監修者:舘野義和(税理士・1級ファイナンシャルプランニング技能士 舘野義和税理士事務所)
パートは年収の壁を意識して就業調整をしているケースも少なくありません。パートの就業調整が緩和されると、どのような変化があるのでしょうか?就業調整緩和によるメリットや、就業調整緩和につながる取り組みについて見ていきましょう。併せて年収の壁に影響しない待遇改善につながる第3の賃上げについても紹介します。
パートが意識する年収の壁をわかりやすく解説
年収の壁とは、税金や社会保険などの制度により、一定の年収を超えると税負担や社会保険料負担が増えて、手取り額が減る年収のことです。パートとして働いている従業員の中には、この手取りが減少することを避けるために、就業調整をしているケースがあります。
複数ある年収の壁と、2025年・2026年に制度の変更がわかっている年収の壁についてチェックしましょう。
複数ある年収の壁をチェック
税金や社会保険料の負担が増えるのを避けて、働き控える人がいる年収の壁は、以下のように複数あります。
年収の壁 |
発生する負担 |
100万円の壁 |
住民税 |
103万円の壁 |
所得税 |
106万円の壁 |
社会保険料 ※勤務先が従業員51人以上など条件を満たすとき |
130万円の壁 |
社会保険料 ※扶養から外れる |
150万円の壁 |
配偶者特別控除額が減り始める |
201万円の壁 |
配偶者特別控除がなくなる |
関連記事:【税理士監修】年収の壁がもたらす問題と対策をわかりやすく解説!
2025年は103万円の壁が123万円の壁へ
2025年から、103万円の壁は178万円への引き上げを目指していく方針となりました。ただし一気に178万円に引き上げられるわけではありません。
「令和7年度税制改正大綱」には、103万円の壁は2025年から123万円の壁へと引き上げられることが盛り込まれています。
これまでの「基礎控除48万円+給与所得控除55万円=103万円」を、「基礎控除額58万円+給与所得控除65万円=123万円」とすることで、所得税がかかり始める年収を引き上げるそうです。
所得税を課されない範囲で働きたいと考えているパートはもちろん、仕事をしている全ての人に影響する変更といえます。
関連記事:【税理士監修】令和7年度税制改正大綱をわかりやすく解説。103万円の壁や扶養控除は?
150万円の壁は123万円の壁への引き上げに合わせて160万円の壁へ
配偶者特別控除の金額が減り始めて、パート(妻)で働く従業員の配偶者(夫)の手取りに影響が出始める150万円の壁は、2025年の制度変更により160万円の壁になります。
控除額が段階的に減っていく配偶者特別控除は、パートが年収201万円を超えると控除額が0円になる仕組みです。
150万円の壁は160万円の壁へ引き上げられますが、201万円の壁は変わりません。
2026年には106万円の壁が撤廃
2026年10月には、パート・アルバイトが勤務先の厚生年金や健康保険に加入し始める106万円の壁撤廃も予定されています。
2025年1月時点では、パート・アルバイトが勤務先で厚生年金や健康保険に加入し始める要件は、以下の通りです。
- 勤務先が従業員数51人以上
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 賃金が月額8万8,000円以上(年収106万円以上)
- 雇用期間が2カ月を超える見込み
- 学生ではない
このうち「賃金が月額8万8,000円以上(年収106万円以上)」を撤廃することが、106万円の壁撤廃です。
パートやアルバイトで働くときに、手取り額が減らないよう就業調整を行う基準となっている賃金要件を撤廃することで、年収を意識することなく働けるようになることが期待されています。
参考:厚生労働省|被用者保険の適用拡大及び第3号被保険者制度を念頭に置いたいわゆる「年収の壁」への対応について②
パートの就業調整には年収の壁が関わっている
「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」によると、配偶者のいるパートのうち16.8%が就業調整を行っています。これは配偶者のいないパートの6.7%より高い割合です。
配偶者のいるパートが就業調整をした理由についても見ていきましょう。
就業調整をした理由 |
配偶者がいるパートが就業調整の理由としてあげた割合 |
一定額(130 万円)を超えると配偶者の健康保険、厚生年金保険の被扶養者から外れ、自分で加入しなければならなくなるから |
50.8% |
自分の所得税の非課税限度額(103 万円)を超えると税金を払わなければならないから |
46.3% |
一定額を超えると配偶者の税制上の配偶者控除がなくなり、配偶者特別控除が少なくなるから |
33.2% |
一定の労働時間を超えると雇用保険、健康保険、厚生年金保険の保険料を払わなければならないから |
18.8% |
一定額を超えると配偶者の会社の配偶者手当がもらえなくなるから |
15.0% |
その他 |
11.5% |
現在、支給されている年金の減額率を抑える又は減額を避けるため |
3.0% |
会社の都合により雇用保険、健康保険、厚生年金保険の加入要件に該当しないようにしているため |
1.5% |
不明 |
0.3% |
就業調整をしている配偶者のいるパートのうち、半数前後が理由として103万円の壁・130万円の壁といった年収の壁をあげています。
またマイナビキャリアサーチLabの「年収の壁がなくなったらどう働く?年収の壁に関する政府の動きと学生・主婦の働き方」の調査結果からも、主婦のパートが意識して就業調整をしているのは、100万円の壁・103万円の壁・130万円の壁だとわかります。
複数ある年収の壁の中でも、100万円の壁・103万円の壁・130万円の壁の影響が大きいようです。
参考:
厚生労働省|令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況|現在の就業形態を選んだ理由及び就業調整
マイナビキャリアサーチLab|年収の壁がなくなったらどう働く?年収の壁に関する政府の動きと学生・主婦の働き方
年収の壁の見直しで就業調整の緩和は進む?
