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福利厚生で運動を推進する7つの方法!メリットと経費処理の条件も解説

公開日: 2026.04.10

更新日: 2026.04.10

福利厚生で運動を推進する7つの方法!メリットと経費処理の条件も解説

福利厚生としての運動施策は、従業員の健康維持にとどまらず、生産性向上や人材の定着にもつながる取り組みです。テレワークの普及もあって運動不足が深刻化するなか、運動施策を導入する企業が見られます。本記事では施策の種類・企業のメリット・経費処理の条件を整理します。

そもそも「運動習慣」とは何か

厚生労働省は、運動習慣のある人を「1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上続けている人」と定義しています。息が少しはずむ程度で十分で、毎日ジムに行く必要はありません。ウォーキングや軽いストレッチでも条件を満たせます。

出典:厚生労働省|健康日本21(身体活動・運動)

なぜ今、企業が福利厚生に運動施策を導入するのか

運動施策を福利厚生に取り入れるのは、職場の環境や従業員の健康面によい影響が期待されるからです。

現役世代の運動不足解消のため

厚生労働省の調査(令和6年)によると、週2回以上・30分以上の運動習慣がある就労者は男性38.5%、女性31.5%です。そのうち20〜64歳では男性27.2%、女性23.4%にとどまり、男女ともに30〜40代で特に低くなっています。現役世代では4人に1人程度しか運動習慣がないのが実態です。

  男性 女性
20〜29歳 29.3% 22.7%
30〜39歳 23.4% 19.5%
40〜49歳 23.4% 17.2%
50〜59歳 30.4% 26.5%
60〜69歳 35.3% 33.0%
70歳以上 52.6% 42.6%
総数 38.5% 31.5%
20〜64歳 27.2% 23.4%

出典:厚生労働省|令和6年国民健康・栄養調査報告 結果の概要

運動したいができていないため

スポーツ庁の調査(令和6年)では、週1回以上運動する成人は52.5%です。一方、運動したいと思っている人は66.6%で、約14ポイントの乖離があります。やりたい気持ちはあるのに動けていない傾向は特に20〜40代女性で顕著です。だからこそ、企業が環境を整える意味があります。

福利厚生 運動1出典:スポーツ庁|第2回健康経営推進検討会 スポーツ庁における 働き世代の運動実施率向上に向けた取組(令和7年3月18日)

テレワークの普及による運動不足解消のため

通勤は運動習慣の一部を担っています。駅まで歩いたり、階段を使うことで、定期的に体を動かしている人は少なくありません。テレワークの普及で運動の機会が減少したことで、意識して動かなければ運動不足になる構造が生まれています。

運動不足は経営課題の一つでもあるため

運動不足を放置すると、企業側にも影響が出ます。アブセンティーズム(心身の不調による欠勤)やプレゼンティーズム(出勤していても生産性が落ちている状態)は、その代表例です。

経済産業省の調査では、睡眠・食事・運動など複数の健康行動がこれらに影響することが示されています。欠勤が増えれば業務が滞り、離職につながれば採用コストが発生します。

出典:経済産業省|健康経営 オフィス レポート

健康経営優良法人認定取得のためのアクションとして

経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」では、「食生活改善や運動機会の増進に向けた取り組み」が評価項目の一つです。認定を取得すると、採用時のブランディング強化や取引先からの信頼向上につながります。

スポーツ庁が運営する「スポーツエールカンパニー」認定制度は、従業員の運動促進に積極的な企業を認定する仕組みです。ハローワークの求人票へのロゴマーク掲載など採用面でのメリットがあります。

このように運動施策は対外的アピールにつながる認定の取得に向けた具体的なアクションにもなります。

出典
ACTION!健康経営|健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件
スポーツ庁|スポーツエールカンパニー

