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【税理士監修】手当と税金の基礎知識|課税・非課税の違いをわかりやすく解説!

【税理士監修】手当と税金の基礎知識|課税・非課税の違いをわかりやすく解説!

2024.09.05

監修者:舘野義和(税理士・1級ファイナンシャルプランニング技能士 舘野義和税理士事務所)

「手当」と「税金」との関係に頭を悩ませてはいませんか?「手当」とひとくちにいってみても、その種類はさまざまです。また、課税対象となるもの・ならないものが混在することから、頭を悩ませてしまう担当者も少なくありません。本記事では、手当の種類や課税・課税対象となるかならないか・福利厚生との違いなど、手当と税金について知っておきたい情報を分かりやすく解説します。手当と税金との関係を理解し、自社の取り組みへと生かすヒントとして参考にしてください。

手当と税金の基本

「手当」は、従業員の労働に対する報酬として支給される給与の一部です。手当には、誰もが知る定番から、企業独自のユニークなものまでさまざまなものがありますが、その種類や支給目的によって、税金の取り扱いは異なります。

手当には、労働基準法で定められた「法定手当」と、企業が独自に設定する「法定外手当」との2種類があります。このうち、「法定手当」に該当するのは以下の三つで、それ以外の手当は「法定外手当」です。

  • 時間外手当(残業手当): 法定労働時間を超える労働に対して支払われる手当
  • 深夜残業手当: 22時から翌朝5時までの深夜時間帯に働いた場合に支払われる手当
  • 休日出勤手当: 法定休日に出勤した際に支払われる手当

手当には、それぞれに課税・非課税の区分が存在します。企業が手当制度について設計する際は、これらの基本を理解することが大切です。

参考:厚生労働省|しっかりマスター 割増賃金編

税金がかかる手当

手当の多くは、給与所得として課税対象となります。ここでは、課税対象の手当の中でも普及率の高い「時間外手当(残業手当)」「休日手当」「役職手当」「資格手当」等をピックアップして、それぞれの詳細を解説します。

時間外手当(残業手当)・休日手当

時間外手当や休日手当は、法定労働時間を超えて働いた場合や、休日に勤務した際に支給される手当です。これらの手当は労働の対価として支払われるため、通常の給与と同じく課税対象となります。

割増賃金の種類と割増率

出典:厚生労働省|しっかりマスター 割増賃金編

時間外手当は、法定労働時間を超えて勤務した場合に支給されます。通常、時間外労働の割増率は25%以上と定められていますが、深夜(22時から翌5時まで)の場合にはさらに25%分が上乗せされるため50%以上です。

一方、休日手当は法定休日に勤務した場合に支給され、通常35%以上の割増率が適用されます。

参考:厚生労働省 愛媛労働局|時間外、休日及び深夜の割増賃金(第37条)事業場外労働のみなし労働時間制(第38条の2)

役職手当

役職手当は、企業内での地位や責任に応じて支給される手当です。

この手当は、従業員が課長・部長・取締役など、特定の役職に就いたことによって生じる業務上の責任や、求められる成果に対する報酬として支給されます。役職手当も労働の対価と考えられるため、給与所得の一部として課税対象になります。

資格手当

資格手当は、通常の業務に役立つ資格や免許を保有する従業員に対し支給される手当です。従業員の専門性やスキルへの評価と、それらを生かして行われる高度な業務に対する報酬として支給されます。

資格手当もまた、労働の対価として扱われるため、給与所得の一部として課税対象となります。

その他の課税対象手当

住宅手当や家族手当なども、一般的に課税対象となります。これらは仕事の報酬ではなく、従業員の生活支援を目的としたものではありますが、通常給与の一部として扱われるためです。

例えば、月額2万円の住宅手当を受け取っている場合、この2万円も給与所得に加算された上で課税対象となります。

税金がかからない手当

「一定額以下の通勤手当」「出張手当」「転勤手当」など一部の手当は、条件を満たすことで非課税となります。これらは、従業員が業務のために支払った費用を補填する目的で支給される手当のため、定められた範囲内であれば課税対象とはなりません。以下、手当の種類ごとに詳細を解説します。

参考:国税庁|No.2508 給与所得となるもの|国税庁

通勤手当の非課税限度額

通勤手当は、一定の金額まで非課税で支給できます。2024年現在、公共交通機関を利用する場合は月額15万円まで・マイカー通勤の場合は、距離に応じて定められた金額まで非課税となります。

通勤手当の非課税限度額

出典:国税庁|通勤手当の非課税限度額の引上げについて

例えば、電車通勤で月額2万円の通勤定期代がかかる従業員に対して企業が全額支給する場合、この2万円は非課税です。一方、マイカー通勤で片道20kmの場合、月額12,900円までが非課税となります。

