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2024年賃上げ・賃上げ率の見通しは?背景と企業の取り組みも解説

2024年賃上げ・賃上げ率の見通しは?背景と企業の取り組みも解説

2024.04.09

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2024年を迎え、経済界では賃上げの機運が高まっています。連合の春闘第2回集計結果によると、平均賃上げ率は5.25%と高水準を維持しており、中小企業の賃上げ率も4.50%と、2013年以降で最も高い数値を記録しました。

本記事では、連合や経団連の方針や社会情勢など、2024年の賃上げに関連するトピックを分かりやすく解説しています。賃上げが難しいケースの代替案として人気を集めているエデンレッドジャパンの福利厚生食事補助サービス「チケットレストラン」についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

「賃上げ」の種類

「賃上げ」には、「定期昇給」と「ベースアップ」の2種類があります。ともに給料アップにつながる制度ですが、内容は大きく異なっています。まずは、それぞれの詳細から確認していきましょう。

定期昇給(定昇)

「定期昇給」は、企業ごとに定められた基準に従って行われる定期的な昇給です。昇給額は、通常、勤続年数・年齢・仕事での成果や評価をもとに決まります。

年に1〜2回行われるのが一般的ですが、必ず実施されるとは限りません。定期昇給制度は、あくまでも昇給の機会があることを示すものです。タイミングや内容は、企業によって独自に定められています。

ベースアップ(ベア)

「ベースアップ」は、企業の業績や社会情勢を踏まえ、全従業員を対象に一律で行われる基本給の底上げです。一律実施のため、勤続年数・年齢・仕事での成果や評価は考慮されません。例年、春闘で争点となっているのがこのベースアップ(ベア)です。

つまり、個人に紐付いて行われるのが「定期昇給」・企業に紐付いて行われるのが「ベースアップ」です。

〜2023年|賃上げ機運の高まりと経緯

2022年12月、連合(日本労働組合総連合会)は、翌2023年春闘において5%の賃上げを要求する方針を正式に決定しました。

これを受け、国内では大企業を中心に賃上げの機運が急速に高まります。

特に注目されたのが、ユニクロやGUの運営で知られる『ファーストリテイリング』と、東京ディズニーリゾートを経営する『オリエンタルランド』が実施した賃上げです。ファーストリテイリングは、2023年3月より国内社員の年収を最大40%引き上げることを発表しました。また、オリエンタルランドは、2023年4月より約2万人の従業員に対して平均7%の賃上げを行っています。

有名企業が率先して賃上げを決定することによって高まった賃上げ機運を背景に、2023年の春闘第1回集計では、大企業で平均1万3,110円の引き上げ(アップ率3.91%)・中小企業では平均7,864円の引き上げ(アップ率2.94%)という結果が発表されました。

これにより2023年春闘は、賃上げの妥結額が11,245円・賃上げ率が3.60%と、1993年以来実に30年ぶりの高水準となったのです。

参考:週刊 経団連タイムス|2023年春季労使交渉・大手企業業種別回答状況(第1回集計) (2023年6月1日 No.3592)
参考:週刊 経団連タイムス|2023年春季労使交渉・中小企業業種別回答状況(第1回集計) (2023年7月6日 No.3597)

2024年|賃上げの現状は?

2023年10月19日、連合が2024年春闘の基本構想にまつわるプレスリリースにおいて、「賃上げ分3%以上、定昇相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め5%以上の賃上げを目安とする」方針を明らかにすると、経団連も「各企業に対し積極的に賃上げの検討・実施を求めていく姿勢」を表明しました。

これにより、2024年春闘に向けて賃上げ機運がますます高まることになりました。2024年春闘はどのように決着したのでしょうか。

2024年に賃上げを決定した企業

2023年10月、生命保険大手の「明治安田生命」が、2023年4月より全国約1万人の内勤職員の賃金を年収ベースで7%引き上げるとの決定を下すと、同年11月には、作業服大手の「ワークマン」も、同じく2024年の4月より、社員とパート社員の賃金を平均で5.1%引き上げることを発表しました。

さらに同年12月には、小売業会大手の「イオン」が、正社員の賃上げに加え、パートなど対象に時給を平均で約7%引き上げる方針を示しました。

2024年に入り、春闘が本格化すると、大手企業を中心に続々と賃上げを発表します。

自動車業界では、「ホンダ」が2月21日の交渉で満額回答し、月額2万1,500円の賃上げ(1989年以降で最大)を決定。「マツダ」も初回の交渉で満額回答し、ベースアップ相当分と定期昇給をあわせて月額1万6,000円の賃上げ(2003年以降で最大)を発表しました。

外食業界では、「モスフードサービス」が定期昇給とベースアップをあわせて平均で8%程度の賃上げ(初のベースアップ)を、「ゼンショーホールディングス」が3月7日の労使交渉で、ベースアップと定期昇給をあわせて12.2%の賃上げを妥結しています。