関連記事:健康経営優良法人2026!変更された要件・認定基準とスケジュール

福利厚生に運動を取り入れるメリット

運動施策を導入することで、企業と従業員の双方にメリットが生まれます。

メリット 内容
心身の健康増進・医療費削減 生活習慣病・メンタル不調の予防につながり、長期的には医療費負担を抑えます
生産性向上、業績の改善 プレゼンティーズム・アブセンティーズムを抑制し、やる気や集中力アップ、体力の維持につながります。業績にもプラスの効果が期待できます
コミュニケーション活性化 部署をまたいだ交流が生まれ、職場の一体感が高まります
定着・採用力の向上 福利厚生の充実が従業員の満足度を高め、「働きやすい職場」のシグナルにもなり定着を促します
健康経営の見える化 アプリ等で運動状況をデータ化し、施策の効果を測定できます

スポーツ庁の調査では、勤務先で運動施策に取り組んでいる企業の従業員の運動実施率は70.1%、取り組みがない企業では46.3%という結果が出ています。充実感・幸福感のスコアも、取り組みありの従業員のほうが高い数値を示しました。企業が運動できる環境を整えれば、従業員の行動が変わります。

福利厚生 運動2出典:スポーツ庁|第2回健康経営推進検討会 スポーツ庁における 働き世代の運動実施率向上に向けた取組(令和7年3月18日)

福利厚生として取り入れられる運動施策の種類

ひと口に運動施策といっても、コスト・対象者・継続のしやすさが異なります。

ウォーキングイベント・歩数の競争

ウォーキングは特別な設備もコストもほとんどかからない、始めやすい施策です。スマートフォンの歩数計アプリを使って社内ランキングを作ったり、部署対抗で歩数を競うイベントを設けたりすることで、ゲーム感覚で続けられます。テレワーク中の従業員や、地方拠点の従業員も平等に参加できる点が、福利厚生として使いやすい理由の一つです。

また、福利厚生アプリなどで目標歩数を達成したらポイントを付与する仕組みを加えると、継続率アップが期待できます。

関連記事:【2026年版】福利厚生アプリ比較14選|選び方・導入ポイントを解説

ラジオ体操・始業前ストレッチ

ラジオ体操やストレッチは、朝礼やミーティング前の5〜10分ですぐに導入できます。運動習慣のない従業員でも参加しやすく、継続コストはほぼ発生しません。座り仕事が中心で、腰痛や肩こりに悩む従業員が多い職場に有効な取り組みです。

フィットネスジム・スポーツクラブの法人契約(利用支援)

フィットネスジムの法人契約とは、企業がジムと直接契約し、従業員が割引料金で利用できる仕組みです。全国展開のチェーンと提携すれば、自宅付近だけでなく出張先でも使えます。自分のペースで運動できる点はジムならではです。

なお、福利厚生費として計上するための条件は後述します。

社内イベント(運動会・ヨガ・ストレッチ教室)

社内イベントとして、運動会やヨガ・ストレッチ教室の開催が考えられます。ヨガ・ストレッチ教室は、外部講師を招き、会議室などで手軽に実施できる点がメリットです。一方、社内運動会は、身体を動かすことで組織の一体感を高めます。チーム対抗形式にすると、部門を超えた交流を促進します。

オンラインプログラム(運動・健康セミナー)

オンラインプログラムとは、ライブ配信・録画配信で運動指導や健康セミナーを提供する施策です。在宅勤務・地方拠点・夜勤など、勤務形態を問わず参加でき、見逃し配信を用意するとさらに多くの従業員が受講できます。

「運動不足が体に与える影響」「続けやすい運動の始め方」など、健康意識を高めるテーマのセミナーは、運動習慣のない従業員への入り口としても機能します。主な方法は外部の専門事業者に依頼する方法と、アプリを通じて配信する方法の2種類です。

運動施設(社内ジム)の導入

社内ジムとは、オフィスの一角にランニングマシン・ダンベル・ストレッチスペースを設置する施策です。朝の出勤前や昼休みに気軽に使えるため、運動のハードルが下がります。筋トレ仲間ができるなど、コミュニケーション促進の効果も期待できます。ただし、初期費用がかかるため、スペースや予算に余裕がある企業向けの施策です。

運動促進アプリの導入

運動促進アプリとは、ウォーキングイベント・動画配信・健康コラム等を管理できるツールのことです。従業員の利用状況や健康データを管理側が把握できるため、施策の効果測定にも活用できます。

