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Z世代の採用はなぜ難しい?企業が直面する課題と解決策をわかりやすく解説

Z世代の採用はなぜ難しい?企業が直面する課題と解決策をわかりやすく解説

2025.09.02

人手不足や世代交代が進む中、Z世代の採用を積極的に進める企業が増えています。一方で、Z世代は価値観や働き方のスタイルが従来世代とは大きく異なる世代です。採用後の思わぬ早期離職に悩む企業も少なくありません。そこで本記事では、Z世代の定義や特徴、採用市場の実態をわかりやすく整理。採用・定着を成功させるためのポイントを徹底解説します。

Z世代とは?

Z世代は、次世代の採用戦略を考える上で避けて通れない存在です。まずは、Z世代が生まれた時代の背景や社会経験、価値観を整理し、その特徴を紐解いていきましょう。

Z世代の定義

Z世代は、一般的に1997年から2012年頃に生まれた人々を指します。2025年時点では13歳から28歳にあたり、社会人としては20代前半を中心とする若手層が該当します。

Z世代は、幼少期からスマートフォンやSNSに親しみ、情報発信やコミュニケーションをオンラインで行うことが当たり前だった、いわゆるデジタルネイティブ世代です。さらに、彼らが学生から社会人になる過程では、新型コロナウイルス感染症による行動制限や学習・就職活動の変化を経験しており、従来の世代とは異なる価値観を形成しています。

これらの背景を理解することが、Z世代を採用・定着させるための第一歩となります。

Z世代の価値観と特徴

Z世代は、多様性や社会的意義を重視する価値観を持ち、企業選びでも「やりがい」や「社会への貢献度」を重要視する傾向があります。

働き方においては柔軟性を求め、リモートワークや副業解禁といった制度を自然に受け入れます。また、心理的安全性を大切にし、意見を言いやすい環境やフラットな人間関係を好むのも特徴です。

一方で、経済的な安定も重視する現実的な側面があり、給与や福利厚生の充実度を企業選択の軸とする人も少なくありません。従来の世代に比べて「仕事はあくまでも生活の一部」という捉え方が強く、個人のライフスタイルと両立できる職場環境を求めています。

ほかの世代との比較から見るZ世代

世代 生年範囲 現在の年齢(2025年時点) 社会背景 デジタル適応 仕事観・特徴
X世代 1965〜1980年頃 45〜60歳 バブル崩壊・就職氷河期 アナログから後天的に習得 安定志向と現実主義・橋渡し役
ミレニアル世代
(Y世代)
1981〜1996年頃 29〜44歳 IT普及・グローバル化 デジタルを後天的に吸収 自己実現・キャリア志向・転職柔軟
Z世代 1997〜2012年頃 13〜28歳 SNS・スマホ、コロナ禍 生まれながらのデジタルネイティブ 多様性・社会意義重視・柔軟な働き方

Z世代を理解するためには、前後の世代との比較が欠かせません。

1965〜1980年生まれのX世代は、アナログからデジタルへの転換期を現役世代として経験し、安定と現実主義を特徴とします。

また、1981〜1996年生まれのミレニアル世代はIT普及期に育ち、キャリア形成や自己実現を重視する姿勢が強い世代です。

それに対しZ世代は、生まれながらにデジタル環境が整った中で成長し、多様性や柔軟性を当然のものと捉えます。世代間の価値観の違いを理解することで、企業はZ世代の採用やマネジメントにおける適切なアプローチを見出すことができます。

採用しても辞めていく?Z世代採用市場の実態

Z世代の採用市場は、入社後の早期離職率が高く、採用しても定着が難しい現状があります。少子高齢化により、そもそもの若手人材の数自体が限られていることもあって、企業は従来以上に人材の獲得と定着に苦戦しているのが実情です。ここでは、そんなZ世代採用市場の実態を詳しく解説します。

大卒の3人に1人が3年以内に退職

厚生労働省の調査によると、令和3年3月に卒業した大卒者のうち、就職後3年以内に離職した割合は34.9%でした。これは、3人に1人以上が3年以内に会社を辞めていることを意味します。

業種別で見ると「宿泊業・飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」「教育・学習支援業」などが離職率が特に高く、業界ごとの差も大きいことが明らかになっています。

また「株式会社マイナビ」が公開している「マイナビ 2025年卒 企業新卒内定状況調査」によると、2024年に入社した新卒社員のうち、半年後の調査時点(9月~10月)で退職者がいた企業の割合は28.1%でした。2021年に入社した新卒社員については、66.8%の企業が「退職者がいた」と回答しています。つまり、入社から4年が経つと、約7割の企業で新卒社員の退職が発生しているのです。

