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人事の課題をAIで解決!メリット・事例・注意点【2025年最新版】

人事の課題をAIで解決!メリット・事例・注意点【2025年最新版】

2025.06.19

採用活動の負担、評価の属人化、人材の定着率など、多くの企業が抱える人事課題の解決策として、AI活用が注目を集めています。
「AIは難しそう」「何から始めればよいのか分からない」という人事担当者のために、人事におけるAI活用メリット、導入企業の実際の事例、活用時の注意点まで、人事でAIを導入する際の判断材料となる情報を解説します。

なぜ今、人事にAIが必要なのか?

日本企業を取り巻く環境は変化しています。労働人口は減少し、人手不足は深刻化しています。リモートワーク、フレックスなど働き方の多様化により、適切な管理体制も必要です。人材を確保し、定着させるには従業員エンゲージメントの施策も実行しなければなりません。これらの人事課題を従来の手法だけで解決するには限界があります。

そこで注目されているのがAI活用です。Workdayの人口知能に関するグローバル調査(※)でも、意思決定者の80%が企業の競争力を維持するためにAIの必要性を認めています。

※1,000人の意思決定者を対象に実施した2023年グローバル調査の結果

出典:Workday|企業における人工知能に関するインサイト

人事のAI活用5つのメリット

人事分野でAIを活用するメリットを解説します。

メリット1. 業務効率化と生産性向上

AIを活用することで、従来手作業で行っていた業務を効率化できます。例えば人事評価では、評価シートの配布から回収、未提出者への催促まで、多くの工数がかかっていました。AIを導入すると、シートの自動配布、リマインド機能、進捗管理、評価データの集計まで一連の作業を自動化でき、作業負荷を大幅に軽減できます。

メリット2. 客観的かつ公平な評価の実現

AIは客観的なデータに基づいて判断するため、人間による評価と比べて感情的なバイアスの影響を受けにくく、以下のような公平な評価が実現できます。

  • 一貫性:同じ基準で全員を評価
  • 透明性:評価根拠の可視化
  • 客観性:データに基づく判断
  • 公平性:差別や贔屓の排除

メリット3. データに基づく人事戦略推進

AIなら、膨大なデータを分析して戦略的な人事判断をサポートできます。例えば、スキル情報や経験から最適な配置転換の提案が可能です。

メリット4. 離職リスクの早期発見・予防

AIは複数のデータを組み合わせて分析することで、離職リスクの高い従業員を早期に特定できます。例えば、勤怠パターンの変化、パフォーマンス低下、エンゲージメントスコア下降などの兆候を統合的に判断することで、人間では見落としがちな離職の前兆を察知できます。面談の実施や業務調整など適切なフォローアップを早めに行うことが可能です。

参考:従業員エンゲージメント向上施策

AIによる離職リスク管理と合わせて、根本的な従業員満足度向上も重要です。一例として食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」の導入は、従業員の食事や企業への満足度向上と経済的負担軽減を同時に実現できます。

チケットレストラン」は、コンビニやファミレスなど全国25万店舗以上の加盟店で使えます。さらに、リモート勤務、出社、出張、夜勤など多様な働き方にも対応できるため、従業員の日々の満足度を高める効果が期待できます。実際に利用率98%・継続率99%・従業員満足度93%という実績を誇ります。

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関連記事:チケットレストランの魅力を徹底解説!ランチ費用の負担軽減◎賃上げ支援も

メリット5. 採用プロセスの精度向上

AIの活用により、採用プロセスは以下のように改善されます。

  • 書類選考:AIが履歴書を自動で読み取り、データ化。人的ミスを減らし、選考作業を効率化します。
  • 適性評価:過去のデータに基づき、候補者の自社での活躍可能性を予測。より精度の高い判断が可能となります。
  • 面接:動画面接の内容をAIが客観的に評価し、評価者の負担を軽減するとともに、公平性を高めます。
  • 候補者とのマッチング:AIが職務要件と候補者のスキルや経験の適合度を分析することで、企業や職務とのマッチングを実現します。

人事AI活用により、優秀な人材の発見と採用プロセス全体の最適化を同時に実現できます。

人事AI活用の成功事例10選

人事におけるAI活用を、企業の実例で紹介します。

1. ソフトバンク:AI判定エントリーシート

ソフトバンク株式会社は、2017年5月から新卒採用のエントリーシート評価でAIを導入。年間680時間の作業を170時間に削減(約75%削減)するという効果がありました。

同社では年間数万件のエントリーシートを読み評価するプロセスで、「あなたの強み」約600文字を読み込む作業が担当者の大きな負担となっていました。AI活用により、採用担当者の負担軽減と評価の客観性向上というダブルの効果が得られています。

