中途採用を行うとき、魅力的な福利厚生は転職者へのアピールにつながります。ただし単に制度を導入するだけでは、従業員の満足度や社員エンゲージメントを高められません。新しい福利厚生を導入するときには、どのような点に注意すると良いのでしょうか?自社の魅力アップにつながるユニークな福利厚生の事例も紹介します。
福利厚生は中途採用に影響する?
条件が同じ程度の2社の求人があるとき、福利厚生の充実度が企業評価のポイントとなることもあるでしょう。また、会社がどのように従業員をサポートしようと考えているか、価値観の表れる部分でもあります。
転職者の3割超が福利厚生を重視
Create転職の実施した「転職アンケート調査」では38.5%の人が、求人で福利厚生の充実度を重視すると回答しています。Re就活の「転職希望者を対象にしたアンケート」でも、3年以上の就業経験がある人の34.7%、就業経験が3年未満の人の33%が、企業選びで福利厚生を重視するようになったそうです。
自社と同程度の条件で働ける会社がほかにも数社ある場合、福利厚生が充実していれば、転職者に選ばれやすくなるかもしれません。福利厚生の充実度が、ほかの求人との差別化に役立つ可能性があります。
福利厚生で会社の価値観を表現
福利厚生は「会社が何を重視しているか」が表れる部分です。自社の特徴に合う福利厚生を設けることで、転職者へアピールできます。
例えばランチ会の補助やサークル活動費の補助など、活発なコミュニケーションにつながりやすい福利厚生を設けている会社であれば、コミュニケーションを取りながらチームで行う仕事を重視しているのだと分かりやすいでしょう。
社内保育園の設置やベビーシッター費用の補助、利用しやすい時短勤務制度などがあれば、従業員のライフステージが変化しても、それまでの経験を生かしつつ長く働いてほしいと考えている会社なのだと分かります。
福利厚生を充実させる会社のメリット
福利厚生は、仕事内容や給与面に比べて、求人情報で最も重視されるポイントではありません。しかし、充実しているとそうでない同程度の条件の会社に対し差別化できると分かりました。ほかにも福利厚生には複数のメリットがあります。
優秀な人材を確保しやすい
優秀な人材の採用には福利厚生が役立ちます。以前とくらべ人材の流動性が高まり、働き方も多様化している中、優秀な人材は高い能力を生かし、より良い職場を目指しやすくなりました。
求職者がより良い職場を探すとき、基準の1つになるのが福利厚生です。ユニークな福利厚生や、採用を目指す人材にとって魅力に感じる制度が整っていれば、優秀な人材が集まりやすくなると期待できます。
健全経営をアピールできる
福利厚生を充実させるには多少なりとも費用がかかります。制度として導入し維持しているという点から、安定した経営基盤を築いている会社であると示せるでしょう。
同時に健全経営で獲得した利益を従業員へ還元するスタイルは、企業の信頼性向上にも役立てられます。求職者へはもちろん、社会的なイメージアップにもつながります。
節税効果がある
従業員へ福利厚生を提供するときに必要な費用は、福利厚生費として経費に計上可能です。ただし福利厚生費とするには、以下の条件を満たさなければいけません。
- 全従業員が使用できる
- 社会通念上妥当な金額
- 現金や換金性の高い金券による支給ではない
経費として福利厚生費を計上すると課税所得を減らせます。税金の計算に用いる所得が減るため、節税につながります。
節税効果は法人税といった会社の納める税金はもちろん、従業員の給与にも現れます。会社負担が50%以下で、月3,500円(税別)を超えない福利厚生費は、所得税の対象とならないためです。
社員エンゲージメントを高められる
会社に貢献したいという意欲や会社への信頼度を示すのが「社員エンゲージメント」です。社員エンゲージメントが高まれば、従業員が自ら考え行動する前向きな取り組みが増えていくと期待できます。積極的に仕事に取り組み、やりがいを実感できるため、離職率の低下にもつなげられるでしょう。
社員エンゲージメントの向上には、企業理念の浸透や公平性の高い人事評価などに加え、福利厚生の充実も寄与すると考えられています。福利厚生の充実により働きやすさが向上し、能力を発揮しやすくなるためです。
生産性向上を期待できる
従業員の心身の状態は会社の生産性に影響します。福利厚生を整え、従業員の心身の状態を良好に保てれば、会社の生産性向上に役立てられるかもしれません。
例えば栄養バランスの良い適度な量の食事を全社員へ提供できれば、従業員の体調が整い、生産性が高まると期待できます。健康な従業員がそれぞれの能力を発揮することで、会社の生産性向上が実現可能です。
充実した福利厚生の提供により社員エンゲージメントが高まれば、従業員は積極的に会社へ貢献する姿勢を示すようになるかもしれません。社員エンゲージメントの高まりによっても、生産性向上が期待できます。
従業員の健康に役立つ
福利厚生を充実させることで、従業員は健康を維持しやすくなります。例えば、通常価格より安価でジムへ通える制度があれば、運動の習慣を身につけられるかもしれません。健康診断を受けられれば、万が一不調がある場合でも早期発見しすぐに治療に取りかかれます。
また、必要な休暇を制限なく取得できる仕組みになっていれば、心身ともに仕事の疲れを癒やす機会を作れるでしょう。
福利厚生費の目安はいくら?
