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エデンレッドブログ

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社員の健康管理への取り組みは企業の義務!メリットは?取り組み事例も

2023.02.20

「企業は”社員の健康管理”をすべき?」「どこまで社員の健康管理に携わるべき?」そんな悩みをお持ちではありませんか?

近年では、企業の規模に関わらず、残業時間の削減や勤務間インターバル制度、ストレスチェックなど社員の働き方を積極的に改善する企業が増えています。

特に、「健康経営」を実践する企業では社員の健康管理に積極的に取り組むことで、業績向上や経営上のリスクを軽減できたという事例が出てきています。「社内に活気がない」「人手が足りなくて仕事が回らない」といった課題解決のヒントにもなるかもしれません。

社員の健康管理は企業が取り組むべき義務

「健康管理は個人がおこなうもの」ですが、同時に労働契約法第5条において、企業は社員の心身の健康に対する安全配慮義務を負っています。

(労働者の安全への配慮)
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
出典:e-GOV法令検索|労働契約法

では、具体的にどんな配慮が必要なのか、例を挙げてみましょう。

社員の健康管理において取り組むべき課題:

  • 職場環境の整備
  • 労働時間の管理
  • 適切な配置、業務量
  • ハラスメント対策
  • 健康診断やストレスチェックなどの健康管理

上記のとおり、物理的な環境の整備だけでなく、社員間のコミュニケーションも職場環境を整備する上で重要です。また、長時間労働の見直しや有給取得率の改善も課題の一つになります。

なお、現段階では、安全配慮義務違反による罰則はないものの、違反によって社会的な評価は下がると考えたほうが良いでしょう。また、訴訟問題に発展するケースもあり、近ごろは社員の健康管理を”負担”ではなく”経営戦略の一つ”として積極的に社員の健康管理に取り組む企業が増加する傾向にあります。

出典:厚生労働省|労働契約法のあらまし

企業が社員の健康管理を積極的に行うメリット

参考:いかに「サービス」を収益化するか / DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部

では、なぜ多くの企業が社員の健康管理を積極的に行うのでしょうか?サービス・プロフィット・チェーンという概念をもとに、4つのメリットが考えられます。

サービス・プロフィット・チェーン(SPC)とは、従業員満足度を高めることで顧客満足度も高まり、結果的に企業利益につながるという考え方です。一般的には接客業において有効とされていますが、社員の健康管理を行うメリットを考える上でヒントになります。

社員の生産性向上、残業削減

社員が心身ともに健康であれば、一人ひとりのパフォーマンスが上がるので生産性が向上していきます。社員の生産性が高まると、ムダな残業をせずに済むため、企業にとっては不要な支出を削減でき、社員にとってはパフォーマンスの発揮しやすい状態で仕事に取り組めます。

離職率や休職率の低下

「休みにくい」「上司に相談しにくい」職場環境は、体調だけでなく精神面の疲労蓄積にもつながり、退職や休職する人が増える一因となります。休みの取りやすい仕組みづくりやコミュニケーションのとり方を工夫することで、心身の健康を保ちやすくなり、人員が安定します。その結果、少ない人員で業務をこなさざるを得ない事態の回避につながったり、一時的な人員補充による業務効率の悪化や業績の停滞を防いだりできます。

企業イメージの向上、採用PRに

社員の健康管理に積極的に取り組んでいる企業は「社員を大切にしている」と社会的な評価を得やすくなります。近年、”働きやすさ”や”福利厚生”を重視して企業選びをする求職者が増えており、ホワイトな企業イメージは採用に影響をもたらします。

また、健康経営に取り組むことで、同業他社との差別化を図ることも可能です。健康経営優良法人の認定を受けた企業では、採用活動において「働きやすい企業」としてアピールできます。

従業員満足度、顧客満足度の向上

前述のサービス・プロフィット・チェーンに基づくと、企業が社員の健康や働きやすさ改善に取り組み、実際に改善されると従業員満足度が上がります。従業員満足度が高まることで、多くの業界において顧客対応の質向上につながる可能性があります。特に接客業やサービス業のように、目の前にいる顧客のニーズを読み取ることが求められる場合、従業員のモチベーション向上が直接的に顧客満足度に影響しやすいです。

社員の健康管理に取り組む8つの方法

健康管理として、以下のような方法が実施できます。

  • 労働時間の管理
  • 健康診断の実施
  • ストレスチェックの実施
  • メンタルヘルス対策
  • ハラスメント対策
  • 職場環境の整備
  • 福利厚生の充実
  • 安否確認システムの活用

