ベンチャー企業や若手の多いIT企業を中心に、「部活」を福利厚生に取り入れる会社が増えています。サバゲー(サバイバルゲーム)部、日本酒研究部、カードゲーム部など、ユニークな部活やサークルを設置するところも多いようです。この記事では、社内に部活を設立するメリットや、部活制度を導入する上でのポイントなどをご紹介します。
福利厚生としての「部活」のメリットと効果
会社の部活は以前から存在しましたが、なぜ今改めて注目されているのでしょうか。福利厚生としての部活のメリット・効果を見てみましょう。
部署の垣根を超えた交流促進
普段はあまり関わる機会のない他部署の従業員同士がコミュニケーションを取ることができます。社内の風通しが良くなるほか、部活での何気ない会話から、新たな業務コラボレーションやビジネスのアイデアが生まれることもあります。
社員同士の連帯感アップ
部活では、同じ部署の従業員同士でも、業務では実現できないフランクで深いコミュニケーションを取れます。部活を通してお互いの知らなかった一面を見ることができ、より良好な人間関係を構築するのにぴったりです。連帯感もアップし、業務でのチームワーク向上が期待できます。
リフレッシュ効果で生産性向上
もちろん、部活で社員がリフレッシュできるというのも大きなメリットです。社会人になると、好きなスポーツや趣味に使える時間はどうしても減ってしまうものです。部活制度を作って趣味に没頭できる機会を提供すれば、きっと喜ばれます。部活を通じたリフレッシュ効果は、仕事での効率・生産性アップにもつながるでしょう。
部費はいくら?福利厚生費に計上できる?
部費にかかる金額の相場は、一人当たり毎月1,000円~2,000円程度です。また部費を福利厚生費として会社が負担するには、「部活動でかかる飲食代が一般的な会議費と同程度」「参加できるのは従業員のみ」「従業員であればだれでも参加できる」「会社の負担額が確実に本来の目的のみに使われる」という条件を満たす必要があります。
部活制度を導入する際に決めておきたいこと
社内に部活制度を導入するのであれば、事前にルールなどを明確に決めておくのが大切です。部活を促進するにあたって決めておきたい事柄を解説します。
設立や活動のルール
部活を本格的に導入する場合、あらかじめ規定・ルールを決めておかないと、制度導入後のトラブルの原因になります。特に「部活を設立できる要件(人数・活動内容など)」「活動頻度の最低ライン」「部費の扱い」の3つは必ずルールを作っておきたいところです。
部活の目的
会社としてなぜ部活を推進するのかという点を明確にしておくのもポイントです。「部署の垣根を超えたコミュニケーションを促進してビジネスに役立てる」「部活を通して社員一人ひとりのクリエイティビティを育む」など部活の目的を会社の方針として決めていれば、制度が形骸化したり、活動が本来の趣旨を逸脱してしまったりするのを防げます。
社内の雰囲気作り、モチベーション向上にも効果的な部活・サークル。福利厚生のアイデアのひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。