心理的安全性は働きやすい職場づくりにつながるポイントです。特に新入社員は職場の人間関係において、心理的安全性を求める傾向が強いという結果が調査からも分かっています。
新卒採用で入社した新人が定着するには、具体的にどのような取り組みが有効なのでしょうか?新入社員の心理的安全性に関するQ&Aで概要を押さえた上で解説します。
新入社員の心理的安全性についてよくある質問
心理的安全性とは、従業員一人ひとりが、社内で不安なく発言したり能力を発揮したりできる状態のことです。
ここでは、新入社員の心理的安全性について、よくある質問に回答していきます。
関連記事:心理的安全性とは何か?職場における定義や「ぬるま湯」との違いを解説
新入社員にとって理想の職場は?
新入社員にとって理想の職場とは、安心して働ける職場といえます。
具体的には、魅力的な先輩がいて、良好な人間関係があり、部下の意見を聞き丁寧に指導をする上司の下で、お互いの個性を尊重しあいながら協力して仕事に取り組める環境です。
関連記事:【社労士監修】部下が上司を選ぶ時代⁉上司評価シートを用いた上司選択制度とは
心理的安全性の向上は新入社員にどのような影響がある?
心理的安全性の向上によって、新入社員は高いモチベーションを保ちつつ仕事に取り組みやすくなります。
良好なコミュニケーションが生まれ、エンゲージメントや従業員満足度が高い職場では、新入社員も積極的に仕事に取り組むようになるためです。
またコミュニケーションを気軽に取りやすい環境があることで、悩みがあるときにはすぐに相談できるため、早期離職の防止にもつながりやすいでしょう。
関連記事:新入社員のエンゲージメントと離職率の関係は?早期離職を防ぐポイントも
新入社員の心理的安全性向上のために企業ができることは?
新入社員の心理的安全性向上には、発言へポジティブに反応する・議論への参加を促す・共通のゴールを設定する・仕事の進捗を共有する・適正な評価方法を導入する・コミュニケーションを促す施策を行う、といった方法が有効です。
関連記事:心理的安全性の作り方は?6つの方法や企業のメリットを解説
新入社員が求めているのは心理的安全性
リクルートマネジメントソリューションズの実施した「新入社員意識調査2025」を見ると、新入社員は心理的安全性の高い職場を求めていることが分かります。調査結果を見ていきましょう。
参考:リクルートマネジメントソリューションズ|「新入社員意識調査2025」の分析結果を発表
就職先を選ぶときには人や人間関係を重視
調査によると、新入社員が就職先を選ぶときには、魅力的な人が働いていることや良好な人間関係があることを重視する人が最も多かったそうです。
一方、企業理念や給与水準・知名度の高さを重視する人は多くありません。客観的な情報よりは、自分が実際に見て「自分に合っている」「快適に働きやすそう」と感じた企業を選ぶ傾向があると考えられます。
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就職先選びで重視したこと |
選択した人の割合 ※最大3つまで選択 |
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働いている人が魅力的・職場の人間関係がよい |
39.4% |
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仕事内容が魅力的・やりがいがある |
36.8% |
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自分らしく働ける・強みや持ち味を生かせる |
35.8% |
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自分のやりたい仕事ができる |
32.7% |
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自分が成長できる・どこでも通用する力が身につく |
30.5% |
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プライベートの時間を確保できる |
19.8% |
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希望する働き方ができる(場所・時間・副業など) |
16.9% |
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会社のビジョンや理念・価値観に共感できる |
14.6% |
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給与水準が高い |
12.1% |
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会社の知名度が高い・業界大手である |
4.2% |
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周囲の意見やすすめ(家族・先生・先輩・友人など) |
3.9% |
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その他 |
1.3% |
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特に大きな理由はない |
1.1% |
働きたいのはお互いに助けあえる職場
働きたい職場は「お互いに助けあう」を選んだ新入社員が最多でした。「お互いの個性を尊重」するも選択した人の割合が高く、個性を活かしながら協力しあえる職場を理想と考えていることが分かります。
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働きたい職場の特徴 |
選択した人の割合 ※最大3つまで選択 |
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お互いに助けあう |
69.4% |
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お互いに個性を尊重する |
45.7% |
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遠慮をせずに意見を言いあえる |
38.6% |
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アットホーム |
32.5% |
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皆が1つの目標を共有している |
26.7% |
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活気がある |
25.6% |
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お互いに鍛えあう |
15.5% |
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ルール・決め事が明確 |
12.8% |
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その他 |
1.1% |
上司には意見を聞くことや丁寧な指導を期待
上司には、意見や考え方に耳を傾けることや、一人ひとりに対する丁寧な指導を期待している新入社員が多いという結果でした。最も選択した人の割合が低かったのは「部下に仕事を任せること」でしたが、これまでの調査と比べると過去最高です。
きめ細やかな対応を期待する人が多い中、自立心の強い層も増えていると考えられます。
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上司に期待すること |
選択した人の割合 ※最大3つまで選択 |
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相手の意見や考え方に耳を傾けること |
