現在の新卒採用市場では、インターンシップやキャリア形成支援が採用成功の鍵を握る重要な要素となっています。本記事では、最新の市場動向、成功企業の事例、効果的なインターンシップ・キャリア形成支援の設計方法まで、新卒採用を強化したい企業の人事担当者向け情報を紹介します。
新卒採用市場の現状|人材獲得競争の激化
リクルートワークス研究所の「採用見通し調査(2026年卒)」によると、採用市場は引き続き「売り手市場」を示します。2026年卒の採用見通しでは、採用数が「増える」企業が13.2%、「減る」企業が5.4%と、増加傾向が続いています。
出典:リクルートワークス研究所|ワークス採用見通し調査(2026年卒)
ただし、企業規模によって採用意欲に明らかな差が生じました。従業員5,000人以上の大手企業では、「増える-減る」のポイントが前年の+18.0%から+24.2%へと6.2ポイント上昇しており、大企業の採用意欲が一層高まっています。一方、中小企業では増加幅が縮小傾向にあり、人材獲得競争の二極化が進んでいます。
出典:リクルートワークス研究所|ワークス採用見通し調査(2026年卒)
新卒採用市場の課題|採用予定数達成率の低迷
採用意欲が高い一方で、多くの企業が採用計画の達成に苦戦しています。2025年卒採用の10月1日時点での採用予定達成率(充足率)は76.8%にとどまり、特に300人未満の中小企業では62.3%と厳しい状況です。背景には、複数の内定を保有する学生が増加していることや、大手企業への志向が強まっていることが挙げられます。
出典:リクルートワークス研究所|ワークス採用見通し調査(2026年卒)
厳しい状況を打破するためには、従来の採用・選考プロセスの改善とともに、インターンシップや付随するプログラムを活用して学生との接点を設け、深い関係性を醸成することが不可欠になっています。
出典:リクルートワークス研究所|ワークス採用見通し調査(2026年卒)
進化するインターンシップ
ここ10年程の間に、インターンシップへ参加する学生の割合が増えています。ここでは、インターンシップを取り巻く変化を押さえていきましょう。
インターンシップ参加率の爆発的増加
学生のインターンシップ参加は今や就活の「必須」となっているようです。株式会社マイナビの「2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」によると、26年卒予定の学生において85.3%がインターンシップに参加しており、平均参加社数は5.2社です。参加割合も参加社数も、数値としてはどちらも過去最高水準となっています。
出典:マイナビ|2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査
インターンシップに対する学生の意識変化
2022年6月の「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(いわゆる「三省合意」)改正により、インターンシップの位置づけが大きく変わりました。
従来の枠組みは4つのタイプに再定義され、「長期休暇中に実施」、「開催日数5日以上」、「開催日数の半数以上は、職場での就業体験を実施」などといった一定の条件を満たしたインターンシップについては、学生情報を採用選考に活用することが正式に認められるようになっています。
2025年3月に卒業・修了する学生(学部生ならば2023年度に学部3年生に進学する学生)が、2023年度に参加するインターンシップから適用されています。
この変化を反映しているのが、みん就株式会社の2026年卒業予定学生向けの調査です。「採用に直結している」ことをインターンシップの参加理由として挙げる学生が23.1%、4年前の2022年と比較すると7.3ポイント増と急増しました。学生側も「就業体験の質」と「採用との連動性」を重視する傾向が強まっています。
出典:PR TIMES|ポート株式会社のプレスリリース「みん就 2026年卒 インターン人気企業ランキング」を発表
出典:
厚生労働省|令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります
文部科学省 厚生労働省 経済産業省|インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る 取組の推進に当たっての基本的考え方
経済産業省|現大学2年生より、インターンシップのあり方が変わります!
