監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)
人手不足は企業の運営に大きな影響を与えます。場合によっては黒字経営ができているにもかかわらず、倒産せざるを得ない事態も起こり得るでしょう。人手不足によるマイナスの影響を回避するには、どうすればいいのでしょうか?人手不足の原因や現状・課題解消に役立つ対策を解説します。
人手不足の原因
代表的な人手不足の原因として以下の3点が挙げられます。
- 少子高齢化
- 求人と求職者の需給ギャップ
- DX化の遅れ
それぞれの詳細を見ていきましょう。
少子高齢化
日本では少子高齢化が進んでおり、15〜64歳の生産年齢人口は減少の一途をたどる予測が出ています。総務省の「令和4年版高齢社会白書(全体版)」によると、2060年には5,000万人を下回る見込みです。生産年齢人口が減れば、その分人手不足になる企業は増えるでしょう。
ただし就業者数自体は増加傾向が続いています。総務省統計局の「労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均 」によると、2022年の就業者数は6,723万人です。2021年の6,713万人と比べ、約10万人増加しています。
男女別では男性の就業者数が2021年より12万人減っているのに対し、女性は22万人増加しています。また15~64歳の生産年齢人口は6万人、65歳以上は3万人増えており、全体に女性の就業者数が増えていると考えられるでしょう。
この傾向から、従来のように1日8時間・週5日間働き、必要に応じて残業もする正社員の男性従業員を雇用しようと思うと、スムーズに採用活動が進まず、人手不足に陥る可能性もあります。
参考:総務省統計局|労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均
求人と求職者の需給ギャップ
人手不足は、求人と求職者の需給ギャップによって生じている業界や職種もあります。求職者数に対する求人数の割合である有効求人倍率をチェックし、需給ギャップの生じている業界・職種を見てみましょう。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和5年8月分)について」によると、2023年8月の有効求人倍率は全体で1.29倍です。1人の求職者に1件以上の求人があるため、就職を希望している人の数だけ仕事がある過不足のない状態といえます。
しかし、仕事別に見てみると有効求人倍率が高く、求人は十分あるのに求職者が集まっていない、人手不足と考えられる仕事も少なくありません。例えば保安職業従事者、建設・採掘従事者、サービス職従事者といった仕事です。
- 保安職業従事者:6.91倍
- 建設・採掘従事者:5.32倍
- サービス職業従事者:3.08倍
これらは「仕事があるのに求職者が集まらない」人手不足の状態といえます。
参考:厚生労働省|一般職業紹介状況(令和5年8月分)について|参考統計表
DX化の遅れ
日本は海外と比べDX化が遅れているといわれています。このまま古いシステムを使い続けていると、時代に合わせたビジネスモデルに合わなくなり、「2025年の崖」とよばれる大きな経済損失が発生すると言われています。
「2025年の崖」を回避するには、古いシステムを刷新し、新しいシステムへ切り替えなければいけません。これには、現場ではITに関する知識やスキルを持つエンジニアが大量に必要になりますが、十分な人材が確保できていないのが現状です。
実際にエンジニアの有効求人倍率は非常に高い数値で推移しています。ITエンジニア・クリエイター専門エージェントのレバテックの調査によると、2022年12月の有効求人倍率は15.8倍だったそうです。
一方で採用したいと考えていても、専門スキルを持つエンジニアは人件費が高く、採用できない企業もあります。コストをかけられないため、今の古いシステムをメンテナンスしつつ、自社で雇用できるスキルレベルの人材を集めマンパワーで乗り切ろうという企業も少なくありません。
社会全体が「人手不足の中、DX化せず人数で解決しようとする企業が出てくることで、人手不足がさらに進行しやすくなります。
参考:レバテック|ITエンジニア・クリエイターの求人倍率、15.8倍と高止まり続く
業界ごとの人手不足の状況
