福利厚生のクーポン・割引とは?
福利厚生のクーポン・割引はクーポン型福利厚生とよばれている、さまざまなサービスのクーポンや優待を受けられる福利厚生制度のことです。対象となるサービスは幅広く、飲食店・旅行・レジャー施設・フィットネス・自己啓発などがあります。
導入する企業は、クーポン型福利厚生を提供している専門企業と契約を結び、月額費用を支払います。従業員は専用アプリやサイトなどを通してクーポンを取得し、日常生活やレジャーなどに役立てる仕組みです。
クーポン型福利厚生と従来の福利厚生との違い
従来の福利厚生は、社員食堂や住宅手当など「企業が一律で提供するもの」が中心でした。一方、クーポン型は従業員が自分のニーズに応じて利用する「選択型」の福利厚生です。
従業員が自分の暮らしや好みに合わせて利用したいクーポンや割引を自由に選べるため、ライフスタイルや価値観の多様化に対応しやすくなっています。特に、単身者・子育て世帯・地方勤務など、異なる属性の従業員が在籍する企業では、公平に利用できる福利厚生を導入するために役立つ方法です。
クーポン型福利厚生が注目されている理由
クーポン型福利厚生が注目されている背景には「従業員ニーズの多様化」「人材獲得競争の激化」「コスト制約の強まり」があります。
働き方やライフスタイルが多様化する中、画一的な福利厚生では利用できる制度がない、という従業員が出てきている企業もあるでしょう。このような中、人材確保といった課題解決のために福利厚生を活用するには、従業員が自ら選んで利用できる福利厚生の導入が有効です。
また、近年では、実質的な手取りアップにつながる方法としても、福利厚生が注目されています。中でもクーポン型福利厚生は低コストで導入しやすいため、注目を集めています。
クーポン型福利厚生のメリット
企業がクーポン型福利厚生を選ぶメリットについて見ていきましょう。
低コストで導入できる
クーポン型福利厚生のメリットは低いコストです。従業員1人あたり月額数百円〜1,000円程度で導入できるため、中小企業でも取り入れやすい施策といえます。
自社で福利厚生制度をゼロから構築する場合と比べて、初期費用や運用コストを大幅に抑えられるのが特徴です。
従業員満足向上につながる
サービスの選択肢が豊富なため、従業員それぞれが「自分にとって価値のある使い方」ができる点も大きなメリットです。ライフスタイルに合う使い方ができるため、従業員満足度向上につながります。
また、サービスによっては家族も利用できるため、従業員本人だけでなく従業員の家族の満足度向上にもつながる施策です。
関連記事:従業員満足度が向上する福利厚生は?高くなるメリットや取り組み事例も
採用や定着に役立つ
福利厚生はスムーズな採用や今いる従業員の定着に役立ちます。中でもクーポン型福利厚生は「見える福利厚生」として訴求しやすいのが特徴です。
ベター・プレイスの「福利厚生制度に関するアンケート調査」によると、「福利厚生の充実度が高いと企業へのエンゲージメントが向上する」と回答した割合は77.9%でした。
同調査では「転職するとしたら企業選びでは福利厚生を重視する」と回答した人の割合も79.4%と高い割合であることが分かります。
また労務SEARCHの「福利厚生に関するアンケート調査」でも、85.6%が転職するとしたら福利厚生を重視すると回答しました。
これらの調査結果から、今いる従業員のエンゲージメントを向上し定着につなげるためにも、これからの採用活動をスムーズに進めるためにも、従業員のニーズに合わせた福利厚生の導入が重要であると分かります。
クーポン型福利厚生は、従業員が自分に必要なクーポンや優待を選んで利用できるため、採用や定着につながりやすいといえるでしょう。
関連記事:人材採用を企業がスムーズに実施する方法は?成功させるコツを紹介
参考:
ベター・プレイス|福利厚生制度に関するアンケート調査
労務SEARCH|福利厚生に関するアンケート調査
運用負担が少ない
クーポン型福利厚生を導入するときには、外部の専門業者へアウトソーシングします。導入時に必要な設定から運営まで任せられるため、自社の担当者の負担を増やすことなく制度を整備可能です。
担当者のリソースが限られている企業でも導入しやすいメリットがあります。
関連記事:福利厚生アウトソーシングとは?導入メリット・デメリットとサービス比較のポイント
デメリットと失敗パターン
クーポン型福利厚生のメリットを活かすには、適切な運用が欠かせません。運用の仕方によっては、失敗パターンにはまってしまい「コストだけかかって効果が出ない」状態に陥る恐れもあります。
ここでは、クーポン型福利厚生のデメリットや失敗パターンを確認しておきましょう。
使われないリスクがある
クーポン型福利厚生の代表的なデメリットは、利用率が低くなるリスクです。従業員が自分のニーズに合わせて活用できるメリットがある半面、導入しても実際に使う従業員が一部に限られるケースは珍しくありません。
「「クーポン型福利厚生」の利用実態調査」によると、約90%の従業員が「月に1度も利用しない」、約31%の従業員が「過去に1度も利用したことがない」と回答しているそうです。
参考:PR TIMES|株式会社HQ|【「クーポン型福利厚生」の利用実態調査】非常に低い利用率が明らかに。利用者の62%が不要と回答、その理由を調査
福利厚生としての実感が弱い
クーポン型福利厚生は従業員が自ら使いたいクーポンや優待を探して利用するスタイルです。利用したいクーポンや優待がない人や、探すのが面倒な人にとっては、価値を感じられない制度といえます。
制度として福利厚生があるにもかかわらず、福利厚生が充実している実感を従業員が感じられない状態です。
利用者が偏る
対象となる従業員であれば誰でも、利用したいクーポンや優待を使えるクーポン型福利厚生ですが、実際に活用している従業員には偏りが出る可能性があります。
