若手社員の離職率は、大学卒で就職した新卒の場合3年以内に34.9%です。なぜ若手社員は離職を選ぶのでしょうか?調査を元に離職理由や離職を選ばなかった理由を確認して、若手定着に向けて企業ができる対策を見ていきましょう。
新卒の3年以内離職率
新卒で企業へ入社した若手社員は、どのくらいの割合で離職しているのでしょうか。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、2021年に学校を卒業した新卒の1~3年目の離職率と、3年以内離職率は以下の通りです。
学歴 |
1年目離職率 |
2年目離職率 |
3年目離職率 |
3年以内離職率 |
大学卒 |
12.3% |
12.3% |
10.3% |
34.9% |
短大等卒 |
18.5% |
14.1% |
12.0% |
44.6% |
高校卒 |
16.7% |
12.2% |
9.4% |
38.4% |
中学卒 |
31.4% |
11.1% |
8.0% |
50.5% |
最も離職率が低い大学卒でも、約3人に1人は入社後3年以内に離職していることが分かります。
参考:厚生労働省|新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します
関連記事:離職率ランキングをチェック!離職率が低い企業や業界の特徴は?
若手社員が離職を選ぶ理由
若手社員はなぜ離職を選ぶのでしょうか。人材確保に向けて有効な対策を行うために、厚生労働省とHR総研の調査結果から、若手社員の離職理由を紹介します。
関連記事:「本当の退職理由」調査2024:退職理由アンケートから見える企業の課題
厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果」
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果」によると、20代の若手社員の離職理由のうち、契約終了や会社都合といったその他の理由を除く個人的理由は以下の通りです。
離職理由 |
男性 |
女性 |
||
20~24歳 |
25~29歳 |
20~24歳 |
25~29歳 |
|
仕事の内容に興味を持てなかった |
5.8% |
14.1% |
3.9% |
9.0% |
能力・個性・資格を生かせなかった |
7.1% |
8.5% |
3.0% |
6.1% |
職場の人間関係が好ましくなかった |
7.5% |
6.4% |
13.3% |
14.8% |
企業の将来が不安だった |
4.9% |
7.3% |
8.7% |
3.7% |
給料等収入が少なかった |
10.5% |
11.7% |
9.1% |
7.2% |
労働時間・休日などの労働条件が悪かった |
11.4% |
10.6% |
15.6% |
18.4% |
結婚 |
0.7% |
0.8% |
1.6% |
5.3% |
出産・育児 |
0.1% |
0.8% |
0.3% |
1.4% |
介護・看護 |
0.2% |
0.1% |
1.4% |
0.2% |
その他の個人的理由 |
22.9% |
19.7% |
25.1% |
17.7% |
「その他の個人的理由」を除くと、男女ともに10%を超えているのは「労働時間・休日などの労働条件が悪かった」です。プライベートとの両立が思うようにいかないときに、離職を選ぶ傾向があると分かります。
「給料等収入が少なかった」も割合が高い傾向にあることから、待遇への不満により離職を選ぶ若手社員もいるようです。
また男女ともに20~24歳より25~29歳は「仕事の内容に興味を持てなかった」を、離職の理由としてあげている割合が上がっています。将来のキャリアを考えたときに、興味を持って取り組める仕事へ転職する人もいるようです。
女性は「職場の人間関係が好ましくなかった」も10%を超えています。
HR総研「若手社員の離職防止とオンボーディング」に関するアンケート
HR総研の「若手社員の離職防止とオンボーディング」に関するアンケートによると、若手社員の離職理由上位3位までは、企業規模を問わず「業務内容のミスマッチ」「待遇」「上司との人間関係」となっています。
特に従業員数301~1,000人の中堅企業では、離職理由として「待遇」をあげている企業が49%と半数に届く割合です。中堅企業では他にも「業務量の多さ」29%、「転職市場の情報の多さ」22%が、大企業や中小企業よりも高くなっています。
