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物価高で中小企業の賃上げが実現する?2023春闘結果と企業事例

2023.06.22

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原材料の高騰や欧米との金利差で生じた円安などをきっかけに、国内では深刻な物価高騰が相次いでいます。インフラや食料品。生活雑貨など、国民の生活に不可欠なもの、サービスの価格が高騰したことにより賃上げを発表する企業が増えました。2023年春闘の回答にも大きな影響があったようです。大企業は軒並み賃上げに踏み切っていますが、中小企業のなかには賃上げがなかなか難しい状況の企業もあります。今回は、昨今の物価高騰のあおりを受けた中小企業の賃上げの動向や賃上げへの支援などについて解説します。賃上げのメリットや賃上げしなかった場合の中小企業ならではのリスク、賃上げ以外に中小企業が物価高騰の今検討すべき施策などについても紹介します。

物価高をうけた中小企業の賃上げ率は?

近年の物価高騰を受け、2023年春闘では大企業だけでなく中小企業でも賃上げが相次ぎました。日本労働組合総連合会が6月5日に発表した、2023年春闘の回答集計結果を参考に見ていきましょう。従業員数300人未満の3,114中小組合の月額賃上げは、平均8,328円のアップとなりました。賃上げ率は3.36%で前年の月額賃上げ額より3,471円増、賃上げ率にして1.39ポイント増という結果を勝ち取りました。

ちなみに、日本商工会議所が2023年2月に行った、中小企業約6000社を対象にした調査では、アンケートに回答した3,308社のうち約6割が 「賃上げを実施予定」と回答しました。全従業員一律で基本給を引き上げる「ベースアップ」を検討すると答えた企業も40%を超えています。

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出典:全国労働組合連合会 高水準の回答で「賃上げの流れ」をしっかりと引き継ぐ

また、近年の中小企業賃上げ率は2%弱とされていますが、賃上げ予定と回答した企業のうち「2%以上」の賃上げ率を予定している企業は58.6%にも上ります。現在の物価高騰率をうけて18.7%の企業は「4%以上」の賃上げを表明しています。

中小企業の賃上げはいつから?

原則として2023春闘結果を踏まえた賃上げが開始されるのは、いつ頃になるのでしょうか?2023年春闘の回答結果は、2023年度に入ってから、つまり2023年4月の給与から反映されるのが一般的です。

また、厚生労働省では中小企業事業者に向けて2023年4月1日より「月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられる」と発表しています。以前は、月60時間超の残業割増賃金率について、大企業は50%、中小企業は25%と定めていましたが、2023年度より中小企業にも50%の残業割り増し賃金率が適用されます。これにより、時間外労働や休日出勤が多い企業では、実質的に大幅に月給がアップする可能性があります。

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中小企業の賃上げに対する支援策も

2022年4月より、政府は「賃上げ促進税制」を施行し、従業員の給与を3%増加させた中小企業に増加額の15%を法人税から控除、4%増加させれば25%まで控除すると発表しました。さらに、人的資本経営促進のための「教育訓練費」をプラスすれば、最大30%の控除を受けられます。

厚生労働省も「賃金引き上げ特設ページ」を開設し、賃上げの取り組み事例や業種ごとの平均賃金等の情報提供を行うなど、国をあげて積極的な賃上げ、基本給与の底上げ支援を始めています。これを受けて、2022年度以降、大企業の賃上げが相次いだとみる専門家もいます。

そもそも賃上げとは?

賃上げとは、給与の引き上げのことです。賃上げには2種類あり、それぞれ「定期昇給」「ベースアップ」と呼びます。両者の違いについて詳しく見ていきましょう。

定期昇給

定期昇給は、企業が定めた基準に沿って定期的に行われる昇給のことです。略して「定昇」とも呼ばれています。個々の従業員の勤続年数や年齢、仕事に対する評価などが主な基準です。

賃上げのタイミングも会社が決めます。年一回、もしくは二回設定している企業がほとんどで、春と秋のタイミングで賃上げを行う企業がほとんどです。

ベースアップ

ベースアップは略して「ベア」と呼ばれます。毎年春に行われる春闘では、例年ベアが大きな争点です。ベアは、基本給与の底上げを意味し、個々の従業員の勤続年数や年齢、仕事ぶりなどに関係なく、全従業員の基本給与が対象となります。

これまで日本の企業はベアに消極的な姿勢を見せていましたが、急速な物価高騰をうけ、2022年後半から風向きが変わりました。多くの企業が正規・非正規を問わず従業員のベアに乗り出しています。

