資料請求 (無料)
English

Z世代の離職率は本当に高い?最新データに見る離職理由と効果的な対策

公開日: 2025.07.30

更新日: 2026.02.02

Z世代の離職率は本当に高い?最新データに見る離職理由と効果的な対策

Z世代の離職について、「すぐに辞めてしまう」「忍耐力が足りない」といった声も聞かれますが、実際のデータではどうなっているのでしょうか。本記事では、厚生労働省最新データや民間企業の調査結果をもとに、Z世代の離職率に関する情報を整理し、彼らが離職する理由と効果的な防止策を解説します。

Z世代とは?デジタルネイティブ世代の特徴

Z世代とは、1990年代半ばから2010年代初めに生まれた世代です。2026年現在では15〜30歳前後が該当し、新卒や若手従業員の多くがこの世代に含まれます。

平成不況、リーマンショック、東日本大震災などシビアな社会情勢とSNSの普及という豊かな情報環境の中で育ったデジタルネイティブ世代です。生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にあったため、情報収集能力が高く、多様な価値観を受け入れる柔軟性を持っています。職場でも「自分らしくありたい」といった価値観を持ち、それに寄り添うコミュニケーションを好む傾向があります。

関連記事:Z世代の特徴と仕事観を徹底解説!定着と活躍のポイントもチェック

Z世代の離職率は本当に高い?データで検証

離職率とは、一定期間に組織を離職した労働者の割合を示す指標です。計算式は「離職率=離職者数÷期初の常用労働者数×100」で求められます。

Z世代の離職率推移(年齢階級別)

厚生労働省が発表している「雇用動向調査」(令和5年)によると、年齢階級別離職率は下表の通りです。

年齢階級 離職率 全世代平均との差
19歳以下 36.9% +22.7ポイント
20~24歳 28.9% +14.7ポイント
25~29歳 18.5% +4.3ポイント
全世代平均 14.2% -

確かにZ世代の離職率は全世代平均を大きく上回っており、特に19歳以下では3人に1人以上が離職している計算になります。

出典:厚生労働省|雇用動向調査・年次別推移 (性・年齢階級別離職率/2025年8月26日)

過去データとの比較:若者の離職率は昔から高い

今から30年程度前の統計として、平成13年 雇用動向調査結果を見てみましょう。平成5年(1993年、32年前)から平成13年(2001年、24年前)までの年齢階級別離職率の推移を見ると、以下のことがわかります。

19歳以下の離職率推移

  • 平成5年:27.6%
  • 平成9年:37.8%
  • 平成13年:45.6%

20~29歳の離職率推移

  • 平成5年:20.1%
  • 平成9年:21.6%
  • 平成13年:24.1%

現在のZ世代の離職率(19歳以下36.7%、20〜24歳28.9%、25〜29歳20.6%)は、過去のデータと比較すると同程度の水準です。若い世代の離職率が高いのは今に始まったことではなく、長年の傾向であると言えるでしょう。

Z世代 離職率出典:厚生労働省|平成13年 雇用動向調査結果

関連記事:「Z世代は働かない」は本当か?世代的特徴とマネジメント術を徹底解説!

新卒離職率3年以内・1年以内・2年以内をチェック

新卒の離職率は3年3割、とよく言われます。ここでは、2024年10月に厚生労働省が公表した「新規学卒者の離職状況」から3年以内の離職率を見ていきましょう。

新卒3年以内離職率

Z世代の離職率が高いとされるのは、3年以内の離職率では傾向として当てはまるようです。

2025年10月に厚生労働省が公表した「新規学卒者の離職状況」によると、2022年(令和4年)3月卒業者の3年以内離職率は以下の通りです。大卒の離職率は前年からやや減少しているものの、依然として3人に1人以上の割合で3年以内に離職していることが示されました。

  • 大卒:33.8%(前年比1.1ポイント減)
  • 短大等卒:44.5%(前年比0.1ポイント減)
  • 高卒:37.9%(前年比0.5ポイント減)
  • 中卒:54.1%(前年比3.6ポイント増)

新卒1年以内離職率

続いて新卒1年以内の離職率です。令和4年3月卒業者の1年以内離職率を見ると、大卒では毎年1割以上(12.1%)が1年以内で離職している現状があります。

  • 大卒:12.1%
  • 短大等卒:19.3%
  • 高卒:17.9%
  • 中卒:32.9%

新卒2年以内離職率

令和4年3月卒業者の2年以内離職率は以下です。大卒では、24.0%の離職率です。

  • 大卒:24.0%(1年目12.1% + 2年目11.9%)
  • 短大等卒:33.0%(1年目19.3% + 2年目13.7%)
  • 高卒:29.4%(1年目17.9% + 2年目11.5%)
  • 中卒:45.9%(1年目32.9% + 2年目13.0%)