人手不足の状況は業界によっても異なります。現時点ではそこまで深刻ではない業界もあれば、既に人手が足りずに苦しい現場も発生している状況です。厚生労働省の「労働経済動向調査(令和5年2月)の概況」で、業界ごとの正社員の従業員の過不足感を見てみましょう。
以下の数値は従業員数が「不足」と回答した事業者の割合から、「過剰」と回答した事業者の割合を差し引いた値で、数字が大きいほど正社員の従業員の不足感が強いことを示します。
- 産業全体:46
- 医療・福祉:63
- 建設業:56
- 運輸業・郵便業:56
- 学術研究、専門・技術サービス業:50
- 情報通信業:49
- 情報業:46
- サービス業(他に分類されないもの):45
- 生活関連サービス業・娯楽業 :44
- 不動産業・物品賃貸業:41
- 宿泊業・飲食サービス業:35
- 卸売業・小売業:23
- 金融業・保険業:18
特に人手不足感が大きいのは、医療・福祉、建設業、運輸業・郵便業です。これらの業界の状況を見ていきましょう。
参考:厚生労働省|労働経済動向調査(令和5年2月)の概況|結果の概要
医療・福祉
人手不足感が最も大きい医療・福祉業界は、慢性的な人手不足の状態です。今後、高齢者の人口割合が高まれば、さらにこの状況は加速していくことが考えられます。
医療・福祉業界で人手不足が顕著なのは、法律で配置基準が定められていることとも関係しています。入所定員数に対して、医師・看護師・介護士などの配置人数が決まっており、現状の規模を維持するには確保し続けなければいけないためです。
他の業界ではDX化が進めば業務効率化により人手不足感が解消される場合もありますが、配置基準が定められているため、それも他の業界ほどは期待できません。
加えてDX化自体の普及率もそれほど高くはない状態です。例えば電子カルテシステムの普及率は、一般病院の平均が57.2%、一般診療所の平均が49.9%と半数ほどに留まっています。
医療技術者が行う指示内容を各部門へ伝えるオーダリングシステムの普及率も一般病院全体の62%です。病床規模別に見ると、どちらも400床以上では普及率が90%を超えているのに対し、200床未満では50%程度しかありません。
規模の小さな病院では、システムによる業務効率化が進まないまま、人手不足が進行しつつあります。
建設業
建設業の人手不足には3つの原因があります。1つ目は建設業就業者の高齢化です。国土交通省の「最近の建設業を巡る状況について【報告】」によると、建設業就業者のうち約36.0%が55歳以上です。全産業の約31.1%と比べ5%ほど高く、高齢化が進行している業界といえます。
2つ目は給与水準が低いことです。以下のグラフを見ると、建設業の現場で働く建設業男性生産労働者の賃金は、同じように現場で働く製造業男性生産労働者の賃金や、他の全産業男性労働者の賃金と比べ低いことが分かります。
3つ目の原因は建設業の需要の高まりです。国土交通省の「建設労働需給調査結果(令和5年8月調査)」によると、2023年8月は2022年8月と比べて全国的に建設業の職種が不足しており、需要が高まっているのが分かります。
需要が高まれば工事に携わる人手がより多く必要ですが、すぐに足りない人手が増えるわけではありません。不足感はより一層強まります。
運輸業・郵便業
運輸業や郵便業に携わるドライバーが不足しているのは、高齢化が進んでいるためです。国土交通省の「トラック運送業の現況について」を見ると、ドライバーの平均年齢が全職業平均と比べて高いことが分かります。
宅配需要が急激に増加したことも、人手不足の原因です。「令和3年度 宅配便等取扱個数の調査及び集計方法」によると、宅配便の取扱個数は増加傾向が続いており、近年はコロナ禍の影響をきっかけに需要は拡大するばかりです。2021年の取扱個数は50億個に届く勢いです。この増加に対し、ドライバーが不足しているため、人手不足感が強く出ています。
2024年問題も運輸業・郵便業の人手不足が原因です。他の業界では既に施行されている時間外労働の上限規制が、ついに自動車運転の業務にも2024年4月1日から適用開始。これによりドライバーの時間外労働の上限は年960時間に制限され、さらに人手不足が深刻になると予想されています。
参考:国土交通省|令和3年度 宅配便等取扱個数の調査及び集計方法
厚⽣労働省・都道府県労働局・労働基準監督署|時間外労働の上限規制わかりやすい解説
関連記事:【2024年問題】人材不足にどう対応する?想定されるリスクと対策
人手不足を放置すると企業はどうなる?
