グッド!モーニング(テレビ朝日)をはじめ、数々のメディアで取り上げられている「第3の賃上げ」。福利厚生を利用し、低コスト・低リスクで始められるなど、企業にとってメリットの大きい「第3の賃上げ」に関心を持つ経営層が増えています。
本記事では、そんな「第3の賃上げ」の詳細について、実際に「第3の賃上げ」に取り組み、効果を実感している企業の事例とともに紹介しています。賃上げの是非や、実行する際の具体的な方法を検討するにあたっての参考にしてください。
「第3の賃上げ」とは?
近頃、多くのメディアで取り上げられ、話題を呼んでいる「第3の賃上げ」ですが、具体的にはどのような施策なのでしょうか。まずは、「第3の賃上げ」の詳細から解説します。
福利厚生を活用した新しい賃上げ法
「第3の賃上げ」とは、福利厚生を活用した、これまでとはまったく違う形の賃上げ方法をいいます。
一般的な賃上げ方法には「定期昇給」と「ベースアップ」がありますが、これらを第1・第2の賃上げと位置づけ、新たに「第3の賃上げ」と定義されました。
【第3の賃上げとは】
・第1:勤続年数、年齢、従業員の成績など企業が定めた基準で行われる定期昇給。
・第2:基本給が引き上げられるベースアップ。
・第3:“実質手取りを増やす”ことができる、福利厚生サービスを活用した“賃上げ”のこと。
参考:“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト
福利厚生を通じて従業員の生活を支援することにより、実質的な手取りを増やせる画期的な賃上げ方法です。
福利厚生で手取りがアップする仕組み
「定期昇給」と「ベースアップ」のように、現金の支給による賃上げは、給与の額面が増える一方で企業側の法人税・従業員の所得税や住民税の負担も増加します。企業側のコストが増すのはもちろんのこと、従業員の手取りも実質的にはあまり増えません。
一方で福利厚生の場合、会計処理上「経費」として損金計上できるため、企業は法人税の節税効果が期待できます。提供される側の従業員も、所得税や住民税の負担が増えません。結果として、従業員の手取りを実質的に増やせるのです。
出典:“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト
「第3の賃上げ」の魅力1:低コスト
「第3の賃上げ」は、低コストで取り組める施策です。
たとえば、「第3の賃上げ」の一環として食事補助の福利厚生を導入するとしましょう。国税庁は、食事補助が給与として課税されない(=福利厚生として利用できる)ための条件を以下のように定めています。
(1)役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
(2)次の金額が1か月当たり3,500円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下であること。
つまり、食事補助の福利厚生を導入する場合、従業員1人あたりの企業側の負担額は、1カ月あたり最大3,500円(税抜き)です。限られた予算の中でも取り組みやすいのは、「第3の賃上げ」の大きな魅力です。
「第3の賃上げ」の魅力2:低リスク
労働契約法 第9条は「企業側の一存で(=労働者との合意なく)労働者にとって不利益となる就業規則の変更はできない」と定めています。
これにより、いったん賃上げを行えば、企業側の一方的な判断による撤回はできません。「定期昇給」や「ベースアップ」にともなう企業側の負担は大きいだけに、従来の賃上げは企業にとって大きなリスクです。
しかし、低コストで始められる「第3の賃上げ」であれば、企業側のリスクも最小限に留まります。特に企業体力に不安を抱える中小企業にとって、これは大きなメリットといえるでしょう。
「♯第3の賃上げアクション」プロジェクトも発足
「第3の賃上げ」の重要性と有効性が明らかになる中で、2024年2月「♯第3の賃上げアクション」プロジェクトがローンチされました。
プロジェクトの発起人は、「食事の福利厚生サービス」として日本一の実績を持つ株式会社エデンレッドジャパンと、借り上げ社宅の仕組みを利用した「住まいの福利厚生サービス」を提供で知られるfreee株式会社です。
福利厚生について熟知した両社の働きかけにより「♯第3の賃上げアクション」の普及と、福利厚生を通じた働きやすい社会の実現が期待されています。
なぜ今「第3の賃上げ」なのか?
