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2024年春闘|大企業と中小企業の賃上げ率格差、その解消への道

2024年春闘|大企業と中小企業の賃上げ率格差、その解消への道

2024.06.13

2024年の春闘は、大手企業を中心に30年ぶりの高水準の賃上げ回答が相次ぎました。しかし、その裏側で中小企業との格差が顕著になり、日本経済の二極化という課題が浮き彫りになっています。

本記事では、一般社団法人日本経済団体連合会(以下、経団連)の調査と日本労働組合総連合会(以下、連合)の集計を基に、2024年春闘の現状を分析します。さらに注目を集める「第3の賃上げ」という新しい賃上げの手法を取り上げますので、企業規模を超えた賃金上昇の実現と、持続的な経済成長への参考にしてください。

春闘2024:30年ぶりの高水準なるも見えてきた課題

春闘2024の中間集計の結果が経団連(5月20日の一時集計)と連合(5月2日の第5回回答集計)にて公表されています。2つの集計結果と、結果で見えてきた賃上げの課題について、詳しく見ていきましょう。

連合集計:33年ぶりに5%超の賃上げ率

2024年の春闘は、バブル経済崩壊後の長い停滞期を抜け出そうとする日本経済の姿を象徴するような結果となりました。連合の集計によると、5月2日時点で回答のあった3,733社の平均賃上げ率は、定期昇給分を含めて5.17%。これは1991年以来、実に33年ぶりに5%を超える高水準です。

企業が従業員の生活を重視し、人材確保にも積極的になった証とも言えるこの数字は、日本経済が大きな転換点に立っていることを示唆しています。インフレ圧力が高まる中、実質賃金の低下を食い止め、さらには増加に転じさせる可能性を秘めた極めて重要な一歩と言えるでしょう。

内容 結果 補足
集計 3,733社 2024年5月2日までに回答の第5回回答集計
賃上げ率(平均) 5.17% 33年ぶりの高水準
賃上げ率

(300人未満の企業)

4.66%  

出典:日本労働組合総連合|中小の奮闘で定昇除く賃上げ分 3%超えが続く!~2024 春季生活闘争 第5回回答集計結果について~

経団連調査:大企業の賃上げ率5.58%、最高記録も

さらに、大企業に限ると賃上げ率はさらに高くなります。経団連が5月20日に公表した1次集計(従業員500人以上の89社対象)では、定期昇給とベースアップを合わせた月額賃金の引き上げ額が平均1万9,480円です。前年の1次集計を6,370円も上回り、記録が残る最終集計との比較において1976年以降で最高を記録しました。

賃上げ率に換算すると5.58%。これは前年より1.67ポイントも高く、約30年ぶりの高水準です。「鉄鋼」や「機械金属」など、16業種中15業種で前年を上回ったことも特筆すべきで、製造業を中心に人材獲得競争が激化している状況がうかがえます。

内容 結果 補足
集計 89社 5月20日の1次集計
月額賃金引き上げ額 1万9,480円 昨年比+6,370円
賃上げ率 5.58% 昨年比1次集計比+1.67ポイント

出典:日本経済団体連合会|2024年春季労使交渉・大手企業業種別回答状況(第1回集計)

大企業と中小企業の格差が浮き彫りに

2つの結果により2024年春闘で明らかになったのは、大企業と中小企業との二極化の問題です。連合の集計を詳しく見ると、従業員300人未満の中小企業2,480社の平均賃上げ率は4.66%。全体平均の5.17%を下回っています。

つまり、経済の屋台骨を支える中小企業では、大企業ほどの水準の賃上げができていないことを示しています。中小企業は、大企業と比較すると人材流出のリスクが高まっており、競争力の低下が生じかねません。日本経済全体の持続的な成長を考えると、この格差の解消は喫緊の課題と言えるでしょう。

大企業と中小企業の格差については、連合の茅野会長が以下のように記者会見にて述べています。

賃上げは今年で終わるわけではありませんので、この賃上げの流れを2025春季生活闘争にもつなげていきたいと思っています。そして、この間も申し上げてきましたけれども、やはり労務費を含めた価格転嫁ができることによって、中小・小規模事業所いわゆる底上げに向けていきますので、今後もここに力を入れていきたいというふうに考えます。
引用元:連合|記者会見2024年5月16日

春闘2024結論:「賃金上昇が当たり前」になることが肝要

経団連の新田秀司労働政策本部長は春闘2024について、賃上げについての意識が経済全体でステージが変わってきたことを述べています。人材を定着させる観点でも賃上げ、ベースアップに踏み切る企業経営者が増えたとの解釈をしました。そして、今が日本経済の未来を左右する重要な転換点に立っていること、賃金が上がることが当たり前になることが日本にとって非常に重要であることを強調しました。

参考:NHK首都圏ナビ|賃上げ率 大手企業と中小企業では 経団連の調査と連合の集計 春闘2024(2024年5月21日)

中小企業の救世主となる「第3の賃上げ」と「チケットレストラン」

中小企業の賃上げにつながる取り組みとして、福利厚生による「第3の賃上げ」という方法があります。ここからは「第3の賃上げ」について解説します。

「第3の賃上げ」とは何か

賃上げ率 2024 春闘賃上げニーズが高まる状況下で注目を集めているのが「第3の賃上げ」という新しい概念です。従来の「定期昇給」を第1の賃上げ、「ベースアップ」を第2の賃上げとし、福利厚生を活用して従業員の実質手取りを増やす方法が「第3の賃上げ」として定義されました。

