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【社労士監修】外国人技能実習生の受け入れで使える助成金・補助金まとめ

【社労士監修】外国人技能実習生の受け入れで使える助成金・補助金まとめ

2025.02.13

監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

外国人技能実習生の受け入れには、研修費用や職場環境整備など、さまざまな初期コストがかかります。そのため、国や地方自治体には、企業負担を軽減するための支援制度が用意されています。本記事では、外国人技能実習生の受け入れに活用できる助成金・補助金制度をまとめました。外国人技能実習生の受け入れを検討、実施している企業は、ぜひ参考にしてください。

外国人技能実習生とは

外国人技能実習制度とは、国際貢献を目的として、開発途上国等の外国人を日本で一定期間(最長5年間)に限り受け入れ、OJTを通じて技能を移転する制度です。外国人技能実習生は、入国直後に原則2か月の講習を受け、受け入れ先の実習実施者のもとで技能を習得します。出入国在留管理庁によると、外国人技能実習生は約43万人(2024年6月末時点)に達しています。

出典:出入国在留管理庁|令和6年6月末現在における在留外国人数について
出典:法務省 厚生労働省|外国人技能実習制度について

外国人技能実習生の受け入れに関する支援制度とは

外国人技能実習生に関する支援制度を効果的に活用するには、まず「助成金」と「補助金」の違いを理解することが重要です。それぞれ申請方法や受給条件が大きく異なるため、違いを押さえておきましょう。

助成金(国の支援)

国(厚生労働省が窓口)の支援である助成金は、一定の要件を満たせば申請可能です。例えば、就労環境の整備や雇用の維持に関する要件を満たせば申請が可能です。多くの場合、申請期限まで受け付けていますが、予算上限到達や目標値達成が見込まれる場合には、事前告知の上で早期締め切りとなる可能性があります。

補助金(地域の支援)

外国人技能実習生に関する補助金(地方自治体等が窓口)は、地域や職種の実情に応じた支援という特徴があり、内容は地域や時期によって異なります。例えば、人手不足が深刻な介護分野で手厚い支援が用意されていたり、農業が主要産業の地域で農業の外国人技能実習生向け支援制度があったりします。

補助金を受給するためには、審査や選考を通過しなければなりません。予算に限りがあるため、申請のタイミングも重要です。

外国人技能実習生受け入れで使える助成金

外国人技能実習生受け入れで使える注目の助成金を2種類紹介します。

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備(就業規則等の多言語化など)を通じて、外国人労働者の職場定着を図る際に活用できる助成金です。外国人技能実習生を含む外国人労働者の働きやすい環境づくりを支援する制度となっています。

受給額

  • 賃金要件を満たさない場合:最大57万円(かかった経費の半額)
  • 賃金要件を満たした場合:最大72万円(かかった経費の2/3)

主な受給要件

  • 外国人労働者を雇用している事業主であること
  • 認定を受けた就労環境職場整備計画に基づき、外国人労働者に対する就労環境整備措置を新たに導入、実施すること
  • 外国人従業員の離職率が10%以下であること

助成金は、通訳の配置費用、多言語の社内規則作成費用、相談窓口の設置費用などに活用できます。なお、賃金要件を満たさない場合、支給額が少なくなります。

出典:厚生労働省|人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

関連記事:【社労士監修】人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)完全ガイド|支給要件と申請の流れを解説

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、一時的な事業縮小などの際に、外国人技能実習生の雇用を維持するために活用できる助成金です。雇用調整には休業、教育訓練、出向がありますが、外国人技能実習生の場合「休業」のケースのみ利用できます。

受給額

累計の支給日数が30日までは、企業規模により以下の助成が受けられます。具体的には、事業主が支払った休業手当負担額に助成率を乗じた額(1日あたり8,635円が上限※令和6年8月1日時点)が助成されます。

企業規模 助成率 教育訓練加算額
中小企業 2/3 1,200円
大企業 1/2

累計の支給日数が30日に達すると、以下の助成率に変わります。

教育訓練実施率 企業規模 助成率 教育訓練加算額
1/10未満 中小企業 1/2 1,200円
大企業 1/4 1,200円
1/10以上1/5未満 中小企業 2/3 1,200円
大企業 1/2 1,200円
1/5以上 中小企業 2/3 1,800円
大企業 1/2 1,800円