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物価高騰で中小企業が賃上げをするメリット

物価高騰のなか、中小企業の賃上げを実行には、国からの税制優遇の他にもメリットがあります。おもなメリットについて見ていきましょう。

従業員のロイヤルティ向上

今、起こっている物価高騰は、電気ガスといったインフラや、野菜やお菓子など身近な食品などの値上げを引き起こし、庶民の暮らしを圧迫しています。物価高騰のニュースが続く中、勤務先がいち早く賃上げに動けば、従業員のロイヤルティが著しく向上するきっかけになるでしょう。

株式会社エデンレッドジャパンが2020年に行った、ビジネスパーソンと企業を比較した「働き方・待遇に関する意識調査」では「今後、待遇・働き方について自社に望むこと」という質問に対し、全国の中小企業に勤める30~50代の正社員男女600名の回答者が「基本給のアップ」「賞与額のアップ」「手当の充実」といった金銭面の改善を望んでいるという結果でした。

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出典:株式会社エデンレッドジャパン 「働き方・待遇に関する意識調査」

ただし、従業員のロイヤルティは金銭面を充実させるだけで向上するものではなく、企業の従業員を大切にする姿勢の有無が重要です。賃上げだけでなく、新しい福利厚生や多様な働き方の導入なども並行して行いましょう。

採用活動での差別化

物価高騰を受けた賃上げは、既存の従業員だけでなく、採用活動で新卒者や求職者の心をつかむポイントにもなるでしょう。多くの中小企業が採用活動で困難を抱えるなか、差別化の一手になる可能性もあります。

言うまでもなく、採用活動には莫大なコストがかかります。賃上げにより「従業員の生活を一番に考える企業」とアピールできれば、無駄な採用活動費を削れるかもしれません。また中小企業も賃上げによる税制優遇が受けられるので、企業全体の運営コストとしてとらえると、賃上げによって生まれるコストがさほど気にならないという中小企業もあるようです。

企業イメージが上がる

2023年初頭、アパレル大手株式会社ファーストリテイリングや流通大手イオングループは、全従業員に対する賃上げを発表し、大きなニュースになりました。日本を代表する大手企業が、物価高騰のあおりを受ける従業員への支援として賃上げに乗り出したことで、ほかの大手、中小など企業規模を問わず、さまざまな企業が賃上げに動くきっかけにもなったといわれています。

このようなニュースがメディアで連日取り上げられたことは、当然企業イメージにとってプラスに働くでしょう。今後、採用活動や売上、株価の動向などに反映されると予想されています。

物価高騰のなか賃上げをしない中小企業が負うリスク

物価高騰の勢いはとどまることなく今後も続くと見込まれているため、賃上げ要求を呑む企業や業界がほとんどですが、中には賃上げ要求に応えられない企業もあります。賃上げの波に乗れない場合、特に中小企業では、どのようなリスクがあるのでしょうか?

企業イメージが下がる

中小企業の中には、業績は好調であっても急速な物価高騰により原材料費も同様に高騰し、純利益が下がったという企業もあります。しかし、世の中も物価高騰に戸惑う中、価格転嫁に踏み切るのは容易ではありません。

企業がこうした内情を抱えていても、物価高騰のなか賃上げされずにいると従業員の間で不満が出かねません。従業員を大切にしない企業として、企業のブランドイメージが下がり、売り上げに直結する危険性もあります。

人材不足に陥る

現在、多くの中小企業が離職率の上昇や採用活動に困難を抱え、人材不足に陥っています。2025年には、労働人口減少がより深刻化するという試算も出ており、現時点で十分な人材確保ができていない企業は、早急に何らかの施策を打つべき状況です。

賃上げを実行し、社内外にアピールできれば人材不足を食い止める大きな足掛かりにはなるでしょう。しかし、先述した通り、原材料の高騰や価格転嫁の難しさなどから、世間が軒並み賃上げに踏み切っていてもそれに続けない中小企業もあります。また、賃金は一度上げると元の水準に引き下げることが難しいため、多くの中小企業は慎重に情勢を見守っています。

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物価が高騰していても賃上げできない中小企業が打つべき策とは?

では、従業員の賃上げがなかなか実行できない中小企業は企業イメージや従業員の定着率低下を指をくわえてみているほかないのでしょうか?物価高騰、インフレといった状況が長く続くとスムーズに賃上げ施策が実行できない中小企業は、取り残され事業存続すら危機に陥る可能性もあります。賃上げが難しい中小企業は、従業員満足度(ES)を上げる取組を始めましょう。今日の物価高騰を受けて、すぐに取り組める施策例を紹介します。

従業員満足度を上げる取り組み施策例とは?従業員満足度(ES)の重要性も解説!