食品業界でも、「サントリーホールディングス」が2月28日の初回交渉で、およそ7%の賃上げとベースアップ月額1万3000円(直近20年間で最大)を妥結。「サッポロビール」も2月末の交渉で、ベースアップを含め6%あまりの賃上げを決定しました。

こうした賃上げの動きは、今後ますます加速していくと予想されています。

関連記事:2024年の賃上げを表明した企業一覧。第三の賃上げについても解説

物価高に対する緊急経済対策を発表する政党も

2023年10月18日、立憲民主党は、続く物価高への対策として「家計への直接支援」「事業者への直接支援」「省エネ・省エネへの大胆投資」を3本の柱とする緊急経済対策の提言を行いました。

中でも注目を集めたのが、「家計への直接支援」のひとつとして言及されたインフレ手当の支給です。これは、中間層を含む全世帯の6割ほどを対象に、1世帯あたり3万円の「インフレ手当」の直接給付を行うというもので、物価高に直面する家計を直接支える案として話題になりました。

この動きは、インフレが家計に与えている影響の深刻さを反映したものです。物価高への対策が、民間一体となって向き合うべき課題となっていることがよく分かるトピックです。

参考:立憲民主党|物価高を克服するための緊急経済対策

企業が賃上げに取り組む背景

終身雇用や年功序列が広く浸透している日本社会において、いったん上げた賃金を下げることは容易ではありません。特に先行きが不透明な社会情勢の中で、賃金を上げることは企業にとって大きなリスクとなります。このような理由から、従来日本企業の多くは賃上げについて慎重な姿勢を見せてきました。

それにもかかわらず、近年賃上げに取り組む企業が急増しているのはいったいどういった理由からなのでしょうか。主な理由を解説します。

深刻な人手不足

企業が賃上げに取り組む理由として、まず挙げられるのが、深刻な人手不足の影響です。

帝国データバンクが行った調査では、資金を改善する理由として、もっとも多くの企業が「労働力の定着・確保」と回答しています。

帝国データバンク|賃金を改善する理由-1

出典:帝国データバンク|『2023年度の賃金動向に関する企業の意識調査』

少子高齢化が進み、生産年齢人口も減少していく中で、人材の獲得・定着させるのは簡単なことではありまません。就職は売り手市場となり、自社ならではの魅力やメリットを持たない企業は、深刻な人手不足に陥るリスクが高まっています。

その点、より多くの賃金を提示することは、他社との差別化に大きな効果を発揮します。さらに、獲得した人材を自社に定着させる効果や、従業員満足度を高め、従業員のモチベーションやパフォーマンスを高める効果も期待できるでしょう。

賃上げは、自社の未来を担う優秀な人材をより多く獲得するための、いわば先行投資の役割を担うものといえます。

インフレ対策

近年、パンデミックの収束に関連する需要の拡大や、ロシアのウクライナ侵攻による原材料費の高騰を背景に、世界規模のインフレが発生しました。さらに日本では、金利差による円安進行の影響も重なり、物価の上昇が急速に進んでいます。

物価が上昇するということは、同じお金で購入できるモノやサービスの量が減るということです。これは、労働者の立場から見ると、実質的な賃金が目減りしていることを意味します。

こうした事態を踏まえ、従業員の生活を守る手段として、インフレ手当の支給に踏み切る企業が続出しました。一時金として支給する企業がいる一方で、インフレの長期化を予想し、継続的なサポートとしてベースアップを選ぶ企業も少なくありません。

政府による支援「賃上げ促進税制」

国内の状況を踏まえ、政府も「賃金引き上げ特設ページ」を開設するなど、企業の賃上げを積極的に推進しています。

中でも、企業が賃上げに踏み切る多いな要因となっているのが、2022年4月1日に施行された賃上げ促進政策「賃上げ促進税制」です。

「賃上げ促進税制」では、企業規模によって「大企業向け」と「中小企業向け」の異なる税制控除が用意されています。以下、それぞれの概要を簡単に紹介します。

まず、大企業向け賃上げ促進税制では、「継続雇用者給与等支給額」が前事業年度より3%以上増えている場合、控除対象雇用者給与等支給増加額の15%が、法人税額もしくは所得税額から控除されます。

加えて、継続雇用者給与等支給額が、前事業年度より4%以上増えている場合、税額控除率が10%上乗せされます。さらに、教育訓練費の額が前事業年度より20%以上増えている場合、税額控除率が5%上乗せされる仕組みです。

中小企業向け賃上げ促進税制では、「雇用者給与等支給額」が前年度と比べて1.5%以上増加している場合、増加額の15%が法人税から控除されます。2.5%増加させた場合、さらに15%が上乗せで控除されます。さらに、教育訓練費を前年より10%以上増額した場合には、最大40%の控除を受けることが可能です。

大企業向け・中小企業向け、それぞれ2022年4月1日~2024年3月31日までの期間内に開始する事業年度が対象です。

参考:厚生労働省|賃金引き上げ特設ページ
参考:経済産業省|大企業向け「賃上げ促進税制」ご利用ガイドブック
参考:経済産業省|中小企業向け「賃上げ促進税制」ご利用ガイドブック