2024年2月27日、厚生労働省は「毎月勤労統計調査 令和5年12月分結果確報」を発表しました。これによると、労働者の現金給与総額は、前年比0.8%増加の572,334円(就業形態計)です。
一方、同月の消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を見ると、前年比で3.0%上昇し、実質賃金は前年比で2.1%のマイナスとなっています。これは、賃金の上昇以上に物価の上昇が進んでいること、労働者の生活がより厳しくなっていることを意味します。
さらに2024年2月22日、日銀の植田総裁は、日本経済について「デフレではなくインフレの状態にある」と明言し、今後も消費者物価の上昇が続くとの見通しを述べました。
こうした現状では、「減少した実質賃金の補填」と「従業員の生活支援」が強く求められます。そこで注目されているのが、福利厚生を通じて両者をともにかなえる「第3の賃上げ」なのです。
参考:厚生労働省|毎月勤労統計調査 令和5年12月分結果確報
参考:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 結果
参考:NHK |日本銀行(日銀)|日銀総裁 “今後も物価上昇続く デフレでなくインフレ状態”
「第3の賃上げ」の取り組み事例
グッド!モーニング(テレビ朝日)では、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」の利用を通じて「第3の賃上げ」に取り組んでいる企業として、アイシーティーリンク株式会社様の事例が紹介されました。
物価高の影響によって食費を節約している従業員の存在をきっかけに、賃上げや食事補助の必要性を感じた同社では、スピード感を持った対策として「チケットレストラン」の導入を決断されたそうです。
実際に「チケットレストラン」を利用している従業員からは「(食費は)日々どうしてもかかってくるお金なので、そこで負担が減るのはとても助かる」「実質半額で毎日(食事を)購入できるので、とてもお得だし助かる」など喜びの声が聞かれています。
同社社長の吉野様は「景気や業績に左右される中で、ベースアップというのは経営としても覚悟がいる」との前提のもと「柔軟に従業員に対して還元できるというサービス」として「チケットレストラン」に魅力を感じられているそうです。
「チケットレストラン」はどんなサービス?
エデンレッドジャパンは、日本における福利厚生食事補助サービスのパイオニアであり「♯第3の賃上げアクション」の発起人企業でもあります。そんなエデンレッドジャパンが提供する「チケットレストラン」は、日本一の実績を持つ食事補助として知られるサービスです。
「チケットレストラン」を導入した企業の従業員は、専用のICカードを配布されます。そのカードを加盟店での食事代の支払いに使用することで、食事代が半額になる仕組みです。
勤務時間内であれば、使用するタイミングや場所は問われません。ランチはもちろん、休憩用のおやつやドリンクにも使用できます。
加盟店のジャンルは幅広く、コンビニ・ファミレス・カフェ・人気牛丼チェーンなどから自由に選べます。2023年3月には「Uber Eats」との業務提携を結び、マクドナルドやモスバーガーといったハンバーガーチェーンも利用可能になりました。
こうしたサービスの充実度から「チケットレストラン」は導入企業数2,000社以上・利用率98%・継続率99%・満足度93%を誇る、人気の食事補助福利厚生サービスとなっています。
低コスト・低リスクでの賃上げは「第3の賃上げ」がおすすめ
グッド!モーニング(テレビ朝日)でも話題の「第3の賃上げ」は、福利厚生を活用して従業員の実質手取りを増やす、新しい賃上げの方法です。
「第3の賃上げ」による賃上げでは、定期昇給やベースアップとは異なり、従業員側の所得税や住民税の負担が増えることはありません。企業側も法人税の負担を抑えられるほか、少額から始められるため、低コスト・低リスクなのが大きな魅力です。
食で従業員をサポートするエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、そんな「第3の賃上げ」を実践するのにぴったりのサービスです。賃上げ機運が高まっている今だからこそ、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。