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女性リーダー研修はなぜ必要?選び方・注意点・企業のメリットを解説

女性リーダー研修はなぜ必要?選び方・注意点・企業のメリットを解説

2025.12.08

「女性リーダー研修」は、女性管理職を増やすことが求められる今、多くの企業が導入を検討している取り組みです。一方で「どんな内容なのか」「研修だけで効果はあるのか」「自社にはどのプログラムが適切か」といった疑問を抱く企業も少なくありません。本記事では、女性リーダー研修の役割と必要性、選び方、導入時の注意点、企業が得られるメリットまでを体系的に整理。“確実に成果につなげるために何をすべきか”を分かりやすく解説します。

「女性リーダー研修」が注目されるのはなぜ?

女性リーダー研修が注目を集めているのは、女性管理職を増やす必要性が高まる一方で、「個人の努力だけでは乗り越えにくい壁」が存在するためです。

女性活躍推進法により、企業は女性管理職比率の公表と行動計画の策定が義務化されました。プライム市場上場企業には、2030年までに女性役員比率30%という政府目標も示されています。しかし現実には、女性管理職比率は係長相当職以上が15.8%、課長相当職以上が12.3%と低水準にとどまっており、目標と実態の間に大きな隔たりがあります。

この背景にあるのは、家事・育児・介護負担が妻に偏る構造、ロールモデルの不足、重要な業務へのアサイン格差、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)といった複合的な障壁です。女性が管理職に「ならない」のではなく、「なれない要因」が積み重なっている状況と言えます。

こうした構造的な課題に対し、個人の意識や努力だけで対処するのは困難です。だからこそ、組織が体系的に支援する仕組みとして、女性リーダー研修の必要性が高まっているのです。

参考:内閣府男女共同参画局|第5次男女共同参画基本計画~すべての女性が輝く令和の社会へ~(令和2年12月25日閣議決定)
参考:男女共同参画推進本部|女性活躍・男女共同参画の重点方針 2023(女性版骨太の方針 2023)
参考:厚生労働省|雇用均等基本調査

関連記事:【社労士監修】女性管理職比率の公表義務化へ|企業の女性活躍はどう進めるのが正解?

「女性リーダー研修」とは

女性リーダー研修とは、管理職を目指す女性が直面しやすい「経験不足」「ロールモデル不在」「心理的な不安」といった課題を解消し、管理職に挑戦するための土台を整えるプログラムです。ここでは、その詳細を解説します。

管理職登用の「前提条件」を整える体系的プログラム

女性リーダー研修では、「意思決定」「マネジメント」「コミュニケーション」「キャリア形成」など、管理職に必要な基礎スキルを体系的に学びます。

多くの女性が直面する「経験機会の不足」や「管理職像が描けない」といった課題を補い、自信を持って次のステップに進むための準備をこの研修で整えます。

多様なロールモデルに触れることで、「こういう働き方もできるのか」と実感したり、キャリアの方向性を具体化できたりする点も大きな魅力です。また、同じ境遇の受講者同士がつながることで孤立感が解消され、キャリア継続への意欲も高まります。

これらは管理職への登用に必要な「前提条件」をクリアするために不可欠なもので、単なるスキル習得にとどまらない包括的なサポートとして機能します。

一般的な管理職研修との違い

一般的な管理職研修は、既に管理職に就くことが決まっている人を対象に「職位に必要なスキル」を習得させるものです。一方、女性リーダー研修は「挑戦の第一歩を支える」ことに重点を置いています。

女性が管理職をためらう背景には、ロールモデルの不在、評価の不透明さ、強すぎる自己責任感、家庭との両立への不安など、構造的な要因が複雑に絡み合っています。これらは個人の努力だけでは解消が難しく、組織が体系的にサポートする必要があるものです。

女性リーダー研修は、こうした「見えにくい壁」を踏まえ、キャリアへの不安を言語化し、乗り越えるための支援を提供します。これは女性を特別視するものではなく、構造的な機会格差を補うための公平な支援施策です。