49.7% |
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一人ひとりに対して丁寧に指導すること |
47.9% |
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好き嫌いで判断をしないこと |
30.6% |
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よいこと・よい仕事をほめること |
30.5% |
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職場の人間関係に気を配ること |
26.6% |
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仕事に情熱を持って取り組むこと |
22.6% |
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言うべきことは言い、厳しく指導すること |
22.0% |
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周囲を引っ張るリーダーシップ |
14.6% |
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仕事がバリバリできること |
13.0% |
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ルール・マナーを守り、清廉潔白であること |
9.3% |
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部下に仕事を任せること |
7.5% |
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その他 |
0.7% |
新入社員の心理的安全性向上で期待できること
新入社員の心理的安全性が向上すると、コミュニケーションやエンゲージメント・早期離職防止にプラスに働きます。それぞれのポイントを見ていきましょう。
職場で良好なコミュニケーションが生まれやすくなる
心理的安全性が確保されている職場では、意見を言ったときに否定されたり叱られたりする心配がありません。そのため新入社員は安心して自分の意見を発表できます。
会議やミーティングなどの場ではもちろん、オフィスでの仕事に関するやり取りや、日常会話などでも、安心して発言できるでしょう。気軽なコミュニケーションで仕事を進めやすくなります。
関連記事:職場コミュニケーションの成功法則!活性化させる具体的な方法と事例
エンゲージメントや従業員満足度が高まる
エンゲージメントは従業員の企業に対する愛着を、従業員満足度は従業員の企業への満足度を意味します。心理的安全性が高く、良好なコミュニケーションの取りやすい環境では、エンゲージメントも従業員満足度も高くなりやすいでしょう。
エンゲージメントや従業員満足度の高い職場では、従業員は自ら考え企業にとってプラスになる行動を取る傾向があります。高いモチベーションを維持しながら仕事に取り組む従業員が増えることで、効率化や生産性向上にもつながるでしょう。
関連記事:従業員エンゲージメントとは?向上に役立つ施策や取り組むメリット
早期離職防止につながり定着率が向上する
心理的安全性が高い職場では、安心して仕事に取り組み能力を発揮できるため、新入社員は「辞めたい」「転職したい」とは考えにくくなるでしょう。早期離職の防止につながり、人材定着率の向上が期待できます。
仕事上の悩みを抱えたときにも、コミュニケーションが取りやすい環境であれば、先輩や同僚に相談しながら解決していけるでしょう。
関連記事:若手社員の離職を防止!早期離職を回避したい企業ができる9つの対策
新入社員の心理的安全性向上のためにできること
新入社員の心理的安全性を高めるためには、以下の取り組みが役立ちます。
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心理的安全性を高める取り組み |
具体的な事例 |
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ポジティブな反応をする |
新入社員の発言に対して「参考になったよ、ありがとう」というように、「また発言しよう」と思えるような反応をする。 |
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議論への参加を促す |
会議やミーティングで、新入社員を含めて全員が発言するよう進行するすることで「自分はこのチームに欠かせない存在だ」という価値を感じられるようにする。 |
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共通のゴールを設定する |
全体のゴールを明確にすることで、意見交換をしたり協力関係を構築したりしやすくする。 |
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仕事の進捗を共有する |
各々が何を担当していてどのくらい進んでいるかを組織内で共有し「協力しよう」という意欲が生まれやすくする。 |
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適正な評価方法を導入する |
透明性のある評価基準を導入し、従業員にもその内容を共有することで、評価のために必要な努力をしやすい環境をつくる。 |
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コミュニケーションを促す施策を行う |
社内イベントや食事会、ドリンクコーナー併設の休憩場所の設置などの施策で、従業員同士のコミュニケーションが発生しやすい環境をつくる。 |
新入社員の息抜きやストレス軽減に「チケットレストラン」も有効
新しい環境で仕事に取り組む新入社員は、緊張感からストレスを感じやすいこともあるでしょう。休憩時間の息抜きやストレス軽減に役立つ福利厚生には、エデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」がおすすめです。
例えば株式会社sumarchでは、従業員の実質的な手取り額アップにつながる施策として「チケットレストラン」を導入しました。その結果、息抜きに利用する従業員も多いそうです。
息抜きにカフェやコンビニでコーヒーを買いに行く頻度は多くなりました。また、我慢することなくコンビニで好きなスイーツを買うようにもなったので、午後も頑張ろう!という気持ちになります。これはほかの同僚にもよく見られるようになったと感じます。
詳細な導入事例はこちら:株式会社sumarch
食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、一定の条件下で導入すれば所得税の非課税制度の対象になるため、従業員の実質的な手取りアップにもつながる制度です。
「チケットレストラン」の仕組みや、実質的な手取りアップに関する詳細は、こちらの「資料請求」からお問い合わせください。
心理的安全性向上で新入社員の早期離職防止に取り組もう
心理的安全性の向上は、新入社員が「働きたい」と考える職場づくりをする上で重要なポイントです。
発言に対してポジティブな反応をする・議論への参加を促すなどの取り組みで、新入社員が安心して働けるようにしましょう。エンゲージメントや従業員満足度が向上し、早期離職防止が期待できます。
同時にストレス軽減につながる制度として、エデンレッドジャパンが提供する食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」の導入を検討するのもおすすめです。好みのドリンクやスイーツで一息つける福利厚生を、新入社員の定着に向けて活用してみませんか。
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