詳しく見ていきましょう。

1.労働時間の管理

長時間労働や休日出勤は、社員の心身に負担をかけ、健康を損なう可能性があります。一人ひとりの業務負荷や働き方を見直し、適切な労働時間を維持することが大切です。

2.健康診断の実施

社員の健康維持には、健康診断による健康状態の把握が不可欠です。労働安全衛生法第66条および労働安全衛生規則第44条でも定められている通り、年に1回の定期健康診断の実施が義務付けられています。健康診断は、生活習慣病などの疾患の早期発見・早期治療が可能になるだけでなく、自身が健康状態を認識する機会にもなります。

出典:厚生労働省|労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう

3.ストレスチェックの実施

2015年12月に労働安全衛生法が改正され、企業におけるストレスチェックの実施が義務化されました。従業員数50人未満の事業場においては、現時点では努力義務となっています。

ストレスチェックテストは、社員のストレス状況を把握し、メンタルヘルス不調のリスクを低減することを目的としています。また、テスト結果を分析することで職場環境の改善にもつながります。

出典:厚生労働省|ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等

4.メンタルヘルス対策

ストレスチェックをはじめとする効果的なメンタルヘルス対策には、段階的なアプローチが求められます。不調の予防から早期発見、復職支援まで、従業員の心の健康を守るために以下の3つの予防策を実施しましょう。

一次予防:不調を未然に防ぐ
ストレスマネジメント研修の実施や職場環境の改善により、メンタルヘルス不調を予防します。管理職向けのラインケア研修も効果的です。

二次予防:早期発見と対応
相談窓口の設置や産業保健スタッフとの連携体制を整備し、不調の早期発見と迅速な対応を図ります。

三次予防:復職支援とフォロー
休職者の段階的な復職プログラムと、復職後の継続的なサポート体制を構築します。

前述したストレスチェック、後述する職場環境等の改善や、ハラスメント対策などと関連付けて対応を行うことがポイントです。

出典:厚生労働省|職場における心の健康づくり〜労働者の心の健康の保持増進のための指針〜

関連記事:職場のメンタルヘルスケアとは?ストレスの原因や対策のポイント

5.ハラスメント対策

職場でのハラスメントは社員の心の健康に深刻な影響を与える問題です。2020年の法改正により大企業でパワーハラスメント防止措置が義務化され、2022年4月からは中小企業も対象となりました。さらに2025年6月の法改正では、対策が必要なハラスメントの種類が大幅に拡大されています。

企業には予防策と発生後の適切な対応の両方が求められます。まず「ハラスメントを決して許さない」という明確な方針を掲げ、全社に浸透させることが重要です。定期的な研修実施、匿名で相談できる窓口の設置、迅速な調査・対応体制の整備により、安心して働ける職場環境を構築します。

関連記事:【社労士監修】パワハラ防止法|中小企業義務化で相談件数急増!定義・罰則も

6.職場環境の整備

社員が快適に働ける物理的環境の整備は、健康管理の基盤となります。適切な室温や湿度の空調管理を行い、十分な照明と換気を確保します。長時間の座位姿勢も負担になりにくい椅子や作業しやすいスペースの提供により身体的な負担を軽減しましょう。

定期的に職場環境の満足度調査を実施し、社員の日頃の様子を確認しながら継続的に改善を行います。以下の観点で、過ごしやすい職場環境かどうかをチェックできます。

  • 空調管理:適切な室温・湿度の維持、十分な換気
  • 照明環境:自然光の活用、十分な明るさの確保
  • 音響環境:静かで集中できる環境を提供
  • 空間設計:作業エリアと休憩エリアの分離、リフレッシュ設備の充実

7.福利厚生の充実

住宅手当や社員食堂の提供、育児・介護支援制度などにより生活の安定を図ることで、社員のストレス軽減に寄与します。また、福利厚生はワークライフバランス向上と企業への帰属意識強化にもつながります。従業員の健康維持やストレス軽減に向いている福利厚生は、以下の通りです。

  • 住居関係:住宅手当、社宅・寮
  • 食事関係:社員食堂、仕出弁当、おやつ・飲料などの配布、食事補助タイプのサービス
  • 休暇関係:記念日休暇、結婚休暇、リフレッシュ休暇など
  • 優待利用:旅行、レジャーなど
  • イベント関係:クラブ活動、企業イベントなど

関連記事:福利厚生が充実した会社になるメリットを完全解説!方法と成功事例も紹介

8.安否確認システムの活用

安否確認システムとは、災害時などに従業員への安否確認を行うシステムです。災害時以外でも従業員の健康管理のために活用されており、平時は健康状態や出社可否などの情報収集にも使われています。

