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【社労士監修】食事手当を現物支給するとどうなる?税金と社会保険の関係も解説

2023.08.31

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監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

食事手当の支給方法には、現物支給する「現物給与」と、基本給とともに「給与」として支給する方法との2種類があります。どちらを選ぶかによって、税金や社会保険料の負担が変わるため、食事手当を導入する際は注意が必要です。食事手当の現物支給について、知っておきたい情報を整理していきましょう。

食事手当の支給方法

企業が食事手当の導入を検討するにあたり、まず考えなければならないのが支給方法です。
以下、食事手当の支給方法について、「現物給与(現物支給)」と「給与」それぞれの詳細を解説します。

現物給与

食事手当を、給与ではなく食事の現物として従業員へ支給した場合、扱いは「現物給与」となります。

ここでいう現物給与とは、食事や弁当を丸ごと提供することに限りません。例えば、お弁当を企業の補助のもと安価で提供した場合や、提携店舗での飲食代が割安になる食事券やカードを支給しているようなケースも換金性がない(=用途が食事に限定される)ために現物給与扱いとなります。

なお、食事手当は現物給与が基本です。上記のような換金性のない現物で支給した場合、以下に示す国税庁の定めた要件に準ずることで、福利厚生として非課税での運用が可能です。非課税扱いになることで、従業員の所得税や、企業の消費税・法人税が優遇されます。

(1)役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。
(2)次の金額が1か月当たり3,500円(消費税および地方消費税の額を除きます。)以下であること。
(食事の価額)-(役員や使用人が負担している金額)

出典:国税庁|No.2594 食事を支給したとき

福利厚生として現物で食事手当を支給する際は、換金性の観点から、いったん企業側が費用の全額を負担した上で、給与天引きなどの方法により従業員の負担分を徴収しなければなりません。

また、深夜勤務者に対しては、1日あたり300円まで非課税での支給が認められています。これも、「深夜勤務者には食事の現物で支給するのが難しい」という、現物給与を前提とした考え方によるものです。

給与・手渡し

食事手当を基本給などと共に給与の一部として支給する場合や、現金(商品券なども含む)を手渡しで支給する場合、全額が課税対象となります。

これは、現金での支給は用途が自由であり、「食事手当」の趣旨から外れるからです。

現物支給をする際に知っておきたいこと

食事手当を現物支給するにあたっては、あらかじめ知っておきたい大切なポイントがあります。中でも業務上、特に重要なポイントを整理していきましょう。

年金事務所への届け出が必要

食事手当を現物支給する際は、現物給与価額(=支給した食事を金銭に換算した価額)を含む「報酬月額」を、年金事務所へ届け出る必要があります。

従業員の社会保険料(健康保険・厚生年金保険・介護保険)は、報酬額に対応する「標準報酬月額」をもとに算出されます。正しい社会保険料を算出するために、企業は正確な報酬月額を年金事務所へ届け出なければなりません。

この報酬月額には「基本給」に加え、「残業・通勤・食事などの各種手当」等、労働の対価として支払われる現金・現物給与が含まれます。また、賞与が年4回以上支給される場合にも、報酬月額の対象です。

なお、現物給与の価額は都道府県によって変わります。中でも食事を現物支給した際の価額は2023年4月に改定されているため注意しましょう。

参考:日本年金機構|全国現物給与価額一覧表(厚生労働大臣が定める現物給与の価額)
参考:日本年金機構|令和5年4月から現物給与の価額が改正されます

標準報酬月額の求め方

標準報酬月額は、報酬月額を都道府県ごとの「保険料額表」にあてはめて求めます。

保険料額表は「健康保険および介護保険(50段階)」と「厚生年金保険(32段階)」に分かれており、それぞれの段階によって負担する保険料や将来の受給額が変わる仕組みです。

一例を挙げてみましょう。

東京都の企業が、ある従業員へ対し、月額280,000円の給与を支払っているとします。東京都の保険料額表を見てみると、報酬月額が280,000の場合、厚生年金保険料の標準報酬月額は18等級の280,000円です。

一方、この企業が食事の現物給与をしている場合、現物給与の価額として最大で23,100円を報酬月額に算入する必要があります。このケースでは、現金支給分の280,000円に現物給与の23,100円を加えた303,100円が、本来届け出るべき報酬月額になります。

