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【社労士監修】部下が上司を選ぶ時代⁉上司評価シートを用いた上司選択制度とは

【社労士監修】部下が上司を選ぶ時代⁉上司評価シートを用いた上司選択制度とは

2024.05.31

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監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

上司選択制度とは従業員が上司を選ぶ制度のことです。導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか?従業員エンゲージメントに与える影響と併せて見ていきましょう。その他の従業員エンゲージメント向上に役立つ施策についても解説します。

上司選択制度とは?

配属を決めるとき、従業員が自分で上司を決めて、希望のチームに異動できる制度が上司選択制度です。

配属先を上司が選ぶのが一般的な中、さくら構造株式会社がどのような経緯や目的で上司選択制度を導入したのかを紹介します。

上司選択制度を導入したさくら構造株式会社

さくら構造株式会社ではかねてから若手従業員の離職が課題でした。建築業界の人材不足が深刻な上、同社が取り組んでいる構造設計を志す人材は一握りに限られるそうです。そのような中で離職が生じると、新たな人材の獲得はスムーズに進みません。

あるとき期待の若手従業員が「上司とウマが合わない」という理由で離職を選択したことを知り、このままではいけないと導入したのが上司選択制度です。

成長している若手従業員の離職を防ごうと導入した制度で、約10%あった離職率が1%に下がりました。

制度の導入により消滅した班もあったそうですが、それはマネジメントに対する向き不向きの結果にすぎないと同社では考えています。消滅した班でリーダーを務めていた従業員は、今はスペシャリストとして活躍しているそうです。

また制度の導入により、一人ひとりの従業員が自律的に動くようになったことも成果の1つとしてあげています。

上司選択制度を導入するときのポイント

上司選択制度を導入したさくら構造株式会社のケースを参考にしながら、自社で制度を導入するときのポイントを見ていきましょう。

自社に合うか検討する

上司選択制度を導入するときには、制度が自社に向いているか考える必要があります。企業の規模が小さく上司が2~3人という状況では、従業員の選択肢が少なく制度のメリットを発揮しにくくなるでしょう。

制度の導入に向いているのは、従業員が50人以上、マネジメントを担当する上司が5人以上在籍している組織です。例えばさくら構造株式会社であれば、上司が7人いました。

異なる部門が複数ある企業であれば、選べる上司は部門内に限定するのもポイントです。

上司評価シートを作成する

制度を導入したとしても、何も情報がなければ従業員はイメージのみで上司を選ばなければいけません。正しい情報がないまま上司選択制度を開始すると、新たなミスマッチが生じる可能性があります。

そこで必要なのが上司評価シートです。上司の自己分析を元に、他の従業員の意見も踏まえ、客観的な内容になるよう仕上げます。

さくら構造株式会社の上司評価シートには「◎」「〇」「△」「×」による評価に加え、「得意なこと」「苦手なこと」「どのように付き合うといいか」という点も細かく記載されています。

上司選択制度のメリット

上司選択制度を導入すると、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか?同じくさくら構造株式会社のケースを参考にしながら紹介します。

離職率の低下

まずあげられるメリットは離職率の低下です。さくら構造株式会社では約10%あった離職率を下げる目的で上司選択制度に取り組み、離職率は約1%に低下しています。

「上司とウマが合わない」と感じたときには制度を利用して異動できるため、離職を選ぶ必要がありません。苦手な相手とのコミュニケーションに困難さを感じている人でも、無理なく働き続けられる体制づくりにつながる制度です。

自律的な従業員の増加

自ら考え行動する自律的な従業員の増加が期待できるのもメリットといえます。さくら構造株式会社では、従業員がどの上司の下で働くかを自分で決められる仕組みを生かし、自分の希望するキャリアに合わせて上司を選択する従業員が出てきているそうです。

例えば「将来的にマネジメントに取り組みたいと考えているからマネジメントが得意な上司を選ぶ」「さまざまなスキルを効率的に吸収するために定期的に異なる上司を選ぶ」というように制度を活用しています。

またあらかじめ上司の苦手なことが分かっているため、そこをどのように補うかといった視点で、仕事に取り組む従業員が出てくることも期待できるでしょう。

「上司が全てやってくれるはず」という受け身の姿勢ではなく「チーム全体が機能しやすくなるにはどのように行動するのが最適だろうか?」と考え行動できる従業員が育ちやすい制度でもあります。

上司の負担軽減

自律的な従業員の増加は上司の負担を減らすことにもつながります。「上司なのだから苦手なことも全てやらなければ」と考えていると、仕事の負担は上司に偏りがちになるでしょう。