PR TIMES|ポート株式会社のプレスリリース 「みん就 2026年卒 インターン人気企業ランキング」を発表
インターンシップが与える「キャリア選択の納得感」への影響
リクルートマネジメントソリューションズの「学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査」によると、就業体験を伴うインターンシップへの参加は、入社企業で働くイメージを膨らませ、キャリア選択における納得感も高められることが示されています。
調査によれば、就業体験を伴うインターンシップに参加した学生は、不参加学生と比較して「キャリア選択への納得感」が高い人の割合が約2倍以上(43.8%対19.4%)にのぼりました。
出典:リクルートマネジメントソリューションズ|学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査
「キャリア選択への納得感」は入社後のパフォーマンスに直結します。調査では、学生当時キャリアへの納得感が高い場合、納得感が低かった場合と比較して次のような成果を示しています。
- 「入社後の勤続意向」が約1.6倍高い
- 「心身の健康」状態が約1.6倍良好
- 「組織コミットメント(目的・愛着)」が約1.5倍高い
- 「適応感」が約1.4倍高い
- 「キャリア自律」が約1.5倍高い
- 「自律的・主体的な仕事」が約1.4倍高い
これらは、企業が従業員に対して高めたいと考える重要な要素そのものです。この調査結果は、企業がインターンシップを重視する明確な根拠となるのです。
出典:リクルートマネジメントソリューションズ|学生のキャリア選択と入社後の状態に関する意識調査
新しい「インターンシップ」4つの定義
従来の「インターンシップ」は、表向きには採用活動への活用が禁止されていながら、実際には選考プロセスに組み込まれることが少なくありませんでした。また、就業体験が乏しいプログラムが「インターンシップ」と称されることも懸念されていました。
こうした課題を解決するため、2025年卒業予定者から適用される新たな枠組みが定義されています。以下に4つの類型をまとめます。
類型 | 特徴 | 対象 | 就業体験 | 採用活用 |
タイプ1:オープン・カンパニー | 企業や業界の情報提供(半日〜1日) | 学部生・大学院生(年次不問) | なし | 不可 |
タイプ2:キャリア教育 | 働くことへの理解を深めるための教育 | 学部生(全学年) | 任意 | 不可 |
タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターンシップ | 適性や能力の見極め(汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上) | 学部3・4年生
修士1・2年生 |
必須 | 可能 |
タイプ4:高度専門型インターンシップ | 専門分野における実践力向上(2か月以上) | 修士課程・博士課程 | 必須 | 可能 |
新定義により、タイプ1とタイプ2は、インターンと称することができなくなります。具体的には、これまで「1dayインターン」と呼ばれていたプログラムは、「オープン・カンパニー」と呼称を変えなければなりません。
出典:
厚生労働省|令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります
内閣官房|2024年度(2025年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等 ポイント
タイプ1:オープン・カンパニー
オープン・カンパニーは、企業や業界についての情報提供や広報を主な目的としています。企業や大学などが主催するイベントや説明会が該当します。
【主な特徴】
- 就業体験は含まない
- 「インターンシップ」という呼称は使用できない
- 参加期間は1日程度で短期
- 学業との両立に配慮した時間帯やオンライン活用を推奨
- 学年は問わず、参加できる
- 取得した学生情報を採用活動へ活用できない
タイプ2:キャリア教育
キャリア教育は、働くことへの理解を深めるための教育プログラムです。大学主導の授業や産学協働プログラム、企業がCSRとして実施するプログラムなどが含まれます。
【主な特徴】
- 就業体験は任意
- 「インターンシップ」という呼称は使用できない
- 授業やプログラムによって実施期間を設定できる
- 学年は問わず、さまざまな時期に実施できる
- 企業主催の場合は学業との両立に配慮が必要
- 取得した学生情報を採用活動へ活用できない
タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターンシップ
タイプ3は、企業が学生の適性や能力を評価することを目的としており、学生にとっては自己の能力の見極めの機会となります。企業が独自で実施する場合と、大学が企業や地域と連携して実施する場合があります。
【主な特徴】
- 就業体験要件として、就業体験が必須(参加期間の半分以上)
- 指導要件として、就業体験では職場の従業員が学生へ指導し、終了後はフィードバックが必要
- 実施期間要件として、汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上の実施期間が必要
- 学部3・4年生または修士1・2年生の長期休暇期間に実施