特にコロナ禍以降、感染症対応や健康観察目的で安否確認システムを利用する企業が増え、健康管理ツールの選択肢の一つとして知られるようになりました。

社員の健康管理に配慮した取り組み事例

続いて、「健康経営」を実践する企業の具体的な取り組み事例を紹介します。

事例1.及川産業株式会社

北海道岩見沢市に本社を置き、土木工事や除雪などで体を動かす仕事が多い「及川産業株式会社」は、「働いている人が長く健康的に働いてほしい」という社長の思いから社員の健康管理を積極的に行う企業の一つです。

《取り組み事例》
・協力企業を巻き込んだ安全大会を毎月実施:外国籍の方にも伝わるよう母国語でも資料作成
・定期健診の受診勧奨:受診期間を閑散期に設定し実質100%に
・休暇取得の推進:4週4休(週休1日)から、4週6休+賃金の一律10%ベースアップへ

《取り組みの効果》
・健康経営優良法人に認定を受け、地元の競争入札参加資格の評価項目が加点されるように
・健康経営の取り組みによって、採用PRとなり新入社員を迎えられた

企業ホームページ:https://www.oikawa-s.com/
出典:経済産業省|健康経営優良法人 取り組み事例集

事例2.アクロクエストテクノロジー株式会社

システム開発などを行う「アクロクエストテクノロジー株式会社」は、「社員がいきいきと働き、何でも言い合える企業を作ろう」という志のもと創業したIT企業で、健康経営に取り組む以前から社員の健康管理を積極的に行ってきました。健康経営についても社長を含めた全社員とのミーティングで決定するなど、社員参加型の方針も従業員満足度につながっていると考えられます。

《取り組み事例》
・全社員が参加するMA(Meeting of All staff)で事業に係るすべての事項を提案・決定:コミュニケーションの促進
・社員専用のシェアハウスでは必ず朝食をとるルール:社内SNSで内容を発信
・健康的な食品やお菓子を企業で仕入れ、希望者に販売:自然と食生活の改善ができる環境を提供
・IT企業の悪しき風習だった長時間労働を廃止するため、システムの開発やスキルアップを実施:他社に巻き込まれない環境をつくることに成功

《取り組みの効果》
・社員の意識改革
・社員一人ひとりが自分で考えて行動できるようになり生産性が向上した
・20時以降の残業廃止
・受託業務から自社主導の業務に転換

企業ホームページ:https://www.acroquest.co.jp/
出典:経済産業省|健康経営優良法人 取り組み事例集

社員の健康管理 身近な取り組み事例

導入しやすい健康管理活動の事例も紹介します。健康診断の有所見率の高さから岩手県の一関労働基準監督署が好事例をまとめた「職場における 健康管理活動 に係る好事例集」より、企業サイズによらず、導入しやすいものをピックアップして紹介します。

事例1.定期健診での検査追加

35歳以上の従業員対象に便潜⾎検査とペプシノゲン検査を追加する取り組みです。精密検査をすることで早期治療につながったケースもあります。

事例2.外部カウンセリングシステムの導入

自宅でスマホから利用できる外部のカウンセリングシステムを導入する取り組みです。従業員は無料で好きな時間に、自分が選んだカウンセラー・コーチのカウンセリングやコーチングを受けられます。

事例3.健康習慣アプリの活用

従業員の健康意識向上のため、ポイント制の健康サポートアプリを導入する取り組みです。簡単なストレッチなどの健康習慣をクリアするとポイントが貯まる仕組みで、楽しみながら健康づくりができます。従業員満足度も高い結果でした。

事例4.朝礼時のラジオ体操実施

作業開始前の朝礼時に全作業員でラジオ体操を実施する取り組みです。身体を動かすことで血行促進やケガ予防の効果があります。全員参加によりチームワーク向上や現場の雰囲気改善にもつながります。

事例5.健康情報の定期配信

毎月減塩の日である28日に野菜やジュースの配布と合わせて、健康に関する情報を配信する取り組みです。腰痛対策ストレッチや熱中症対処法などの短時間動画をメール配信し、従業員が空き時間に手軽に健康知識を得られるよう工夫しています。

出典:厚生労働省|一関労働基準監督署 職場における 健康管理活動 に係る好事例集 第2集
出典:厚生労働省|一関労働基準監督署 職場における 健康管理活動 に係る好事例集 第3集

