ダイエット中は食事の選び方が最も重要なポイントです。仕事の日のランチはコンビニで済ませる人も多いのではないでしょうか?
コンビニダイエットを成功させるポイントは、“複数の商品を買う”ことです。コンビニ食は原材料や栄養成分がきちんと表示されているため、コツさえつかめば、健康的に無理なくダイエットすることができます。この記事では、管理栄養士がコンビニランチダイエットのポイントを解説します。
コンビニランチで糖質ダイエットを成功させるコツ
ダイエット中はおにぎり一個、ゆで卵一個というように、これまでよりも食事量を減らす人がほとんどです。しかし、単純に食事量を減らすだけでは健康的に痩せることができません。コンビニ商品でダイエットを成功させるコツは、バランスの良い食事をすることです。また、栄養バランスのとれた食事に変えることで、リバウンドもしにくくなります。
(1)主食・主菜・副菜をそろえてバランスアップ!
主食はご飯・パン・麺類、主菜は肉・魚・卵・大豆製品、副菜は野菜料理です。 コンビニでお昼を買うときも「定食」をつくるイメージで、主食を1品、主菜を1品、副菜を1~2品選ぶようにすると、栄養バランスが整います。また、ダイエット中でも最低限の糖質は摂るようにしましょう。極端に減らしてしまうと、脳の栄養であるブドウ糖が不足してしまい、仕事のパフォーマンスが下がってしまいます。
(2)低カロリー・低糖質・低脂質のものを選ぶ
ダイエット中は、コンビニ商品のなかでもカロリーの低いものを選ぶようにすると、摂取カロリーを抑えることができます。カルボナーラやカツ丼など脂質の多いコンビニメニューは控えて、おでんや焼き鳥、サラダチキンといった低糖質・低脂質のものを選ぶようにしましょう。できるだけ、加工されすぎていないものがおすすめです。
例えば、メロンパン1個(460kcal)を野菜サンド(260kcal)にすると200kcalもカロリーダウンします。また、ポテトサラダやマカロニサラダは「サラダ」という名前ですが、マカロニやじゃがいもなどで糖質が多く含まれるため、ドレッシングをかけるタイプのサラダを選ぶようにしましょう。ドレッシングもノンオイルや和風ドレッシングにすると、カロリーダウンできますよ。
(3)炭水化物の重ね食いをしない
コンビニ食の選び方で一番多いNGパターンは、「炭水化物の重ね食い」です。
具体的にはカップ麺とおにぎり、パスタとパン、麺類とおにぎりでお昼を済ませると、高カロリー・炭水化物のとりすぎになります。食物繊維やビタミン類を補える「サラダ」やタンパク質補給におすすめの「ゆで卵」や「サラダチキン」をプラスしてさまざまな栄養素を摂るようにしましょう。
迷ったらこれ!ダイエット中のお昼におすすめのコンビニ商品
糖質制限ダイエットをする人が増え、意外とコンビニでも糖質制限メニューが揃っています。そこで、コンビニダイエットにおすすめのラインナップを紹介します。
(1)おでん+おにぎり+ミニサラダ(予算約700円)
ダイエット中におすすめのコンビニ商品1つ目は「おでん」です。 コンビニによって取り扱う具材に違いはあるものの、低糖質・低脂質な素材が多く揃っているため、ダイエット向きのコンビニ商品です。定番の「卵・こんにゃく・大根・ちくわ・ごぼう天」を選んでも、約400~500円です。
お腹が空いてしまう場合は、鮭・昆布・梅などの定番おにぎり1個とミニサラダをプラスしても構いません。コンビニおにぎりは糖質の多い商品ですが、サラダの食物繊維が糖質や脂質の吸収を防いでくれます。
(2)ミックスサンドイッチ+野菜ジュースorヨーグルト(予算約500円)
ダイエット中におすすめのコンビニ商品2つ目は「ミックスサンドイッチ」です。セブンやファミリーマート、ローソンなどどのコンビニでも販売されており、約300円で購入できます。パンは基本的に糖質が多いのでダイエット中は避けたい商品です。どうしても食べたいときは野菜と一緒のサンドイッチか、ブラン入りやライ麦パンを選びましょう。
惣菜パンより低カロリーのミックスサンドイッチなら、卵やハムでたんぱく質を、食パンで体のエネルギー源となる糖質も摂ることができます。サンドイッチで物足りない場合は、ヨーグルトや野菜ジュースをプラスしましょう。
(3)具だくさんの麺+ゆで卵orサラダチキン(予算約600円)
ダイエット中におすすめのコンビニ商品3つ目は「具だくさんの麺」です。約400円のものが多いです。最近は「一日に必要な野菜の半分を摂れる」ものなど、野菜がたくさん入ったものがあります。見た目のボリュームがあり、野菜がたっぷり摂れるため、ダイエット中でもおすすめのコンビニ商品です。
1品でもの足りない場合は、片手に収まる量を目安にたんぱく質の多い「ゆで卵」や「サラダチキン」をプラスしましょう。 カロリーばかりを気にしてたんぱく質が不足すると、筋肉量が減って代謝が落ち、かえって太りやすい体になってしまうため、ダイエット中でもたんぱく質は不足しないようにしましょう。
(番外編)間食向け商品
ダイエット中は“間食厳禁”とするのが一般的ですが、間食は心の栄養でもあるため、1日200kcalのおやつであれば、ダイエット中でも問題ありません。
・もち麦おにぎり
残業で小腹が空いたときに、夕食までのつなぎとしておすすめです。通常のおにぎりと比べて、もち麦は食物繊維が多いため、血糖値の急上昇を抑えてくれますし、腹持ちもよい商品です。
・ゼリー類
スイーツコーナーに陳列してある大きなゼリーもダイエット中におすすめです。ボリュームがあり、水分が多いため食べ応えがあり、ダイエット中のお腹を満たしてくれます。
意外とかさむ費用…福利厚生としてコンビニランチ代が半額に!?
コンビニ商品は種類が豊富で便利な反面、栄養バランスを意識して選ぶと「お金がかかるな」と感じることがあります。「チケットレストラン」は、福利厚生サービスのひとつで、会社の福利厚生として、ランチ代を食事補助してくれます。「チケットレストラン」は、コンビニでも利用できる電子型食事チケットで全国6 万店以上の加盟店で利用ができます。
食事の質は仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼすため、福利厚生として導入の検討をお願いしてみるのも一つの手です。
まとめ
ダイエットはガマンの連続というイメージがあり、無理な食事制限をする人が多いのですが、食べていいもの・避けたほうがいいものを知ることでコンビニランチでもダイエットは十分に可能です。また、タンパク質やビタミンなど、栄養バランスを意識したお昼にすることで、ダイエット中でも仕事のパフォーマンスが下がらず、健康的にダイエットすることができます。
参考文献
『ニュートリションケア2019年12月号~自炊できない人の食事療法はどうする?コンビニ食を上手に活用した栄養指導』MCメディカ出版