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2025年の壁とは?DX時代に求められる企業のIT・人材戦略

2025年の壁とは?DX時代に求められる企業のIT・人材戦略

2024.08.23

「2025年の壁(2025年の崖)」とは、企業のみならず、日本社会全体が直面する重大なIT課題です。本記事では、経済産業省の「DXレポート」をもとに、2025年の壁(2025年の崖)がもたらすリスクと、それを克服するためのDX推進戦略を詳しく解説します。また、企業の持続的成長に欠かせない人材戦略や福利厚生の重要性についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

2025年の壁とは?IT産業とDXが直面する重大課題

2025年の壁は、企業の競争力低下や経済損失につながるとされる深刻なIT課題です。まずは、経済産業省が警鐘を鳴らすこの課題の概要と、IT産業やDXに与える影響について解説します。

経済産業省が警鐘を鳴らす2025年問題の実態

経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」では、2025年に向けて日本企業が直面する重大な課題が指摘されています。その中心にあるのが、レガシーシステムの複雑化とブラックボックス化です。レガシーシステムとは、過去の技術や仕組みによって構築されている古いシステムのことです。

レポートによると、これらの課題に対処できない場合、2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性があるとされています。これは、日本のGDPの約2%に相当する莫大な額です。

この課題の背景には、多くの日本企業がいまだに旧来のITシステムに依存し、デジタル化への対応が遅れている現状があります。また、IT人材の不足も深刻で、2025年には最大43万人の人材が不足すると予測されています。これらの要因が重なり、日本企業のデジタル競争力の低下につながる恐れがあるのです。

参考:経済産業省|DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

関連記事:【2025年問題】とは?企業に迫る危機と対策をかんたんに解説!

「2025年の壁」と「2025年の崖」

「2025年の壁」は、実は正式な出典のある言葉ではありません。実際に「DXレポート」では、2025年以降に訪れる危機について「2025年の壁」ではなく「2025年の崖」と表現されています。

「2025年の壁」という表現は、「2025年の崖」が広く知られるようになる過程で生じた誤りが、そのまま普及してしまった可能性が高そうです

本記事では「DXレポート」にならい、以降「2025年の崖」と表記します。

なぜ2025年の崖が企業の存続を脅かすのか

2025年の崖は、単なるIT部門の課題ではなく、企業の存続そのものを脅かす重大な経営課題です。レガシーシステムの維持コスト増大・デジタル競争での後れ・人材不足など、複合的な要因が企業の成長を阻害する可能性があります。ここでは、その具体的な影響について詳しく見ていきます。

レガシーシステムがもたらす負の連鎖

多くの日本企業が抱えるレガシーシステムは、複雑化・ブラックボックス化が進み、大きな課題となっています。DXレポートによると、約8割の企業が何らかのレガシーシステムを抱えており、約7割の企業がこれをDXの足かせと感じています。

レガシーシステムの問題点として、まず挙げられるのが、維持管理コストの高額化です。維持管理コストでIT予算の大部分を占めてしまうことにより、新たなデジタル技術への投資が困難になります。

また、システムの複雑化によって変更や拡張が難しくなり、ビジネスの柔軟性が失われることも大きな課題です。さらに、古いシステムは新しい技術との連携が難しく、データ活用の障壁となります。

このような状況は、企業の競争力低下につながり、最終的には事業継続の危機をもたらすリスクとなるものです。レガシーシステムの刷新は、2025年の崖を乗り越えるための重要な課題のひとつといえます。

深刻化するIT人材不足の現状と将来予測

IT人材の不足は、2025年の崖を構成する重要な要素のひとつです。経済産業省の予測によると、2025年には最大で約43万人のIT人材が不足するといわれています。この数字は、日本のIT産業全体に大きな影響を与える可能性があります。

IT人材が不足すると、システムの開発や保守に必要な人材が確保できません。新規プロジェクトの遅延や既存システムの品質低下につながる恐れがあるほか、DX推進が遅れ、競争力の低下を招くリスクがあります。

さらに、IT人材の需給バランスが崩れることで人材獲得競争が激化し、人件費が高騰することが予想されます。これは、特に中小企業にとって大きな負担となるでしょう。

企業は、この人材不足に対応するため、既存の従業員のスキルアップや外部リソースの活用、さらには AI や自動化技術の導入など、複合的な対策を講じる必要があります。

グローバル競争に乗り遅れる日本企業の実情

日本企業のデジタル化の遅れは、グローバル競争において大きな課題となっています。IMD(国際経営開発研究所)が発表する「デジタル競争力ランキング」において、日本は2023年時点で32位と、主要先進国の中で後れを取っています。

グローバル競争において、デジタル化の遅れは致命的です。海外企業がデータ分析やAIを活用して迅速な意思決定や顧客サービスの向上を実現する中、日本企業が従来の方法に固執していては、市場シェアの喪失や新規ビジネスチャンスの逸失につながりかねません。