食事補助による健康管理の取り組み

社員の健康管理において、食事面からのアプローチも重要な要素の一つです。栄養バランスの改善や食生活の見直しは、生活習慣病の予防や体調管理に直結します。

ライフスタイルが多様化する現代では、食事に対する姿勢も人によってまちまちです。簡単に済ませようとするがゆえに栄養バランスが極端に偏っていたり、そもそも食事を抜いてしまったりといったケースも決して珍しくありません。

企業が従業員に対して食事補助を行うことは、従業員の食生活改善をサポートし、ひいては健康経営推進の大きな後押しとなります。近年、食事補助の福利厚生サービスが多様化し、勤務時間や勤務場所の制約で従来の社員食堂などが設置困難だった企業でも導入しやすくなりました。全国の飲食店やコンビニで利用できるサービスなど、利便性の高い選択肢が増えています。

また、食事補助は、後述する一定の要件を満たすことで所得税の非課税活用ができることが魅力です。企業側は経費計上でき、従業員側は非課税のメリットがあります。以下、具体的なサービスと導入事例を紹介します。

関連記事:食事補助とは?福利厚生に導入するメリットと支給の流れ

「チケットレストラン」とは

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、食事に関する福利厚生サービスで、毎日20万人が専用のICカードを使って食事を購入しています。加盟店も全国25万店以上ものコンビニやカフェ、レストランなどで便利に利用することが可能です。

チケットレストラン」は食事補助の非課税枠を活用できるのが特徴です。

(1)食事価額の50%以上を従業員が負担していること

(2)1ヶ月あたりの会社負担が3,500円(税別)以下であること

出典:国税庁|No.2594 食事を支給したとき

上記の要件を満たした設計により、企業負担分を福利厚生費として計上でき、従業員も所得税の非課税枠活用が可能です。新しい時代の福利厚生として、注目度を増しています。

関連記事:【税理士監修】食事補助は課税される?給与にしないための非課税限度額

「チケットレストラン」導入事例1:M’s ファーマ株式会社

M’s ファーマ株式会社」は、大阪府南部地域に「くれよん薬局」を6店舗展開する調剤薬局です。

全国どこでも働ける薬剤師ならではの採用と離職防止の難しさや、交通機関が少ない地域性を背景に新たな福利厚生を検討する中で、選ばれたのが「チケットレストラン」でした。

同社では導入により、以下のようなメリットや効果が得られたそうです。

  • 薬剤師の離職率低下
  • 食事を通じた従業員間のコミュニケーションの増加
  • 電子マネーで管理が容易
  • コンビニなどでも利用できる利便性の高さ

居心地の良い職場環境づくりに役立つ「チケットレストラン」。導入後、同社の薬剤師の離職率は大幅に低下しました。企業側、従業員側双方に大きなメリットのある施策となったようです。

企業ホームページ:https://crayon-p.com/
導入事例はこちら

「チケットレストラン」導入事例2:オーデマ ピゲ ジャパン株式会社

世界的有名時計ブランド「オーデマ ピゲ」の日本法人「オーデマ ピゲ ジャパン株式会社」では、より従業員へ貢献できる新たな福利厚生を模索していました。

社内での食事提供を検討しながらも、人材やスペースの確保がネックになっていたところ、需要にマッチする福利厚生として選ばれたのが「チケットレストラン」です。

同社では、「チケットレストラン」の導入により、以下のようなメリットや効果が得られています。

  • 従業員が抱く「企業が自分を気に掛けてくれている」との思いをより強くできた
  • 食事補助の利用を通じ、従業員間のコミュニケーションが活性化した
  • 社員が平等に利用できる福利厚生を提供できた
  • 採用時のアピールポイントになった

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」導入は、従業員を大切にする企業としてブランディングに大きく役立っています。

参考:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/home.html
導入事例はこちら

社員の健康管理は企業の基盤

「社員の健康管理をしなければならない」と考えると、企業にとって負担と感じますが、「社員が健康的に生き生きと働ける環境を提供することで、社員と企業の双方にメリットがある」と考えると、前向きに取り組むことができます。

人材確保が困難になっている今、働き手を大切にする姿勢を示すことは重要で、企業の未来を見据えた上での経営戦略としても有効です。

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」など、自社の経営戦略の一つとして食事補助の福利厚生サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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エデンレッドジャパンブログ編集部

福利厚生に関する情報を日々、ウォッチしながらお役に立ちそうなトピックで記事を制作しています。各メンバーの持ち寄ったトピックに対する思い入れが強く、編集会議が紛糾することも・・・今日も明日も書き続けます!

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