例えば、クーポンを使いたいけれど近場に利用できる店舗がない、近場にクーポンを使える店舗はあるけれどライフスタイルに合わない、というケースです。
公平に利用しやすい制度として導入したにもかかわらず、利用できるのが特定の従業員に偏る可能性があります。
コスト対効果が見えにくい
KPIを設定しないまま導入すると、コストに見合う効果が出ているのかが分かりにくくなります。クーポン型福利厚生の導入で、なんとなく課題への対策に取り組んでいるように見えても、実際には何も変わっておらず単に支出が増えただけということも起こり得るでしょう。
クーポン型福利厚生が向いている企業
クーポン型福利厚生が向いているのは、以下のような企業です。
- 採用競争が激しい
- 限られたコストで差別化したい
- 福利厚生を見直したい
新たな従業員を採用するとき、採用競争が激しい業界では、さまざまな面から企業の魅力を強化していく必要があります。クーポン型福利厚生の導入は、就活生や求職者に向けたアピールにつながる取り組みです。
加えて、コストが限られている場合でも、クーポン型福利厚生であれば比較的安価に導入できます。低コストでの待遇改善で他社と差別化できる方法といえるでしょう。
また今ある制度を見直して、より従業員に役立つ福利厚生を整えたいと考えている場合にも、選択肢の1つとなります。
クーポン型福利厚生のサービス比較
クーポン型福利厚生を導入するときには、福利厚生サービスを利用します。ここでは代表的な福利厚生サービスを、導入時のニーズで比較していきましょう。
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ニーズ
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おすすめの福利厚生サービス
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従業員1人あたりの価格
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失敗したくない
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ベネフィット・ワン
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月1,000円~
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手厚いサポートがほしい
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福利厚生俱楽部
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月数百円~
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利用率を重視したい
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WELBOX
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月500円 ※従業員数100~1,000人の場合
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コストを抑えたい
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freee福利厚生 ベネフィットサービス
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月400円~
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福利厚生をトータルで任せたい
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ライフサポート倶楽部
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月500円~
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それぞれの福利厚生サービスについて、詳細もチェックしましょう。
ベネフィット・ステーション(ベネフィット・ワン)
「ベネフィット・ステーション」は、株式会社ベネフィット・ワンが提供する総合福利厚生サービスです。1996年の創業から成長を続けており、導入企業は1万8,000社を超えています。
導入すると、旅行・グルメ・レジャー・健康・学習など140万件以上の優待メニューを活用し、幅広いジャンルのサービスを割引価格で利用可能です。専用Webサイトやアプリから手軽にクーポンや優待を検索・利用できるため、従業員の日常生活に溶け込みやすい設計となっています。
福利厚生倶楽部(リロクラブ)
「福利厚生倶楽部」は、リロクラブが提供する福利厚生サービスで、全国350万種以上のサービスをお得に利用できます。宿泊・育児・介護・スポーツなど多様なサービスをカバーしており、家族利用にも対応している福利厚生サービスです。全国各地の施設と提携しているため、都市部だけでなく地方在住の従業員にも利用機会を提供できる点が強みです。
導入後のサポートが充実しているのも特徴で、会報誌・メールマガジン・フォローアップ施策などを通して従業員の利用率アップへの働きかけも任せられます。
WELBOX(イーウェル)
「WELBOX」は、株式会社イーウェルが提携契約している全国各地の施設やサービスを組み合わせて、自由に利用できるパッケージ型の福利厚生サービスです。専用Webサイトやスマホアプリ・ガイドブックから提携先の施設やサービスを検索し、いつでも自由に会員価格で利用できます。