参考:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します
参考:マイナビキャリアリサーチLab|2025年卒企業新卒内定状況調査

離職理由は「期待と現実のギャップ」

若手従業員が早期離職に至る理由には、入社前に抱いていた期待と現実のギャップがあります。

「エン・ジャパン株式会社」が2023年に行った調査では、「就業前後のギャップを感じたことがある」と回答した人を対象に「ギャップが原因で仕事を辞めたことがあるか」を尋ねたところ、55%が「ある」と回答しました。

なお、退職の原因になった一番のギャップポイントとして、もっとも多かったのが「職場の雰囲気」(29%)、次いで「仕事の内容」(24%)、「時給・給与」(9%)と続きます。

こうしたギャップは、企業の採用広報が十分に自社の実態を伝えられていないことも一因です。入社後の早期離職を防ぐには、募集段階から正しい情報を提供し、企業側と応募者側とのミスマッチを防ぐ努力が欠かせません。

参考:エン・ジャパン(en Japan)|人に聞いた「就業前後のギャップ」調査ー『エン派遣』ユーザーアンケートー

早期離職がもたらす企業のコスト

Z世代を中心とする若手社員の早期離職は、単に「人が辞めた」という事実に留まらず、企業に多大なコストとネガティブな影響を及ぼします。

第一に、若手社員が早期離職をすると、採用や教育に費やしたコストが回収できません。離職者が出ることで現場の生産性は低下し、残された従業員の負担が増加します。中小企業を中心とした少人数の現場では、業務が回らなくなるケースも珍しくありません。

加えて深刻なのが、目に見えない悪評による影響です。若手社員の早期離職によって「人がすぐ辞める職場」という評価が広がると、企業は求職者から敬遠されてしまいます。採用難へさらに拍車がかかる事態を引き起こしてしまうのです。

このように、早期離職が企業へもたらすコストの大きさは、決して無視できるものではありません。

関連記事:若手社員の離職を防止!早期離職を回避したい企業ができる9つの対策

Z世代の採用を強化することで企業が得られるメリット

採用が難しいとされるZ世代ですが、では、彼らを組織に迎え入れ定着させることで企業が得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。3つの視点から解説します。

多様性と新しい働き方の浸透

Z世代は多様性を重視し、組織のあり方にも柔軟性を求める世代です。ジェンダーや国籍にとらわれず、多様な人材が活躍できる環境を自然に受け入れる姿勢を持っているのが特徴です。

その価値観が企業文化に加わることで、旧来的な体制を見直す契機となり、ダイバーシティ経営が一層進みます。

加えて、リモートワークやフレックス勤務など、柔軟な働き方を前提とする意識が強いため、制度の浸透や定着を後押しする効果も期待できます。結果として、多様な働き方を推進する風土が整い、企業全体の柔軟性と競争力が高まるのです。

デジタルスキルとイノベーション

Z世代は、生まれながらにデジタル環境に囲まれて育った世代で、SNSやオンラインツールの活用に長けています。

情報収集や発信をリアルタイムで行えるスピード感には特に強みがあり、新規事業の立ち上げやマーケティングのデジタル化、社内コミュニケーションの効率化に大きな力を発揮します。

また、この世代は、ITリテラシーの高さを背景に、新しいツールやサービスの導入にも抵抗がありません。変化を受け入れる柔軟さと、高いデジタルスキルを持つ人材が加わることで、企業内に新しい発想が芽生え、イノベーションの土壌が広がります。

暗黙知の継承

企業には、それぞれマニュアル化できない知識やスキル、いわゆる「暗黙知」が存在します。Z世代を安定的に採用し、職場に定着させることは、こうした知を組織内に伝承する上で重要です。

例えば、ベテラン社員の判断力や業界特有のノウハウは、書面では十分に伝わらない場合が多く、日常の業務やコミュニケーションを通じて初めて後輩へ受け継がれます。一度失われた暗黙知は取り戻すことが困難であるため、若い世代を計画的に育成することは企業にとって大きな資産形成につながります。

世代交代が進む中で、Z世代を採用することは、単なる労働力確保にとどまらず、組織知の持続的な発展を支える戦略的な投資となるのです。

Z世代のやる気を引き出す|エンゲージメントの高め方

人材の採用は、入社で終わりではありません。新しい従業員の入社時のモチベーションを維持し、高いパフォーマンスを引き出して初めて、採用は成功といえます。ここでは、Z世代のやる気を引き出すために意識したいポイントをまとめて紹介します。