103万円の壁の123万円の壁への引き上げにより、パートが就業調整をするときに意識している年収の壁が上がります。ただしこの見直しのみで、就業調整の緩和が進むとはいえないでしょう。
就業調整の緩和を抑える要因になり得ると考えられる、社会保険や配偶者特別控除に関係する年収の壁について解説します。
123万円の壁に引き上げられても社会保険に関する年収の壁はある
所得税がかかり始める年収の壁が123万円に引き上げられたとしても、社会保険に関する年収の壁がなくなるわけではありません。
106万円の壁は2026年10月に撤廃の予定ですが、それまでは存在します。また130万円の壁の撤廃や見直しについては、2025年1月時点では触れられていない状態です。
所得税よりも手取り額が大きく減る社会保険料の負担が増える年収の壁があることで、106万円に合わせて就業調整を行うパートもいるでしょう。
配偶者特別控除に関わる年収の壁はある
配偶者特別控除の控除額が減り始める160万円の壁や、控除額が0円になる201万円の壁もこれまで通りあります。所得税に関する年収の壁が引き上げられ、社会保険に関する年収の壁が撤廃されても、配偶者特別控除を意識して就業調整が行われるかもしれません。
2025年の年収の壁見直しでパートの手取りはどう変わるかをシミュレーション
103万円の壁が123万円の壁に引き上げられると、パートの手取りはどのように変わるのでしょうか?試算した結果は以下の通りです。
103万円の壁(2024年まで) |
|
年収 |
手取り額 |
105万円 |
約103万4,000円 |
106万円 |
約90万円 |
129万円 |
約123万7,000円 |
130万円 |
約98万円 |
123万円の壁(2025年以降) |
|
年収 |
手取り額 |
105万円 |
約103万9,000円 |
106万円 |
約90万円 |
129万円 |
約125万7,000円 |
130万円 |
約98万円 |
123万円の壁への引き上げによる所得税負担減少の影響は限定的
123万円の壁に引き上げ後の方が、社会保険料がかからない年収105万円や年収129万円の手取り額は多くなっています。ただし手取り額の増加はそれほど多くなく限定的です。
社会保険料負担の発生による手取り減に要注意
社会保険料がかかり始める年収106万円や年収130万円では、103万円の壁のときと123万円の壁のときとで、手取り額に差がありません。加えて年収105万円・年収129万円と比べると、年収106万円・年収130万円では大幅に手取り額が減少するのがわかります。
このことより、123万円の壁へ引き上げられたとしても、年収の壁を意識して働いている従業員は、社会保険がかかり始める年収の壁を意識した就業調整が予想されるため、106万円の壁・130万円の壁を考慮する必要があるでしょう。
このシミュレーション結果から、106万円の壁撤廃までは106万円の壁・130万円の壁ともに、106万円の壁撤廃後は130万円の壁が、強く意識されるようになることが考えられます。
パートの労働時間は減っている
パートで働く従業員の労働時間は減少しています。年収の壁を意識して就業調整を行いながら働いている中、最低賃金は上がっています。
所得税がかかり始める年収が103万円になったのは1995年です。最低賃金の全国加重平均は1995年の611円から、2024年には1,055円になりました。
約1.73倍に上がっているにもかかわらず、103万円の壁は変わっていないことから、パートの労働時間は減っていると考えられます。2025年に123万円の壁に引き上げられますが、パートの労働時間にどの程度影響するかはわかりません。
今後、最低賃金が上がっていっても、年収の壁が変わらないようであれば、将来的にも就業調整によりパートの労働時間は少なくなっていく恐れがあります。
関連記事:【社労士監修】最低賃金引き上げによる中小企業への影響。厚生労働省の支援事業も紹介
パートの就業調整緩和は人手不足改善につながる
パーソル総合研究所の「労働市場の未来推計2035」によると、パートの就業調整緩和によって将来の労働力不足改善につなげられる見込みです。
このままのペースでパートの労働時間が減っていくと、2035年の労働力不足は1日に1,775万時間に達します。一方、労働時間を維持できた場合には1日に1,418万時間の不足に、労働時間が増加した場合には1日に1,257万時間の不足に抑えられる見込みです。
パートの就業調整緩和に向けて必要なこと