関連記事:【税理士監修】交通費の現金支給!通勤手当との関係は?メリットも確認

出張手当・転勤手当

出張手当や転勤手当は、業務上の必要な費用を補填する手当であるため、一定の範囲内で非課税となります。

例えば、出張にともなう交通費・宿泊費・日当などが、社内規定に基づく実費相当額として支給される場合、これらは非課税となります。ただし、過度に高額な支給は課税対象となる可能性があるため、注意が必要です。

参考:国税庁|No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い

その他の非課税手当

制服や作業着の貸与・社宅の提供なども、一定の条件下で非課税となる福利厚生です。例えば、業務上必要な制服を企業が無償で貸与する場合、これは非課税の現物給与となります。

また、住宅手当は通常課税対象ですが、企業が従業員へ社宅や寮を貸与し、かつ賃貸料相当額(実際の家賃金額ではなく、一定の計算式により算出された金額)の50%以上を従業員が負担している場合、課税対象とはなりません。これらの非課税措置は、従業員の実質的な処遇改善につながるため、効果的に活用することが重要です。

参考:国税庁|No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき

手当と福利厚生

手当と福利厚生は、ともに従業員の待遇を向上させる重要な要素ですが、その性質や税法上の取り扱いには大きな違いがあります。以下、それぞれの違いを見ていきましょう。

手当と福利厚生の違い

手当と福利厚生の主な違いは、支給の目的と形態にあります。

手当は、特定の職務や個人の状況に基づいて支給されるもので、業務上の報酬と捉えるのが一般的です。そのため、多くの場合、給与の一部として支給され課税対象となります。

一方、福利厚生は、全従業員やその家族の暮らしや健康を支える目的で提供されるものです。内容やコストの幅が広いため、課税対象となるものと、非課税扱いとなるものとがあります。

また、手当は基本的に現金支給ですが、福利厚生はサービスや現物での提供が多いのも特徴です。

福利厚生導入のメリット

福利厚生を導入することで、企業は多くのメリットを得られます。

まず挙げられるのが、従業員の満足度向上と、それにともなう生産性の向上です。また、魅力的な福利厚生は、人材の確保や定着率の向上にも効果的です。さらに、福利厚生には税制上のメリットもあり、企業の経費削減にもつながります。

例えば、従業員の健康維持を目的としたスポーツクラブの法人会員契約は、福利厚生費として損金算入が可能です。また、後述する「チケットレストラン」のような食事補助も、適切に運用すれば非課税の福利厚生として扱うことができます。

人気の食の福利厚生サービス「チケットレストラン」

数ある福利厚生の中でも、近年特に注目を集めているのが、食の福利厚生サービスとして日本一の実績を持つエデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。

チケットレストラン」は、専用のICカードを通じて提供される食の福利厚生サービスです。企業側と従業員側が半額ずつチャージしたICカードで支払いをすることにより、実質的に半額の補助が受けられます。

チケットレストラン」の加盟店は全国に25万店舗以上で、コンビニ・ファミレス・カフェなどジャンルも豊富に取り揃えられています。勤務時間内であれば、使用シーンや時間を選ばないため、職種や雇用形態・勤務形態を問わず利用できるのも魅力です。

また、一定の条件下で運用することにより、福利厚生費として損金計上できるのも「チケットレストラン」の魅力です。従業員の課税対象にならないのはもちろんのこと、企業側も法人税を軽減できるメリットがあります。

こうした利便性の高さから「チケットレストラン」はすでに3,000社以上もの企業に導入されています。

関連記事:「チケットレストラン」の仕組みを分かりやすく解説!選ばれる理由も

「チケットレストラン」導入事例|株式会社なゆたネット

映像エンコードやコンテンツ運用などを行う「株式会社なゆたネット」様は、2021年7月に「チケットレストラン」を導入しました。

もともと福利厚生に力を入れていた同社でしたが、従来利用していたパッケージ型の福利厚生について、利用者がほぼいない状況が大きな課題だったそうです。

しかし「チケットレストラン」の導入以降、福利厚生の利用率は実に9割を突破しました。併せて、従業員の食生活改善や採用活動時のアピールなど、たくさんのうれしい効果が得られているそうです。

参考:https://www.nayutanet.jp/

導入事例:株式会社なゆたネット様

効果的な手当と福利厚生の設計に取り組もう

手当にはさまざまなものがありますが、税金がかかるかかからないかは手当によって異なります。企業はそれぞれを精査し、正しく処理する必要があります。

手当と同じく、従業員に大きなメリットをもたらす施策として、近年注目を集めているのが福利厚生です。「チケットレストラン」のように利便性や自由度が高い福利厚生は、従業員を大切にし、貢献する企業として絶好のアピールになるでしょう。

効果的な手当や福利厚生制度の設計は、人材の確保・定着に大きく貢献します。自社に最適な手当・福利厚生制度の見直しを行い、さらに魅力ある企業づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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