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【社労士監修】地域手当とは?民間・公務員での内容の違いや今後の動向を解説!

【社労士監修】地域手当とは?民間・公務員での内容の違いや今後の動向を解説!

2024.01.29

監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

物価が高い都市部の生活では、それ以外の地域での生活よりも多くの費用がかかるものです。地域による物価の格差を補填する「地域手当」は、物価が高い地域の従業員には嬉しい手当です。この記事では、地域手当についての基本的な内容、民間企業と公務員による地域手当の違い、今後の動向について解説していきます。地域手当についての理解を深めたい場合に参考にしてください。

 

地域手当とは?

地域手当とは、基本給にプラスされる手当のひとつです。物価が高く生活の負担が大きい都市部などで勤務する従業員に対して、生活費を企業が補填する目的で支払われます。地域手当は、民間企業や公務員で採用されている制度です。公務員の地域手当については、その土地の民間企業の賃金水準を反映するという目的もあり、基本給に加算されます。そのため、公務員であれば誰でも知っているほど給与と密接に関わるのが特徴です。

地域手当を受け取る方法

地域手当を採用している企業に勤務すると、自動的に手当が支払われます。民間企業の場合、転勤などで地域手当の支給条件に該当しなくなると支給されません。公務員の場合も同様ですが、「異動保障」があるため、急な減給とならないよう経過措置が設けられています。

民間企業地域手当の例

地域手当の代表例として、以下の3つを紹介します。

都市手当

都市手当は東京都や大阪府など、物価が高い地域に勤務する従業員に対して支給されます。ほかの地域よりも物価が高いことから、国際空港周辺地域で勤務する従業員に対しても支給されます。

寒冷地手当

積雪で暖房費が増える地域に勤務する従業員に支給されるのが寒冷地手当です。北海道や東北地方勤務等の従業員が対象となります。

特地勤務手当

生活が著しく不便な地域に勤務する従業員に支給されるのが特地勤務手当です。離島や山間部などの地域が該当し、生活に欠かせない物資の運搬費を補填する目的で支給されます。

公務員(国家公務員・地方公務員)の地域手当

おもに民間企業の賃金が高い地域に勤務する職員を対象として支給するのが公務員(国家公務員・地方公務員)の地域手当です。国家公務員の地域手当については、人事院規則に定められていますので、詳しくみていきましょう。なお、地方公務員の地域手当は国家公務員に準ずる形での規制となるため、国家公務員と同様と考えてください。

公務員の地域手当|支給額の算出方法

国家公務員の地域手当は以下の方法で算出します。

  • 地域手当=(俸給+俸給の特別調整額+専門スタッフ職調整手当+扶養手当)の月額×支給割合

公務員の地域手当|支給割合の参照方法

支給割合については、人事院が公表している以下表を参照してください。

地域手当 とは_1

出典:人事院「国家公務員の諸手当の概要

また、以下の一部の航空区域は、以下の支給割合と定められています。

  • 成田国際空港の区域:16%
  • 中部国際空港の区域:12%
  • 関西国際空港の区域:12%

参照:e-Gov法令検索「人事院規則九―四九(地域手当)

公務員の地域手当は異動保障がある

公務員の地域手当では、異動により急激に給与が下がらないようにするために「異動保障」があります。地域手当支給地域に6か月を超えて勤務している従業員が、支給割合のより低い地域、または支給地域とされていない地域等に異動することが支給条件です。異動後1年間は異動前と同じ支給割合で、2年目は8割が地域手当として支給されます。

出典・参照:人事院「国家公務員の諸手当の概要

地域手当は突然廃止される可能性がある点に注意

地域手当で注意すべき点は、企業の都合により突然廃止となる可能性がある点です。厚生労働省の令和2年の「就労条件総合調査」によると、地域手当を導入している企業は、2014年(平成26年)では12.5%でしたが、2019年(令和元年)では12.2%と0.3%減少しました。物価の差を補填する地域手当ですが、廃止に踏み切った企業もあることがわかります。

地域手当 とは_2

物価が高い地域と低い地域があることは明らかです。総務省が公表している令和4年「消費者物価地域差指数」では、全国平均を100とした場合、東京都と宮崎県とでは8.3ポイントの差があります。