すぐに対策するのが難しいからと、人手不足を放置した場合、企業はどうなるのでしょうか?厚生労働省の「令和元年版 労働経済の分析-人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-」を見ると、経営に対する悪い影響として、企業からの回答が多い順に次の6つが挙げられます。
- 事業運営が難しくなる
- 技術やノウハウが失われる
- 需要増加に対応できなくなる
- 余力を超えて人件費の負担が増える
- 既存事業をやむを得ず縮小する
- 新規事業の着手や既存事業の拡大ができない
参考:厚生労働省|令和元年版 労働経済の分析-人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-|第Ⅱ部 第1章 第3節 人手不足が企業経営や職場環境に与える影響について
事業運営が難しくなる
現時点で事業が黒字であっても、人手不足になると事業が立ち行かなくなる可能性があります。事業運営ができなくなれば業績が悪化し、場合によっては倒産に至ることもあるでしょう。
帝国データバンクが人手不足倒産について行った調査によると、2023年上半期に人手不足が原因で倒産した件数は110件発生しています。半期で100件を超えるケースはこれまでになく過去最多です。
今後は事業運営をするにあたり、人材確保の重要性が高まっていくと考えられます。
参考:帝国データバンク|全国企業倒産集計2023年上半期報 別紙号外リポート:人手不足倒産
技術やノウハウが失われる
人手不足に陥ると、全従業員が多忙を極めます。業務時間内で効率的に必要な業務をこなすので精一杯の状況では、ベテラン従業員から次の世代へのノウハウの承継が進みません。
企業によってはノウハウやスキルが専門的で、ある程度経験した上でないと、教わっても理解できない場合もあります。このようなノウハウは習得に長い期間がかかるため、習得前に後輩の従業員が辞めてしまう恐れもあるでしょう。
また人手不足倒産により、ノウハウが他の事業者へ引き継がれることなく、そのまま途絶える可能性もあります。
需要増加に対応できなくなる
生産している商品や提供しているサービスの需要が拡大したとしても、人手が不足していると、増産対応ができません。「欲しい」「使いたい」という顧客がいても、待たせてしまう状況です。
人手不足では、チャンスのタイミングであることを理解していながら、やむを得ずこのチャンスを逃さなければいけないケースも出てくるでしょう。
余力を超えて人件費の負担が増える
人手不足の状況では人件費の負担が増えます。求職者の売り手市場となるため、低い給与では求人を出しても応募が集まらないためです。今いる従業員の給与もベースアップしなければ、他社へ転職してしまうかもしれません。
必要な人材を確保するためには、余力を超えて人件費を負担しなければいけないケースもあります。東京商工リサーチの実施した調査によると、人件費高騰に伴う倒産も発生しているそうです。
参考:東京商工リサーチ|2023年1‐7月の「人手不足」関連倒産は83件 「人件費高騰」と「求人難」が大幅に増加
既存事業をやむを得ず縮小する
「もっと事業を大きくしたい」と考えていても、人手不足であれば計画通りにはいきません。事業を縮小しなければ、従業員1人あたりの業務量が多くなり、労働環境の悪化を招くこともあるでしょう。
そうなれば人材の流出により、人手不足はさらに悪化することも考えられます。事業の継続を重視するなら、従業員数に合う仕事量になるまで、既存事業を縮小せざるを得ません。
新規事業の着手や既存事業の拡大ができない
経営を強化する目的で新規事業を計画したり、既存事業を拡大したりすることもあるでしょう。ただしどちらも人手不足では実行は不可能です。無理に始めると膨大な業務量で従業員が会社を離れてしまいかねません。
事業そのものがうまくいっているタイミングでも、人手不足では攻めの経営が難しいでしょう。
人手不足の影響が大きい企業の特徴
人手不足の影響は、どの企業も同じように受けるわけではありません。影響を受けやすいのは、中小企業や地方企業です。