この調査結果から、他社の待遇に関する情報を取得しやすくなった結果「もっと良い給料や福利厚生を受けながら働ける可能性があるかもしれない」と、待遇アップの転職を目指す若手社員が増えていると考えられるでしょう。
参考:ProFuture株式会社/HR総研|「若手社員の離職防止とオンボーディング」に関するアンケート
若手定着に向けて企業ができる労働環境の整備
若手社員の離職を防ぐには、企業による労働環境の整備がポイントです。具体的にどのような取り組みを行えば成果につながるか考えるために、アデコの「新卒入社後3年以内に離職しなかった若手社員を対象にした調査」で、離職を選ばなかった若手社員が今在籍している企業で働き続けている理由を見ていきましょう。
今の勤務先で働き続けている理由 |
回答の割合 |
有給休暇を取りやすいから |
28.1% |
次の仕事が見つからなさそうだから |
25.7% |
同期や同僚との関係が良いから |
23.8% |
上司との関係が良いから |
21.6% |
福利厚生・手当が充実しているから |
20.0% |
年収が高いから |
13.2% |
仕事を任されたから |
13.0% |
希望する仕事ができるから |
12.6% |
育休・産休が取りやすいから |
12.2% |
社風が好きだから |
10.8% |
この結果を見ると、待遇や人間関係が良く働きやすい職場であれば、離職を考えていても踏みとどまる可能性が高いといえるでしょう。
この結果から考えられる、若手社員の離職防止に向けて企業が実施すべき取り組みを紹介します。
参考:アデコ|新卒入社後3年以内に離職しなかった若手社員を対象にした調査
プライベートと両立しやすい休暇制度の整備
若手社員が離職を選ばなかった理由として回答した割合が最も高いのは「有給休暇を取りやすいから」です。また厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果」によると「労働時間・休日などの労働条件が悪かった」は男女ともに10%以上の20代が離職理由としてあげています。
有給休暇やその他の休暇制度の整備とともに、制度を利用しやすい職場環境づくりが、若手社員の離職防止に有効です。
また従業員のライフステージが変化すれば、プライベートの過ごし方も変わります。中には育児や介護と仕事を両立するのが難しくなり、離職を選ぶ従業員もいるでしょう。
若手社員であっても、将来のことを見越して、育児や介護のサポートが充実している企業へ転職を考えることもあります。
このような若手社員の離職防止には、育児や介護をサポートする制度を充実させることや、実際に制度を利用して育児・介護と仕事を両立している従業員がいること、などが有効です。
関連記事:【社労士監修】育児介護休業法とは?制度の概要を分かりやすく解説
風通しの良い職場環境づくり
良好なコミュニケーションを取れる人間関係が構築されていれば、若手社員は気軽に同僚・先輩・上司などに相談可能です。
例えば仕事で困ったことがあったときや、自信をなくしているとき、プライベートで心配事があるときなどに相談できれば、早い段階で解決できるかもしれません。
楽しくコミュニケーションを取れる人が職場にいることで「仕事に行くのが楽しい」と感じられるようになることも期待できます。
従業員同士がコミュニケーションを取りやすいよう、休憩スペースを設けたり、食事会を開催したりするとよいでしょう。
関連記事:社員同士のコミュニケーションの重要性とは?活性化のアイデアや成功事例を紹介
オンボーディングによる職場への早期順応
HR総研の「若手社員の離職防止とオンボーディング」に関するアンケートによると、若手社員の離職防止には、職場への早期順応をサポートするオンボーディングが有効です。
例えばメンター制度を導入したり、段階的に業務を割り当てていったり、定期的なフィードバック面談を行ったりすることが役立ちます。
オンボーディングは社内全体で人材を育成する取り組みです。部署を超えて連携することで、コミュニケーションの活発化も期待できるでしょう。
参考:ProFuture株式会社/HR総研|「若手社員の離職防止とオンボーディング」に関するアンケート
福利厚生の充実度アップ
福利厚生の充実度アップも若手社員の離職防止につながります。