地域手当 とは_3

出典:総務省令和4年「消費者物価地域差指数(総合)(都道府県)

しかし、地域格差を助長するなど地域手当の不公平性を批判する声も無視できません。民間企業が手本とする国家公務員の地域手当についても、後ほど詳しく解説しますが、2024年に抜本的な見直しが検討されています。現在、地域手当を導入している企業においては、あらためて地域手当の目的と運用方法を見直す価値がありそうです。

出典:厚生労働省令和2年「就労条件総合調査
出典:総務省令和4年「消費者物価地域差指数

公務員の地域手当は見直しがある

国家公務員の地域手当は、人事院規則九―四九(地域手当)において、「10年ごとに見直すのを例とする」とされています。次の地域手当の見直しは、2024年です。では、次回の見直しについての動向を確認していきましょう。

参照:人事院「国家公務員の諸手当の概要

2024年は公務員の地域手当見直しの動向

2023年11月28日、公務労組連絡会(公務関連職場で働く労働者で組織している労働組合の共闘組織)は、人事院に対して「2024年度賃金・労働条件に関わる基本要求」を提出しました。内容は、以下のとおりです。

  • 地域手当の非支給地における初任給の水準の問題を指摘
  • 地域手当の抜本的な見直しを依頼
  • 寒冷地手当や特地勤務手当などを地域手当の指摘と同様に見直し依頼

これに対して、2023年12月21日に人事院と公務員連絡会・幹事クラス交渉委員が交渉し、以下のとおりの回答を得ています。

  • 地域手当は、最新の民間賃金を反映する
  • 地域手当について、市町村単位の区分を見直し初任給の水準を見直す
  • 地域手当非支給地を中心とした初任給水準の引上げをする
  • 寒冷地手当や特地勤務手当なども地域手当同様に内容を見直す

公務労組連絡会の要望は通った形で回答が得られており、2024年の公務員の地域手当の見直しについて、上記の回答を取り込んだ形となることが予想されています。

出典・参照:公務公共サービス労働組合協議会「2024年度 公務労協情報 No. 3」

出典・参照:公務公共サービス労働組合協議会「2024年度 公務労協情報 No. 6」

公平性の高さが支持される「チケットレストラン」

地域手当のように、特定の従業員に対する手当は不公平という点を懸念する企業の人事担当者の方もいるでしょう。それならば、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」のような公平性の高いサービスが役立つかもしれません。ここからは「チケットレストラン」の内容や利用開始で得られるメリットを紹介していきます。

「チケットレストラン」とは?

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、全従業員が公平に利用できる食の福利厚生サービスです。導入実績は2,000社以上を誇ります。従業員は全国で自分好みの社食が食べられるようになるのが大きなメリットです。食事代を支払う際に、企業から支給された専用のICカードでタッチ決済すればよく、使い勝手のよさも魅力となっています。おもなサービス内容・メリットは以下のとおりです。

  • 勤務環境によらず使用できる
  • 全国25万店舗の加盟店で24時間利用可能
  • 自分好みのメニューを選べる
  • 従業員が食事代を半額負担で済む

経費計上が可能でインフレ手当にもなる「チケットレストラン」

チケットレストラン」は、従業員にも企業にも、税法上のメリットが得られる福利厚生サービスです。従業員には、企業負担分が所得税の対象外となり課税されずに済むというメリットがあります。企業にとっての税法上のメリットは、一定の条件下(※)で福利厚生費として計上できることです。給与を上げずに実質給与アップを実現できることから、インフレ手当としての役割も果たしてくれます。

(※)非課税運用の条件
・従業員1人に対して、毎月3,500円(税別)が上限
・企業支給額に対して、従業員は同等以上の負担が必要

全従業員が平等に利用できるサービスで従業員をサポート

地域手当は、物価の高い地域で働く従業員の生活費用を補填するものであり、全従業員を対象とはしていません。昨今の物価高などを受けて、全従業員の生活を底上げできるアイデアを探している企業も多いでしょう。

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、全従業員が利用可能な食の福利厚生サービスです。従業員同士でランチをしに外出したり、テレワークでUber Eatsを注文したりと、自分の好みに合わせてランチを楽しめるようになります。ぜひ「チケットレストラン」を導入し、従業員を平等にサポートしてみませんか?

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