心的資本経営とは、従業員の心の状態を資本と捉えて、高めていく経営手法のことです。従業員の資質や能力に加えて、ウェルビーイング・モチベーション・心理的安全性などにも考慮する心的資本経営と人的資本経営の違いや、企業が得られる離職率低下や生産性向上などのメリットについて解説します。
心的資本経営とは?経営者・人事担当者が押さえておくべきポイント
従業員の心の状態に着目する心的資本経営について、よくある質問をチェックしましょう。
心的資本経営は、丸亀製麺をはじめとする飲食店を展開する株式会社トリドールホールディングスが、提唱し実践している手法です。
心的資本経営とはどのような経営手法ですか?
心的資本経営とは、従業員の心の状態を資本と考える経営思想のことです。
ウェルビーイング・モチベーション・心理的安全性などの心の幸福度を継続的に高めることで、生産性向上や離職率低下などの成果につながります。
人的資本経営との違いは何ですか?
人的資本経営とは、個々の従業員が持っている資質や能力を企業の資本として捉えて、その価値の向上を目指すことです。一方、心的資本経営は従業員の心の状態に着目する考え方です。
心的資本経営によって従業員の心の幸福度が高い状態であるとき、人的資本を十分に活用できるようになると考えられます。
関連記事:「人的資本経営に関する調査結果」から見る人的資本経営の状況と課題
心的資本経営が注目される理由は何ですか?
心的資本経営が注目されているのは、企業にメリットがあるためです。従業員の心の状態に着目することから、メンタルヘルスの向上につながります。メンタルヘルスが良好な従業員は、パフォーマンスの向上が期待できるため、生産性アップにもつながるでしょう。
加えて離職率の低下も考えられます。心的資本経営を提唱し実践しているトリドールホールディングスでは、心的資本経営の実践により離職率が12.9%低下したそうです。
参考:株式会社トリドールホールディングス|経営理念|トリドールHD、人的資本経営を深化させた「心的資本経営」で従業員の内発的動機による唯一無二の感動創造に挑戦
心的資本経営の定義と注目される背景
心的資本経営では、従業員の心の状態を資本として考えます。
幸福度が高く幸せな気持ちで仕事に取り組めている状態では、「どうすればお客様に喜んでもらえるだろうか?」「どうすればより良い商品やサービスを作れるだろうか?」というように、従業員の自発的な取り組みを期待することが可能です。
全ての従業員の幸福度が高い状態で、より良い仕事に取り組む意欲があれば、企業の生産性向上や他社との差別化につながります。
心的資本経営が注目される理由と企業への影響
企業が売上や利益を上げていくには、従業員の働きが欠かせません。ただし、従業員のウェルビーイングは低下している傾向があります。
ウェルビーイングとは、心も体も社会的にも良好な状態であることです。単に心身が健康なだけでなく、満ち足りている実感があるかどうかも関係します。
パーソル総合研究所の「はたらく人のウェルビーイング実態調査 2025」によると、仕事を通して主観的に感じる幸福感は2020年と比べて2025年の方が3.1ポイント減少しました。一方、仕事を通して不幸せを感じると回答した人は、2.3ポイント増加しています。
幸福感の減少をそのままにしていると、従業員のモチベーションが下がることによる生産性の低下や、離職率の上昇などが起こりかねません。
このような実態がある中で、従業員が幸福感を得ながら、高いモチベーションを保ちつつ仕事に取り組めるようになる経営手法として、心的資本経営が注目されています。
参考:パーソル総合研究所|はたらく人のウェルビーイング実態調査 2025
人的資本経営との違いと関係性
人的資本経営が「能力やスキル」に焦点を当てるのに対し、心的資本経営は「能力を発揮できる心の状態」に焦点を当てます。
個々の従業員が持っている資質や能力を企業の資本として捉えて、その価値の向上を目指すのが人的資本経営です。
人的資本経営に取り組む企業では、育成・教育制度の整備、労働環境や条件の改善など、従業員にとってメリットのある制度を整備しています。これにより、優秀な人材が集まりやすくなり、生産性や株価などへも好影響が期待できます。
心的資本経営は人的資本経営の基礎部分
企業が人的資本経営に取り組んでいる場合、従業員の資質や能力の向上につながる制度は充実している状態です。ただし、従業員の心の幸福度が低いままでは、向上した資質や能力を十分に活かせない可能性があります。
このことから、従業員の幸福度を高める心的資本経営は、人的資本経営を機能させるための土台や土壌として、欠かせない要素といえるでしょう。
心的資本経営を実践するための施策
企業が心的資本経営を実践するには、制度の整備・環境の整備・マネジメントの質向上が欠かせません。ここでは、心的資本経営の実践に役立つ施策を紹介します。
公平な評価制度の整備
評価制度が不透明なままでは、従業員に「頑張っても報われない」という印象を与えてしまい、心の幸福度を下げてしまいかねません。
誰が評価者であっても同じ結果になるような、公平な評価制度を整備しましょう。同時に、何がどのくらい評価されるのかを従業員に示すことで、従業員が評価につながる努力をしやすくするとよいでしょう。
以下の関連記事によると、主観性や属人化を取り除き、納得感のある評価を実施する方法としてAIの活用にも注目が集まっています。コストや時間がかかる面もありますが、業務効率化にもつながる方法です。
関連記事:人事評価 × AIの活用術|メリットとデメリット・導入フローも徹底解説!
心理的安全性の確保