会社が負担する福利厚生費を、日本経済団体連合会の「第64回福利厚生費調査結果報告」で見てみましょう。福利厚生費の中には、法律で定められている法定福利と、会社が独自に設けられる法定外福利の2種類があります。
法定福利費
法律で従業員への提供が義務づけられている福利厚生が「法定福利」です。給料から保険料が天引きされている健康保険・厚生年金・雇用年金などをいいます。
1人の従業員にかかる法定福利費は月8万4,392円が平均です。
法定外福利費
会社が独自に定める福利厚生を「法定外福利」といいます。例えば定期代が支給される通勤手当、家賃の一部を補助する家賃手当、資格取得を支援する資格取得手当などです。
法定外福利費は従業員1人あたり、月2万4,125円が平均です。
代表的な法定外福利
法定外福利の内容は会社が独自に決められます。会社ごとにさまざまな福利厚生が用意されている中でも、代表的な9種類の法定外福利を見ていきましょう。
住宅手当
従業員の住居に関する費用を補助するのが「住宅手当」です。賃貸物件に住んでいる場合に家賃の一部を支給したり、持ち家の住宅ローンを補助する仕組みを設けているケースもあります。
手当の金額は一律のこともあれば、配偶者の有無・住んでいる地域などの条件によって設定することも可能です。
住宅関連の福利厚生として、社員寮や社宅を用意している会社もあります。自社で寮の建物を保有する代わりに、一般の賃貸物件を会社が契約し、社宅として従業員へ割安な価格で貸し出す「借り上げ社宅」を提供していることも少なくありません。
健康診断・人間ドック
毎年の「健康診断」や、一定年齢以上の「人間ドック」も法定外福利の一種です。ただし費用を福利厚生費として計上するには、従業員全員を対象とし、費用の全額を会社が負担しなければいけません。
従業員が自身で立て替えた費用を会社が支給するといった支給の仕方では、給与とみなされるため注意が必要です。また、常識を超える高額なプランも対象外です。
慶弔見舞金
結婚・出産などの慶事や、病気・けが・家族の死亡・本人の死亡などの弔事、災害に遭った場合などに支給されるのが「慶弔見舞金」です。社会通念上相当とされる金額の支給であれば、法定外福利の一種とされます。
例えば結婚祝い金は1~3万円が相場です。従業員本人の結婚のみ支給されるケースのほか、従業員の子どもの結婚時に支給されることもあります。
そのほかの慶弔見舞金も支給される条件や金額は会社ごとに異なります。
保育施設の設置・ベビーシッター料補助
従業員の中には小さな子どもを育てている世代もいるでしょう。子どもを預ける場所がなく、仕事を辞めざるを得ない事態を避けられるよう、社内に保育施設を設置する会社もあります。
また、保育園へ預けられない子どもがいる従業員が、ベビーシッターを依頼するのにかかる費用の一部を補助する制度を設けている会社もあります。
資格取得補助
業務で必要な資格の取得をサポートするのが「資格取得補助」です。資格取得に必要な費用の一部もしくは全額を会社が負担したり、合格したときにお祝い金を支給したり、資格取得後に毎月の給料へ資格手当を上乗せしたりします。
支給する金額は資格の種類や難易度によって異なるのが一般的です。勉強が手当に直結するため、従業員のスキルアップに対する意欲を高めやすい制度といえます。
リフレッシュ休暇
法律で付与する日数が決まっている有給休暇のほかに、好きなタイミングで自由に休める「リフレッシュ休暇」を設けている会社もあります。毎年の取得日数が定められている場合もあれば、勤続5年・10年といった節目の年にまとまった休暇を取得できる場合もあり、制度の内容は会社ごとにさまざまです。
十分な休暇を取ることで、従業員のワークライフバランス向上に役立てられます。
ランチ会・飲み会の費用補助
従業員同士の食事や飲み会をサポートする「ランチ会・飲み会の費用補助」を行っている会社もあります。おいしい食べ物やお酒があると、仕事中とは違ったコミュニケーションが生まれやすくなり、プライベートや趣味の話題で親密度が高まるかもしれません。
かしこまりすぎない場でフランクに会話する中から、仕事に役立つ新しいアイデアが生まれる可能性もあります。
財形貯蓄
給与の一部を天引きし、会社から金融機関へ送金し貯蓄できる「財形貯蓄」は、従業員の財産形成に役立つ制度です。以下の3種類に分かれており、従業員が希望する制度を利用できます。
