社員のモチベーションを上げるにはどうしたらいいのか、という問いは経営側にとっては普遍的な問題です。従業員の年齢や勤務実績が多岐に渡る状況で、モチベーションを引き出せる術も単純ではないでしょう。まずは、従業員の健康を保つことにヒントがありそうです。モチベーションの対極にあるストレスとの付き合い方も見ていきましょう。
社員のモチベーションを下げるストレスとは
モチベーションとは、「動機づけ」や「目的意識」を意味します。やる気の有無とは異なり、従業員個人の健康状態や、職場でのストレスなど、さまざまな要因が絡んでいます。ストレスについてのデータを見ていきましょう。
ストレスを感じたときにどう行動するか
現代社会はストレスを避けることは難しく、新型コロナウイルスの流行もわたしたちに大きなストレスをもたらしました。厚生労働省の調査によると54.2%の労働者が、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じています。仕事のストレスは、経済状況や家族関係、さらには個人的な健康問題よりも高いストレス要因となる傾向があります。
仕事や職業生活でのストレスについて「相談できる人がいる」とする従業員の割合は90.8%となっていますが、相談相手として「家族・友人」(78.5%)が最も多く、次いで「上司・同僚」(73.8%)となります。職場に「事業場外でメンタルヘルス対策の支援を行う機関及び専門家」を含めた相談先がある従業員の割合は69.2%にのぼります。 厚生労働省は、2022年までに仕事上の不安悩み、またはストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある従業員の割合を 90%以上とすることを目標としています。
燃え尽き症候群を予防
それまでモチベーションを高く仕事をしていた人が、突然やる気を失ってしまう「燃え尽き症候群」は、職場でかかるストレスの中でも危惧すべき問題の一つです。2019年に世界保健機関(WHO)が公表した国際疾病分類の第11改訂版 (ICD-11)で、燃え尽き症候群は「職業上の現象」と記載されました。現代では、社員のモチベーションとストレスは相関関係にあります。
燃え尽き症候群を予防しつつ、従業員がストレスにうまく対処するための方法を以下に紹介します。
従業員のストレス対処法
モチベーションを下げる要因であるストレス。従業員をストレスから守るために、企業ができることをまとめました。
従業員に有給休暇の利用を促す
社員がストレスを感じると、業務や人間関係などに影響が出ます。積極的に有給休暇を取るように、経営側から奨励するのも一案です。上司である側も有給休暇を利用し、前向きに捉えていることがわかれば、従業員が有給休暇を申請することへの不安や、チームプレーヤーとして認識されなくなるのではないかという懸念も解消されるでしょう。
ウェルビーイングを優先させる
ウェルビーイング(well-being)とは、満たされた状態やその人自身にとって心身ともに心地のよい状態を意味します。ウェルビーイングが企業内に浸透すると、従業員はお互いに健康で有意義な、より生産的な仕事人生を送るよう高め合うことになります。具体的には、無理のない勤務時間、柔軟な職場環境、休暇の取り方など、理想的なワークライフバランスを追求するためにお互いをサポートし合うことです。
従業員が健康的な生活を送れるように、企業側が促すことで、自分自身をより大切にすることにつながり、業務や人間関係にもいい影響が出ます。
有酸素運動を奨励する
運動はエネルギー源となり、身体的により多くの力を発揮することにつながります。厚生労働省「休養・こころの健康」にも、体を動かすことでこころの健康にもいい影響があると触れられています。
WHO身体運動・座位行動 ガイドライン(日本語版)では、18~64歳までの成人が心身ともに健康効果を得るために、毎週150~300分の適度な運動を推奨しています。
自転車は、毎日の生活に楽しみながらフィットネスを取り入れることができる優れた方法です。ウォーキングなどの有酸素運動には、血圧を下げ、エネルギーを高める効果も期待できます。
福利厚生でメンタルヘルスをサポート
従業員のモチベーションを上げるために、福利厚生でできることがあります。
職場にヨガを導入する
ヨガは、従業員の健康上のさまざまな効果をもたらすといわれています。集中力を高め、ストレスを軽減し、創造性を高めて、仕事の生産性を向上させます。
ウェルネス・プログラムの一環として、ヨガ・クラスを提供している企業は、アメリカでは GoogleやApple をはじめとして多くあります。
しかし、職場でのオフラインのヨガ教室は場所と時間的に難しい場合もあります。福利厚生でヨガ教室やスポーツジムへの補助や、オンラインでヨガレッスンの提供も可能でしょう。
食事補助
メンタルヘルスに影響を及ぼすといわれている食事。福利厚生で、従業員の食事を補助することも可能です。エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、電子カード配布型の福利厚生食事補助サービスで、全国7万店以上の飲食店・コンビニエンスストアで利用できます。出社する従業員はもちろん、テレワーク・リモートワークやワーケーション、出張時などさまざまなスタイルで働く全国の従業員が利用できるため、平等で使い勝手が良いサービスです。
各従業員が、就業時間中であれば好きな店舗で利用できるため自由度が高く、経済的にも従業員を支援できる福利厚生です。さまざまなシーンで「チケットレストラン」が役立つでしょう。
終わりに
社員のモチベーションを上げるには、ストレスとうまく付き合っていくことが必須です。体を動かすことでストレスを減らしていく方法と、メンタルヘルスをサポートする福利厚生を紹介しました。企業は、個々人に寄り添い、細やかな対応が求められる時代となっていますが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」などの福利厚生を使って、従業員のモチベーションアップをはかっていきましょう。