女性リーダー研修が必要な理由

女性が管理職を目指す際には、「自分に務まるか不安」「家庭との両立が難しい」「評価されにくいのではないか」といった心理的ハードルが大きく影響します。

また、プロジェクトリーダーや意思決定の経験が少ないままに評価される場面も多く、経験不足が挑戦を妨げる要因にもなっています。

その点、女性リーダー研修は、スキル習得の場であると同時に「経験のショートカット」としての役割を担い、不足している経験を補うものです。

さらに、研修を通じてのネットワーク形成や仲間づくりは、女性管理職の抱えがちな孤独の受け皿としても機能し、持続的な女性活躍の推進力となります。

女性リーダー研修のメリット

女性リーダー研修は、企業と女性従業員の双方に大きなメリットをもたらします。ここでは、それぞれが得られるメリットの詳細を解説します。

企業のメリット|離職防止・採用力向上・ESG強化

企業が女性リーダー研修を導入する最大のメリットは、人材の定着と採用力の向上です。管理職に挑戦したい層が抱える不安や経験不足を組織として補完することで、キャリア形成の継続性が高まり、離職率の低下につながるのです。

また、研修を受けた従業員が増えることで社内に多様な視点が広がり、組織課題の発見力や意思決定の質も向上します。さらに、女性活躍が進むことで企業のESG指標や人的資本情報の開示内容が強化され、外部からの評価にも好影響を与えることが期待できます。

なお、プライム市場企業において、女性役員比率は注目の指標です。女性リーダー研修は、その基盤を支える取り組みとして機能します。

女性の登用を戦略的に進める企業にとって、女性リーダー研修は一種の投資でもあるのです。

受講者のメリット|自信獲得・ネットワーク形成・キャリア明確化

受講者にとっての最大のメリットは、自分のキャリアに対する「納得感」と「確信」が高まることです。

一般的に、女性は管理職に対して不安を抱えやすく、挑戦するかどうかの判断に時間がかかる傾向があります。研修では意思決定やマネジメントなどのスキルを事前に学べるため、「やってみたいけれど不安」という状態から一歩踏み出しやすくなります。

また、同じ課題を感じる女性同士のネットワークができることで孤立感が軽減され、キャリア継続への意欲が高まるのも無視できないメリットのひとつです。さらに、キャリアの棚卸しや将来像を描くワークを通じて自身の強みや課題が明確になり、昇進・異動のタイミングを前向きに捉えられるようになります。

これらは職場でのモチベーション向上にもつながり、組織にとっても好影響を与えます。

女性リーダー研修を検討する際の注意点

女性リーダー研修は有効な施策ですが、とはいえ万能ではありません。導入を検討するにあたっては、いくつかの気を付けたいポイントがあります。ここでは、女性リーダー研修を検討する際に心にとめておきたい注意点を紹介します。

「研修だけ」では成果は出ない

女性リーダー研修を導入しても、職場の働き方や制度が旧来のままでは思うような効果は得られません。例えば、長時間労働が常態化している環境では、学んだマネジメントスキルや意思決定のスキルを生かす余裕が生まれず、不安解消にもつながりにくいのが実情です。

また、制度自体は存在していても「使いづらい雰囲気」が残っていれば、家庭との両立に悩む層は力を発揮することができません。さらに、評価制度が曖昧だったり、育成担当者とのコミュニケーションが不足していたりといった組織では、研修と現場の期待が噛み合わず、学びを継続しづらくなります。

研修の効果を最大化するには、柔軟な勤務制度や透明な評価基準の導入、相談しやすい文化づくりなど、環境整備を同時に進めることが不可欠です。

関連記事:女性管理職が少ない理由とは?人材を生かす魅力的な企業への取り組み

女性だけに提供すると逆効果になるリスク

女性リーダー研修を女性限定で実施した場合、「優遇されている」「特別扱いだ」と、対象外の従業員に不公平感を与えることがあります。

受講者自身も「自分は弱い立場だから特別な研修が必要なのか」と捉え、心理的ハードルが上がるケースも少なくありません。

こうした誤解を避けるには、女性が抱えやすい課題を扱いつつ、男女共通の内容も盛り込み、組織全体のリーダー育成の一環として位置づけることが有効です。

具体例としては、管理職候補全体を対象にした研修に女性比率を高める、あるいは基礎研修は共通で応用研修のみ女性向けに設計するなど、ハイブリッド型の運用が挙げられます。意図が正しく伝わる設計にすることで、受講者の納得感が高まり、研修効果の持続にもつながります。