例えば子育てや介護の両立支援に役立つサービスや、健康支援につながる人間ドック・フィットネス、お得に旅行を楽しめる宿泊施設などが対象です。
また従業員の利用状況を確認できるシステムになっているため、従業員満足度向上の施策につなげやすくなっています。従業員数100~1,000人の企業であれば、1人あたり月500円で利用可能です。
ダッシュボードでいつでも利用実績を確認できるため、利用率を重視したい企業に向いています。
freee福利厚生 ベネフィットサービス
「freee福利厚生ベネフィットサービス」は、全国10万店舗以上で利用できる割引クーポンを提供している福利厚生サービスです。
例えば、ピザハット・noshなどの食事に関連するクーポンの他、TOHOシネマズ・カラオケ館など休日を充実させられるクーポンや、洋服の青山・JINSなど衣類小物の販売店で使えるクーポンなどがあります。
日常的に使える割引クーポンを活用することで、従業員は家計の負担を軽減できます。これにより実質的な可処分所得を増やせる仕組みです。
初期費用0円、1ID400円~で利用できるため、少ない負担で従業員の家計をサポートできます。追加料金なしで、従業員の家族を招待することも可能です。
ライフサポート倶楽部(リソルライフサポート)
2,000社以上の導入実績がある「ライフサポート倶楽部」は、1人につき月500円~で導入できる福利厚生のパッケージサービスです。ホテルリソル・ペット&スパホテル・リソルゴルフなど全国の施設を優待価格で利用できる他、介護や育児のサポートにまで対応しています。
自社独自の福利厚生を導入したいときには、基本サービスにプラスできる研修や社員旅行のプランを取り入れるのもおすすめです。クーポンや優待の利用に加えて、自社の福利厚生を全体的に任せることもできます。
クーポン型福利厚生の導入で失敗しないためのポイント
クーポン型福利厚生は、単に導入しただけでは利用率が想定よりも上がらず、期待した効果が得られない可能性もあります。ここでは、効果的にクーポン型福利厚生を導入するためのポイントを解説します。
目的を明確にする
まず必要なのは、クーポン型福利厚生を導入する目的の明確化です。「採用強化」「定着率の向上」「従業員満足度の改善」など何を目指しているのかをはっきりさせます。また、導入後は、目的が達成できたか、達成できていないとすれば原因は何か、など評価を行い改善することも欠かせません。
従業員のニーズを把握する
アンケートや従業員への聞き取りを通じて、どのような福利厚生が求められているかを把握しましょう。従業員のニーズに合わない福利厚生では、優良なサービスであっても課題の解決につながりません。
利用促進施策を行う
導入して終わりではなく、従業員が実際に使いやすくなる働きかけも重要です。例えば、制度の周知・利用方法の解説・おすすめ機能の紹介・利用キャンペーンなどを行うとよいでしょう。1度アナウンスしただけでは全体へ周知できないこともあるため、定期的に利用促進施策を実施することもポイントです。
他制度と組み合わせる
従業員のニーズに合うクーポン型福利厚生を導入したとしても、単体では効果は限定的です。食事補助や社宅など、その他の福利厚生と組み合わせることで、より高い効果を実感できるでしょう。
組み合わせて導入する福利厚生も、公平に利用できる制度であることや、日常的に使いやすいことを意識して選ぶのがポイントです。
労働政策研究・研修機構の実施した「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」の結果を見ると、利用率の高い制度には、毎日のように利用できる食事に関する福利厚生がランクインしています。
食事に関する福利厚生を、クーポン型福利厚生と組み合わせて課題の解決に役立てるには、エデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」が役立ちます。クーポン型福利厚生と同様で、コストや手間を抑えつつ導入しやすいサービスです。
参考:労働政策研究・研修機構|企業における福利厚生施策の実態に関する調査
クーポン型の福利厚生についてよくある質問
クーポン型福利厚生について、よくある質問もチェックしましょう。
従業員の家族も利用できますか?
サービスによって異なりますが、家族利用が可能なタイプもあります。サービス選定時に家族利用の可否を確認しておくとよいでしょう。
利用率はどれくらいですか?
企業によって差がありますが、施策なしの場合は低くなる傾向があります。「「クーポン型福利厚生」の利用実態調査」では、約90%の従業員が「月に1度も利用しない」、約31%の従業員が「過去に1度も利用したことがない」という結果です。
改善のためには、利用促進に向けた施策を実施しましょう。
中小企業でも導入できますか?
可能です。1人あたり月数百円で導入できるサービスもあるため、予算が限られている場合にも導入しやすく、中小企業にも向いています。
クーポン型福利厚生は使われる設計が成果につながる
クーポン型福利厚生は、低コストで幅広いニーズに対応できる一方、導入するだけでは十分な効果が得られないかもしれません。従業員のニーズを踏まえた設計や利用促進があってこそ、満足度向上や定着につながります。
より高い効果を期待するなら、日常的に使いやすい福利厚生と組み合わせるのが有効です。中でもおすすめなのは、日常的に利用できる食事補助です。
例えば、エデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を活用すれば、手間やコストを抑えつつ、従業員満足度やエンゲージメントの向上につながる福利厚生を整えられます。日常的に使われる福利厚生を取り入れたいと考えているなら、以下から詳細をご確認ください。
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