主な受給要件

雇用調整助成金の支給要件に加えて、外国人技能実習生については以下の要件が加わります。

  • 外国人技能実習生が雇用保険に6か月以上加入していること
  • 休業による雇用調整を実施していること

外国人技能実習生も日本人従業員と同様に雇用調整助成金の対象です。ただし、外国人技能実習生は実習活動をするために就労していることから、やむを得ず実習継続が困難となったら直ちに監理団体(直接受け入れを行っている場合は入国管理局)へ報告しなければなりません。報告が遅れて不正行為に該当しないよう、適切な対応が求められます。

出典:厚生労働省|雇用調整助成金を受給して外国人技能実習生を休業させる場合には事前に、監理団体へご相談ください!
出典:厚生労働省|雇用調整助成金

外国人技能実習生受け入れで使える補助金制度

地域の補助金は、その地域ならではの特色に応じた支援制度になっています。ここでは、注目度の高い地域の補助金制度を紹介します。

東京都の外国人技能実習生(介護)向け補助金(受付終了)

東京都では、令和6年に「外国人技能実習制度に基づく外国人介護実習生の受入れ支援事業」として、日本語学習、介護分野の専門知識の学習と学習にかかる必要な経費を助成します。

  • 補助額:外国人技能実習生一人あたり「67万円×事業月数÷12」に1/2を乗じた額
  • 補助対象:都内の高齢者福祉施設で介護職種の外国人技能実習生を受け入れる実習実施者

令和6年度の補助期間は、外国人技能実習生が受入施設で就労した期間のうち、就労開始日から技能実習評価試験(専門級)の前日までの期間です。東京都の当該補助金は令和6年10月31日に受付終了していますが、介護需要の高さから今後も継続が期待されます。

出典:東京都福祉保健財団|8 外国人技能実習制度に基づく外国人介護実習生の受入れ支援事業

大阪府の外国人技能実習生(介護)向け補助金

大阪府では、介護施設での外国人職員の就労・定着のために在留資格「技能実習」などを有する外国人を受け入れる事業主を助成します。

  • 補助額:補助対象経費の2/3(基準額30万円)、1施設あたり最大20万円
  • 補助対象:在留資格「技能実習」、「特定技能」、「留学」、「特定活動」を有する外国人介護人材を受け入れている介護保険施設等の運営法人

補助金を受け取るためには、補助金交付申請を出し、審査を通過した後に、補助事業実績報告書の提出が必要です。事業完了日の翌日から30日以内、もしくは令和7年4月15日のいずれか早い日までに実績報告を行います。これにより、補助金額が確定します。

出典:大阪府|外国人介護人材受入施設等環境整備事業

茨城県の外国人技能実習生(農業)向け補助金

首都圏に隣接している立地を活かし農業が盛んな茨城県では、農業分野の外国人技能実習生に関する支援を行っています。監理団体または実習実施者が実習生に行う(または参加させる)日本語講習会や地域社会との交流会に対しての補助を行います。

  • 補助額:講習会開催では企業規模により6万円〜8万円を基準として1/2を乗じた額、外部講習会では一人あたり都度1,000円に1/2を乗じた額
  • 補助対象:茨城県内で技能実習を行わせる監理団体、実習実施者

出典:茨城県|茨城県外国人労働力確保支援事業

助成金・補助金を効果的に活用

外国人技能実習生の受け入れにあたって、日本語研修や環境整備として助成金・補助金を活用できます。補助金の場合、募集のタイミングを逃さないよう、地域との連携にも注力するとよいでしょう。

外国人技能実習生の日本での生活をより豊かにする工夫も大切です。最近ではエデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入する企業も増えています。外国人技能実習生が日本の食文化に触れる機会が増えるだけでなく、企業としても税制上のメリットがある福利厚生サービスです。「チケットレストラン」は近所のコンビニでも手軽に使え、全国各地で技能習得に励む外国人技能実習生とその受け入れ企業で活躍する日本人従業員のサポートができます。

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外国人従業員へチケットレストランを支給している企業様の事例:日免オートシステム株式会社様

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