中小企業
中小企業庁の「令和4年度(2022年度)の中小企業の動向」によると、中小企業の人手不足感は強くなっています。従業員数が「過剰」と回答した企業の割合から「不足」と回答した企業の割合を差し引いた従業員過不足DIは2022年もマイナスです。
「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査」調査結果でも、調査対象の中小企業のうち68%が人手不足と回答しています。人手不足と回答した企業のうち64.1%は、廃業や事業承継に不安を抱いており「非常に深刻」、もしくは事業運営に支障が出てきており「深刻」との回答です。
参考:中小企業庁|令和4年度(2022年度)の中小企業の動向
参考:日本商工会議所・東京商工会議所|「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査」調査結果
地方企業
2023年5月の内閣府「マンスリー・トピックス(最近の経済指標の背景解説)地域における人手不足問題」によると、コロナ禍で低迷した人の流れが回復したことで、地方での人手不足感が強まっているそうです。特に宿泊サービスや飲食サービスなどの対人サービスは、他の業種と比べても人手不足感が強い状況といえます。
加えて大都市へ人口が集中していることも、地方企業が人手不足になる原因です。労働力人口が少なく、求人を出しても採用につながらない地域も少なくありません。都市部にある企業と比べると、地方企業は人手不足が厳しい状況といえるでしょう。
参考:内閣府|マンスリー・トピックス(最近の経済指標の背景解説)|地域における人手不足問題
人手不足解消に向けた対策
人手不足を解消するために、企業はどのような対策を取れるのでしょうか?ここでは以下に上げる8つの対策について、それぞれ解説します。
- 業務効率化の推進
- ダイバーシティへの対応
- 多様な働き方の導入
- 副業の許可
- リスキリングの導入
- 人事制度の見直し
- 採用時のミスマッチ回避
- 働きやすい環境の整備
業務効率化の推進
人手不足で従業員1人あたりの仕事量が増えているときには、人材の採用に加え業務効率化を進めるとよいでしょう。
まずは今ある業務を洗い出し、何をどのようなタイミングで実施しているのか見直します。チェックすると、同じ役割の業務を重複して行っていることや、行う必要のない業務を行っていることが分かるかもしれません。
無駄な業務をなくしたら、次に自動化できる単純作業を洗い出します。例えば経理システムや雇用管理システムを導入することで、これまでバックオフィスで行っていた事務作業が、現場の入力のみで終わる可能性もあります。
業務のマニュアル化もポイントです。入社まもない社員などの向けた見やすく、分かりやすいマニュアルがあれば、入社したての従業員でもある程度の業務を自力でこなせるのはもちろん、先輩従業員の学び直しや再確認にも活用できます。教育の手間を抑えつつ、業務の質の底上げができる方法です。
業務効率化により従業員1人あたりの仕事量を抑えられれば、人手不足感を解消できるかもしれません。
ダイバーシティへの対応
ダイバーシティとは日本語で「多様化」という意味で用いられます。ある組織に多種多様な属性の人々が所属している状態です。
日本の生産年齢人口は減少し続けており、このままでは人手不足の深刻さも増すばかりです。企業が競争力を維持するには、人手不足を補うために多様な属性の人材を採用できる体制作りが必要といわれています。
属性の違いが活用され、個々が最大限に能力を発揮し活躍できる状況を作る目的で、経済産業省は2017年に「ダイバーシティ 2.0 行動ガイドライン」を定めました。ガイドラインでは、以下の7つのアクションが掲げられています。ダイバーシティの推進で人手不足の解消を目指すなら、まずこのアクションを意識するとよいでしょう。
- 経営者が、ダイバーシティが経営戦略に不可欠であることを明確にする
- ダイバーシティの推進体制を構築し、経営者が実行に責任を持つ
