくい「規格外野菜」を活用した家庭配送サービスです。フードロス削減というSDGsの観点から、企業の社会貢献姿勢をアピールできる点が他サービスにはない特徴です。
法人契約により通常発生する送料が6カ月間無料になり、パックのサイズに応じて7〜14種類の野菜が届きます。受付は月間10箱以上からとなっています。
健康経営と社会貢献を同時に打ち出したい企業や、SDGsへの取り組みを採用・ブランディングに活用したい企業にフィットし、従業員の健康支援と環境への配慮を同時に実現できる選択肢として注目の福利厚生サービスです。
参考:ロスヘル 地球に優しい野菜宅配 美味しい規格外野菜が安い通販定期便
野菜・フルーツの福利厚生サービスを選ぶ前に確認したい4つのポイント
実際に野菜・フルーツの福利厚生サービスを導入するにあたり、どれを選ぶべきかで迷うケースは少なくありません。ここでは、導入後に「思っていたものと違った」とならないよう、事前に確認しておくべき4つのポイントを解説します。
オフィスで食べるのか、自宅に届けるのか
事前に確認しておくべきポイントとして、まず挙げられるのが、従業員の勤務形態です。毎日オフィスに出社する形態が中心の企業であれば、設置型やフルーツ特化型が利用しやすい選択肢です。
一方、在宅勤務者が一定数いる企業や、客先に常駐する従業員などが多い企業の場合、設置型では一部の従業員しか利用できず、福利厚生の恩恵に格差が生まれます。こうしたケースでは、家庭配送型、もしくは後述する「チケットレストラン」のようなサービスが適しています。
福利厚生の公平性は従業員満足度に直結するため、特定の従業員だけが使えるサービスにならないよう注意が必要です。
野菜中心かフルーツ中心か
野菜とフルーツでは、訴求できる効果や従業員の受け取り方が異なります。
野菜中心のサービスは健康経営や栄養バランスの改善を前面に打ち出しやすく、健康経営優良法人の認定取得を意識した施策として位置づけやすいメリットがあります。一方でフルーツ特化型は、見た目の華やかさや食べやすさから従業員に喜ばれやすく、採用・定着への訴求としても活用できる点が魅力です。
両方を取り入れたい場合は、野菜・フルーツ両方を扱うサービスか、従業員が自分で内容を選べるタイプの福利厚生を検討しましょう。目的と予算に合わせて、野菜とフルーツのどちらを重視するかを先に決めておくと選択がスムーズです。
運用担当者の負担はどれくらいか
福利厚生サービスは導入後の運用が長く続くため、担当者の負担も重要な選定基準のひとつです。
設置型の多くは業者のスタッフが補充・管理を代行しますが、設置スペースの確保や廃棄処理の対応など、現場での作業が発生するケースも珍しくありません。
また、家庭配送型は従業員ごとの住所管理や申込手続きが必要になる場合があり、従業員数が多い企業では事務負担が増えることも考えられます。導入コストだけでなく、継続的な運用にかかる工数も含めて比較検討することをおすすめします。
非課税枠を活用できるサービスかどうか
一定の要件を満たす福利厚生の食事補助は、非課税枠を活用できるため従業員の実質的な手取りアップにも寄与します。具体的な要件は以下のとおりです。
- 従業員が当該食事の価額の50%以上を自己負担していること
- 企業の負担額が月額7,500円(税別)以下であること
これら2つの要件のうち、一方でも欠ければ課税対象です。従業員にとってよりメリットの大きい福利厚生施策にするためにも、忘れずに確認しておきたいポイントです。
関連記事:【2026年版】食事補助とは?福利厚生に導入するメリットと支給の流れ
2026年4月に上限が月7,500円へ拡大
2026年4月1日、令和8年度税制改正の施行により、食事補助の非課税枠が月額3,500円(税別)から7,500円(税別)へと、倍額以上に引き上げられました。
これにより、年間最大9万円が非課税対象となり、同額を現金で賃上げした場合と比較して、従業員の手取りに大きな差が生まれています。
参考:国税庁|食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて
関連記事:【税理士監修】食事補助の非課税上限が7500円へ!給与にしないための非課税の条件を解説
野菜・フルーツだけじゃない!飲食全般をまるごとカバーする「チケットレストラン」
設置型・フルーツ特化型・家庭配送型の食事補助は、野菜・フルーツの提供に特化している反面、利用できる場所や対象者が限られるという側面があります。
この課題を解消し、「すべての従業員に公平に、非課税枠を活用しつつ管理の手間のない食事補助の福利厚生サービス」として、近年注目度を高めているのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。
「チケットレストラン」は、全国25万店舗以上の飲食店やコンビニを社員食堂のように利用できる、食事補助の福利厚生サービスです。
加盟店のジャンルは幅広く、コンビニ・ファミレス・カフェ・三大牛丼チェーンなど多種多様です。内勤・外勤・リモートワークなど、すべての従業員が公平に利用でき、勤務時間中にとる食事やサラダ、ドリンク、フルーツ、おやつなどの購入であれば、購入のタイミングや場所は問いません。
2026年4月には、AIがレシートを自動解析する「証憑スキャン機能」が追加され、管理者の事務負担を最小限に抑えつつ、高い透明性を持った運用が可能になりました。
食事補助として日本で約40年、世界6000万人に利用されてきた実績と安心のサポート体制が高く評価され、すでに 4000社以上が導入する人気サービスとなっています。
関連記事:チケットレストランの魅力を徹底解説!ランチ費用の負担軽減◎賃上げ支援も
関連ページ:食事補助を福利厚生で導入するならチケットレストラン
【Q&A】野菜・フルーツの福利厚生にまつわるよくある質問
ここでは、野菜・フルーツの福利厚生について、多く寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
Q. 野菜・フルーツの福利厚生は小規模な企業でも導入できますか?
【A. サービスの種類によっては、従業員数を問わず導入できます。】
設置型や家庭配送型のサービスには、導入に際して最低利用人数や最低注文数の条件が設けられているケースがあります。そのため、導入を検討する際は、各サービスの最低契約条件を事前に確認することが大切です。
人数を問わず導入可能な「チケットレストラン」のような福利厚生サービスを検討するのもおすすめです。
Q. 野菜・フルーツに特化した福利厚生は、従業員に使ってもらえますか?
【A. 従業員が日常的に使いやすい形態を選ぶことが、利用率を高める鍵です。】
福利厚生は、導入しても利用されなければ意味がありません。設置型やフルーツ特化型は、出社した従業員が目にする機会が多いため利用率は比較的高くなりやすい一方、在宅勤務者は利用できないという課題もあります。
在宅勤務者や、客先への常駐、出張などが多い企業の場合には、特定の場所や勤務形態に縛られず、従業員が自分の好みに合わせて自然に選べる仕組みを選ぶことが重要です。
関連記事:【チケットレストラン完全ガイド】メリット・コスト・導入事例まで徹底解説
目的と勤務形態に合わせて、自社に合う野菜・フルーツ福利厚生を選ぼう
野菜・フルーツを取り入れた福利厚生サービスは、設置型・フルーツ特化型・家庭配送型の3タイプに大別されます。出社中心の職場には設置型やフルーツ特化型が、在宅勤務者が多い職場には家庭配送型が向いています。
一方、勤務形態が多様で全員に公平に届けたい場合や、野菜・フルーツに限らず飲食全般をカバーしたい場合は、内容を自由に選べる「チケットレストラン」も有効な選択肢です。自社の目的と従業員の働き方に合ったサービスを選び、食の面から従業員をサポートする環境を整えましょう。
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エデンレッドジャパンブログ編集部
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