福利厚生として利用できる飲食やマッサージなどがオフィスにあると、従業員は仕事に取り組みやすくなります。具体的にどのような福利厚生があるとよいのでしょうか?おすすめの福利厚生サービスとともに紹介します。これからオフィスの福利厚生を充実させていこうと考えている企業に役立つよう、導入する福利厚生の選び方についても見ていきましょう。
オフィスにあると嬉しい福利厚生
福利厚生は従業員が働きやすい環境を整えるために役立ちます。ただし利用されない福利厚生を導入しても効果を発揮しきれません。どのような福利厚生をオフィスに用意するとよいのでしょうか?具体例を紹介します。
仮眠室の設置
リラックスして過ごせる仮眠室を設けることで、眠気を感じやすい昼食後に仮眠を取りやすくなります。
眠気を感じたまま仕事に取り組むと、生産性が低下しますし、ミスにつながることもあるでしょう。NASAが行った実験では、26分間の仮眠をとることで生産性が向上したという結果も出ているそうです。
加えて仮眠はストレス解消や、体力の回復にもつながります。仕事を行う上で良好な状態をキープしやすくなるでしょう。
仮眠室のスペースを確保できないときには、仮眠用のスペースを設けたり、仮眠できるリクライニングチェアを導入する方法もあります。
無料ドリンクコーナーの設置
オフィス内に無料で利用できるドリンクコーナーを設置すれば、仕事中の気分転換になります。ドリンクコーナーへ飲み物を取りにいくことで、長時間同じ姿勢でいることを避けられるのもポイントです。
またドリンクコーナーは複数の従業員が利用するため、従業員同士のコミュニケーションが生まれやすくもなることも期待できます。担当する業務によっては、日常的な会話がない相手もいるでしょう。
ドリンクコーナーが、あいさつを交わしたり、好きな飲み物について会話をしたりすることのきっかけになるかもしれません。日頃から気軽に会話をできる関係性ができていれば、仕事でも協力関係を築きやすいでしょう。
出張マッサージサービスの導入
オフィスで働く従業員は、椅子に座って同じ姿勢でいることが多く、肩こりや腰痛に悩まされていることもあります。マッサージサービスを福利厚生として導入すれば、従業員の健康状態を良好にキープすることにつながるでしょう。
肩こりや腰痛による痛みやはりがマッサージで改善されれば、モチベーションにも影響します。効率よく仕事に取り組めるようになることで、生産性アップも期待できるでしょう。
読書コーナーの設置
読書コーナーは快適なオフィスづくりにつながる福利厚生です。自社の事業や従業員の業務に関わる本を取り揃えれば、知識を共有することにもつながります。
また従業員が仕事に取り組む上で必要な知識を、自ら調べるきっかけになるかもしれません。読んだ本について話し合うことで、従業員同士のコミュニケーションにつながる可能性もあります。
オフィス内託児所の設置
オフィス内託児所があれば、育児中の従業員が子どもを預けて仕事をしやすくなります。
早いタイミングで仕事に復帰したいと考えていても、保育園に入園できなければ復帰は難しいでしょう。保育園に入園できたとしても、お迎えの時間までに間に合わせるのが難しく、仕事と両立できないケースもあります。
オフィス内託児所を用意すれば、このような事情で働くのが難しい従業員をサポートできます。育児を理由に離職を選ぶ従業員を減らせる福利厚生です。
オフィスコンビニの設置
福利厚生としてオフィスコンビニを設置すれば、従業員は気軽に食事やおやつを購入できます。仕事が忙しいタイミングでもオフィス内で食事を購入できれば、時間を有効活用できます。
休憩時間に外のコンビニや飲食店に行く必要がないため、往復にかかる時間を自由に過ごせるのもメリットといえます。
食事補助の導入
食事補助を導入すれば、従業員がバランスの取れた食事をとるサポートにつながります。従業員の健康を経営の課題ととらえる健康経営にも取り組める福利厚生です。
例えば社員食堂、お弁当の注文、オフィス内に設置した冷蔵庫や冷凍庫内の食事を購入できるサービス、加盟店で食事を購入できるサービスなどがあります。
自社の従業員にとって利用しやすいサービスを導入することで、従業員の食事を充実させられるでしょう。
オフィスにおすすめの福利厚生サービス
福利厚生を新たに導入するときには、自社で一から全て始めると、導入や管理に大きな手間がかかります。手軽にオフィスの福利厚生を充実させるには、福利厚生サービスを利用するとよいでしょう。ここではおすすめの福利厚生サービスを紹介します。
オフィス書店
「オフィス書店」は従業員の教育に活用できる福利厚生サービスです。15冊プランは毎月15冊の本がオフィスに届き、翌月にはまた新しい15冊と入れ替わります。在庫管理不要で、常に新しい本に触れられる環境づくりが可能です。