- 取締役会の構成員も多様性を確保し、ダイバーシティ経営の監督機能を高める
- あらゆる属性の人が活躍できるよう人事制度を見直し、働き方改革を実施する
- 従業員の多様性を生かせるマネージャーを育成する
- 多様なキャリアパスで一人ひとりが自律的に行動できるにする
- 求職者や投資家に対し、ダイバーシティの取り組みと成果を情報開示し対話する
多様な働き方の導入
従業員が希望する働き方で仕事に従事できるよう、多様な働き方を導入するのも人手不足対策として有効です。
例えばリモートワークで働ければ、子育てや介護などで通勤が難しい人でも、働き続けられます。短時間勤務や希望した日に確実に休暇を取れる体制があれば、病気の治療と仕事を両立することもできるでしょう。
数十年働く中で、ライフスタイルがずっと同じままという人は多くありません。結婚や出産などのライフステージの変化や、体調の変化、価値観の変化などで、これまでの働き方が合わなくなることもあります。
多様な働き方を導入していれば、従業員が働き方を変えたいと希望したときに、転職を選ぶことなく、今の職場で働き続けることが可能です。
関連記事:リモートワークとは?意味から効果まで、問題点と対策も詳しく解説
副業の許可
副業も人手不足の対策になる取り組みとして期待されています。従業員が多様なスキルを身に付けたり、スキルを持つ人材が複数社で働いたりすることが、人手不足解消に役立つと考えられているためです。
これは内閣府の定める「経済財政運営と改革の基本方針2022」にも盛り込まれています。
副業を許可する企業は増えていますが、実際に行っているのは従業員全体のおおよそ10%前後という調査結果がほとんどです。今後、副業に取り組む従業員が増えることで、企業の人手不足対策としてプラスに生きてくることが予想されます。
人事制度の見直し
多様な属性の従業員が活躍できる体制作りや、複数の働き方を個々の従業員が選べるようにするには、人事制度の見直しが欠かせません。ただし急激に制度を変えると、社内で混乱が生じる可能性があります。
最終的に目指す制度に加え、そこへ向かうための計画も作成しましょう。少しずつ制度を変えていくことで、最終的に多様な人材の雇用が可能になります。
リスキリングの実施
労働環境やビジネスモデルの変化に合わせて、必要なスキルや知識を習得するのがリスキリングです。今後、社内で必要になるスキルは何かを明確にし、従業員へ教育のためのプログラムを提供します。
プログラムの実施やスキルの習得を評価し、昇給・昇進の仕組みを用意することで、必要なスキルを持つ人材を育成可能です。
リスキリングを実施する場合、要件を満たすことで「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」を利用できます。1人1訓練につき、中小企業は最大50万円、それ以外の企業は最大30万円が支給される制度です。1事業所あたり1年度に1億円までの助成額を受けられます。
参考:厚生労働省|人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)
採用時のミスマッチ回避
人手不足を解消するには採用活動も必要です。ただし採用するときにはミスマッチが発生しないよう募集方法に注意しましょう。
仕事の良い面をアピールするのは大切ですが、良い面だけを見て入社すると、仕事の大変な部分を知ったときにギャップがつらく感じてしまい、退職につながる可能性があります。
過度に良い職場に見せる必要はありません。仕事の良い面と合わせて、大変な面やそれをどう乗り越えたのかなどの先輩従業員のエピソードを紹介するとよいでしょう。普段の職場の様子が分かる動画や記事を作成し、自社ホームページやSNSなどで発信するのもおすすめです。
ミスマッチの少ない採用方法として、社内外の信頼できる人物から人材の紹介を受けるリファラル採用にも注目が集まっています。
例えば従業員の紹介で求職者と面接する場合、紹介された求職者は企業の内情についてもある程度理解しているはずです。また業務に携わっている従業員が紹介する人であれば、業務に必要なスキルや知識を持っていることが期待できます。