- 産学協議会基準準拠マークの使用できる
- 採用活動開始以降に限り、取得した学生情報を活用できる(ただし2025年卒(2026年3月卒業)より変更点あり)
- 実施時期要件として、「学部3年・4年または修士1年・2年の長期休暇期間(夏休み、冬休み、入試休み・春休み)」が設定
タイプ3の実施に当たって、企業は募集要項にインターンシップ実施計画等、詳細を記載する必要があります。詳細はこちらで確認できます。
出典:内閣官房|2024年度(2025年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等 ポイント
2026年3月卒業予定者からの採用選考の変更点
2026年3月卒業予定者の採用活動では、従来どおり「広報活動3月開始、採用選考6月開始、正式内定10月」の原則は維持されます。
ただし、タイプ3の専門活用型(2週間以上)であり、春休み以降に実施されるインターンシップを通じて高い専門的知識や能力を有すると判断された学生については、取り扱いが異なり、6月より前から採用選考プロセスに移行可能です。
2025年度卒からは、専門性の高い学生の評価と採用がより柔軟に行えるようになり、学生のキャリア選択における納得感の向上や、入社後の定着率アップにつながることが期待されています。
出典:内閣官房|就職・採⽤活動⽇程ルールの⾒直しの概要
タイプ4:高度専門型インターンシップ
高度専門型インターンシップは、高度な専門性を持つ学生を対象としたプログラムです。「ジョブ型研究インターンシップ」や「高度な専門性を重視した修士課程学生向けインターンシップ」などが該当します。
【主な特徴】
- 就業体験が必須
- ジョブ型研究インターンシップは2ヶ月以上の長期
- 博士課程学生や専門性の高い修士課程学生が対象
- 採用活動開始以降に限り、取得した学生情報を活用できる
インターンシップ・キャリア形成支援成功事例
インターンシップやキャリア形成支援で採用を成功させている企業の事例には、学びがあります。ここでは、みん就の「みん就 2026年卒 インターン人気企業ランキング」と、産経新聞社×ワークス・ジャパンの「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」を参考に、魅力的なプログラムを展開している企業の事例を見ていきましょう。
ニトリ:6年連続ランキングNo.1
「みん就 2026年卒 インターン人気企業ランキング」で6年連続トップを獲得しているニトリのプログラムは、年間3万人超の学生が参加し、多様性と選択肢の豊富さが特徴です。
- ニーズに合わせた5つのコースを展開
- エントリーシート不要のコースもあり
- 毎年平均参加者数3万人以上
- 大学1・2年生向けコースでは「ニトリパス」(最長3年間有効の最終選考直接参加資格を与える独自制度)あり
WEB開催のものから、現場への就業体験ができるものなど、充実したコースがあります。こうした参加しやすく、独自性も高い採用アプローチが、学生からの強い支持を集めていると考えられます。
出典:インターンシップ | ニトリシティ2024 株式会社ニトリ
サントリーホールディングス:採用直結型のインターンシップ
「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」において、文系総合ランキング5位のサントリーホールディングスは、実務に近い体験ができるプログラムが充実しています。
- 参加後、最終選考へと進める採用直結型のプログラムあり
- ビジネス部門、生産研究部門、製造部門の3部門で募集
- 1日完結の工場見学から実務にトライするものまで多種多様
プログラムの中には、参加後の次のステップとして、最終選考に進めるものがあります。参加者からは「リアルな業務に近い体験ができた」「企業文化を肌で感じられた」「フィードバックで視野が広がった」といった声もあり、同社の企業文化や業務への理解を通じて、就職希望度を高めたことがうかがえます。
伊藤忠商事:文理共通のワークショップ型プログラム
「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」の文系ランキング1位、理系でも7位にランクインする伊藤忠商事は、「リアリティ」を重視した以下2つのプログラムで成功しています。2024年末〜2025年の内容は以下です。
- 5DAYS INTERNSHIP:伊藤忠商事のビジネスの本質を学び、自身の成長とこれからのキャリアを考える5日間
- 1DAY Career Workshop:「伊藤忠商事で働く」を知る1日完結型Workshop
1DAY Career Workshopでは、実際に扱うビジネスを体感するとともに幅広い世代の従業員との交流会も開催します。5DAYS INTERNSHIPでは、企業の挑戦の歴史、自己成長を生む環境、そして実際のビジネスを疑似体験するワークに参加します。
学びの失敗、可能性の広げ方、決断方法など、ありのままを伝えることがキャリアイメージの創出につながり、学生からの支持を集めました。
損害保険ジャパン:全国展開型きめ細やかなワークショップ
「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」調査の文系総合ランキングで、前年19位から3位へと大躍進したのが損害保険ジャパンです。