出典:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します

Z世代の男女・世代別離職理由ランキング

次に、Z世代が離職した理由を押さえましょう。厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」による、転職入職者が前職を辞めた理由を見ていきます。

※「その他の個人的理由」「会社都合」「その他の理由(出向等を含む)」による離職は除いています。

参考:厚生労働省|雇用動向調査

Z世代男性の離職理由

男性の離職理由を3つの年齢層で見てみましょう。

19歳以下 男性の離職理由

  1. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(12.5%)
  2. 職場の人間関係が好ましくなかった(9.1%)
  3. 介護・看護(8.2%)

20~24歳 男性の離職理由

  1. 給料等収入が少なかった(12.5%)
  2. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(11.3%)
  3. 定年・契約期間の満了(8.2%)

25~29歳 男性の離職理由

  1. 給料等収入が少なかった(16.9%)
  2. 職場の人間関係が好ましくなかった(11.5%)
  3. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(9.8%)

男性は年齢とともに「労働条件→給与」へと関心が移行する傾向です。

関連記事:福利厚生で離職率改善!中小企業で導入しやすいコストを抑えた制度は?

Z世代女性の離職理由ランキング

続いて女性の離職理由です。

19歳以下 女性の離職理由

  1. 職場の人間関係が好ましくなかった(34.0%)
  2. 給料等収入が少なかった(10.3%)
  3. 仕事の内容に興味を持てなかった(4.0%)

20~24歳 女性の離職理由

  1. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(13.6%)
  2. 職場の人間関係が好ましくなかった(9.8%)
  3. 定年・契約期間の満了(8.7%)

25~29歳 女性の離職理由

  1. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(15.2%)
  2. 職場の人間関係が好ましくなかった(14.0%)
  3. 結婚(8.1%)

女性は「人間関係→労働条件」へと重視点が移行する特徴があります。20代後半になると、「結婚」が上位に入ることも大きな特徴です。

Z世代の離職防止に貢献する要素

Z世代全体では、ワークライフバランスを保てる労働条件が求められています。特に10代女性にとって重要となるのが良好な人間関係です。男女ともに20代後半になると、将来にわたって働き続けたいと思える収入・仕事内容を意識するようになります。

  • ワークライフバランスを保てる「労働条件」
  • 良好な「人間関係」の構築
  • 将来にわたって働き続けたいと思える「収入」や「仕事内容」

3年以内に辞めたZ世代の離職理由ランキング

もう一つ、3年以内と時間軸を設定したZ世代の退職理由もチェックします。OpenWorkの「3年以内に辞めたZ世代の入社&退職理由ランキング」によると、厚生労働省のデータとは一部異なる結果が出ています。

3年以内に辞めたZ世代の離職理由は以下の通りです。

  1. キャリア・個人成長(31.7%)
  2. 仕事へのやりがい(20.2%)
  3. 人間関係・社風(20.0%)
  4. ワークライフバランス(18.5%)
  5. 給与・待遇面(5.6%)
  6. 安定性(4.0%)

「キャリア・個人成長」による離職理由が最多という点が、厚生労働省の結果との違いです。自己成長につながるか、キャリアを描けるかという視点は、3年以内の離職率が高い企業にとって、重要なキーワードになります。

以下、「仕事へのやりがい」「人間関係・社風」「ワークライフバランス」と働く環境に関する理由が続きます。長く働く上で、自己成長につながるか、やりがいはあるのか、プライベートとバランスよく働けるか、といった内的な要素が重要であることがこの調査結果からも読み取れます。

出典:OpenWork|3年以内に辞めたZ世代の入社&退職理由ランキング

関連記事:若手社員の離職を防止!早期離職を回避したい企業ができる9つの対策

Z世代の離職を防ぐ対策

2つのZ世代の離職理由ランキングで上位にランクインした「労働条件」「人間関係」「仕事の内容」「自己成長」「収入」について、Z世代向けの対策を解説します。

1.「労働条件」を改善して離職防止

「労働条件」への対策は、Z世代がワークライフバランスを当然としている世代である点を踏まえて対応します。長時間労働はZ世代にとって不満要因です。残業時間を可視化するシステムを導入し、上司による定期チェック、業務量適正化、ノー残業デーの設定などを徹底します。