15冊プランは1カ月サイクルなら5,000円+送料、2カ月サイクルなら6,000円+送料がかかります。また社内の課題や、従業員の状況に合わせた本を用意したいなら、オーダーメイド伴走プランが有効です。
ネスカフェアンバサダー
オフィスにコーヒーメーカーを設置するなら「ネスカフェアンバサダー」を検討するとよいでしょう。「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ スリム 定期お届け便」を利用することで、コーヒーメーカーを無料で使えます。
無料で利用するには、1カ月もしくは3カ月ごとに、コーヒーの定期購入が必要です。従業員数やコーヒーを飲む人数を考慮して定期購入を申し込みましょう。
申し込みから最短5日間で利用開始できるため、スピーディーに福利厚生として提供できます。
参考:【公式】 ネスレ通販オンラインショップ|ネスカフェ アンバサダー お申し込みページ「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」定期お届け便
KIRIN naturals ウェルネススタンド
健康的なドリンクを従業員に提供できるのは「KIRIN naturals ウェルネススタンド」です。専用の冷蔵庫をオフィスに設置すると、従業員は野菜と果物のスムージーやプラズマ乳酸菌入り飲料などを、いつでも好きなタイミングで飲めます。
昼食時にプラスすることで野菜不足を補う、朝食代わりに仕事前に飲む、といった利用の仕方が可能です。
初期費用や月額費用が0円のため、手軽に始めやすいのもポイントといえます。
参考:KIRIN|福利厚生担当の方|KIRIN naturals(キリン ナチュラルズ)
オフィスグリコ
全国にある約10万店の拠点で導入されているのは、お菓子や飲み物を購入できる「オフィスグリコ」です。お菓子や飲み物を楽しみながらリラックスできる空間を提供できるため、職場環境の改善につながります。
専用の什器や冷蔵庫の設置は、申し込みから約2週間で行われます。導入費用をかけずに働きやすい環境を整えられるサービスです。
また不足した商品の補充はグリコのサービススタッフが行うため、手間がかからないのもポイントといえます。
オフィスdeリラックス
「オフィスdeリラックス」はプロの施術師がオフィスへ出張訪問し、マッサージを行うサービスです。東京・名古屋・大阪・福岡・札幌でサービスを展開しています。導入した企業では利用率90%以上となっており、従業員が喜ぶ福利厚生サービスです。
毎月定期的に訪問する「定期訪問プラン」の他に、健康イベントとしてスポット利用できる「社内イベントプラン」も設けています。まずはイベントとして利用し、従業員の反応を確認した上で導入を検討してもよいでしょう。
オフィスコンビニのおすすめ福利厚生サービス
オフィスコンビニとは、軽食・お菓子・ドリンクなどをオフィスに設置して、従業員が自由に購入できるようにする福利厚生サービスです。オフィス内に店舗を設置するようなタイプの他に、自販機タイプもあるため、紹介するオフィスコンビニの中から、自社に合うサービスを導入するとよいでしょう。
セブン自販機
設置費用・メンテナンス費用・運用の手間が全てかからないのは「セブン自販機」です。自販機の設置に必要な電気工事と、稼働にかかる電気代は必要ですが、それ以外のコストはかかりません。問い合わせから最短4カ月ほどで運用が始まります。
商品は近くのセブン-イレブンが1日に1回以上補充を担当します。また自販機内に販売期限切れの商品がある場合、自動的に販売が中止されるため衛生面でも安心です。
取り扱い商品はセブン-イレブンの店頭で販売されているのと同様の約65種類をピックアップしています。設置場所に合わせたカスタマイズも可能です。
参考:セブン-イレブン|セブン自販機|セブン‐イレブン 物件募集
ファミマの自販機コンビニ
最短3週間でオフィスコンビニを導入できるのは「ファミマの自販機コンビニ」です。保存料や着色料を使用しないおむすびやサンドイッチなど、ファミリーマートの取り扱い商品を購入できる自販機です。
これまでに首都圏の1,500カ所以上に設置してきたノウハウにより、スペースが限られている場合にも設置できます。オフィスから出ることなく食事や飲み物を購入できるため、業務効率やモチベーションの向上につながった事例も多数あるそうです。
SHINKO STORE
「SHINKO STORE」は2024年6月時点で全国に201店舗運営しています。オフィスコンビニとして利用できるスペースや、従業員の人数、取り揃える商品のラインナップなど、企業ごとに異なるニーズに対応する柔軟な対応が特徴です。
パンやカップ麺・お菓子・飲み物などの他に、文房具やティッシュ・マスクなども用意できます。食事やリラックスタイムにはもちろん、忘れ物をしたときにもオフィス内ですぐに対応可能です。