報酬月額303,100円の標準報酬月額は、19等級の300,000円です。つまり、現物支給した食事手当を正しく月額報酬に算入しているかどうかによって、支払う厚生年金保険料や、将来受け取る厚生年金額が変わることになるのです。

参考:協会けんぽ|全国健康保険協会|令和5年度保険料額表(令和5年3月分から)

現物給与価額の算入が不要なケースも

年金事務所へ報酬月額を届け出るにあたっては、現物支給の食事手当など、現物給与の価額を算入するのが一般的です。ただし、従業員の自己負担額の割合によっては、算入が不要なケースもあります。以下、パターン別に詳細を解説します。

従業員の自己負担額が現物給与価額の2/3以上

食事手当の現物給与価額のうち、2/3以上を従業員が負担している場合、「食事の現物給与はなかった」ものとして扱われるため、報酬月額へ算入する必要はありません。

例えば、東京で食事手当として昼食を支給した場合、現物給与価額は23,100円です。このうちの15,400円を従業員自身が負担しているとすると、23,100円の2/3(=15,400円)以上を自己負担していることになるため、報酬月額へは算入しません。

参考:日本年金機構|令和5年4月から現物給与の価額が改正されます

従業員の自己負担額が現物給与価額の2/3未満

食事手当の現物給与価額のうち、従業員の負担額が2/3未満の場合、現金給与価額から自己負担分を引いた価額を報酬月額へ算入します。

前述の例で考えてみると、現物給与価額23,100円うち、従業員の負担額が10,000円だった場合、23,100円の2/3(=15,400円)を満たしません。このケースでは、23,100円から10,000円を差し引いた13,100円を報酬月額へ算入する必要があります。

従業員の自己負担額がゼロ

従業員の自己負担額がない場合、価額表の金額がそのまま給与扱いとなります。前述の例では、23,100円をそのまま報酬月額へ算入しなければなりません。

食事手当を現物支給する方法

前述のとおり、食事を現物給与する方法は、食事やお弁当の提供に限りません。
以下、現物給与扱いとなり、福利厚生として計上しやすい食事手当の主な支給方法を紹介します。

社員食堂

自社内に調理スペースを含む食堂を設置し、従業員へ食事を提供するタイプの現物給与です。

温かく栄養バランスに優れた食事を提供できるのは、社員食堂ならではの大きな魅力です。一方で社員食堂は、導入や運用に大きなコストが必要で、かつ一定のスペースを確保しなければなりません。予算に十分な余裕がある企業を除き、新規導入には慎重になる必要があります。

設置型社食

業者を通じ、冷蔵庫内の飲食物を提供するタイプの現物給与です。

設置型社食の場合、冷蔵庫を設置するスペースがあれば利用できます。専用冷蔵庫の用意や設置・在庫管理なども業者が行うため、企業側の負担がないのもうれしいポイントです。

一方、設置型社食には、電源があるスペースを確保する必要がある・メニューに偏りが出がちといったデメリットもあります。

仕出し弁当

仕出し業者に弁当を発注し、配達してもらうタイプの現物給与です。

社内に特別なスペースを確保する必要がなく、業務上の負担も軽い一方で、メニューが限定されがち・急なキャンセルができないといったデメリットがあります。

チケットサービス

食事券や専用の電子カードを支給し、従業員が利用する提携飲食店での支払いの一部を企業が負担するタイプの現物給与です。

チケットサービスは、特別なスペースが必要ないのはもちろんのこと、利用場所や時間帯の自由度が高いという特徴があります。また、どんな業種や勤務形態の従業員でも利用しやすいため、従業員同士が不公平感を抱かず利用できます。こうしたメリットの大きさから、近年特に注目度が高まっている現物給与です。

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食事手当の現物支給は福利厚生で

食事手当を現物で支給する場合、国税庁の定めた要件を満たすことで、福利厚生として非課税で運用できます。

新たに食事手当を導入するのなら、社会保険料の扱いとともに、福利厚生として計上できるかどうかも忘れずにチェックしておきましょう。

福利厚生扱いにしやすく、充実したサービスと利便性で人気の「チケットレストラン」を、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

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