健康経営優良法人の認定申請では、取り組みの実績データが必要です。アプリを通じた記録はエビデンスになります。

福利厚生費として経費計上するための条件

運動施策にかかる費用を福利厚生費として経費計上するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

全従業員を対象にすること

特定の従業員のみを対象とする施策は「給与」と見なされ、課税対象となる可能性があります。制度として全従業員が利用可能としていれば、実際の利用者が一部であっても原則として問題ありません。

勤務形態、拠点、職位などによって参加可否が分かれる設計は、公平性を損なうため避けましょう。経費計上にも影響を及ぼすため、制度設計の段階で公平かどうか十分な確認が必要です。

現金支給しないこと

ジム代や器具の購入費を個人に現金で補助すると、その金額は課税対象です。企業が施設に直接支払う、または全従業員に現物支給する形であれば、非課税になる可能性があります。スポーツジムの法人契約もこの考え方が適用されます。

少し複雑なのは、カフェテリアプランでジムや運動施設の利用補助を設けるケースです。課税・非課税はポイントを利用したサービスの内容によって判断されます。ただし、ポイントが換金可能な設計、または職位や報酬額に比例してポイントが付与される設計の場合は、プラン全体が課税対象です。

出典:国税庁|カフェテリアプランによるポイントの付与を受けた場合|国税庁

関連記事:【税理士監修】カフェテリアプランの課税・非課税を正しく理解|仕組みと実務上の注意点

社会通念上、妥当な金額であること

明確な上限額の規定はありませんが、高額すぎると課税対象となるリスクが生じます。心配な場合は顧問税理士等への確認を推奨します。

関連記事:2026年版【税理士監修】福利厚生費に所得税はかかる?課税・非課税の判断基準

福利厚生に運動施策を導入するときのポイント

導入する福利厚生が従業員に活用されるために、次の観点を押さえておくとよいでしょう。

自社の健康課題を先に把握する

健康診断データやストレスチェック結果、アンケート等で現状を把握し、課題に合った具体的な施策を選びましょう。

  • 腰痛・肩こりが多い→ ストレッチ・ラジオ体操
  • リフレッシュ・メンタル不調への対応 → ウォーキングや軽い運動でストレス解消
  • データで運動施策の効果を示したい → アプリ導入

全員が使える設計かを確認する

内勤・外勤・在宅・地方拠点・夜勤など、勤務形態はさまざまです。特定の働き方をしている従業員のみが参加できる施策は、公平性を欠くだけでなく、経費計上の条件も満たせなくなる可能性があります。

継続できる仕組みを先に設計する

単発のイベントで終わると、運動の習慣化にはつながりません。定期開催やアプリ管理、そしてやる気を促すインセンティブの設計があると効果が出やすくなります。

また、担当者の運用負担が増えすぎていないかも意識しましょう。外部の福利厚生代行サービスを活用すると、担当者の工数を抑えた設計が実現しやすくなります。

運動にプラスして食事面もアプローチ

運動と食事の両面からアプローチすることで、従業員の健康維持により厚みのあるサポートが可能です。

2026年4月より、食事補助の非課税上限が月額3,500円(税別)から7,500円(税別)に引き上げられました。42年ぶりの見直しです。食事補助の非課税枠が広がったことで、従業員へのサポートの幅が拡大しました。

チケットレストラン」は、全国25万店舗以上で使える食の福利厚生サービスです。内勤・外勤・テレワークを問わず利用でき、公平性の高い制度設計が特徴です。従業員利用率98%・継続率99%と、高い実績を持ちます。

チケットレストラン」は、福利厚生業界大手である「ベネフィット・ワン」や「イーウェル」のカフェテリアプランでも利用できます。

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福利厚生で運動機会を作り健康を促進

福利厚生として運動機会を提供することで、従業員の運動習慣が乏しいという課題に企業として向き合えます。主な施策はウォーキング・ストレッチ・ジム利用支援・社内イベント・オンラインプログラム・社内ジム・運動促進アプリの活用です。

運動施策に食事補助を組み合わせることで、健康促進の取り組みがより手厚くなります。2026年4月からの非課税上限引き上げにより、食事補助は従業員の実質的な手取り向上にもつながる施策として注目されています。

街のお店が社員食堂になる「チケットレストラン」については「こちら」からご確認ください。

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