また同社では、より規模の小さなオフィス向けに「オフめし」も提供しています。お惣菜や冷凍弁当・カップ麺などを購入し、温めたりお湯を入れたりできるコーナーを設置する福利厚生サービスです。
参考:SHINKO|オフィスの24時間無人コンビニ「SHINKO STORE(心幸ストア)」
無人売店24
自社で用意できるスペースや従業員の傾向に合わせて、最適なレイアウトとラインナップでオフィスコンビニを設置できるのは「無人売店24」です。最短3カ月でオフィス内に24時間利用できる売店を用意できます。
用意できるスペースが限られている場合でも、最適な提案を受けられるのがポイントです。また導入時に用意するレジ・棚・什器・内装などにかかる費用負担がないため、気軽に検討しやすいのもメリットといえます。
設置する企業の立地によっては、地元商品を充実させるといったこともできるそうです。
ミニストップポケット
利用人数の目安に合わせて、3種類のプランから設置するオフィスコンビニを選べるのは「ミニストップポケット」です。
100人未満の利用者であれば「定額プラン」、100人以上の利用者であれば「ベーシックプラン」が向いています。どちらのプランでも、お菓子・カップ麺・飲み物などを購入可能です。
500人以上が利用するなら「プレミアムプラン」を検討するとよいでしょう。常温保存が可能なお菓子やカップ麺などに加えて、冷蔵ケースではミニストップのサンドイッチやお弁当なども購入可能です。オプションでセルフコーヒーマシンも導入できます。
参考:ミニストップ|オフィスコンビニ『ミニストップポケット』
食事補助のおすすめ福利厚生サービス
食事補助の福利厚生サービスには「設置型」「提供型」「デリバリー型」「代行サービス」の4種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
食事補助の種類 |
特徴 |
設置型 |
・オフィスに設置した冷蔵庫や冷凍庫に食事がある |
提供型 |
・決まった時間に温かい食事が提供される |
デリバリー型 |
・決められた時間までに注文したお弁当やおかずが休憩時間に合わせて届く |
代行サービス型 |
・近隣の飲食店やコンビニなどサービスの加盟店を社員食堂代わりに使える |
4種類の食事補助の福利厚生サービスから、おすすめの5種類を紹介します。
関連記事:2024年度版おすすめの食事補助サービス20選!食事補助制度の注意点もチェック
【設置型】オフィスでごはん
「オフィスでごはん」はオフィスに設置した冷凍庫に、健康によい総菜を用意できる福利厚生サービスです。総菜は月1回定期的に届く他、足りなくなったら追加注文もできます。
栄養管理士が監修した総菜は、生姜焼き・ハンバーグ・唐揚げなどのメインのおかずに加えて、おひたしといった副菜など30種類ほどが毎月届きます。どのメニューも無添加や国産食材で作られており、安心して食べられるものばかりです。
従業員は冷凍庫から好きな総菜を選んで料金を払い、レンジで温めるだけで食べられます。
【設置型】パンフォーユーオフィス
全国のパン屋さんの焼き立てパンを気軽に食べられるのは「パンフォーユーオフィス」です。従業員は総菜パン・食事パン・菓子パンなどから好きなものを自由に選び、1つ100円で購入できます。
冷凍にもかかわらずパンがおいしいのは、独自の冷凍技術と袋を用いているためです。昼食にはもちろん、仕事前の朝食や小腹が減ったときの間食にも向いています。
冷凍庫と電子レンジを用意すればすぐに導入できるため、手間がかからないのも魅力です。導入前に試食ができるため、パンを食べてから導入を決めるのもよいでしょう。
参考:株式会社パンフォーユー|福利厚生サービス パンフォーユーオフィス
【提供型】500円出張社員食堂
従業員1人につき1食500円~の低価格で、温かい食事を提供できるのは「500円出張社員食堂」です。企業は会議用テーブル2台分のスペースを用意すれば、毎日休憩時間のタイミングに合わせて食事が届きます。
食事の配送はもちろん、食器の用意や回収・洗浄などを全て任せられますし、ビュッフェ形式のため配膳係を用意する必要もありません。
メニューは日替わりのため、毎日飽きずに食べられるのもポイントです。加えて「量を多めにしたい」「土日も利用したい」といった個別の要望にも対応しています。
また20食から対応しているため、小規模な企業でも導入しやすいサービスです。
参考:株式会社きっちんカンパニー|出張型の社食サービス 500円出張社員食堂
【デリバリー型】おべんとうの玉子屋
日替わり弁当の配達を行っているのは「お弁当の玉子屋」です。東京都・神奈川県・千葉県の一部エリアで配達しています。
肉・野菜・魚をバランスよく含んだお弁当が1食550円で食べられるのは、メニューを日替わり弁当1種類にしぼり4万食分の材料を仕入れているからこそです。