心理的安全性とは、従業員一人ひとりが、社内で不安なく発言したり能力を発揮したりできる状態のことです。日頃のコミュニケーションから、ポジティブな反応を心がけたり、議論への参加を促したりすることで、従業員は心理的安全性を確保しやすくなります。
パーソル総合研究所の「はたらく人のウェルビーイング実態調査 2025」によると、仕事の幸福感には「仕事で自分の考えや意見を述べることができている状態」や「周りから好ましい評価を受けていること」などが関わっているそうです。
この調査結果から、心理的安全性を高めることは、心的資本経営の実践につながる取り組みであることが分かります。
関連記事:【完全版】心理的安全性の作り方とは?離職率低下・生産性向上を実現する実践ガイド
参考:パーソル総合研究所|はたらく人のウェルビーイング実態調査 2025
福利厚生の充実度アップ
福利厚生の充実度アップにより、心的資本経営の実現に取り組むなら、従業員に人気の福利厚生を導入すると効果的です。まずは人気の福利厚生が分かる、アンケート調査をチェックしましょう。
労務SEARCH「福利厚生に関するアンケート調査」によると、実際に利用したことのある福利厚生について、回答数が多い福利厚生TOP10は以下の通りです。
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福利厚生 |
回答数 |
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通勤手当 |
158票 |
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人間ドック・健康診断の補助 |
81票 |
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慶弔休暇 |
75票 |
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リモートワーク |
60票 |
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特別休暇(リフレッシュ休暇等) |
58票 |
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育児・介護休暇 |
45票 |
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出産お祝い金・育休手当 |
42票 |
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住宅手当・家賃補助 |
42票 |
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社員食堂・食事補助 |
42票 |
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従業員割引 |
39票 |
また、労働政策研究・研修機構の実施した「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」では、従業員に対して制度の有無を調査し、「ある」と回答した人を対象に利用の有無を質問しています。
この結果を集計した、利用率が上位10位までの福利厚生は以下の通りです。
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福利厚生 |
利用率 |
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食堂 |
58.9% |
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食事手当 |
53.4% |
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社員旅行の実施、補助 |
47.3% |
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診療所、健康管理センター等医療施設 |
43.4% |
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運動会等のレクリエーション活動の実施 |
39.3% |
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社内預金制度 |
39.5% |
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外部飲食店で利用できる食券等の配布 |
38.4% |
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ノー残業デー等の設置 |
38.1% |
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人間ドック受診の補助 |
37.6% |
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有給休暇の日数の上乗せ(GW、夏期特別休暇など) |
37.4% |
このランキングを参考にしつつ、従業員に「導入してほしい福利厚生」に関するアンケートも実施するとよいでしょう。従業員の意見を取り入れることで、自社の働き方に合う制度を導入しやすくなります。
関連記事:調査をもとに企業の福利厚生の実態を解説。人気の福利厚生は?