同社は学生に寄り添ったきめ細やかなキャリア形成支援「SOMPO Academy」を展開しています。
- 総合コース:1〜3日間選択可能で、業務体感、自己分析、面接対策、新規事業立案、従業員との座談会などを実施
- 専門コース:「アクチュアリーコース」「資産運用コース」を提供
- 対面に加えてオンライン実施もあり、地方学生も参加しやすい設計
ワークショップには、就活中の学生にすぐに役立つ自己分析ワークや面接対策講座も含まれています。こうした実用的なプログラム設計が学生の評価を高め、ランキング急上昇の原動力となりました。
ソニーグループ:選択型プログラムの成功例
「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」の理系総合ランキングで例年に続いて1位を獲得したソニーは、選択肢の多様さで他社との差別化を実現します。
- オープンハウス:現場訪問や従業員との交流会を1日で実施するプログラム
- 職場密着インターン:2~4週間の実務参加型プログラム
- ハッカソン:短期集中型の技術開発コンテスト
- 長期有給インターン: 実際のプロジェクト参画型(3か月〜1年程度、大学院博士/博士課程在学が参加条件)
職場密着インターンでは、142コースもの中から専門性や興味に合わせてプログラムが選択できます。自分の得意な分野で、社会で通じるかを試すチャンスを得られる体験は貴重です。企業が持つ規模力を活かした点が、学生からの支持につながったと考えられます。
本田技研工業:従業員との豊富なコミュニケーションが学生満足度を向上
「みん就」総合ランキングでも90位から32位と飛躍を見せた本田技研工業では、「お客様扱いしない」コンセプトで、学生へのインターンシップ・キャリア形成支援の機会を提供しています。
背景には、「ワイガヤ」という独自の手法を取り込んでいることが影響しています。チームの皆で自由闊達に意見や想いをぶつけ合い、新しいアイディアを生み出していく、Hondaのユニークなミーティング手法です。
例えば、事務系のプログラムでは、「ワイガヤ」を1日あるいは5日のプログラムの中で同社の従業員も巻き込んで体験できます。とことん考え抜いた結果は、参加した学生の満足度が95%であることに表れています。
出典:Honda新卒採用サイト|インターンシップ・ワークショップ
出典:
WORKS JAPAN|産経新聞社×ワークス・ジャパン「26卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」の調査結果を発表
PR TIMES|ポート株式会社のプレスリリース みん就「2026年卒 インターン人気企業ランキング」を発表
インターンシップ・キャリア形成支援成功3つのポイント
ここからは、新卒採用を成功させるために気をつけたいポイントを3つ紹介します。
1. 学生満足度を最優先する設計
インターンシップでは自社の魅力を伝えることも重要ですが、最優先すべきは学生の満足度です。2024年卒学生を対象に、株式会社ディスコが実施した調査によると、学生満足度を高める主要因は「社員との交流機会」と「成長実感」です。社員と十分な接点があり、参加したことでの成長実感が高い値の学生が、「大変満足」や「やや満足」の割合が高くなっています。
企業説明に終始するプログラムよりも、学生が主体的に取り組み、成長を実感できるプログラムの方が、企業理解も深まり、応募意欲も高まります。従業員との交流時間も設けましょう。
2. 戦略的スケジューリング
インターンシップの実施時期の見極めは採用成功に欠かせません。新卒採用市場では、公式ルール、実際の採用傾向、そして学生の行動パターンを理解することが重要です。
公式な採用活動日程ルール
【経団連による就職・採用活動日程ルール】(2026年)
- 広報活動開始 :卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日 :卒業・修了年度の10月1日以降
日本経済団体連合会の要請に基づく上記日程は、公式な採用活動のガイドラインです。特に重要な点として、就業体験を実施したタイプ3のインターンシップ参加者に限り、3月以降の広報活動、6月以降の採用選考活動で学生情報を活用できるようになりました。
また、タイプ3の専門活用型(2週間以上)については、前述のとおり、春休み以降に実施されるインターンシップについて、6月より前から採用選考プロセスに移行できる例外があります。
出典:日本経済団体連合|令和6年4月16日 一般社団法人 日本経済団体連合会 会長 殿 2025(令和7)年度卒業・修了予定
実際の内々定時期と企業動向
【主要内々定時期】
- 6月1日〜: 大手企業中心の早期選考組の内々定が出始める
- 8月〜9月: 夏季選考の内々定ピーク
- 10月〜11月: 秋季選考の内々定ピーク
- 2月〜3月: 春季選考の内々定ピーク
株式会社マイナビの2025年卒向け調査によれば、公式ルール(前述の採用活動日程ルール)に沿う形で、大手企業の選考が始まる6月を境として学生の内定保有率が顕著に上昇します。企業においては、実態を踏まえたインターンシップ計画が必要です。
出典:マイナビ|2025年卒大学生活動実態調査(10月中旬)
学生がインターンシップ・企業情報の収集を開始する時期