また、働く場所と時間に自由度を持たせることも重要です。テレワーク・ハイブリッド勤務の制度整備、フレックスタイム制度、時差出勤制度の活用により、Z世代が求める「自分らしい働き方」を実現できます。制度は設けるだけでは不十分で、個人のライフスタイルに合わせて適切なタイミングで活用できているかも含めて対応し、労働条件への満足度を高めましょう。

2.「人間関係」を見直し離職防止

Z世代の離職理由で多い「人間関係」への対策では、従来の上下関係を前提としたコミュニケーションの見直しが必要です。

Z世代はSNSの「いいね」で承認欲求を満たしてきた世代のため、相手の反応を求めます。業務指示を出す際も「この件、どう思う?」と相談ベースで話すだけで、受け取り方が大きく変わるでしょう。失敗が生じたときも、「次はどうすればうまくいくと思うか」を一緒に考える支援型のマネジメントにより、信頼関係の構築につなげられます。

3.「仕事内容に興味が持てない」を解消して離職防止

仕事への理解が深まるとともに、「この仕事に興味が持てない」と思うことは、Z世代に限らず起こり得ることです。しかし「仕事が社会や顧客に貢献できている」という実感や小さな成功体験、適切な評価を通じて、やりがいを感じられるようになれば、仕事への満足度が高まります。

プロジェクトへの参画機会や支援制度を活用した資格取得の促進などのチャレンジ機会を創出することで、仕事への興味の幅を広げることができます。企業のSNS運用や業務改善提案など、他の世代にはない強みを活かす活躍の機会を創出するのも効果的です。

関連記事:早期離職の理由は?従業員が転職を考え始めるきっかけとは

4.「自己成長」を促し離職防止

「キャリア・個人成長」への不満は、「ここでは自分の理想に向けた成長ができない」という実感から生まれます。

課題の根本には、日本の「メンバーシップ型雇用」の特徴が影響している可能性があります。新卒一括採用後に職務や配置を決める仕組みでは、個人の専門性向上よりも組織への適応が重視されがちです。そのため「成長機会が限られる」「配属の裁量が本人にない」といった不満が生まれやすくなります。

対策として有効なのは、個人の専門性を重視する要素の導入です。明確なキャリアパスの提示、専門スキル研修の充実、専門性や希望を考慮した配置転換、定期的なキャリア面談などにより、Z世代が求める「自分らしい成長」を実現できる環境を整備できます。手段の一つとして、ジョブ型人事制度の選択も視野に入れてもよいでしょう。

関連記事:ジョブ型人事制度とは?メリット・デメリット 40代への影響も解説

5.「収入」を高めて離職防止

Z世代の離職理由で上位にランクインする「収入」への不満への対策は複数あります。基本給の見直し、賞与制度の改善、各種手当の充実、そして福利厚生による実質的な待遇改善などが考えられます。

直接的な賃上げが困難な場合の選択肢

特に直接的な賃上げが困難な企業では、非課税枠を活用した福利厚生サービスにより、従業員の実質手取りを増やすアプローチが効果的です。従来の定期昇給やベースアップとは異なり、所得税の非課税枠を活用した福利厚生により、従業員の実質的な手取りを増やすことができます。

関連記事:賃上げで離職率は下がる?人材確保には将来の給与見込みが重要

食事補助サービスの活用例

福利厚生による待遇改善の代表例として、食事補助があります。例えば食の福利厚生サービスであるエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」では、一定の利用条件を満たすと全国の加盟店25万店舗以上でランチ代が実質半額になり、利用時間や場所の制限もありません。自分らしくありたい、コスパ重視、といったZ世代のニーズも「任意の場所とタイミングで使える柔軟性」や「食事代の軽減になる実用性」により満たすことができます。

名古屋商工会議所では、賃上げの一環として食の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入しています。「世代や家族構成、勤務体系に左右されず、全職員が利用できる公平性を保てるもの」として「チケットレストラン」は魅力的な選択肢です。サービスを介して待遇改善を実現した結果、満足度向上、健康経営にも貢献しました。

このような福利厚生サービスの活用により、Z世代が求める実質的な待遇改善を実現できます。

導入事例:名古屋商工会議所

関連記事:食事補助が離職率低下につながる理由や実際の導入事例をチェック

若手離職の背景にある「育成期間」という構造的要因

若手従業員の離職は、労働条件や人間関係といった個別要因だけでなく、企業側の育成設計にも影響を受けている可能性があります。

ここでは、HR総研の調査をもとに、対策を講じてもなお定着に課題が残る背景として、育成期間に注目しその背景を紐解きます。

参考:人事のプロを支援するHRプロ|若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】

育成期間が「1年未満」の企業に見られる傾向

HR総研2025年11月に公開したアンケート調査によると、新入社員の3年以内離職率が30%以上の企業では、育成期間を「1年未満」と設定している割合が約50%にのぼっています。この結果は、若手を短期間で戦力化しようとする企業ほど、離職が課題になりやすい傾向があることを示唆しています。