代表例が、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。この食事補助の福利厚生サービスを従業員に提供すると、企業は経費として損金計上ができます。法人税の節税効果が期待でき、従業員の所得税や住民税の負担も増えません。現金支給では得られないメリットがあり、とくに中小企業にとって魅力的です。

参考:エデンレッドジャパン|“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト

「チケットレストラン」について

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、従業員向けの食事補助の福利厚生サービスです。このサービスは、ICカード形式の食事補助カードで、さまざまな飲食店での支払いに使用できます。対応店舗は多岐にわたり、ファミリーレストラン、カフェ、コンビニエンスストアまで、幅広く利用可能です。

2024年6月3日より、全国146店舗のサンマルクカフェでの利用もできるようになり、より従業員の食の楽しみの選択肢を広げています。電源やWi-Fiが利用可能な店舗も多いサンマルクカフェは、外出機会が多い従業員の支持を得られるでしょう。

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は35年以上の歴史があり、国内で最大規模の食事補助の福利厚生サービスです。2,000社を超える企業が導入し、利用者数は15万人に達しています。

2023年3月にはUber Japanとの業務提携を実現し、 Uber Eats での利用が可能になるなど、サービスの幅を大きく広げました。現在、全国約25万店舗という多数の飲食店で「チケットレストラン」サービスを利用可能です。全国にいる従業員が、好みの食事を近くにある加盟店で簡単に楽しめます。

参考:エデンレッドジャパン|サンマルクカフェ全国146店舗で、食事補助サービス「チケットレストラン タッチ」を導入開始〜ワークスペースとしても最適!「サンマルクカフェ」がビジネスパーソンの強い味方に~

導入事例:アイシーティーリンク株式会社

実際に「チケットレストラン」を導入したアイシーティーリンク社様(2023年4月時点で従業員数42名)の事例を紹介します。同社の代表は、日頃から食事の量が多い従業員が「物価上昇で家計が厳しい」と節約のために昼食を減らしているのを見かけて何とかしたいと考えていたそうです。そこでインフレ手当の導入を検討し始め、「チケットレストラン」を知りました。導入を即決したのは、現場の従業員の悩みを解決できると確信できたからです。さらに、法人税の節税効果があり、従業員の手取りも増えるなど、双方にメリットがある点も魅力となりました。

給与に含まれない食事補助によるサポートは、所得税の負担が増えず、サービス利用に対する従業員の心理的なハードルが低いです。一方で、賃上げを望みながらも原資に限りのある中小企業にとっても、導入しやすいサービスと言えます。「チケットレストラン」は、中小企業にとっての賃上げの新たな選択肢を示していると言えるでしょう。

導入事例:アイシーティーリンク社
企業URL:https://ictlink.jp/

「第3の賃上げ」の社会的意義を確認

昨今、企業の福利厚生が「第3の賃上げ」として注目されていることを解説しました。ここからは「第3の賃上げ」の社会的な意義について、深く掘り下げて確認しましょう。

物価高と人手不足という二重の課題にアプローチ

「第3の賃上げ」が注目される背景には、日本経済が直面する2つの大きな課題があります。一つは物価の高騰です。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2023年の労働者の現金給与総額は前年比1.2%増の329,859円です。しかし消費者物価指数は上昇の一途で、最新のデータである2024年4月の資料によると、少し時期は異なりますが、2023年12月と前年同月比では2.6%上昇しており、実質賃金はマイナスとなっています。

もう一つは深刻な人手不足です。少子高齢化により生産年齢人口が減少し続ける中、企業の人材獲得・定着は重要な課題です。とくに中小企業は、大企業との厳しい競争にさらされています。この状況下、賃上げは採用力とエンゲージメント向上の切り札になりえます。

出典:厚生労働省|毎月勤労統計調査
総務省:2020年基準消費者物価指数 全国2024年(令和6年)4月分

社会全体で高まる賃上げ気運を推進

こうした背景から、社会全体で賃上げへの気運が高まっています。連合や経団連の中間発表でも、この賃上げの流れを継続することの重要性が強調されました。

この流れの中、「第3の賃上げ」を推進する「♯第3の賃上げアクション」プロジェクトが2024年2月に発足し、福利厚生を通じた実質手取りアップを広く呼びかけています。サンデーステーションをはじめ多くのメディアに取り上げられています。「第3の賃上げ」は、日本全体の経済活性化に欠かせない賃上げの勢いをさらに盛り上げていると言えるでしょう。

参考:エデンレッドジャパン|“福利厚生”で実質手取りアップと高いエンゲージメントの実現を「#第3の賃上げアクション」プロジェクト

サンデーステーションでエデンレッドジャパンが紹介されました

多様な賃上げで「賃金上昇が当たり前」の経済へ

2024年春闘は、大企業を中心に30年ぶりの高い賃上げ率を実現しました。一方で、中小企業との格差も浮き彫りになり、この解消が持続的な経済成長の鍵となることも課題として認識されたと言えます。

「賃金上昇が当たり前」の経済を確立するには、伝統的な賃上げ手法に加え、「第3の賃上げ」のような革新的な手法を組み合わせることが有効です。控除を活かした福利厚生型の賃上げは、大企業、中小企業を問わず導入しやすく、賃上げ格差の解消にも貢献します。

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、企業規模を問わず導入しやすいサービスです。メディアで取り上げられることも多く、社会的な注目を集めています。

2025年春闘、そしてその先を見据え、日本の企業は多様な手法を駆使して賃金上昇を実現していく必要があります。この機会にぜひ「チケットレストラン」の導入を検討してみませんか。

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