企業側の目的と受講者の目的のズレ

研修導入時に見落とされがちなのが、企業が期待する成果と受講者が求めているものが一致していないケースです。

企業側は「将来の管理職育成」や「登用候補の裾野拡大」を目的にする一方、受講者はまず「不安の解消」「自信の獲得」「キャリアの方向性確認」を重視する傾向があります。このズレが大きいと、研修の学びが現場で生かされず、モチベーションの低下につながる恐れがあります。

これを防ぐには、研修開始前に受講者との事前面談を行い、現状の悩みや期待、キャリア希望を把握することが重要です。また、企業側の狙いも共有し、双方が同じゴールを目指せる状態をつくることで、学びが現場に落ちやすくなります。

目的のすり合わせは、研修効果を最大化するための最も基本的なステップです。

女性リーダー研修の選び方

女性リーダー研修を選ぶ際は、事前に確認しておきたいいくつかのポイントがあります。ここでは、特に重要なポイントを3つの角度から紹介します。

目的に合った内容か

研修を選ぶうえでもっとも重要なのは、「何のために導入するのか」という目的と研修内容が一致しているかどうかです。

例えば、管理職への挑戦を後押ししたい場合は、意思決定・リーダーシップ・ロールモデル紹介など「登用前のギャップ」を埋める内容が必要です。一方、既に管理職候補として動いている層には、マネジメントの実践、会議運営、評価面談などより高度なスキルが求められます。

また、子育て・介護との両立が課題になりやすい層には、キャリアデザインや時間管理、セルフケアを扱うプログラムが有効です。

このように、研修対象のキャリア段階や抱えている課題によって選ぶべきカリキュラムは大きく異なります。目的が曖昧なまま選定すると、受講者の満足度が下がり、現場での活用が進みにくくなるため、「ゴールの明確化」は欠かせません。

実践・ロールプレイの有無

女性リーダー研修では、知識を学ぶだけでなく、実践形式で「使えるスキル」に変換できるかが成果を左右します。特に、意思決定・会議運営・ファシリテーション※・フィードバックなどは、実際の現場で使う場面が多く、ロールプレイによる練習が効果的です。

実践形式の研修では、講師からのフィードバックを受けながら自分の課題を具体化できるため、不安の解消にもつながります。また、他の受講者の視点や工夫から学びが得られるため、視野が広がるメリットもあります。

座学中心の研修は、コストが低い一方で現場での行動変容につながりにくいことが多いため、実践機会の有無は選定時に必ず確認したいポイントです。

働きながら学ぶ層にとって、短時間で効果的に身につく「体験型」の学びは、限られた時間で最大限の効果を引き出す視点からも大きなメリットがあります。

※参加者から広く意見を引き出し、整理しながら建設的な合意形成につなげる会議運営のテクニック

受講後のフォロー体制の充実度

研修で得た学びを日常業務に定着させるには、受講後のフォロー体制が不可欠です。研修直後は理解が深まっていても、時間が経つと内容が曖昧になったり、現場では生かしきれなかったりといったケースは珍しくありません。

フォロー体制が整っている研修では、個別面談・進捗振り返り・追加ワークショップ・コミュニティ運営などを通じ、学びを継続的に支援します。また、受講者同士のネットワークづくりを支援する仕組みがあると、悩みや課題を共有し合える環境が生まれ、さらなる成長や離職防止にも効果的です。

特に女性は、キャリア形成の分岐点やライフイベントの影響を受けやすいため、継続的な伴走支援の有無によって結果が大きく変わりがちです。研修会社を選ぶ際は、「受講後の行動変容をどう支援しているか」を必ず確認することが求められます。

関連記事:【社労士監修】女性管理職を増やす取り組みとは?効果的な施策と成功事例

おすすめの女性リーダー研修

女性リーダー研修を導入する際は、内容の深さや実践性、フォロー体制などを総合的に比較することが重要です。ここでは、アプローチや対象層が異なる主要な研修を紹介します。自社の課題やキャリア段階に合わせて選ぶことで、効果的な育成が可能になります。

Insource(インソース)