一方、上司選択制度では、上司評価シートで事前に苦手分野を公開しているため「苦手なことも頑張らなければ」と無理に取り組む必要がなくなります。上司であっても苦手なことがあると従業員が理解している環境で「苦手なことは任せよう」と考え方が変わるきっかけにもなる制度です。

スキルアップのチャンス拡大

同じ部署で同じように上司をしていても、得意分野は一人ひとり異なります。上司選択制度があれば、従業員は自分が学びたい専門分野に知見のある上司を選択可能です。希望のキャリアに合わせたスキルアップのチャンスが増加します。

強みを生かした人事の実現

上司選択制度は人気投票ではありません。ただし多くの従業員が他の上司を選べば、そのチームはなくなってしまいます。さくら構造株式会社でも上司選択制度の導入でチームが1つ減ったそうです。

このとき同社ではチームが減ったことを上司の責任ではなく、人事の反省点と捉えました。マネジメントに不向きな人材を上司にしたために起こったことだからです。

マネジメントはスキルの一種のため向き不向きがあります。人によっては上司として仕事をするよりも、スペシャリストとして働く方が能力を発揮しやすいこともあるでしょう。

上司選択制度を取り入れることで、結果的に一人ひとりの強みを生かす人事が実現する可能性があります。

従業員エンゲージメントの向上

企業の理念に共感した従業員が、自ら貢献したいと考え行動することを従業員エンゲージメントといいます。従業員エンゲージメントの向上も上司選択制度のメリットです。

従業員エンゲージメントを高めるには、良好なコミュニケーションや心理的安全性の確保が欠かせません。上司選択制度は「上司とウマが合わなければ異動できる」という点で、従業員の心理的安全性を確保できています。

実際に上司選択制度を導入しているさくら構造株式会社では、自律的な従業員が増える・離職率が減るといった、従業員エンゲージメントが高い企業の特徴が見られます。

従業員エンゲージメントが重要な理由

従業員エンゲージメントは愛社精神とも言い換えができます。企業と従業員の間に構築された信頼関係により、従業員の仕事への意欲や情熱が高まる状態です。なぜ従業員エンゲージメントが重要なのか、その理由を解説します。

人材確保のため

企業が事業を続けるには人材が欠かせません。ただし国内の生産年齢人口(16~64歳)は減り続けており、さまざまな業界へ人材不足が広がっています。

帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2024年4月)」によると、正社員の人手不足割合が高い10業種は以下の通りです。

順位

業種

正社員の人手不足割合

1

情報サービス

71.7%

2

旅館・ホテル

71.1%

3

建設

68.0%

4

自動車・同部品小売

64.9%

5

金融

64.2%

6

運輸・倉庫

63.5%

7

メンテナンス・警備・検査

62.7%

8

家電・情報機器小売

60.4%

9

医療・福祉・保健衛生

57.7%

10

飲食店

56.5%

特に人手不足割合の高い情報サービスでは、案件はあるが対応できる人材がいないことから、受注に至らないケースが発生しているそうです。このような事態は、人材不足が進行すればどの業種でも起こり得るでしょう。

このような状況の中、優秀な人材の獲得は企業活動を続けるために欠かせません。従業員エンゲージメントの向上により、高い意欲や情熱を持つ従業員の増加が必要な理由です。

参考:帝国データバンク|人手不足に対する企業の動向調査(2024年4月)

業績アップのため

従業員エンゲージメントの高い従業員は、何をすれば企業にとってプラスになるかを考え、意欲的に仕事に取り組む傾向があります。生産性が高く、組織全体のパフォーマンスを高めていける人材です。

従業員エンゲージメントを高めることで、従業員一人ひとりの生産性が上がり、業績アップが期待できます。

従業員エンゲージメントを高める施策

上司選択制度以外にも従業員エンゲージメントを高める施策があります。役立つ取り組みを具体的に見ていきましょう。

企業理念の理解

従業員エンゲージメントの向上には、企業の理念に対する理解が重要です。どのようなビジョンを持っており、どのような企業であろうとしているのかを、従業員に周知しましょう。

企業理念は入社式で1度聞いたからといって浸透するものではありません。繰り返し何度も伝えることで、徐々に理解されていきます。

朝礼やミーティングのときに伝えたり、見える場所に分かりやすく掲示したり、携帯できるカードにして配布したりするとよいでしょう。従業員が企業理念を内面化できれば「企業理念に沿っているか」を基準として仕事に取り組めます。

公平な人事評価

企業理念を十分理解して仕事に取り組み成果を出したら、その成果を評価する公平な制度が必要です。努力して成果を出した人より、上司の機嫌取りがうまい人が昇進するような職場では、企業への不信感から従業員エンゲージメントが低下していくことも考えられます。

成果に加えて「企業理念に沿って仕事をしているか」といったプロセスの評価も重要です。従業員からの納得を得やすい評価制度の構築により、従業員エンゲージメントの向上が期待できます。