働きやすい環境の整備
働きやすい環境作りも人手不足の対策に役立つ取り組みです。働きやすい職場は従業員の定着率が高まりますし、採用時のアピールにもつながります。
例えば、オフィスに休憩スペースを設けると、一息ついてリラックスする時間を持ちやすくなり、集中力が高まります。自然と人が集まる場になるため、あいさつやちょっとしたコミュニケーションが生まれやすくなるのも、働きやすさにつながるポイントです。
制度面では福利厚生を充実させるとよいでしょう。住宅手当や食事手当は物価高が続く中、インフレ手当としても機能します。家賃や食費の負担が減る分、可処分所得が増え、従業員の生活の質を高められる制度です。
働きやすさアップにつながる「チケットレストラン」
エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、従業員へ食事補助を提供できるサービスです。福利厚生を充実させて働きやすい環境作りに役立てようと計画しても、自社内で制度を作ったり、維持管理したりするのは、時間も手間もかかります。「チケットレストラン」なら導入するだけで福利厚生の充実度アップが可能です。
全従業員が使える
食事をサポートしたいとお弁当や置き型の社食を用意した場合、利用できるのは出社している従業員のみです。リモートワークで働いている従業員やランチタイムは外回り中で帰社できない従業員は、なかなか利用できません。
エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」であれば、全国に25万店舗以上ある加盟店で、時間を問わず利用できます。出社せずに仕事をしている人も、夜勤で食事をとる時間が違う人も、全員が使いやすいタイミングで食事ができるサービスです。
「 Uber Eats 」も利用できるようになったため、オフィスや自宅など指定の場所へ配達も依頼できます。
食事に使える補助が出ることで、従業員同士が一緒にランチを食べたり、先輩従業員が後輩へ飲み物をおごったりする機会が増え、コミュニケーションにつながっている事例もあります。
魅力的な福利厚生でアピールできる
使い勝手のよい食事補助サービスであるエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」を導入すれば、給与以外の方法で従業員へ利益を還元できます。毎月3,500円分の食費を支援するサービスで、従業員の使えるお金を増やし、生活のサポートが可能です。
実際に「チケットレストラン」で採用につながったケースや、従業員の離職率が下がったケースもあります。
企業にもメリットがある
福利厚生を充実させると、その分企業のコストは上がります。ただし「チケットレストラン」は一定の条件を満たしていれば、かかった費用を福利厚生費として計上可能です。
福利厚生費は税額の計算をするとき、課税される所得額から差し引ける損金のひとつです。非課税となるため、税金の負担を抑えたいと考えている場合にも役立つサービスといえます。
人手不足解消に「チケットレストラン」を活用しよう
生産年齢人口の減少に伴い、人手不足が加速しています。加えて求人と求職者との間で需要と供給のギャップが生じていることや、DX化が進んでいないことも人手不足の原因です。
このままにしておくと黒字であっても業務を担う人材がおらず、事業が立ち行かなくなってしまいます。中には倒産せざるを得ない企業も出てくるでしょう。
人手不足を解消するには、紹介した8つの対策の実行が有効です。ダイバーシティの推進や多様な働き方の導入で、従来の1日8時間・週5日勤務では働くのが難しかった人の雇用が進み、必要な人手を確保できるかもしれません。
多くの人が「働きたい」と思えるような魅力的な職場作りにも取り組みましょう。エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」による福利厚生の充実も役立ちます。全ての従業員が公平に使える食事補助を、人手不足対策として導入しませんか。