資料請求
English

Workers Bistro

-働く人と働きたい人のための福利厚生マガジン-

【2024年問題】人材不足にどう対応する?想定されるリスクと対策

2023.07.21

New call-to-action

「2024年問題」により、運送業界がかねてから抱えていた人材不足にまつわる課題はますます深刻化すると考えられています。2024年以降も必要な人材を確保し、安定した経営を続ける企業になるためにはいったい何が必要なのでしょうか。2024年問題の概要を想定されるリスクとともに解説していきます。

2024年問題の概要

「2024年問題」とは、2024年4月に控える「働き方改革関連法」の施行にともない、トラック運送業界を中心に生じる諸問題をいいます。2024年問題に関連して、自社に発生しうるリスクや正しい対策を知るためには、そもそも何が問題視されているのかを正確に知らなければなりません。まずは、2024年問題の概要を整理していきましょう。

時間外労働にまつわる上限時間や割増運賃の改正

「働き方改革関連法」は、労働者にとってより多様で働きやすい社会を目指し、2018年6月29日に可決、成立した法律で、正式名称を「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」といいます。「働き方改革」では、以下に挙げる要件を「3本の柱」として掲げています。

  • 長時間労働の是正
  • 雇用形態による格差の解消
  • 多様な働き方の実現

このうち、2024年問題に特に大きく関わっているのが、「長時間労働の是正」です。2024年4月1日以降、時間外労働時間に上限が定められ、最長960時間/年となります。

併せて、中小企業における時間外労働時間の割増賃金も改正されています。2023年4月から、月60時間を超えた時間外労働に対する割増賃金が25%から50%となり、大企業と同じ水準に引き上げられました。

これらの法改正は、内容を見る限り労働者にとって喜ばしいものです。それにもかかわらず、「2024年問題」として深刻に受けとめられているのはいったいなぜなのでしょうか。

参考:厚生労働省|月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます

運送業界が直面する人材不足の現状

「2024年問題」が深刻に受け取られている理由をひもとく上で、重要な前提となるのが、運送業界が直面している人手不足の現状です。運送業界では、慢性的な人手不足が長年にわたって大きな問題となっています。以下、その主な理由を紹介します。

労働条件

一般的にドライバーは、「大変な仕事にもかかわらず低賃金」とのイメージを持たれがちです。こうしたイメージには、以下に挙げるようなドライバーならではの労働条件が関係しています。

  • 長時間労働になりやすい
  • 「暑い」「寒い」など厳しい環境下での労働になりやすい
  • 重い荷物を運ぶなど、体力を求められやすい
  • 事故渋滞などで、臨機応変な対応を求められることが多い
  • 事故のリスクがある

労働条件が悪い職業は、条件の良い職業に比べて人材の確保が困難です。少子化に歯止めがかからない国の現状を踏まえても、将来的にドライバーの高齢化が進み、人手不足もますます深刻化することが予想されています。

物流量や負担の急増

近年、EC市場の急激な拡大にともない、物流量は増加の一途をたどっています。運送業の人的リソースが逼迫する中、2019年末に新型コロナウイルス感染症が確認されて以来、活動自粛にともなう巣ごもり需要によって、物流量はさらに増加しました。

加えて無視できないのが、日時指定や即日配送など、高度なサービスの数々です。顧客の利便性が高まる一方で、ドライバーの作業量や負担が増しているのが現実です。

こうした状況にあって、「賃金は変わらないのに、仕事の負担ばかり増えていく」との不満を抱くドライバーは少なくありません。不満は離職の原因となり、人手不足をより進行させてしまいます。

将来性

仕事を選ぶにあたり、業界の将来性はとても大切な要素です。というのも、仮に携わった業界が何らかの理由で衰退した場合、自身のキャリアに悪影響を及ぼすのはもちろんのこと、経済的な困難に陥る可能性が否定できないからです。