マイナビキャリアリサーチLabの「2025年卒 大学生 活動実態調査(4月)」によると、就活生が大手企業の選考に参加した決め手は、福利厚生の充実度の高さだそうです。若手社員が魅力を感じるような福利厚生の導入で、離職を防げるかもしれません。
また株式会社sumarchでは、エデンレッドジャパンの提供している食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」を導入後、「自社より好待遇の企業がなかった」と転職を考え直した従業員もいるそうです。
また福利厚生の充実度アップは、実質的な手取り額アップにもつながります。例えば食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」は、一定の利用条件下であれば所得税を非課税枠で運用できるため実質手取りを増やせます。
実質的な手取り額アップについての詳しい内容は、こちらの「資料請求」からお問い合わせください。
参考:マイナビキャリアリサーチLab|2025年卒 大学生 活動実態調査(4月)
詳細な導入事例はこちら:株式会社sumarch
賃上げ
若手社員が離職を選ぶ理由の1つが待遇です。社内の待遇はこれまで通りであっても、同業他社の求人の方が高い給与であれば、若手社員は転職を選ぶかもしれません。
また近年の物価上昇により、給与が以前と変わっていなければ、実質的に給与が下がっている状態です。担当する業務が変わっていない、もしくは経験年数に応じて増えているにもかかわらず、賃上げの実績がなければ、若手社員は不満に感じている可能性があります。
経験年数やスキルアップ・物価上昇に合わせた賃上げを行うことで、離職防止に役立つでしょう。
関連記事:賃上げの実態に関する調査をチェック!賃上げは本当に広がっている?
希望のキャリアをかなえる人員配置
アデコの「新卒入社後3年以内に離職しなかった若手社員を対象にした調査」では、約4人に1人が「希望しない仕事への割り当て」「希望しない部署への異動」が離職を検討する理由になると回答しています。
この調査結果から考えると、若手社員の離職を防止するには、スキルや経験などを生かせる適材適所の人員配置の実施が有効です。自分の能力を発揮しながら仕事に取り組めるため、モチベーションアップにもつながるでしょう。
関連記事:人材戦略とは?4つの要素と立案に役立つフレームワークを解説
メンタルヘルス不調への対策
パーソル総合研究所の「若手従業員のメンタルヘルス不調についての定量調査」によると、年代別のメンタルヘルス不調経験者の割合は、正規雇用の従業員で働く人であれば男女ともに20代が最も多くなっています。
メンタルヘルス不調経験者の離職率は25.3%です。20代の若手従業員に限定すると、メンタルヘルス不調経験者の離職率は35.9%となっています。
「令和5年 雇用動向調査結果の概要」によると2023年の離職率は15.4%のため、メンタルヘルス不調は離職のリスクを高める要因といえるでしょう。
メンタルヘルス不調による離職を避けるには、相談窓口の設置や利用できる制度の整備と周知などの対策が役立ちます。
若手社員の離職率を下げるには労働環境を整えよう
大学卒で働き始めた若手社員の3年以内離職率は34.9%です。約3人に1人が離職している状況を改善するには、労働環境の整備が欠かせません。例えば休暇を取りやすい仕組みと雰囲気づくりや、コミュニケーションを取りやすい職場環境づくり、福利厚生の拡充などが有効です。
福利厚生の拡充に取り組むなら、エデンレッドジャパンの提供している食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
対象となる従業員が公平に利用できる福利厚生で、実質的な手取りアップとともに、企業から従業員への感謝といったメッセージも伝えられる制度です。
参考記事:「#第3の賃上げアクション2025」始動、ベアーズが新たに参画~中小企業にこそ“福利厚生”による賃上げを! “福利厚生”で、より働きやすく、暮らしやすい社会へ~
「賃上げ実態調査2025」を公開~歴史的賃上げだった2024年も“家計負担が軽減していない”は7割以上!~
新キャンペーンのお知らせ①:従業員の生活支援に!「第3の賃上げ」導入応援キャンペーン開始 ~食事補助サービス「チケットレストラン」で“手取りアップ”を実現~
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