賃上げ促進税制の拡充・延長

2024年4月からは「賃上げ促進税制」の優遇措置がさらに拡充・延長されます。主な改正点は以下の通りです。

  1. 措置期間が従来の2年間から3年間に延長
  2. 大企業と中小企業の間に「中堅企業」(青色申告書を提出し従業員2,000人以下の企業または個人事業主)というカテゴリーを新設。給付など支給総額が前年比3%増加の場合、税額控除率は大企業と同じ10%だが、前年比4%増加を達成すると25%の税額控除率(大企業は15%)に
  3. 教育訓練費増加に応じた税額控除率の上乗せを拡大。大企業および中堅企業は、教育訓練費が前年比10%増額すると控除率5%上乗せ、中小企業は前年比5%増額すると控除率10%上乗せ

子育て・女性活躍支援への税額控除上乗せ

2024年4月以降の賃上げ促進税制には、仕事と子育てとの両立支援(くるみん認定)・または女性活躍支援(えるぼし認定)に積極的に取り組んだ企業に対して、税額控除率の5%上乗せを行う措置が新設されました。

赤字企業向けの繰り越し控除制度新設

給与など支給総額を増額しても、赤字決算では税額控除の恩恵は受けられません。しかし、2024年4月、赤字企業でも税額控除を5年間かけて消化できる「繰り越し控除制度」が新設されます。

こうした一連の措置により、企業の賃上げへのインセンティブはさらに高まることが期待されます。

賃上げが難しい企業はどうする?

賃上げの必要性は十分理解しながらも、企業体力等の問題で、賃上げに踏み切ることができない企業は少なくありません。こういったケースでは、どう対応するのが正解なのでしょうか。おすすめの代替案と具体的なサービスを紹介します。

福利厚生での代替がおすすめ

人手不足への対策や、実質的に低下した賃金の補填を目的に、賃上げを検討する企業は多いものです。一方で、賃上げがもたらす支出の増加について、余裕を持って受け入れられる企業はそう多くありません。

そこでおすすめなのが、賃上げの代替案として福利厚生を導入するという方法です。

福利厚生費は、経費として損金計上が可能です。法人税を抑えられることから、企業の負担は最小限に留められます。

また、就職先や転職先を検討する求職者にとって、福利厚生の充実度は重要な要素です。「福利厚生が充実した企業=従業員を大切にする企業」との一般的なイメージも相まって、企業としてのブランディングと人材の獲得にも役立つでしょう。

賃上げの代替案として新たな福利厚生を導入することは、企業にとって大きなメリットをもたらす施策といえます。

食の福利厚生として日本一「チケットレストラン」

新たな福利厚生として、近年特に多くの企業に選ばれているのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。

エデンレッドジャパンが2023年5月に行った調査によると、2023年6月の一斉値上げを踏まえ、節約を意識している人の割合は全体の9割に達しました。さらに、具体的な節約項目としてもっとも多かったのが「食費」でした。

エデンレッド6月の値上げ意識調査-1

出典:エデンレッドジャパン|6月の値上げで9割が節約を意識 「ビジネスパーソンのランチ実態調査2023」

つまり、物価高の現状において、食事補助の福利厚生を提供することは、従業員の生活を支える非常に効果的な施策といえます。

なお「チケットレストラン」は、専用のICカードを使って利用する福利厚生の食事補助サービスです。

サービスを導入した企業の従業員は、全国約25万店舗の加盟店での食事を半額で利用できます。加盟店のジャンルは、ファミレス・コンビニ・カフェ・人気飲食チェーン店など多岐にわたり、利用者の嗜好や年代を問いません。さらに、一定の条件をクリアすることで福利厚生として利用できるため、企業の負担も最小限に留められます。

こうした数々のメリットが評価され「チケットレストラン」は、食の福利厚生として日本一の実績を持つサービスとなっています。

2024年も続く賃上げ機運への対応を

続く物価高や人手不足を背景に、賃上げの機運はますます高まっています。

大手企業が次々と賃上げを発表していることからも、この動きは今後ますます加速していくといってよいでしょう。

一方で、賃上げには一定のコストがかかります。企業体力に不安がある場合、実施するのは簡単なことではありません。

そんなときの選択肢として、近年人気を集めているのが食の福利厚生として日本一の実績を持つエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。福利厚生の形で食事補助を行うことにより、従業員を経済的にサポートできるのはもちろんのこと、他社との差別化による人材の獲得・定着効果も期待できます。

自社に合った物価高・人手不足への対策を検討し、無理のない形で賃上げへの対応を進めましょう。

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新たな仕組みを導入するにあたっては、何らかの形でコストが発生するものです。賃上げの代替策として「チケットレストラン」の導入を検討する企業様の中にも、導入コストを不安視されるケースが少なくありません。

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