2025年の崖を乗り越えるためには、グローバルな視点でのデジタル戦略の立案と実行が不可欠といえます。

参考:World Digital Competitiveness Ranking 2023

2025年の崖を乗り越えるために必要なDXの鍵

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、2025年の崖を突破するための重要な戦略です。単なるITの導入ではなく、ビジネスモデルや組織文化の変革を含む包括的な取り組みが求められます。ここでは、DXの重要性と日本企業の現状、そして最新のテクノロジートレンドについて解説します。

DXがもたらす企業変革と競争力強化

DXは、デジタル技術を活用して企業のビジネスモデルや組織を根本から変革し、競争力を強化する取り組みです。具体的には、業務プロセスの効率化・データ分析による意思決定の高度化・顧客体験の向上・新規ビジネスの創出などが挙げられます。

例えば、製造業では、IoTやAIを活用することで生産性の大幅な向上や品質管理の精緻化が可能です。小売業では、ビッグデータ分析による需要予測や個客マーケティングにより、在庫の最適化や顧客満足度の向上が図れます。

DXの成功は、単なるコスト削減だけでなく、新たな収益源の創出にもつながります。デジタル技術を活用した新サービスの開発や、データを軸とした他業種との連携など、従来のビジネスモデルを超えた価値創造が可能になるのです。

このように、DXは2025年の崖を乗り越え、持続的な競争力を獲得するための重要な戦略となります。企業は、自社の強みとデジタル技術を融合させ、独自の価値提供を実現することが求められています。

日本企業のDX推進を妨げる要因

日本企業のDX推進には、いくつかの障壁が存在します。経済産業省のDXレポートによると、主な阻害要因として以下が挙げられています。

  • 経営者のリーダーシップ不足:多くの企業で、経営層のデジタル化への理解や危機感が不足しています。DXは全社的な取り組みであり、トップダウンでの推進が不可欠です
  • 人材不足:DXを推進するためのスキルを持つ人材が社内に不足しています。特に、デジタル技術と業務知識の両方を兼ね備えた人材の確保が課題です
  • 組織の硬直性:従来の組織構造や業務プロセスが、柔軟な変革の障害となっています。部門間の壁や、リスク回避傾向の強さがDXの推進を妨げています
  • レガシーシステムの存在:古い基幹システムの存在が、新技術の導入やデータ活用の障壁となっています
  • 投資の不足:多くの企業で、IT投資の大部分が既存システムの維持に費やされ、新たなデジタル技術への投資が不足しています

これらの要因を克服するためには、経営層の意識改革、人材育成・確保の強化、組織文化の変革、システムの刷新、そして戦略的な投資計画の立案が必要です。DXは一朝一夕には実現できませんが、これらの課題に計画的に取り組むことで、2025年の崖を乗り越える準備が整います。

最新技術トレンド:AI、IoT、クラウドの戦略的活用

DXを推進する上で、最新のデジタル技術の活用は不可欠です。特に、AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)、クラウドコンピューティングは、企業の変革を加速させる重要な技術です。

  • AI(人工知能):AIは、データ分析・予測・自動化など幅広い分野で活用されています。例えば、顧客サービスにおけるチャットボットの導入、製造ラインでの品質管理、マーケティングにおける顧客行動分析などに利用されています。AIの活用により、業務効率の向上・意思決定の高度化・新サービスの創出が可能です
  • IoT(モノのインターネット):IoTは、さまざまなデバイスをインターネットに接続し、データを収集・分析する技術です。製造業での設備稼働状況の把握・物流における追跡管理・農業でのスマート農業の実現など、多岐にわたる応用が可能です。IoTの活用により、リアルタイムでのデータ収集と分析が可能になり、業務の最適化や新たな価値創造につながります
  • クラウドコンピューティング:クラウドは、ITリソースをインターネット経由で利用するサービスです。従来のオンプレミス型システムと比べ、初期投資を抑えつつ、柔軟なスケーリングが可能になります。また、場所を選ばずにデータにアクセスできるため、テレワークの推進やグローバルな事業展開にも適しています

これらの技術を戦略的に組み合わせることで、企業は大きな変革を実現できます。例えば、IoTでデータを収集し、クラウド上でAIを用いて分析することで、リアルタイムでの意思決定や予測が可能になります。

ただし、これらの技術を導入する際は、自社の課題やニーズを明確にし、段階的に進めることが重要です。また、セキュリティ対策や人材育成も同時に進める必要があります。

2025年の崖を見据えた人材戦略

2025年の崖を乗り越えるためには、適切な人材戦略が不可欠です。詳しく見ていきましょう。

多様な人材の活用によるDX推進加速

2025年の崖を乗り越えるためには、適切な人材戦略が不可欠です。以下にその具体策を紹介します。

  • 女性人材
  • シニア人材
  • 外国人材
  • 異業種からの人材
  • 副業・兼業人材
  • 障がい者雇用人材

多様な人材の活用により、組織に新たな視点や専門性がもたらされ、DX推進が加速します。ただし、多様性を生かすには、適切なマネジメントと包摂的な組織文化の醸成が不可欠です。