注文は当日の9:00~10:00に、電話・FAX・インターネットで受け付けています。
参考:玉子屋|お弁当の玉子屋
【代行サービス型】チケットレストラン
エデンレッドジャパンが提供している食の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、全国にある25万店舗以上の加盟店で利用できます。
冷蔵庫や冷凍庫を置くスペースがない場合や、従業員が交代で休憩時間を取っている場合、テレワークで働く従業員が在籍している場合などに、利用しやすいでしょう。
これまでに全国で3,000社の企業が導入しています。使い勝手のよさから、導入した企業では、利用率98%・継続率99%・従業員満足度93%です。
物価上昇が続く中、賃上げとともに実施し、実質的な手取り額を高める方法としても注目されています。
福利厚生を選ぶポイント
実際に導入する福利厚生を選ぶとき、企業はどのような基準で選ぶとよいのでしょうか。代表的な選び方のポイントとして、ランキングを参考にする方法と、従業員へアンケートを取る方法を紹介します。
ランキングをチェックする
導入する福利厚生に迷っているなら、まずはランキングを参考にするとよいでしょう。自社にない福利厚生を導入する際に、求職者から人気の福利厚生を検討することで、人材確保につながりやすくなることが期待できます。
例えば「2025年卒 大学生 活動実態調査 (4月)」では、就活生が就職する企業にあったら嬉しいと考えている制度をチェック可能です。調査結果から分かる「就活生があったら嬉しいと回答した制度トップ7」を紹介します。
順位 |
制度 |
あったら嬉しいと回答した割合 |
1 |
休暇制度 |
58.2% |
2 |
食事手当や住宅手当などの諸手当 |
55.3% |
3 |
フレックスタイム制 |
54.7% |
4 |
通勤費や通信費などの各種補助 |
50.8% |
5 |
在宅勤務制度 |
46.6% |
6 |
キャリアアップ制度 |
40.6% |
7 |
寮・社宅 |
36.1% |
参考:マイナビキャリアリサーチLab|2025年卒 大学生 活動実態調査 (4月)
関連記事:福利厚生が良い会社ランキングを紹介!従業員が喜ぶ福利厚生もチェック
従業員にアンケートを行う
自社の従業員に、導入するとよい福利厚生についてのアンケートを取るのもよいでしょう。今働いている従業員の意見を取り入れることで、自社の業務や環境に合う福利厚生を導入しやすくなります。
ランキング上位の福利厚生をもとにアンケートを作成するのもおすすめです。
オフィスの福利厚生を充実させるメリット
オフィスの福利厚生を充実させると、企業にもメリットがあります。3つのメリットを見ていきましょう。
従業員満足度の向上
従業員満足度とは、企業の働きがい・働きやすさ・制度・職場環境などに対する、従業員の満足度を示す指標のことです。働きやすい環境や制度が整っている企業では、従業員満足度が高くなりやすい傾向があります。
オフィスの福利厚生を充実させることで制度や職場環境が改善すれば、高い従業員満足度の実現につながります。
関連記事:【社労士監修】従業員満足度(ES)とは何か?向上により得られるメリットを解説
売上や業績の向上
福利厚生によって従業員が働きやすい環境を整備できれば、売上や業績の向上につながりやすくなります。
例えば食事補助でバランスのよい食事をとり、仮眠室で質のよい休憩ができれば、午後からの仕事に集中して取り組める従業員が増えるでしょう。
結果として効率的に業務に取り組める従業員が増えるため、売上アップや業績アップの実現可能性が高まります。
企業の魅力の向上
オフィスの福利厚生を充実させることは、対外的なアピールにもつながります。従業員が働きやすい環境を積極的に整えていることを示せれば「従業員を大切にする企業」というイメージ付けが可能です。
また自社の理念やビジョンにつながる福利厚生を導入することで、何を目指している企業なのかを示しやすくなることも考えられます。
オフィスの福利厚生は自社に合うものを選ぼう
オフィスの福利厚生を充実させることは、従業員満足度や業績・企業の魅力の向上につながります。これにより、採用がスムーズに進むようになる、従業員の定着率が上がるなどのメリットもあるでしょう。
導入する福利厚生は、自社に合うものを選ぶのがポイントです。紹介した福利厚生サービスを示し、従業員の意見を聞くアンケートを取ってもよいでしょう。
対象となる従業員が公平に利用できる福利厚生サービスの導入を検討しているなら、食の福利厚生サービス「チケットレストラン」がおすすめです。全国にある約25万店舗の加盟店で食事を購入できる制度で、従業員の働きやすい環境づくりに取り組みましょう。