福利厚生サービスの導入

中小企業や小規模事業所のなかには、早急な賃上げは難しくても物価高騰に対する従業員支援策として、消費活動に直結する福利厚生サービスを導入する企業が増えています。

現在ほどの物価高騰を迎える前の調査ですが、2020年7月にエデンレッドジャパンが行った「コロナ共存時代における家計と生活支援に関する調査」 では、高校生以下の子どもを持つ家庭の7割以上が「金銭的余裕がない」と回答し、特に負担が重いと感じる費用として6割の人が「食費」をあげました。 勤務先企業に導入してほしい福利厚生・手当という設問でも、第1位も食事補助です。アンケート時点から3年が経とうとしていますが「こうした声はますます切実になっている」と推察できます。

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出典:エデンレッドジャパン コロナ共存時代における家計と生活支援に関する調査

福利厚生サービスにはもともと、税制において優遇があるほか、食事補助に関しては、非課税枠もあるため企業、従業員双方にとって導入することで利益や手取りが増えるのと同じ効果があります。

また、株式会社マイナビの研究機関マイナビキャリアリサーチLabで発表された「2023年卒大学生活動実態調査(3月)」によると就活生が「企業に安定性を感じるポイント」として「福利厚生が充実している」を上げた学生が53.3%と第1位でした。つまり、福利厚生を充実させることが「企業経営が安定している」というアピールにつながり、人材確保に関する施策としても有効なのです。

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出典:株式会社マイナビ マイナビキャリアリサーチLAB「2023年卒大学生活動実態調査(3月)」

そこでおすすめなのが、電子カード配布型の食事補助サービス「チケットレストラン」です。チケットレストランを導入する企業では、利用率99%・継続率98%・満足度90%と重宝されている様子が伺えます。チケットレストランへの加盟店は、2023年5月現在25万件を超え、2023年3月より Uber Eats ともサービスを連携しています。さまざまな好みや食に関する特性がある人でも平等に利用できるサービスとして広がりを見せています。資料請求はこちら

インフレ手当の支給

「インフレ手当」とは、物価高が急激に進むのにあわせて賃金を上昇させる代わりに、従業員がインフレに対応できるよう生活支援を目的として企業が支払う特別手当のことです。 あくまで一時的な支援金として賃金にプラスできるので、業績によって、もしくは物価高騰の波が落ち着けば、支給をストップすることもできます。

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出典:帝国データバンク インフレ手当に関する企業の実態アンケート

帝国データバンクが2022年11月に発表したデータによると、その時点で「インフレ手当を支給した企業」は全体の6.6%、「支給を予定している企業」は5.7%、支給を検討中の企業」は14.1%となり、4社に1社がインフレ手当に取り組んでいると答えました。2023年6月現在はさらに多くの企業がインフレ手当の支給に取り組んでいると推察できます。

また、インフレ手当の支給額としては、一時金では「1万円~3万円未満」が27.9%で最も多く、平均支給額は約5万3,700円です。月額手当としてインフレ手当を支給する企業は月額支給額が「3千円~5千円未満」と「5千円~1万円未満」が30.3%で最も多く6,500円程度が平均支給額です。

中小企業はインフレ手当をどう支給する?現状や課題を詳しく解説!

ワークライフバランスへの意識

大手、中小の区別なく、企業は従業員にとって「仕事は生活の一部である」という意識が必要です。仕事のために私生活が楽しめないような働き方は「ワークライフバランスが悪い」という見方をされます。就活生や転職者の間でもワークライフバランスを重要視する声は高まっています。

中小企業こそ、フレックス勤務や在宅勤務、時短勤務などの多様な働き方を認め、長時間勤務を是正するなど、ワークライフバランスが取りやすい環境を整備する必要があります。こうした企業は、賃上げが難しくても離職率が低く、入社希望者も見つかるでしょう。

また、ワークライフバランスは、従業員のワークエンゲージメントや企業へのロイヤルティの高さとなって表れ、生産性にも直結しやすいです。物価高騰により経営が苦しいときや人材不足なときほど、従業員のワークライフバランス重視の施策が打てる企業が勝ち残って行けるのかもしれません。

従業員一人ひとりへの声掛け

物価の動向に合わせた賃上げができない中小企業でも、従業員が勤務先に対しロイヤルティを持ち続けることができれば、人材不足や生産性の低下に陥る可能性が低いです。ロイヤルティは、賃金や福利厚生などの待遇がカギとなるケースも多いですが「勤務先に大事にされている」という従業員の安心感こそが大切です。