Insourceの女性リーダー研修は、プログラムの豊富さと対象層の幅広さが特徴です。初めて管理職を目指す層向けの基礎研修から、既に管理職として活躍する層向けのスキルアップ研修まで、段階に応じたカリキュラムが用意されています。

中でも女性が苦手と感じやすい論理的思考力や判断力の強化に力を入れており、ケーススタディやロールプレイを通じて実践的に学べる点が強みです。また、自分らしいリーダー像を見つけるワークや、ワークライフバランスを考慮したキャリア設計支援も充実し、受講者が安心して次のステップに進める環境が整っています。

参考:現場で使える研修ならインソース|女性管理職研修・女性リーダー研修

株式会社モチベーション&コミュニケーション

モチベーション&コミュニケーションの女性リーダー研修は、アサーティブコミュニケーションを中心とした実践的なスキル習得に特化しています。

部下の育成や指導に必要な「相手を動かす話し方」「部下がやる気になる聴き方」「フィードバックスキル」を、ケーススタディを通じて明日から即使える形で学べる点が特徴です。

研修はワークショップ形式を重視しており、受講者が自ら考え、気づきを得る自立促進型のプログラム設計となっています。女性特有の悩みに寄り添いながら、リーダーとしての在り方に自信を持てるよう支援します。

参考:女性リーダー育成研修『株式会社モチベーション&コミュニケーション』

株式会社ノビテク

ノビテクの女性向けキャリア研修は、ライフイベントを考慮したキャリアデザインに強みがあります。3年後の自分の仕事の姿を明確化し、そこから逆算して半年後、2年後の目標を設定する実践的なアプローチが特徴です。

会社からの役割期待を認識したうえで、自分らしく働き続けるためのビジョンを描き、組織の成果を高めるための意識とスキルを習得できます。同じ立場の仲間との連携を深める機会も提供され、孤立感の解消にもつながります。

ワークを通じて具体的な行動計画を策定するため、研修後すぐに実践に移せる点も強みです。

参考:株式会社ノビテク nobetech|女性向けキャリア研修

女性リーダー研修にまつわるよくある質問

ここでは、女性リーダー研修について多く寄せられる質問をQ&A形式で紹介します。

Q. 管理職が時短勤務やテレワークを使うのは難しい?

A. 組織設計を見直せば、管理職でも十分に活用できます。

管理職が柔軟な働き方を使えないのは、「役割の整理」と「権限の委譲」が不十分なためです。意思決定のオンライン化、会議時間の見直し、チーム分担体制の整備により、時短勤務やテレワークを活用しても組織運営は滞りません。制度だけでなく、チーム運営の設計をアップデートすることが鍵です。

Q. 女性だけの研修は“逆効果”にならない?

A. 形式次第。男女共通+女性特有課題を扱う“ハイブリッド型”が最適です。

女性だけの集合研修は、受講者の安心感やネットワーク形成に効果がある一方、「特別扱い」と受け取られ組織で浮く懸念もあります。近年は、思考スキルやマネジメントは男女共通で学びつつ、両立不安やロールモデル不足など「女性が抱えやすい課題」を扱うハイブリッド形式が主流です。公平性を担保しながら、必要な支援を提供できる設計が望まれます。

Q. 研修後のフォローは必要?

A. 必須です。フォローがないと学びが定着せず、行動変容も続きません。

研修はきっかけに過ぎず、実務で使えるようになるにはフォローが欠かせません。1on1やメンター制度、受講者コミュニティなどの継続的な接点があると、学んだスキルが行動として積み上がり、孤立感の軽減やキャリア継続にもつながります。特に女性リーダー層はロールモデル不足のため、受講後のつながりが成長を支える重要な要素になります。

女性リーダーの育成・登用は研修と環境整備をセットで

女性リーダー研修は、女性管理職の不足という構造的課題を解消する有効な手段です。ただし、研修だけでは成果が定着しないため、柔軟な働き方の整備、相談しやすい文化づくり、評価基準の透明化といった環境整備が欠かせません。

さらに、家事負担の軽減につながる食事補助サービスや、育児・介護と両立しやすい福利厚生の導入も、女性が安心して挑戦し続けられる組織づくりに有効です。研修と制度、そして生活支援を一体で進めることが、女性活躍推進を成功させる鍵となります。

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エデンレッドジャパンブログ編集部

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