参考
:労務SEARCH|福利厚生に関するアンケート調査
:労働政策研究・研修機構|企業における福利厚生施策の実態に関する調査
心的資本経営の実践に役立つ福利厚生の特徴
心的資本経営の実践として、福利厚生の充実度を高めるときには、「大切にされている」という実感や、実質的な手取りアップにつながる制度の導入が有効です。
日常的に使える制度や、家族構成などに左右されない公平な制度、自分の好みや都合にあわせて自由に選択できる制度を意識して、導入する福利厚生を決めるとよいでしょう。
ここでは、対象となる従業員が日々の食事に公平に利用できる、食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を紹介します。
心的資本経営に役立つ「チケットレストラン」
エデンレッドジャパンの提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入すると、従業員の昼食代をサポートできます。毎日の食事に利用できるため、従業員は日常的に「大切にされている」という実感を持ちやすくなるでしょう。
加盟店25万店舗以上で利用できるため、出社して働く従業員はもちろん、リモートワークや出向先で働く従業員にも公平に支給できます。
加盟店には、コンビニ・ファミレス・牛丼チェーンなどさまざまな飲食店があるため、従業員が好みやバランスを考えて自由に選べるのも特徴です。心的資本経営の実践に役立つ福利厚生サービスといえます。
「チケットレストラン」が心身の健康につながっている導入事例
実際に食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入した企業の中から、「チケットレストラン」が従業員の心身の健康につながっている事例を紹介します。
株式会社ポニーキャニオン(導入事例)では、社員食堂代わりに「チケットレストラン」を導入しました。これにより、従業員が休憩時に健康に配慮した食事をとれるようになったそうです。心身のリフレッシュにより、生産性向上にもつながっています。
株式会社ほねごり(導入事例)は、従業員の暮らしが豊かになる制度の1つとして「チケットレストラン」を導入しました。その結果、従業員のモチベーション向上につながった他、食事をしっかりとることで健康意識や労働生産性の向上にもつながったそうです。
株式会社sumarch(導入事例)では、従業員の実質手取りをアップする施策の1つとして、「チケットレストラン」を導入しました。日常的に利用できる食事補助の福利厚生サービスの導入により、健康を意識した食事をとる従業員が増えた他、スイーツやコーヒーでほっと一息つく従業員もいるそうです。
心的資本経営を実践したいけれど「何から始めればいいのだろう?」と考えている企業にとって、効果的な“始めの一歩”となるでしょう。
「チケットレストラン」のサービスの詳細や、実質的な手取りアップ、導入後に期待できる効果などについては、こちらの「資料請求」からお問い合わせください。
これからの経営は心的資本への意識が重要
心的資本経営とは、従業員の心の状態に注目し、幸福感を高めていくことで、モチベーション向上や生産性アップを目指す経営手法のことです。
人的資本経営に取り組むときにも、まずは心的資本経営で従業員の幸福感が高い状態を作ると、資質や能力を十分に活かせるようになるでしょう。
これから心的資本経営に取り組もうと考えているなら、福利厚生の充実度アップが役立ちます。中でも、エデンレッドジャパンの提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」のように、日常的な食事のサポートができる制度は、従業員の心的資本の向上に効果的です。
従業員の実質的な手取りアップにもつながる福利厚生サービスの導入を検討してみませんか。
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エデンレッドジャパンブログ編集部
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