- 一般財形貯蓄:自由な用途の資金を貯められる
- 財形年金貯蓄:老後資金を貯められる
- 財形住宅貯蓄:マイホームの購入やリフォーム資金を貯められる
食事補助
従業員の昼食代を会社が補助する仕組みが「食事補助」です。仕事中に食べる食事の費用を会社がサポートすることで、従業員は栄養バランスの良い食事をとりやすくなります。食事補助の導入の仕方は以下のとおりです。
- 社員食堂:社内に従業員が利用できる食堂を設置する
- お弁当:会社へお弁当が配送されるサービス
- 設置型社食:惣菜や主食の入った冷蔵庫を設置し従業員が利用できるようにする
- チケットサービス:提携している全国の飲食店で電子カードやチケットを使いランチを食べられる
エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」を導入すれば、全国7万店舗以上の飲食店やコンビニを社員食堂のように使えます。
ユニークな法定外福利
会社によってはユニークな福利厚生を用意していることもあります。具体的にどのような制度があるのでしょうか?実際の事例を紹介します。
Chatworkのゴーホーム制度
ビジネスチャットツールを提供しているChatworkでは、家族との関係性を大切にしてほしいという思いから、実家へ帰省するときに使える「ゴーホーム制度」を導入しています。
1回の帰省につき1万4,000円が支給される制度です。配偶者がいる従業員なら、2人分の2万8,000円を受け取れます。実家が遠方で交通費だけで数万円かかるという場合にも、補助があると帰省しやすくなるのではないでしょうか。
ほかにもChatworkでは、仕事の悩みを幹部やマネージャーに相談するときランチ代を受け取れる「ランチトーク制度」や、従業員がお互いに仕事の成果や貢献を認め合うための「ピアボーナス制度」なども設けています。
ジークレストの推しメン休暇
ゲームの企画・開発・運営などを手掛けるジークレストでは「推しメン休暇制度」を設けています。推しメンとはアニメ・マンガ・ゲームなどのキャラクターや、タレント、声優などイチオシのメンバーのことです。
誕生日やライブなど推しメンの記念日には、1年に1度休暇を取得できます。加えてお祝いをサポートするため上限5,000円の活動費も支給される制度です。
ほかに「キャラクターコンテンツイベント参加補助」もあります。ゲームに携わる仕事に役立ててほしいという思いから、導入されている福利厚生です。
Eyes,JAPANのフリービタミン制度
メディア制作やソフトウエアの研究開発を行っているEyes,JAPANには「フリービタミン制度」があります。バナナやオレンジなどフルーツが常備されており、従業員ならだれでも自由に食べられる制度です。朝食代わりにフルーツを食べることで、午前中から集中力を発揮できます。
午後には疲労回復に役立つと言われている15~30分の昼寝を認める「シエスタ」も利用可能です。午前も午後もすっきりとした頭で仕事に取り組める制度が整っています。
GMOのおひるねスペースGMO Siesta
インターネットに関する幅広い事業を展開しているGMOでも、午後の作業効率アップのために昼寝を推奨しています。平日12:30~13:30は「おひるねスペースGMO Siesta」として、会議室を昼寝スペースとして使える制度です。
予約制の昼寝スペースを用意している「マッサージ&おひるねGMO Bali Relax」もあります。12:00~20:00に予約制で使えるスペースです。ここにはプロの施術を10分単位で受けられるリラクゼーションスペースもあります。
また、「シナジーカフェ GMO Yours」は24時間365日オープンしているスペースです。食事やドリンクなどを無料で提供しています。
ZOZOの家族時短
ファッションコーディネートアプリや物流拠点のZOZOBASEを運営しているZOZOのビジネス部門には、「家族時短」の制度が設けられています。30分単位で利用でき、1日最大2時間の時短が可能です。
時短を使える条件は、従業員が家族と認識する人や動物にサポートが必要なときです。例えば子どもを保育園に預けており17:00までに迎えに行かなければいけない場合や、親が転倒し骨折したため療養中の家事を担う場合などが該当します。
ほかにも同居人が入院することになり早めに退勤し準備を手伝う場合や、ペットの通院のために早上がりを希望するときにも利用できる制度です。対象を法律上の家族に限っていない点も、新しい制度といえるでしょう。