なお、AI誤判定を防ぐため、不合格のエントリーシートは担当者が最終チェックを行います。

出典:SoftBank|エントリーシートの AI判定で - IBM Watson

2. テルモ:グループ内人財マッチング

テルモはAI活用の社内タレントマーケットプレイス「Terumo ONE Connect」を導入。対象はグループ全体で7,000名のアソシエイトです。

AIが従業員のスキルや経験を分析し、国や組織を越えて最適なポジションやプロジェクトを推奨します。適材適所の人材配置により、自律的なキャリア形成とグループ全体の競争力強化を同時に実現しています。

出典:テルモ|テルモ、AIを活用したグループ内人財マッチングの取り組みを強化

3. 松屋フーズ:店長昇格試験の評価統一

株式会社松屋フーズホールディングスは、店長昇格試験での評価のバラツキを解決するため、対話型AI面接サービス「SHaiN」を導入しました。従来は年2回、東京・大阪で30〜40名の店長候補者を集めて実施していましたが、面接官による評価基準の違いがあり、納得感や統一感が得難いのが課題でした。

AI面接により評価の統一化、業務効率向上、さらには移動費などの経費削減を実現しています。現在では店長候補の昇格試験でも導入拡大しています。

出典:PR TIMES|株式会社タレントアンドアセスメントのプレスリリース|店⻑昇格試験においてAI面接サービスSHaiNを活用

4. NECソリューションイノベータ:自治体人事の大幅効率化

福島市ではNECソリューションイノベータと連携し、AIによる人事異動案策定システムを実証導入しています。

約2,000人の職員のうち毎年約4分の1が異動する大規模人事異動において、人事給与システム等のビッグデータをAIが分析。これにより、異動候補者の抽出や最適な配属先提案が自動化されました。職員の在籍年数・男女比率・資格・過去の所属部署など多様な条件を加味し、公平かつ効率的な人材配置を実現しています。候補者選出時間を25%、異動案作成時間を17%、条件確認時間を92%削減に成功しています。

出典:日本経済新聞|NEC系、自治体の人事異動をAIが提案 作業時間削減

5. サイバーエージェント:新卒配属マッチングの最適化

株式会社サイバーエージェントでは、採用人数の増加(2023年度は170人)に伴い、約100部署への配属先決定が課題となっていました。そこで2023年春より、本人の希望や適性情報、特性情報などをAIが分析し、活躍可能性が高い部署を導き出す配属マッチングシステムを導入しました。これにより、客観的な判断による適材適所の実現と、人事担当者の負担軽減を同時に実現しています。

出典:日本経済新聞|サイバー、新卒配属にAI活用 170人×100部署マッチング

6. IBM:AIチャットボット問い合わせ対応

AIファースト企業を掲げるIBMは、人事部門でAIを積極的に活用しており、HRチャットボット「AskHR」を導入しました。問い合わせ対応はAIによる24時間365日体制へと見直されました。

効果として、1,150万件以上のやり取りのうち94%が自動的に解決され、人事担当者の業務時間は75%短縮されました。従業員はAIプラットフォームを通じてキャリア相談などが完結できるため、生産性と満足度が向上しています。

出典:IBM|AIファーストの企業になることで人事の未来を解き放つ

7. パナソニックHD:ワンストップ人事サービス

パナソニックHDは、生成AI搭載チャットボットによるワンストップ人事サービス導入で、年間50人分の工数削減という顕著な成果を上げています。導入前は問い合わせ先が不明確で人事担当者の負担が大きかったのに対し、導入後は従業員がマイページで疑問を即座に解決でき、人事側も本来業務に集中できるようになりました。問い合わせ状況の可視化による業務品質向上も実現しています。

出典:パナソニックグループ|パナソニックグループ国内従業員7万人向けのワンストップ人事サービスを日本IBMと共創

8. クスリのアオキ:労務問い合わせ対応

クスリのアオキは全国1万5,000人の従業員から寄せられる労務問い合わせ対応にAIチャットボット「WisTalk」を導入しています。給与や人事手続きなど約300件のQ&Aを登録し、約75%の問い合わせを自動化し約3,500時間の業務効率化を実現しました。

出典:PR TIMES|パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社 クスリのアオキ様が15,000人以上の労務関連の社内問い合わせ対応にパナソニックの AI チャットボット「WisTalk」を導入

9. 防衛省:人事評価AIシステム

防衛省は約4万人の幹部自衛官を対象としたAI人事評価システムを導入しています。自衛官全体の6分の1という大規模な導入事例で、AIが人事評価を補助的にサポートしながら、最終的な判断は必ず人間が行う仕組みです。

従来困難だった大量データの効率的処理と客観性向上を実現しています。今後は採用プロセス効率化、配置最適化、人材育成計画策定、離職防止対策などの分野にもAI活用を拡大する方針です。大規模組織での人事AI導入のモデルケースとして注目されています。