学情の調査では、インターンシップ情報収集開始時期の最多は「3年生の6〜9月(22.6%)」です。「1年生(20.9%)」も約2割存在し、早期から就職活動を意識する学生が見られます。同調査によれば、約4割の学生が5社以上のインターンシップに参加しています。学生が「比較検討」を重視していることを示唆しており、他社との差別化ポイントを明確にした魅力的なプログラム設計が不可欠です。
リクナビ調査によると、インターンシップ申し込みは6月、8月、7月の順に多く、実際の参加は夏休みとなる8月がピークとなっています。企業にとっては大学3年生時、夏休み期間のインターンシップが学生を集めやすく、最も効果的な実施時期と言えます。
出典:
HRpro|【26卒インターンシップ】約半数の学生が「大学1・2年次」から情報収集を開始。約4割が「5社以上」にインターン・OCに参加
リクナビ|インターンシップの申し込みはいつから?どうやって申し込むもの? - リクナビ就活準備ガイド
戦略的なインターンシップ・キャリア形成支援プログラムの実施時期
夏季は学生の参加が最も多い主力期間として位置づけます。秋季には夏の経験を踏まえたプログラムを提供し、春季には採用選考直前の最終アプローチとして実施することで、一連の流れを作ることが可能です。
年間としては、オープン・カンパニーを実施し、企業の存在を多くの学生に認知してもらうようにしましょう。
こうした複数時期に分けてプログラムを提供することで、学生との接点を増やし、段階的な関係構築を通じて採用成功率を高める効果が期待できます。
3.新卒採用の決め手に!福利厚生を拡充
学生の考え方のトレンドを意識すると、福利厚生にも新卒採用を成功させる秘訣があるようです。詳しく見ていきましょう。
「選ばれる企業」になるために福利厚生が有効
学生が企業を選ぶ際、福利厚生が決め手になるという2つの調査結果があります。
- 株式会社マイナビの「マイナビ2025年卒年活動実態調査(4月)」:大手企業選考参加の最大理由が「福利厚生が手厚い(51.5%)」
- 大和ライフネクストの「新規就職する学生に実施した調査」:企業選びで最も重視されるのが「福利厚生が整っている(44.3%)」
また、リクナビの別の調査によれば、2024年卒のインターンシップ参加学生のうち、約半数(45.7%)が福利厚生や働きやすさについて質問しているとのこと。つまり、今の学生は入社前から将来の働き方に強い関心を持っているのです。
インターンシップやキャリア形成支援では、仕事内容や企業理念だけでなく、福利厚生や働き方についても積極的に伝えることで、「選ばれる企業」としての魅力を高められるでしょう。
出典:リクナビ|インターンシップではどんなことを質問したらいいの?質問例公開 - リクナビ就活準備ガイド
参考記事:就活生の福利厚生重視が鮮明に!最新調査に見る効果的な制度とは
日常的に使える福利厚生で差別化を図る
就活中の学生にとって、毎日の生活に密着した福利厚生は、将来の生活をイメージしやすく、企業選びの具体的な判断材料になります。
例えば、食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、入社初日から毎日の食事シーンで活用でき、日常生活に直結するメリットが他社との差別化につながります。全国のコンビニやデリバリーサービスの Uber Eats で利用でき、使い方も専用のICカードでタッチ決済するだけなので簡単です。食に関する魅力的な福利厚生を導入している企業として、存在感を高めることが可能です。
関連記事:「チケットレストラン」の仕組みを分かりやすく解説!選ばれる理由も
学生に選ばれるための制度を整え新卒採用成功へ
インターンシップの定義見直しは、質の高い学生確保のために人材獲得競争が激化している現状に対し、一定のルールを設けるという国の姿勢の表れです。採用市場が厳しさを増す中で、企業は以下のような総合的なアプローチが求められています。
- インターンシップ・キャリア形成支援の質的向上:学生が満足し、成長を実感できるプログラム設計
- 戦略的な実施時期の設定:学生の行動パターンを理解した効果的なスケジューリング
- 魅力的な福利厚生の拡充:学生が重視する待遇面での差別化
要素を組み合わせて取り組むと、現役従業員の満足度向上と同時に、未来の従業員候補に対するアピール力も高まります。
例えば福利厚生では、食の福利厚生サービス「チケットレストラン」のような日常的に活用できるサービスが新卒採用と定着率向上の両面で効果を発揮しています。企業の未来を担う人材確保のために、総合的な採用戦略を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
参考記事:「#第3の賃上げアクション2025」始動、ベアーズが新たに参画~中小企業にこそ“福利厚生”による賃上げを! “福利厚生”で、より働きやすく、暮らしやすい社会へ~
「賃上げ実態調査2025」を公開~歴史的賃上げだった2024年も“家計負担が軽減していない”は7割以上!~
新キャンペーンのお知らせ①:従業員の生活支援に!「第3の賃上げ」導入応援キャンペーン開始 ~食事補助サービス「チケットレストラン」で“手取りアップ”を実現~
新キャンペーンのお知らせ②:【愛知県限定】物価高対策・従業員の生活支援に!「第3の賃上げ」導入応援3ヶ月無料キャンペーンを実施
新キャンペーンのお知らせ③:【大阪府限定】物価高対策・従業員の生活支援に!「第3の賃上げ」導入応援3ヶ月無料キャンペーンを実施
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