2024年夏、ボーナス支給額が過去最高を記録したにもかかわらず、従業員のお小遣いは増えていない現状が明らかになりました。本記事では、最新の調査結果をもとに、ボーナスやお小遣いの実態と、その背景にある要因を分析します。さらに、効果的な従業員支援の施策として、食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」の紹介もしていますのでぜひ参考にしてください。
2024年夏のボーナスとお小遣いの現状
2024年夏、ボーナス支給額は過去最高を記録しました。しかし、その一方で、従業員のお小遣いはほぼ増えていないのが実情です。まずは、その詳細から解説します。
ボーナス平均額の推移
出典:一般財団法人 労務行政研究所|東証プライム上場企業の2024年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査
「一般財団法人 労務行政研究所」の「東証プライム上場企業の2024年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、2024年夏のボーナス平均額は84万6,021円でした。前年の80万8,508円から4.6%増加し、1970年に調査が開始されて以来の最高額となっています。この背景には、コロナ禍からの経済回復や、企業業績の改善があると考えられています。
参考:一般財団法人労務行政研究所|調査・研究報告一覧
従業員のお小遣い事情
出典:ソニー損保|2024年夏の最新お小遣い事情に関する調査
「ソニー損害保険株式会社(以下「ソニー損保」)」の「2024年夏の最新お小遣い事情に関する調査」によると、従業員のお小遣い平均額は27,735円です。
男女別に見てみると、男性の平均は29,284円・女性は26,186円と、約3,000円の差があります。
年代別では、20代が29,669円・30代が24,473円・40代が29,890円・50代が26,910円となっており、特に30代のお小遣いが少ないことが分かる結果となりました。30代のライフステージ特有の支出の増加(結婚・出産・住宅購入など)が、お小遣い額に影響していることが推測されます。
ボーナスが増えてもお小遣いが増えない理由
出典:ソニー損保|2024年夏の最新お小遣い事情に関する調査
同じくソニー損保の調査では、83.1%の人が2020年の値上げラッシュ前と比較して「商品などが高いと感じるようになった」と回答しています。また、86.4%の人が「お金に関して不安を感じている」と回答しました。
不安を感じる理由としては「円安や物価高だから」が65.0%と最も多く、次いで「老後に年金がもらえるかわからないから」が41.2%・「支出が増えて貯蓄ができないから」が40.5%となっています。
将来への不安は、消費を抑制し、貯蓄を増やす傾向を生み出すものです。これらの調査結果からは、ボーナスが増えてもそれがお小遣いの増加には直結せず、将来への備えに回されている実態が浮かび上がってきます。
節約と家計管理の実態
物価高や将来への不安により、お小遣いの少ない従業員が日常生活で節約を意識している実態が明らかになっています。ここでは、エデンレッドジャパンの調査結果をもとに、従業員の節約行動や家計管理の実態を解説します。
ランチ代の現状と変化
出典:歴史的賃上げでも…8割以上が「お小遣いが増えていない」!「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」
「株式会社エデンレッドジャパン(以下「エデンレッドジャパン」)」が実施した「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」では、約3割(32.5%)の従業員が「ランチ代が減った」と回答しました。
実際に同調査では、ランチ代の平均は424円となり、2023年の400円と比べると、24円アップしています。これは、物価高の影響を受けているといえるでしょう。
参考:歴史的賃上げでも…8割以上が「お小遣いが増えていない」!「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」
ランチを食べない人も
エデンレッドジャパンの調査では「勤務日のランチを選ぶ際、金額が理由で食べたい食事・メニューを我慢したことがありますか」との問いに対し、約7割の人が「よくある/たまにある」と回答しました。
出典:歴史的賃上げでも…8割以上が「お小遣いが増えていない」!「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」
またランチを食べないことがある人は26.7%と4人に1人いるそうです。中でも週2~3回以上ランチを食べない人が約30%という結果でした。ランチの節約が長期化することで、食べないことが習慣化してしまっている可能性を示唆しています。
参考: 歴史的賃上げでも…8割以上が「お小遣いが増えていない」!「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」
従業員のランチ代を補助する福利厚生「チケットレストラン」
従業員のお小遣いの少なさや、ランチ代の節約傾向を含む生活の厳しさに対し、効果的な福利厚生として注目されているのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。「チケットレストラン」とはどのようなサービスなのでしょうか。
「チケットレストラン」はどんなサービス?
エデンレッドジャパンが提供する「チケットレストラン」は、専用のICカードとアプリを使って提供する食事補助の福利厚生サービスです。
ICカードには、企業と従業員が毎月一定額を半額ずつチャージします。このICカードで支払いをすることにより、従業員は、全国25万店舗以上の加盟店で食事を半額で楽しめます。
加盟店には、ファミリーレストラン・コンビニ・カフェ・三大牛丼チェーンなど、幅広いジャンルの店舗が揃っているため、世代や好みに関係なく利用可能です。また、Uber Eatsを経由することで、マクドナルドやスターバックスといった人気チェーン店での注文もできます。
なお「チケットレストラン」は、勤務中であればいつでも自由に利用できるサービスです。夜勤や在宅勤務中・出張中の従業員もいつも通りに利用できるため、不公平感がありません。
さらに、正規雇用の従業員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトなど、雇用形態に関係なく提供できる点も「チケットレストラン」の大きな魅力となっています。
関連記事:パート・アルバイト・契約社員 にも「第3の賃上げ」を!ラウンドテーブルを開催~“年収の壁”を抱える非正規雇用にも、福利厚生で実質手取りアップを実現~
企業にも多くのメリットが
「チケットレストラン」は、一定の条件を満たすことで、福利厚生として経費計上できるサービスです。経費とすることで、企業の法人税の節税効果が期待できます。
また、導入時に特別なスペースや機器を用意する必要もなく、契約から約1カ月でサービスの利用開始が可能です。導入後の運用は月1度のチャージのみのため、バックオフィスの負担もありません。
こうした利便性が高く評価され「チケットレストラン」は、すでに3,000社を超える企業が導入する人気サービスとなっています。
関連記事:導入実績3,000社以上!チケットレストラン導入によるメリット・デメリット
従業員のお小遣いはどう増やす?従業員支援の今後の課題
ボーナス平均支給額が過去最高を記録しても、従業員のお小遣いは増えていないのが実情です。この背景には、物価高や将来への不安による節約志向の高まりがあります。企業には、こうした従業員の状況を踏まえ、積極的な施策を講じることが求められています。
その点「チケットレストラン」のような、従業員の食費負担を軽減し、雇用形態に関係なく利用できる福利厚生は、従業員を経済的にサポートする施策として効果的です。
従業員への積極的な支援は、深刻化する人手不足への対策としても有効です。長期的な視野に立ち、従業員支援の具体的なアクションについて検討してみてはいかがでしょうか。