運送業界について見てみると、需要こそ高まっているものの、ドローン配送や自動配達ロボットなど、業務効率化をかなえる技術革新が進んでいます。ドライバーの役割を担うツールが次々に開発される中で、「仕事がなくなる可能性があるのは不安」と感じる人が増えたとしても無理はありません。

技術革新により、業界全体が変化しつつある過渡期だからこそ、敬遠されがちなのが近年の運送業界といえます。

2024年問題で想定される人材確保にまつわるリスク

前述のとおり、運送業界はもともと人材不足に悩み、安定的な人材確保を課題としてきた業界です。2024年問題が深刻に受けとめられているのは、2024年に施行される改正法が、そのような運送業界の人材不足に拍車をかける可能性が高いと考えられているためです。2024年問題で想定される、人材確保にまつわる主なリスクを解説します。

ドライバーの賃金低下

2024年4月1日以降、ドライバーの時間外労働は、年間960時間が上限となります。仮に違反した場合、事業者は、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

一方で、長時間労働が常態化しがちな運送業界では、時間外手当(残業手当)の支給を前提とした給与体系が組まれているケースが多いのが実情です。給与体系が変わらないまま時間外労働時間だけが減った場合、それはすなわち大幅な賃金低下を意味します。

賃金の低下は、生活の基盤を揺るがすものです。将来を悲観し、離職を検討するドライバーが多数発生すると予想されることから、2024年以降、運送業界の人手不足はより深刻化すると考えられています。

参考:厚生労働省|時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

運送業者の利益低下

時間外労働の上限が定められ、ドライバー1人あたりの稼働時間が減少すると、必然的に企業の総輸送量も減少します。輸送量の減少は、すなわち企業の利益低下に直結します。

利益低下を防ぐ方法としては、『より多くのドライバーを雇う』『運賃を上げる』などが考えられますが、ドライバーの賃金を上げられない状況下にあって、新たな人材確保は現実的ではありません。同じく、運賃を上げる選択肢についても、より安い運賃を提示する事業者に顧客が流れる可能性が高く、対処法としてはやはり不適当です。

企業としての利益が低下した場合、ドライバーへ十分な賃金を支給することは不可能です。むしろ離職が進む可能性が高く、さらなる人材不足を招くことが予想されます。

荷主側のリスク

2024年問題によってリスクを背負うのは、運送業者だけではありません。運送業者に荷物の輸送を依頼する荷主側も、同じく大きなリスクを背負います。

時間外労働の上限規制によって、運送業者の総輸送量が減少すると、荷主側はスムーズな荷物の発送ができなくなります。どんなに製品を作ったとしても輸送が滞ってしまえば、十分な利益は得られません。

また、2024年問題をきっかけに廃業する運送業者が多く出た場合、荷主は限られた事業者に輸送を委ねることになります。この場合、運賃の交渉では不利になりやすく、輸送費の高騰が懸念されます。このように、2024年問題は運送業者、荷主双方にとって大きなリスクがある施策なのです。

【2024年問題】人材確保に必要な対策

運送業者が2024年問題を克服するには、人材の確保が重要な課題となります。多くの人材から選ばれ、安定した経営を実現する企業になるために必要な対策とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

労働環境や待遇の見直し

人材を確保するためには、「この会社で働きたい」と思えるような労働環境や待遇を用意することが必要です。今後ますます少子化が進み、人材の確保が難しくなることを踏まえると、時短勤務を認めたり、女性用の更衣室を整備したりなど、女性が働きやすい環境を整備することもひとつの選択肢となります。