オンボーディングを充実させる

Z世代の離職を防ぐためには、入社初期のオンボーディング体制を充実させることが大切です。

入社直後は環境や人間関係に慣れるまで不安が大きいため、適切な支援がないと早期離職の引き金となります。

具体的な対策としては、メンター制度を導入し、先輩社員が業務だけでなく社内文化の理解をサポートする仕組みが有効です。また、定期的なフォロー面談を実施することで課題や悩みを早期に解消でき、安心感が高まります。

さらに、同期や先輩、他部署との交流機会を積極的に設ければ、縦だけでなく横の仲間意識も生まれ、より組織に溶け込みやすくなります。オンボーディングを体系的に整備することは、Z世代が「この会社で働き続けたい」と感じる第一歩です。

関連記事:従業員エンゲージメントとは?向上に役立つ施策や取り組むメリット

心理的安全性の高い職場づくりをする

Z世代は、安心して意見を言える職場環境を強く求めています。心理的安全性が高い組織では、挑戦や提案が否定されにくく、失敗を恐れず主体的に行動できるようになります。そのため、管理職やチームリーダーが「否定せず受け止める姿勢」を示すことが不可欠です。

制度面の整備としては、定期的な1on1ミーティングや小規模なチームディスカッションを設けることで、意見を気軽に共有できる場の提供が可能です。また、社内SNSやチャットツールの活用は、若い世代にとって馴染みやすく、発言のハードルを下げる手段となります。

心理的安全性が確保されることで、Z世代は安心して能力を発揮し、組織への帰属意識を強めます。

評価の基準を明確にする

Z世代は「努力が正当に評価されるか」に敏感で、評価基準の不透明さは大きな不満要因となります。

採用後にモチベーションを維持するためには、成果指標や評価プロセスを明示することが必要です。例えば、数値目標の達成度に加え、プロセスや挑戦姿勢も評価の対象とすれば、Z世代の型にはまらない自由な発想や働き方を尊重できます。

さらに、定期的にフィードバック面談を行うことで、現状と期待値のギャップを修正しやすくなります。透明性の高い評価制度は、公平性を重んじるZ世代の信頼を獲得し、仕事への意欲を継続させる土台ともなるものです。

なお、評価基準の明確化は、Z世代に限らず、すべての従業員の納得感を高める効果もあります。

福利厚生の充実

Z世代は「仕事と生活の両立」を当然のものとして考える傾向にあります。

ワークライフバランスを重視する観点から、福利厚生の充実を企業選びの大きな決め手にする人も少なくありません。

特に、物価上昇や生活コストの増大が続く近年は、食事補助や借り上げ社宅などの経済的負担を軽減できる福利厚生のニーズが高まっています。福利厚生を再整備し、採用時にアピールすることは、企業の魅力度の向上に寄与するのはもちろんのこと、従業員の「この会社に貢献していきたい」という意欲にも直結します。

Z世代は「会社に大切にされている」と実感できる制度に共感しやすいため、福利厚生を充実させることはエンゲージメント向上にも効果的です。

「チケットレストラン」で支える採用と定着

数ある福利厚生の中でも、近年、特に人気を集めているサービスが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。

チケットレストラン」は、企業と従業員との折半により、全国25万店舗を超える加盟店での食事を実質半額で利用できるサービスです。

加盟店のジャンルは、コンビニ・ファミレス・三大牛丼チェーン店・カフェなど幅広く、利用する人の年代や嗜好を問いません。また、勤務時間中にとる食事の購入であれば、利用する場所や時間に制限がないのも大きな魅力です。

実用性や柔軟性の高さからZ世代へのアピール度も高く、すでに3,000社を超える企業に導入されています。

チケットレストラン」の詳細は「こちら」からお問い合わせください。

関連記事:「チケットレストラン」の仕組みを分かりやすく解説!選ばれる理由も

Z世代採用成功のカギは「価値観理解+制度設計」

Z世代は、多様性や社会的意義を重視し、柔軟な働き方や生活との両立を当然の価値観として持つ世代です。

採用市場では早期離職率の高さが課題となっていますが、Z世代特有の価値観を企業が理解し、キャリア支援や心理的安全性の確保、「チケットレストラン」をはじめとする福利厚生の充実といった制度設計を整えることで、定着率を高める効果が期待できます。

Z世代の採用と定着に成功すれば、組織は多様性の推進やデジタル活用によるイノベーション、さらには暗黙知の継承といった恩恵を受けることが可能です。

価値観の理解と制度設計を組み合わせ、企業成長の鍵ともいえるZ世代の採用と活躍を成功させましょう。

参考記事:「#第3の賃上げアクション2025」始動、ベアーズが新たに参画~中小企業にこそ“福利厚生”による賃上げを! “福利厚生”で、より働きやすく、暮らしやすい社会へ~
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エデンレッドジャパンブログ編集部

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