経済的な施策が打てない企業ほど、1on1や少人数のミーティングを実施する、従業員の悩みや要望を傾聴するなど従業員との対話を重要視し、職場の環境調整に努めましょう。まずは、管理職が従業員の状況や表情に興味を持ち、細やかに声掛けをするなど、話しやすい環境を作る意識が必要とされます。

病気の治療や育児・介護との両立支援

人材不足や健康経営、企業イメージの回復には、病気の治療や育児、介護と仕事が両立しやすい環境整備も今後中小企業に必要とされる取組です。

たとえば、治療が必要な従業員には時短労働を認めたり、通院・治療に無理のない範囲で部署移動を行ったりといった施策は、本人だけでなく、周囲の従業員や採用活動にも良い効果を与えます。働き方改革が目指す、誰もが活躍できる社会に近づける上でも役立ちます。介護や育児といった事情を抱える従業員が、個人の事情と仕事を両立して働きつづけるための施策にも適用できるからです。

適度なデジタル化

歴史がある中小企業の中にはさまざまな業務に対し、いまだにアナログな手法を推奨する企業もあります。多様な働き方を推進したり、従業員一人ひとりの労働力を十分に発揮させたりするには、適度なデジタル化が欠かせません。逆説的にいえば、伝統や固定概念を大切にする企業運営をしている中小企業は市場に取り残される可能性も指摘されています。

会計ソフト、在庫管理ソフトの導入やネット環境を整えてオンライン会議を実施する、チャットを使って平常時から従業員と密にコミュニケーションを取るなどといった施策は費用もさほどかかりません。従業員の過重労働を抑制し、従業員それぞれが都合の良い場所、時間で業務にあたるといった仕組みづくりも、今後の中小企業の課題となるでしょう。

物価高対策に「チケットレストラン」を導入した中小企業例

中小企業のなかには、物価高を理由に従業員の賃上げやインフレ手当支給に踏み切るのは難しい企業も少なくありません。そこで物価高に対する従業員支援として「チケットレストラン」を導入した中小企業例を紹介します。

アイシーティーリンク株式会社(以下、アイシーティーリンク)は、2016年に創業のICTインフラ基盤構築やシステムインテグレーション事業、セキュリティコンサルティング事業 、デバイスライセンス販売事業を展開する企業です。アイシーティーリンクでは物価高騰を受け、従業員の生活支援とIT業界の採用市場における差別化を図って食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入しました。

数ある食事補助サービスの中でも、チケットレストランを導入する決め手となったのは税制優遇です。食事補助は、一定の条件を満たしていれば、費用を福利厚生費として計上できます。また、福利厚生の一環として支給される食事補助は、給与が増えたときのように所得税に影響せず、従業員にも税制上のメリットがあります。

チケットレストランは導入や利用開始の手続きもスムーズなため、賃金を上げたり、金銭でインフラ手当を支給するよりスピーディーに従業員の生活支援が行える点もポイントが高いです。リモートワークや外回りといったスタイルで働く従業員にもオフィスのスタッフと同様の福利厚生が受けられます。こうした公平性もアイシーティーリンクだけでななく、従業員支援にチケットレストランを導入した企業からは決め手になったと評価されています。

参照:https://www.ictlink.jp/

中小企業が物価高騰を生き抜くには賃上げ以外の取組も有効

現在の物価高騰は、2020年から続いたコロナウイルス感染拡大やウクライナ情勢の影響が強く、このインフレは世界規模のものです。さらに欧米との金利率の差などから急速な円安が起こり、日本国内では、あらゆる産業の原材料が高騰しています。

しかし、世間が物価高騰にあえぐ中、さまざまな業界で価格転嫁が難しいという声も聞かれます。2023闘ではほとんどの業界、企業でベアや賃上げについて満額の回答が相次ぎましたが、早急な賃上げに慎重な姿勢を見せる中小企業もあります。

また、人材確保やイメージ戦略としても現状での賃上げは有効だと見られていますが、長期的には賃上げだけでは不十分です。物価高騰が落ち着いたときに賃金を基の水準に戻すのも難しいため、今賃上げに踏み切るのは時期尚早という見方もあります。

現在は賃上げのタイミングを計っている中小企業は、福利厚生サービスや働き方の見直し、従業員との向き合い方といった従業員満足度が上がる施策を優先しつつ、改めて賃上げを検討するのも有効な戦略だと見られています。

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