また、時間外手当に重きを置きがちだった賃金体系を見直し、時間外労働の上限規制がドライバーの賃金に与える影響を最小限に留める工夫をするのも効果的です。

よりリスクを抑えるのであれば、人材の確保が本格的に難しくなる局面に備え、中継輸送や共同配送といった、業務効率化の仕組みを整えておくとよいでしょう。

他社との差別化

安定的に人材を確保するためには、ドライバーとして運送業界へ入ろうとする人から注目され、選ばれる企業であることが大切です。

そこで重要になるのが、他社との差別化です。他社にはない独自の魅力を持つ企業は、注目を集めやすくなります。その内容が魅力的であればあるほどに多くの人材が集まるため、人材不足に悩まされることがありません。

とはいえ、賃金などの待遇面で他社と差別化を図るのは経営面での負担が大きいために、多くの運送会社にとって現実的ではありません。差別化を目的に企業体力を削いでしまうようでは、本末転倒です。

比較的取り入れやすい方法として、福利厚生を充実させるという方法があります。福利厚生は、従業員を大切にする企業の姿勢を反映するものであることから、就職先を探すにあたり、福利厚生に注目する人は少なくありません。福利厚生を企業の魅力としてアピールすることで、他社との差別化、ひいては安定的な人材確保が期待できるのです。

2024年問題に向けた人材確保に効果的な福利厚生は?

前述のとおり、人材確保には充実した福利厚生が有効です。従業員の誰もが日常的に利用できる福利厚生を提供することで、従業員を大切にする企業の姿勢を強力にアピールできます。ここでは、近年特に注目を集めている食事補助の福利厚生、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」について、サービス内容と人気の理由を解説します。

日本一の実績を持つ食事補助の福利厚生「チケットレストラン」

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、30年以上の実績を持つ食事補助サービスです。

チケットレストラン」を導入した企業の従業員は、専用の電子カードを支給されます。電子カードには、企業と従業員とが毎月半額ずつ一定の金額をチャージします(※従業員負担分は給与天引き)。この電子カードを使用し、提携店舗で食事代を支払うことで、実質的に半額の食事補助を受けられる仕組みです。

提携店舗のジャンルはカフェやファミレス、コンビニなど幅広く、食の好みや利用タイミングを問わず活用できます。提携店舗数は、2023年3月の「 Uber Eats 」との業務提携により、全国約25万店舗にまで拡大しました。

いわば、全国各地に社員食堂を設置したかのような利便性を従業員へ提供できるのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。サービスの充実度により、導入した企業での利用率99%、継続率98%、社員満足度90%を誇る人気の福利厚生となっています。

「チケットレストラン」が福利厚生におすすめな理由

従業員の誰もが平等に利用できる福利厚生として、食事補助を検討する企業は少なくありません。しかし、社員食堂や、設置型社食、宅配弁当といった従来型の食事補助は、外出の多い職種や休憩時間にズレがある職種の人は利用できません。

従業員間で利用できる人とできない人が出てしまうのは、不公平感を生む原因となってしまうため、福利厚生としては不向きです。

その点、「チケットレストラン」は、勤務時間内であればどのタイミングでも利用できます。提携店舗であれば地域を問わないため、出張中やリモートワーク中でも不都合がありません。加えて、「チケットレストラン」は、一定の条件下において福利厚生として非課税で運用できます。企業側、従業員側双方が税制メリットを享受できるほか、企業側は法人税の節税も可能です。

最小限のコストで従業員に優れたサービスを提供できるのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。

魅力ある企業づくりで2024年問題を乗り越えよう

「2024年問題」とは、働き方改革関連法の施行にともない生じると想定される諸問題の総称です。特に注目されているのが時間外労働の上限規制で、賃金の低下によるドライバーの大量離職が懸念されています。

もともと人材不足を課題としていた運送業界にとって、2024年問題がもたらすリスクは決して楽観視できるものではありません。人材に選ばれ、長期にわたり安定した経営を続けるためにも、福利厚生を中心とした魅力ある企業づくりが求められています。

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、導入した企業の多くが「人材確保に効果的だった」との実感を得ているサービスです。魅力ある企業づくりを目指す選択肢のひとつとして、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

資料はこちらから

New call-to-action