将来の労働力不足を改善するためには、パートの労働時間を増やすことがポイントの1つといえます。年収の壁を意識した就業調整を緩和することで、パートの労働時間を増やしていくことにつながるでしょう。
就業調整緩和のためには、就業調整せずに働いたときのメリットを正しく伝えることが重要です。
例えばパートが配偶者の扶養を抜けて自ら社会保険へ加入することとなると、手取りが減りますが将来受け取れる年金額は増加します。手取りが減るという点だけでなく、それにより何が得られるのかも説明するとよいでしょう。
パートが年収の壁について正しく理解して判断できるよう、丁寧な説明が必要です。
パートの就業調整緩和に向けて企業ができる取り組み
パートの就業調整を緩和するには、賃上げに取り組むのが有効です。年収の壁を超えて働いたとき、手取り額が減少したとしても、時給がある程度以上あれば手取り額は早いタイミングで上がり始めます。
就業調整緩和につながる賃上げは時給の30%アップが必要という試算もあるようです。例えば最低賃金が1,163円の東京都でパートの時給を最低賃金に設定しているのであれば、1,512円へ引き上げると就業調整緩和につながる可能性があります。
大きなコストが必要となりますが、人材確保や正社員の働き方の面でメリットのある取り組みです。
関連記事:【社労士監修】パート・アルバイトの賃上げで競争力の高い企業へ
就業調整緩和でパートが得られるメリット
就業調整緩和により、パートにはどのようなメリットがあるのでしょうか?年収の壁を気にしない働き方により、得られるメリットを見ていきましょう。
限度額を超えて稼げる可能性がある
年収の壁を意識していると、限度額を超えて稼ぐことはできません。一方、就業調整をすることなく働く場合には、限度額を超えて稼げる可能性があります。
年収の壁を超えると手取りが減るケースもありますが、さらに稼げば就業調整を行い扶養範囲内で働いていては稼げない年収を稼げるようになるかもしれません。
より安定した雇用形態で働ける可能性がある
年収の壁を超えて、ある程度の以上の労働時間で働き続けていると、企業によっては正社員登用の可能性が出てきます。パートよりも安定した雇用形態で働けるようになれば、将来にわたって今よりよい待遇で働けるかもしれません。
希望すればパートが正社員として働けるよう、企業は制度を整えておくとよいでしょう。
保障を充実させられる
106万円の壁を超えてパートが働くようになると、配偶者の扶養を抜けて勤務先で社会保険へ加入しなければいけません。106万円の壁は2026年10月に撤廃の予定ですが、それまでの間も保障を充実させられます。
就業調整緩和に取り組む企業のメリット
就業調整緩和は企業にもメリットがある取り組みです。パートで働く従業員に関係するメリットはもちろん、正社員として働く従業員に関係するメリットもあるため、確認していきましょう。
パートの人材確保
就業調整緩和のために企業ができる取り組みに、賃上げがあります。パートの賃上げを行えば、人材確保をしやすくなるメリットを得られるでしょう。
企業のある地域で、パートの時給が最低賃金に設定されているケースが多い場合、就業調整緩和につながる30%の賃上げを行えば、応募数を集めやすくなると考えられます。
十分な応募数があれば、自社の仕事に適性のある人材を採用しやすくなるかもしれません。業務効率アップや業績アップにもつながる可能性があります。
関連記事:人材確保をかなえる実践的取り組み事例集|魅力ある企業になるために
人材定着率の向上
パートの就業調整緩和は人材定着率が向上するメリットもあります。パートの人数が不足している場合、その不足分を埋めるのは正社員です。パートの業務を行いつつ、正社員としての業務も担うとなると、仕事量が多く負担が大きくなるでしょう。
残業や休日出勤が増えることも考えられます。よりよい待遇で働ける職場への転職を希望して、離職する従業員も出てくるかもしれません。
一方、十分な人数のパートを確保できれば、正社員は自らの業務に集中できます。本来の業務を定められた時間内に終わらせられる環境ができれば、働きやすさが改善するため、長く働き続ける従業員が増えるでしょう。
関連記事:【社労士監修】人材定着率とは何か?計算方法や人材定着率を上げる施策を解説
残業時間の削減
納期や締切が決まっているにもかかわらずパートが不足していると、不足した労働力を正社員で補って、納期や締切に間に合わせなければいけません。本来必要な人数よりも少ない人数で仕事に取り組めば、残業続きになることもあるでしょう。
パートの就業調整緩和により今より長時間働けるパートが増えれば、正社員の残業時間を減らし、定時で帰れるよう調整が可能です。