SUNNY SIDE UPの目指せ!A身体制度
PRや広報代理などを担うSUNNY SIDE UPには32のユニークな制度があります。「目指せ!A身体制度」はその中の1つです。健康診断で総合「A」判定だと、3万2,000円の健康ボーナスを受け取れます。肥満気味でも挽回のチャンスが設けられており、翌年に基準値をクリアできれば1万円のボーナスが用意されています。
また、長期勤続した従業員は「これからもヨロシクね制度」による報奨金の支給対象です。休めば休むほど報奨金が増える点が他社と異なります。
トライバルメディアハウスのバンジージャンプ/パラグライダー支援制度
ソーシャルメディアマーケティングやブランドマーケティングなど、さまざまなジャンルのマーケティングを行うトライバルメディアハウスのミッションは、誰かの心を動かすことです。
従業員にも仕事やプライベートを通して心が動く経験をしてほしいという思いから、「バンジージャンプ/パラグライダー支援制度」により、年1回バンジージャンプやパラグライダーの費用を負担しています。刺激的な体験から革新的なアイデアの創出を期待している制度です。
また、チームワークを育む目的から、メンバーへの感謝をメッセージカードに書いて送り合う「ありがとう便」の取り組みも行われています。
メルカリのシックリーブ
フリマアプリを運営しているメルカリは、福利厚生として「Sick Leave(シックリーブ)」を導入しています。病気やけがによる休暇を年10日間まで付与される制度です。
従業員本人の病気やけがはもちろん、配偶者・パートナー・子ども・両親・祖父母・兄弟姉妹・ペットの病気やけがでも休暇を取得できます。急な体調の変化があっても対応しやすいでしょう。
ほかにも自由なタイミングで3日間の休暇を取得できる「リラックス休暇」もあります。
ハル研究所のゲームコーナー
ゲームソフトウエア開発やゲーム関連商品の企画・制作などを行っているハル研究所には「ゲームコーナー」が設置されています。最新のゲームで自由に遊べるコーナーは、昼休みになるとみんなで集まり盛り上がるそうです。
従業員同士のコミュニケーションが促進されるのはもちろん、プレイしたゲームから新しいアイデアが生まれることも期待されている福利厚生です。
また、仕事中のイスに、座り心地が良く腰痛対策にも役立つといわれているワーキングチェアを採用しています。
満足度の高い福利厚生を導入するコツ
福利厚生はただ導入するだけで、中途採用に有益に働いたり、従業員の満足度を高めたりできるわけではありません。コツを押さえて導入しなければ、単に制度をつくるだけで終わってしまいます。
目的を明確にする
満足度の高い福利厚生を導入するには、目的の明確な設定が必要です。例えば「中途採用の人数を前年比○%アップさせる」というように目的をはっきりさせた上で、そのために役立つ福利厚生は何かを検討します。
ゴールから逆算し考えることで、効果的な制度を導入しやすくなります。
アンケートで従業員の求めている制度を知る
従業員に福利厚生のアンケートを取るのも有効です。回収したアンケートを集計し、データ分析すれば、多くの従業員が導入を望んでいる福利厚生が何か分かります。
「使いたい」と思う従業員のいない福利厚生では、費用をかけ制度をつくっても期待するような効果は得られません。アンケートを活用することで、ニーズに合う福利厚生を導入しやすくなるでしょう。
いつでも使える制度にする
福利厚生を導入しても、従業員にとって使いにくい制度では利用が進みません。例えばリフレッシュ休暇の制度があっても、上司へ申請し許可を得なければ使えないとなると、許可を得る手間がかかり使いにくさを感じる従業員もいます。
多くの従業員が利用しやすい福利厚生を導入するには、最小限の手間ですぐに使える制度づくりが重要です。リフレッシュ休暇であれば、前日までに届出を出すと休める制度にすることで、多くの従業員が利用しやすくなります。
制度を見直し改善する
導入した福利厚生の見直しもポイントです。導入後、実際にどのくらいの従業員が利用しているかを測定し、目的を果たしているか検討します。
見直した結果、想定していたほど効果が出ていないのであれば、制度の改善が必要です。場合によっては今ある福利厚生を廃止し、新たにほかの福利厚生を導入した方が良いケースもあるでしょう。