心理的安全性の高い社内文化

従業員エンゲージメントの向上には、従業員が自分の意見を安心して発言できる心理的安全性も重要です。心理的安全性の確保には、承認し合う文化の醸成が役立ちます。

上司から部下に対して働きを認める発言をしたり、従業員同士で感謝の気持ちを伝え合ったりするとよいでしょう。例えばサンクスカードを送り合うことや、社内SNSで気軽に感謝や賞賛を伝えられるスタンプを使うことなどが役立ちます。

活発なコミュニケーション

コミュニケーションを促すことも従業員エンゲージメントの向上につながる施策です。もともと他人である従業員同士が、企業理念の下同じ方向を向いて一緒に取り組める仲間になるには、コミュニケーションが欠かせません。

企業は従業員同士のコミュニケーションを促進するような取り組みを実施しましょう。

例えばオフィスにコーヒーメーカーやフリードリンクのある休憩スペースを設けると、休憩時間に自然と従業員が集まりやすくなります。挨拶や日常会話からコミュニケーションが発生しやすくなるでしょう。

日常的なコミュニケーションが活発になれば、仕事で連携するときや、相談したいときにも、気軽に声をかけやすくなります。

キャリアサポート

従業員が目指しているキャリアのサポートも、従業員エンゲージメントを高めるポイントです。キャリアのサポートに企業が協力的であれば、従業員も企業に貢献したいと考えるようになるでしょう。

キャリア設計を促す研修の実施や、希望のキャリアを実現するために必要な資格やスキルを獲得する機会の提供などが役立ちます。

上司選択制度は、異なるスキルを持つ上司の中から自分に合う上司を選べるという点で、キャリアサポートにもつながる制度です。

福利厚生の充実度アップ

従業員やその家族の健康・生活の質を向上させる福利厚生も、従業員エンゲージメントの向上につながります。福利厚生によって生活の質が上がり余裕が生まれれば、その分仕事に集中して打ち込みやすくなるでしょう。

待遇の良さに対して、企業に貢献したいと感じる従業員が増えることも期待できます。

関連記事:社員エンゲージメントとは?向上のための施策や調査に使う指標も解説

従業員エンゲージメントの向上に役立つ福利厚生

従業員エンゲージメントの向上に向けて福利厚生を導入するときには、従業員が望んでいる福利厚生を選ぶのがポイントです。

社会人が求めている福利厚生を知るには、働く男女501人を対象に実施した「あったら嬉しい福利厚生に関する意識調査」が参考になります。調査を元に作成した福利厚生ランキングは以下の通りです。

ランキング

あったら嬉しい福利厚生

1位

家賃補助・住宅手当

2位

特別休暇

3位

旅行・レジャーの優待

4位

社員食堂・食事補助

5位

スポーツクラブの利用補助

6位

資格取得・教育支援

7位

保養所

8位

生理休暇

9位

慶弔金の支給

10位

通勤手当

上位には休暇制度と住宅手当・食事補助などの各種手当が並んでいます。ここではあったら嬉しい福利厚生でも上位にランクインしている食事補助を提供できる、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」について、特徴を紹介します。

参考:ビズヒッツ|あったら嬉しい福利厚生に関する意識調査

従業員に喜ばれる福利厚生なら「チケットレストラン」

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、従業員に食事補助を提供できる福利厚生サービスです。全国にある25万店舗以上の加盟店で利用できるため、オフィスに出勤する人も、テレワークの人も、毎日異なる現場で働く人も、平等に利用できます。

利便性の高さから利用率は98%、従業員満足度も93%あり、喜ばれる福利厚生です。これまでに導入した企業では、従業員全員が導入に賛成し利用率100%というケースも少なくありません。

実質的な手取り額アップにもつながる

食事代のサポートを「チケットレストラン」で行うと、給与として同額の賃上げを実施するより実質的な手取り額が上がるのもポイントです。「チケットレストラン」は食事補助が非課税となる一定の要件を満たしているため、支給しても非課税となります。

税金がかからない分、従業員の手取り額が増える仕組みです。定期昇給やベースアップなどの賃上げと併せて実施することで、企業に貢献する従業員を適切に評価しやすくなります。

関連記事:“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト

従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みを始めよう

上司選択制度を導入したさくら構造株式会社では、離職率が約10%から約1%へ下がったそうです。加えて自律的に仕事に取り組む従業員が増え、従業員エンゲージメントも向上しています。

従業員エンゲージメントを高めるには、他にも公平な人事評価やキャリアサポートなどの施策を実施しましょう。

福利厚生の充実度アップを従業員エンゲージメントの向上に役立てるなら、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」を検討してみてはいかがでしょうか。

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