バーンアウトの予防
パートで働く人材が不足し、正社員がその不足を埋める状態が続くと、突然やる気を失うバーンアウトのリスクが高まります。仕事への気力が湧かなくなり、出社できない正社員が出てくると、さらに人手不足は深刻な状態となるでしょう。
就業調整緩和により、正社員が残業や休日出勤をしなくてもよい体制を作れれば、バーンアウトの予防にもつながります。
年収の壁に影響しないパートの待遇改善もチェック
パートの就業調整緩和を行うには、30%の賃上げが有効という試算が行われています。ただし企業の状況によっては、大きな賃上げを行うのは難しいケースもあるでしょう。
このようなときに有効なのが、年収の壁に影響しないエデンレッドジャパンが提案する第3の賃上げです。エデンレッドジャパンが以下のように定義した第3の賃上げにより、パートを確保しやすくなる可能性があります。
- 第1の賃上げ=定期昇給
- 第2の賃上げ=ベースアップ
- 第3の賃上げ=福利厚生サービスを活用した賃上げ
ここでは年収の壁に影響せずに支給できる第3の賃上げについて見ていきましょう。
関連記事:“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト
年収の壁に影響しない第3の賃上げ
エデンレッドジャパンの試算によると、同じ年4万2,000円の賃上げでも、現金で支給した場合と福利厚生を支給した場合とでは、福利厚生を支給する第3の賃上げの方が16万4,110円手取り額が多くなりました。
出典:パート・アルバイト・契約社員 にも「第3の賃上げ」を!ラウンドテーブルを開催~“年収の壁”を抱える非正規雇用にも、福利厚生で実質手取りアップを実現~
年収の壁を意識して働き控えるパートやアルバイトが多い企業では、現金で支給する賃金を上げると年収の壁に影響して手取り額が減ることもあります。
第3の賃上げを同時に実施することで、手取り額を減らすことなくパートの待遇を改善できるでしょう。
第3の賃上げには「チケットレストラン」がおすすめ
第3の賃上げを実施するときには、エデンレッドジャパンの提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」がおすすめです。
全国にある25万店舗以上の加盟店で利用できる食事補助の福利厚生サービスのため、勤務場所や休憩時間を取るタイミングによらず、対象となる従業員が公平に利用できます。
食事代をサポートすることで、従業員の家計サポートや健康のサポートにつながるのもポイントです。バランスのよい食事をとりやすい制度の導入により、従業員の能率アップにつながることも期待できます。
「チケットレストラン」で福利厚生の公平な支給につながった関西エアポートオペレーションサービス株式会社の事例
<企業概要>
事業内容:消防・警備・清掃・インフォメーション・駐車場・給油などの空港運用
従業員数:841人 ※2024年4月時点
URL:http://www.ops.kansai-airports.co.jp/
関西エアポートオペレーションサービス株式会社では、さまざまな勤務体系の従業員が利用できる食事補助を導入したいと考えていました。
エデンレッドジャパンの提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、空港内の多くの店舗で利用できるため、従業員がいつでも好きなものを購入できるようになったそうです。
また正規雇用・非正規雇用を問わず食事補助を支給したことで、満足度の向上や人材定着にもつながっています。
詳細な導入事例はこちら:関西エアポートオペレーションサービス株式会社
就業調整緩和はメリットを意識して取り組もう
パートで働く従業員の中には、年収の壁を意識して就業調整を行っている人もいます。この就業調整を緩和すれば、人手不足の解消につながるかもしれません。
就業調整緩和には賃上げが役立ちます。人材確保や人材定着率の向上などのメリットを見据えて取り組みましょう。
自社の状況によって賃上げが難しい場合には、福利厚生を支給する第3の賃上げも有効です。年収の壁に影響しない第3の賃上げを行えば、負担を抑えつつパートの待遇改善に取り組めます。
第3の賃上げにおすすめの、エデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を検討してみませんか。
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