新卒採用で「福利厚生」が重視される理由
近年、新卒の就職活動において、給与水準だけでなく「福利厚生の充実度」が重視されています。これは、以下の3つの要因に基づいています。
経済的な安心感への強いニーズ
物価高・将来の年金不安、学生によっては奨学金返済など、入社前から抱える経済的プレッシャーが強まっています。金銭的に余裕がない状態で社会人生活を始める学生にとって、「日常の生活費をどこまで企業が支えてくれるか」は生活の質を左右します。
株式会社マイナビの「2026年卒大学生キャリア意向調査3月」では、学生が企業の安定性を感じるポイントの最多回答が「福利厚生が充実している(57.3%)」でした。また、株式会社ペンマークがZ世代学生を対象に実施した「Z世代の就活意識調査」では、就活で重視する項目として「福利厚生が充実している」が第3位(34.4%)にランクインしています。
出典:
マイナビ|2026年卒 大学生キャリア意向調査3月<就活生のワークライフバランス意識
Penmark|【Z世代の就活意識調査】就職先選びで最も重視する項目、1位は「給与・待遇」。2位「仕事のやりがい」に30ポイント以上の差。
給与だけでは見えない「実質的な生活費」の差
同じ初任給でも、住宅手当・食事補助・交通費支給などの有無によって、手取りや実質的な生活費は大きく変わります。学生は額面給与だけでなく、これらの具体的な制度を細かくチェックし、入社後の生活をシミュレーションしているのです。
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長期的なサポートへの姿勢が見える
福利厚生は、ワークライフバランスや将来のライフイベント(結婚・出産・育児・介護など)への備えを企業がどう可視化しているかを示す指標でもあります。「企業が長期的に自分をサポートしてくれるか」を測る物差しとして、就活生が企業選びの段階で確認する項目になっています。
学生が企業選びで重視する福利厚生の種類
学生が「あってほしい」と感じる福利厚生には、一定の傾向があります。単に豪華な制度を求めているわけではなく、日常生活の不安を減らし、働き方の自由度を高めるものが支持される傾向です。
住宅・生活支援(家賃補助・通勤手当)
就職を機に一人暮らしを始める学生にとって、家賃補助は最も財布に直結する制度です。家賃は一般的に手取りの3分の1相当が目安とされますが、都市部では初年度から月10万円程度の家賃となるケースも珍しくなく、補助の有無で生活費が大きく変わります。
通勤手当も見落とせません。もし上限額が低いと、住む場所の選択肢が狭くなる(勤務地の近くに住まざるを得なくなる)と感じる学生もいるでしょう。
食事補助
毎日の食費に直結するため、利用している実感を得やすく、継続的な恩恵も感じられる制度です。社員食堂が設置できない規模の企業でも、食事補助サービスを活用することで対応できます。
制度設計で押さえておきたいのが非課税要件です。国税庁による2つの条件(食事価額の50%以上を従業員が負担していること、1か月あたりの企業負担が税別3,500円以下であること)を満たせば、企業側は福利厚生費として経費計上できます。従業員側も給与課税を受けず、実質的な手取りを増やすことが可能です。
なお、令和8年度税制改正大綱では、食事補助の非課税枠が月3,500円(税抜)から7,500円(税抜)に引き上げられる内容が盛り込まれています。
出典:国税庁|食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて
関連記事:【2026年版】食事補助の非課税枠上限が7,500円に引き上げへ!企業に求められる対応は?
エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、この食事補助が非課税となる仕組みを活用した食の福利厚生サービスです。全国25万店舗以上のコンビニや・カフェチェーン等で使えるため、従業員は好みの食事を任意の時間に購入して食べられます。勤務時間や勤務場所に左右されない公平な利用が可能です。
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特別休暇
リフレッシュ休暇、誕生日休暇、記念日休暇といった独自休暇は、新卒学生から人気が高い制度です。「余暇を活用できる企業」という印象につながり、ワークライフバランスを重視する学生に響きます。
柔軟な働き方制度
フレックスタイム制やリモートワークは、「柔軟な働き方ができる企業かどうか」を学生が見極める材料になります。
パーソル総合研究所の調査では、就活で最も重視することとして「勤務時間、勤務場所など、働き方が柔軟に選択できること」が2019年調査から2025年調査にかけてポイントが増加。自由度の高い働き方は学生の関心が高い項目となっています。
出典:PR TIMES|「新卒就活の変化に関する定量調査」を発表 学生の「やりたいこと志向」や「成長意欲」が大幅に低下
キャリア支援
資格取得支援・社内公募制度などは、「自分の成長」を重視する学生に響く制度です。近年の新卒学生は、一社に依存しない自分のキャリアを意識しながら就活する傾向があります。副業推奨やキャリアチェンジ(社内転職)制度は、そうした価値観に「挑戦を許容する文化」として映り、キャリアを広げたい層にアピールすることが可能です。
関連記事:Z世代の離職率は本当に高い?最新データに見る離職理由と効果的な対策
健康・メンタルヘルス支援
人間ドック費用の補助・ストレスチェック後の相談窓口・インフルエンザ予防接種補助など、心身の健康を守る制度は「安心して長く働けるかどうか」の判断に使われます。
「使われる福利厚生」を設計する3つのポイント
福利厚生の制度設計において、制度の存在と利用実態は分けて考える必要があります。制度を増やしても、実際に利用されなければ「名ばかりの制度」として採用訴求に使えないだけでなく、入社後の不満にもつながりかねません。ここでは、制度設計時に考慮すべき3つの原則を整理します。
1.利用率をチェック
従業員アンケートで「福利厚生で使っているもの」を聞くと、実際に使われている制度は少数に絞られるケースがあります。制度の数が多くても、使われていなければ採用訴求として機能しません。