DX時代に求められる従業員エンゲージメント向上策

DXの成功には、従業員の積極的な参加と貢献が欠かせません。以下に、DX時代における従業員エンゲージメント向上策を示します。

  • 明確なビジョンの共有:DXの目的や期待される成果を明確に伝え、従業員の共感を得る
  • 継続的な学習機会の提供:デジタルスキル向上のための研修や、オンライン学習プラットフォームを提供する
  • 挑戦を奨励する文化の醸成:失敗を恐れずに新しいことにチャレンジできる環境を整える
  • 権限委譲と自律性の促進:従業員に適切な権限を与え、自主的な判断と行動を促す
  • 成果の可視化と評価:DXへの貢献を適切に評価し、褒賞制度を設ける
  • オープンなコミュニケーション:経営層と従業員間の双方向コミュニケーションを促進する
  • ワークライフバランスの支援:柔軟な働き方を可能にする制度や環境を整備する
  • 健康経営の推進:従業員の心身の健康をサポートし、生産性向上につなげる
  • 社内コミュニティの活性化:部門を越えた交流や、趣味のコミュニティ活動を支援する
  • 福利厚生の充実:従業員のニーズに合わせた多様な福利厚生を提供する

従業員エンゲージメントの向上は、DX推進の原動力となります。従業員一人ひとりがDXの主役であるという意識を持ち、積極的に参画できる環境づくりが重要です。

福利厚生の充実|DX推進を支える組織づくりの要

DX時代に求められる従業員エンゲージメント向上策の中でも、特に注目を集めているのが「福利厚生の充実」です。以下、福利厚生とDX推進の関連性、特に食の福利厚生サービスの効果について解説します。

食の福利厚生サービスがもたらす従業員満足度向上と生産性向上

食の福利厚生サービスは、一見するとDXとは無関係に思えるかもしれません。しかし、従業員の健康と満足度向上を通じて、間接的にDX推進に大きく貢献する可能性があります。以下に、食の福利厚生サービスの導入がもたらす効果と、DX推進との関連性を説明します。

  • 健康増進による生産性向上:適切な食事は従業員の健康維持に不可欠です。健康な従業員は、DXのような新しい取り組みに対しても積極的に参加できます
  • チームワークの強化と全社的な取り組み:食事を共にすることで、部門を越えたコミュニケーションが活性化します。これは、DXのような全社的な取り組みに不可欠です
  • 企業文化の醸成と信頼の向上:食の福利厚生サービスの提供は、「従業員を大切にする企業」というメッセージを伝えます。これにより、DXのような新しい取り組みへの信頼も高まります
  • 優秀な人材の獲得と定着:充実した福利厚生は、DX人材を含む優秀な人材の獲得と定着に寄与します
  • モチベーション向上とDX推進:企業からの支援を実感することで、従業員のモチベーションが向上します。これは、DX推進にも好影響を与えます

食の福利厚生サービスの導入は、従業員の基本的なニーズを満たすことで、DXのような大きな変革に取り組む際の土台を強化する効果があります。DX推進には、技術面だけでなく人材面での準備も重要であることを認識し、総合的なアプローチを取ることが成功の鍵となります。

日本一の実績を持つ食の福利厚生「チケットレストラン」

「食の福利厚生」とひとくちにいってもさまざまですが、中でも多くの企業に選ばれているサービスが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。

チケットレストラン」では、専用のICカードで支払うことで、加盟店での食事代が半額になる食の福利厚生サービスです。加盟店舗数は全国25万店舗を超え、カフェやコンビニ・ファミレスなど、多彩なジャンルから自由に選べます。

勤務時間内の利用であれば、場所や時間の制限もないため、リモートワークや出張中でも通常通り利用できるのも大きな魅力です。また、正社員はもちろんのこと、契約社員やパート・アルバイトなど、雇用形態を問わず利用でき、従業員間に不公平感を与えることもありません。

導入企業での利用率98%・継続率99%・従業員満足度93%との高いユーザー評価を見ても、DX推進に不可欠な従業員のモチベーション向上に寄与することが期待されるサービスです。

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2025年の崖を超えて持続的成長をかなえる企業へ

2025年の崖は、日本企業にとって無視できない深刻な課題です。リスクを最小限に抑え、安定した経営基盤を築くには、DXの推進・人材戦略の刷新・福利厚生の充実など、多角的なアプローチが欠かせません。

組織として2025年の崖に向き合うためには、従業員のウェルビーイングにも十分な注意を払う必要があります。食事補助などの福利厚生は、従業員の満足度向上と生産性向上を通じて、間接的にDX推進を支援します。

テクノロジーと人材の両面からのアプローチで2025年の崖を乗り越え、持続的成長をかなえる企業づくりを目指しましょう。

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