定期的に見直し改善を繰り返すことで、従業員の満足度が高い制度を整えられます。
福利厚生の導入はデメリットもある
人材の確保や節税効果などを期待できる福利厚生ですが、導入にはデメリットもあります。充実させるほど費用負担が大きくなっていきますし、管理の手間もかかるためです。優れた制度を導入できたとしても、すべての従業員を完全に満足させるのは不可能な点もデメリットといえます。
大きな費用負担
日本経済団体連合会の「第64回福利厚生費調査結果報告」によると、従業員1人あたりの1カ月の福利厚生費は10万8,517円です。従業員を50人雇用している会社なら、毎月500万円ほどの費用がかかります。
内容を充実させれば、より多くの福利厚生費が必要です。資金に余裕がない会社では、思うように制度を導入できないケースもあります。大きな費用がかかる点は福利厚生のデメリットです。
煩雑な管理が必要
管理に手間がかかり煩雑になりやすいのもデメリットといえます。申請書類の作成・届出の受理・利用機関との連携・利用後の処理など、必要な作業は膨大です。
加えて制度ごとに管理の仕方が異なります。担当者はすべての制度について必要な手続きを把握しておかなければならず負担が大きいでしょう。
全従業員を満足させられない
会社に所属するすべての従業員を満足させる福利厚生を提供するのは難しいことです。充実させればより多くの従業員が利用しやすいものになっていきます。しかし、それでも利用したい制度がないという従業員をゼロにすることは難しいでしょう。
福利厚生を利用する人としない人の間に差ができれば、利用しない人は同じように働いているにもかかわらずサービスを受けられないことを不満に感じることもあります。
満足度アップに役立てるために導入した福利厚生が、従業員の不満につながるケースも存在します。
デメリットの解消方法をチェック
費用負担や管理の煩雑さ、すべての従業員を満足させられないなどの福利厚生のデメリットは、福利厚生サービスやカフェテリアプランで解消できるかもしれません。
福利厚生サービスの利用
自社で福利厚生サービスを用意すると、費用が膨れ上がりますし管理にも手間がかかります。一方、福利厚生サービスを導入すれば、1人あたり数百円で担当部署の手間をかけることなく福利厚生を利用可能です。
例えば、従業員が長期休暇を利用し安価に旅行できるよう、北海道に保養所を購入したとします。この場合、保養所のある北海道に管理人を常駐させなければいけません。従業員の予約を保養所で管理できない場合は、担当部署で取りまとめる必要もあります。加えて不動産を所有することで会社の税負担が増えるおそれもあります。
全国の保養所を利用できる福利厚生サービスを導入すれば、会社の負担は毎月支払う人数分の利用料のみです。管理の手間もなく、充実した福利厚生を提供できます。
すべての従業員を満足させられないデメリットを解消するには、カフェテリアプランが役立ちます。あらかじめ利用できるサービスと決められたポイントを支給し、従業員はポイントの範囲内でサービスを利用する制度です。
複数のサービスを従業員の好みに合うよう自身で組み合わせられるため、福利厚生の満足度を高めやすいでしょう。
食事補助の福利厚生なら、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」もおすすめです。社員食堂代わりに利用できる飲食店やコンビニが全国に7万店舗以上あるため、自宅で働くテレワークの従業員も利用しやすい福利厚生といえます。
勤務形態によらず利用しやすく、公平性の高さも魅力です。
魅力的な福利厚生を中途採用に役立てよう
魅力的な福利厚生はほかの会社との差別化につながります。同条件の求人が複数ある場合、福利厚生の充実は差別化につながるポイントです。自社ならではの魅力や価値観を制度に落とし込めれば、中途採用で入社する人材へ効果的なアピールもできます。
中途採用に福利厚生を役立てるなら、単に制度を導入するだけでは不十分です。従業員が希望する福利厚生を、使いやすい仕組みで整えなければいけません。福利厚生サービスを活用し、少ない負担で従業員の満足度を高められる方法を検討しましょう。
食事補助に関する福利厚生なら、エデンレッドジャパンの提供する「チケットレストラン」の導入を検討してみてはいかがでしょうか?勤務形態にかかわらず、使いやすい福利厚生を提供できるでしょう。