育成期間が1年未満の場合、若手従業員は業務の全体像や背景を十分に理解しないまま、成果や即戦力としての役割を求められがちです。その結果、「自分がどの段階にいるのか」「何が身についているのか」といった成長実感を持ちにくくなり、キャリアへの不安を感じやすくなる可能性があるのです。

中小企業に多い「短期育成」という前提

同じ調査では、中小企業の約55%が育成期間を「2年未満」と設定していることも明らかとなりました。人員やリソースに限りがある中で、早期に活躍を期待せざるを得ない状況が、育成期間の短期化につながっていると考えられます。

個人の適性や努力だけで乗り越えることを前提とした育成設計は、結果として定着の難しさにつながる可能性があります。

育成期間と離職率の関係をどう捉えるべきか

HR総研の調査結果は、必ずしも育成期間の短さが直接的に離職を引き起こすことを示すものではありません。ただし、育成期間の設定が、若手の成長実感やキャリアの見通しに影響を与えている可能性があることは読み取れます。

若手離職を考える際には、「何を教えるか」だけでなく、「どのくらいの時間をかけて育てる前提なのか」という視点も含めて、育成のあり方を見直すことが求められています。

定着につながる育成設計とは|短期施策と中長期投資の両立

若手の定着を図るには、短期的に効果が表れやすい施策と、時間をかけて取り組むべき育成施策を切り分けて考えることが重要です。HR総研の調査では、育成施策の「量」と「質」の間にギャップがある実態も明らかになっています。

OJT・研修は進む一方で、キャリア支援は不足しがち

HR総研の調査によると、「OJTによる育成体制の整備」に取り組んでいる企業は約66%、「e-learning等の自己学習支援」を行っている企業は約61%にのぼっています。

一方で、「挑戦的な業務機会の提供」は約37%、「スキルに応じたキャリアパスの提示」は約43%にとどまっており、育成施策の中身に偏りがあることがうかがえます。

スキル習得の機会は用意されていても、「その先にどんな成長があるのか」が示されていなければ、若手はリアルな将来像を描くことができません。このギャップが、キャリア不安や離職意向につながる一因になっている可能性があります。

中長期の育成視点が、結果的に離職コストを抑える

短期的な戦力化を優先すると、早期離職が発生した場合に、採用・育成を繰り返す負担が大きくなります。一定の時間をかけて育成し、段階的な成長を支援する設計は、結果として離職による損失を抑えることにつながります。

育成は「コスト」ではなく「投資」との前提のもと、中長期的な視点で設計することが、定着率向上の土台になります。

福利厚生と育成を組み合わせた定着施策の考え方

若手がキャリア形成に前向きに取り組むためには、育成環境だけでなく、安心して働ける生活基盤も欠かせません。福利厚生による実質的な手取りの向上や生活支援は、成長に集中できる環境づくりとして機能します。

HR総研の調査が示す「育成設計の課題」と、食事補助をはじめとする福利厚生による短期的な支援を組み合わせることで、若手の成長実感と定着の両立が期待できます。

関連記事:福利厚生として食事補助を導入するメリットは?非課税で提供する方法も

Z世代の離職防止に向けた戦略

Z世代の離職率は確かに高い水準にありますが、これは若い世代に共通する長年の傾向でもあります。ただし、3年以内の離職率は高まる傾向があるため、彼らの価値観に合わせた働き方を実現していくことが大切です。

特に待遇面では、賃上げが困難な企業でも「チケットレストラン」などの手取りアップにつながる福利厚生サービス活用により、待遇改善を実現できます。時代に合った職場環境づくりで、優秀な人材の定着を目指しましょう。

資料請求はこちらから

当サイトにおけるニュース、データ及びその他の情報などのコンテンツは一般的な情報提供を目的にしており、特定のお客様のニーズへの対応もしくは特定のサービスの優遇的な措置を保証するものではありません。当コンテンツは信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、当社はその正確性、適時性、適切性または完全性を表明または保証するものではなく、お客様による当サイトのコンテンツの利用等に関して生じうるいかなる損害についても責任を負いません。

エデンレッドジャパンブログ編集部

福利厚生に関する情報を日々、ウォッチしながらお役に立ちそうなトピックで記事を制作しています。各メンバーの持ち寄ったトピックに対する思い入れが強く、編集会議が紛糾することも・・・今日も明日も書き続けます!

最新記事はSNSから確認していただけます
トップへ戻る