「申請が面倒」「周囲の視線が気になって使いにくい」「対象者が限られている」といったことが、低利用率の主な原因です。制度設計の段階で、手続きのシンプルさと対象の広さを意識しましょう。食事補助サービスのように日常的に使える設計になっている制度は、利用率が高くなる傾向があります。
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2.全従業員が公平に使える設計
福利厚生の制度設計で見落とされがちなのが、「誰が使えて、誰が使えないか」という問題です。内勤者しか使えない社員食堂、特定の家族構成が条件の手当など、対象が限定される制度は当てはまらない層に不公平感を生みやすくなります。
外勤・在宅・フレックスなど異なる勤務形態の従業員が同じ組織に共存する企業では、この問題はより顕在化します。制度設計の段階で「いつでも・誰でも・どこでも使えるか」を確認することが、実効性と公平感を両立させる基本的な視点です。
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3.コストと継続可能性のバランス感
一度導入した制度を廃止することは、就業規則の不利益変更に該当する可能性があります。特に給付系(住宅手当・通勤手当・資格取得祝い金等)の制度は、「業績が悪化したから廃止」というわけにいかないケースもあるため、長期的に継続できるコスト設計を前提に制度を選ぶ必要があります。
中小企業が実践しやすい福利厚生の強化策
「大手のような充実した制度は用意が難しい」と悩む採用担当者は多くいます。ただ、学生が求めているのは必ずしも高額な制度ではなく、日常の不安を軽減できる実用性と、企業の姿勢が感じられる温度感です。
外部サービスを上手く活用
まず着手しやすいのは、外部サービスの活用です。従業員一人当たり月数百円程度で導入できる福利厚生パッケージ型のサービス等は、旅行の割引から健康支援まで幅広いメニューを自社単独では作れないコストで提供できます。
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コストがかからない福利厚生に注目
コストをほとんどかけずに実施できる施策もあります。
- オフィスにコーヒーマシンを設置する
- 軽食を食べられるスペースを作る
- お菓子コーナーを設置する
- 独自の記念日休暇制度を導入する
- 勤務時間に柔軟性を持たせる
取り組み自体は、小さな工夫でも「従業員の日常を気にかけている」という企業文化を伝える手段となります。
関連記事:【2026年版】福利厚生の人気ランキング!おすすめの福利厚生サービスも
食事補助を始めるなら「チケットレストラン」
コストを抑え、かつ実用性の高い福利厚生として、食事補助は優先度が高い選択肢です。従業員が毎日メリットを感じやすく、令和8年度税制改正大綱により非課税枠が月3,500円(税抜)から7,500円(税抜)に引き上げられる見込みであるため、導入・見直しの好機です。
「チケットレストラン」は固定費0円、契約締結から最短2週間で利用を開始できます。全国25万店舗以上に対応しており、いつでもどこでも全従業員が公平に使える点が、勤務形態の異なる組織でも導入しやすい理由の一つです。
導入企業4000社以上、従業員利用率98%・契約継続率99%という数字から「実際に使われている」ことがわかります。
関連記事:【税理士監修】食事補助の非課税上限が7500円へ!給与にしないための非課税の条件を解説
採用広報で「響く」福利厚生の伝え方!4つの実践ポイント
福利厚生の制度設計と同じくらい、伝え方が採用結果を左右します。求人票からSNSまで、実践的な工夫を4つ紹介します。
1. 制度の「機能」より「価値」での訴求
採用サイトや求人票で制度名を羅列するだけでは、新卒学生にその魅力は伝わりません。制度名より、「その制度が学生のどのような不安に応えるか」を言葉にする方が伝わります。
- 工夫前:「住宅手当:月2万円」
- 工夫後:「初めての一人暮らしを応援。家賃負担を月2万円補助し、新生活を安心設計でサポートします」
制度を「機能」としてではなく、「安心」や「サポート」といった具体的な価値として届けましょう。各制度に「どういった不安を解消するか」を補足すると、共感度が高まります。
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2. 利用者の「リアルな声」が生む信頼感
説明会やインターンシップでは、担当者が制度を説明するよりも、実際にその制度を利用している従業員の具体的なエピソードを紹介する方が、学生の想像力を掻き立て、信頼感を生みます。
- 工夫前:担当者が「リモートワーク制度があります」と説明する。
- 工夫後:「リモート勤務制度を活用し、新卒社員が地元に帰省したときも働いている」という実体験を従業員に語ってもらう。
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3. SNS・動画による「活用シーン」の可視化
Z世代の情報接触に合わせたSNSや動画コンテンツでは、福利厚生を「文章」ではなく「ビジュアルとストーリー」で伝えると学生の印象に残りやすいです。
- 工夫前: SNSで福利厚生の内容を文章で箇条書きにする。
- 工夫後:1分程度のショート動画で、リフレッシュ休暇を使った従業員のコメントや、食事補助でランチを楽しむ従業員の様子を紹介する。
4. 導入背景に込めた「企業の価値観」の発信
学生は、「なぜこの制度を導入しているのか」という企業の思想や価値観にインパクトを受けます。制度導入の背景を伝えることで、学生が企業文化や自分とのフィット感を判断できます。
- 工夫前:「不妊治療の特別休暇制度があります」と機能だけを伝える。
- 工夫後:「従業員それぞれのライフプランを長期的に支えたいという想いから、不妊治療の特別休暇制度を導入しました」と、企業の想いをメッセージとして伝える。
新卒採用につながる福利厚生で魅力をアピール
新卒採用で福利厚生が採用力につながるかどうかは、制度が実際に使われているか、その魅力が学生に届いているかがポイントです。
食事補助の導入・見直しを検討している場合は、食事補助の非課税枠を活用した「チケットレストラン」をご検討ください。入社初日から使える食の福利厚生です。
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