出典:防衛省|防衛省AI活用推進基本方針と防衛省サイバー人材総合戦略の策定について

10. 世田谷区:出退勤管理にAI顔認証システム

世田谷区は、非常勤職員の出退勤管理で紙ベースの管理から脱却するため、AI顔認証システム「AIZE」を導入しています。大規模自治体では初の取り組みです。

システムは、本庁舎や保育園・学校・図書館など約500か所で、年間約5,000~5,400人の職員が利用します。勤怠管理の効率化に加えて、有給休暇も含めた勤怠・休暇情報の可視化を実現。業務効率化と働き方の多様化を同時に推進しています。

出典:PR TIMES |株式会社トリプルアイズのプレスリリース 大規模自治体で初、世田谷区がAI顔認証を勤怠管理に採用

人事AI導入のデメリットとその対策

人事にAIを導入するにあたって、デメリットも把握しておきましょう。

導入コストがかかる

AIの選定や導入には、工数と費用がかかります。また、システムの使い方や業務フローを従業員が習得するための教育も実施しなければなりません。費用面と教育面の両方でコストが発生します。

【対策】AI導入に利用できる以下のような補助金や融資を活用することで、コスト負担を軽減できます。

  • IT導入補助金:中小企業や小規模事業者の労働生産性向上を目的とする補助金
  • ものづくり補助金:中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金
  • AI活用融資:AI導入に取り組む中小企業向けの融資

<参考>
IT導入補助金2025
ものづくり補助事業公式ホームページ|ものづくり補助金
日本政策公庫|IT活用促進資金

定性的評価の限界がある

チームワークやリーダーシップ、協調性など、データによる人事評価では、数値化できない重要な要素があります。

【対策】定性的な情報は、1on1面談や、360度評価などの機会を設けて把握するようにしましょう。同時に、定期的なフィードバックも行うことが大切です。

人事AI導入時の注意点6つとその対策

人事でAIを使う際に注意すべきポイントです。

1. 不公平な判断(バイアスリスク)に注意

AI人事評価では、過去のデータに潜む偏見がAIに学習されてしまうリスクが伴います。過去の偏った学習データや不透明なアルゴリズムが原因でバイアスが働いてしまうと、従業員の不信感やモチベーション低下、法的リスクにつながる可能性があります。

具体的なリスクには、以下があります。

  • 性別による採用偏重
  • 年齢による昇進格差
  • 学歴による評価バイアス
  • 地域による待遇差

【対策】学習データに偏りがないよう多様なデータを活用します。定期的なバイアスチェックを実施し、明確な評価基準を定めるとともに、人間による最終判断を欠かさないことが重要です。

2. プライバシー・個人情報の漏洩に注意

人事で生成AIを使う以上、生成AIは大量の個人情報を記憶することとなるため流出対策は万全にしておく必要があります。

【対策】データ暗号化、アクセス制御、監査体制の整備は必須です。

3. 従業員からの不満に注意

AIを導入する前に、従業員への説明を怠ると、従業員の不安や不満を招く可能性があります。

【対策】説明会などを設け、以下の内容を具体的に伝え、理解と合意形成を図ることがAI導入の前提です。

  • AI導入の背景や目的
  • 期待される効果
  • 評価基準やプロセス
  • 従業員が得られるメリット
  • プライバシー保護への取り組み

4. 評価のブラックボックス化に注意

AIによる人事評価は、評価の基準が見えにくくなり、従業員から反発される可能性があります。評価に対して疑問が生じても、AIを相手に基準や理由を問うことは難しいかもしれません。

【対策】人事評価結果の理由は、だれでも質問したり、異議申し立てができる制度を確立することが大切です。

5. AI過度依存に注意

AIは万能ではありません。AIに頼りすぎて人事評価を含めた上司との対話が減少すると、従業員の不安やモチベーション低下を招くリスクがあります。

【対策】AIはデータ分析、パターン認識、効率的な処理で活用し、最終判断、コミュニケーション、想像的な思考は人間が対応します。AIはあくまで人事評価の補助ツールと位置付けて活用しましょう。

6. 信頼性(ハルシネーションリスク)に注意

信頼性リスクとは、生成AIが現実には存在しない誤った情報やデータを生成してしまうこと(ハルシネーション=幻覚)です。あたかも事実であるかのように提示することで、誤解や不正確な情報の拡散が懸念されます。

【対策】生成された回答を鵜呑みにせず、必ず人間による内容確認を行います。また、AI活用に関する社内ガイドラインを策定するなどで、情報の検証手順を明確化することもできます。

人事AIで企業競争力を向上

人事AI活用により、採用効率化、評価の客観性向上、離職防止など様々な効果が期待できます。ただし、大事なこととして、AIは人事業務を支援するツールにすぎません。最終的なAIを利用する価値は「従業員が満足して働ける環境」の実現にあります。

AI導入と併せて、福利厚生の充実など総合的な人事戦略を検討することで、より効果的な競争力向上を実現できるでしょう。

例えば、食の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、3,000社以上の導入実績があり、健康増進やエンゲージメント向上に効果を上げています。価値創造を生み出すのは従業員です。そんな従業員が喜ぶ食の福利厚生で、満足度向上を推進しませんか。

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