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【社労士監修】同一労働同一賃金で派遣社員の働き方はどう変わる?企業のメリットも

【社労士監修】同一労働同一賃金で派遣社員の働き方はどう変わる?企業のメリットも

2024.05.31

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監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

2020年4月、改正労働者派遣法により、派遣社員に対し「同一労働同一賃金」が適用されました。「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」の2つの待遇決定方式で、派遣社員の待遇改善が図られています。派遣社員の同一労働同一賃金は、企業にとっても人材確保の観点から重要な取り組みです。その詳細について理解を深めていきましょう。

「同一労働同一賃金」とは

「同一労働同一賃金」とは、同じ企業で働く正社員と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との間で、不合理な待遇差を設けることを禁止する制度です。この制度は、働き方改革関連法の一環として、2020年4月1日から順次施行されました。

同一労働同一賃金では、正社員と非正規雇用労働者という雇用形態の違いではなく、職務内容や職務に必要な技能など、職務に関連する要素に基づいて待遇を決定することを求めています。ベースにあるのは「同じ価値の仕事をしているのであれば、正社員であるか非正規雇用労働者であるかを問わず、同じ待遇を受けるべき」という考え方です。

待遇差が問題となる具体的なポイントとしては、基本給・賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練が挙げられています。

同一労働同一賃金の実現は、非正規雇用労働者のモチベーション向上や、優秀な人材の確保につながるものです。派遣社員をはじめとする非正規雇用労働者の待遇改善は、企業にとって重要な課題となっています。

参考:厚生労働省|同一労働同一賃金ガイドライン

関連記事:【社労士監修】同一労働同一賃金とは?企業が知っておくべき基本と取り組み手順

派遣労働者の待遇を決める2つの方式

派遣労働者の同一労働同一賃金を実現する主体は派遣元です。派遣元は「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」の2つの方式から待遇決定方式を選択し、派遣社員の待遇を決定していくことになります。厚生労働省が公開している「派遣労働者の≪同一労働同一賃金≫の概要」をもとに、それぞれの詳細を解説します。

参考:厚生労働省|派遣労働者の≪同一労働同一賃金≫の概要

派遣先の正社員と待遇を比較する派遣先均等・均衡方式

「派遣先均等・均衡方式」は、派遣先の正社員と派遣社員の待遇を比較し、均等・均衡を図る方式です。具体的には、派遣社員と派遣先の正社員の職務内容・配置の変更の有無や範囲などを比較します。

それらが同じであれば、派遣社員にも正社員と同じ待遇を提供しなければなりません。一方、職務内容などに違いがある場合は、その違いに応じた待遇の設定が求められます。

派遣先均等・均衡方式では、派遣先の正社員の待遇が比較対象となるため、派遣先企業の協力が不可欠です。派遣元は派遣先から必要な情報を得て、派遣社員の待遇を決定していくことになります。

労使協定で待遇を決定する労使協定方式

「労使協定方式」は、派遣元の過半数労働組合もしくは過半数代表者と、派遣元事業主との間で労使協定を締結し、派遣社員の待遇を決定する方式です。

この方式では、派遣社員の賃金は、派遣先の正社員ではなく、その地域で同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金以上とすることが求められます。派遣元ですべての協議が行われるため、派遣社員の待遇について派遣先は関わりません。

「派遣先均等・均衡方式」では、派遣先が変わるたびに待遇が変わりますが、労使協定方式の場合、派遣先が変わっても待遇水準に変動がありません。派遣社員にとって、収入が安定しやすいというメリットがあります。

職務内容等の向上で賃金アップの可能性も

労使協定方式では、派遣社員の職務内容・職務の成果・意欲・能力・経験などが向上した場合に、それに応じて賃金が改善される仕組みを労使協定に盛り込むことが義務付けられています。つまり、派遣社員の頑張りが賃金に反映され、もらえる賃金が上がっていく仕組みを作らなければならないのです。

スキルアップが将来の待遇改善につながる点は、派遣社員にとって大きなモチベーションになるでしょう。派遣会社には、この仕組みを適切に運用し、派遣社員のキャリアアップを支援していくことが求められます。

「同一労働同一賃金」で派遣社員が得られるメリット

同一労働同一賃金の実現により、派遣社員の待遇は改善されることが見込まれます。「派遣先均等・均衡方式」「労使協定方式」のいずれの方式を採用する場合でも、派遣先の正社員との不合理な待遇差の解消が図られ、派遣社員のモチベーション向上につながります。派遣先によっては、これまで支給されていなかった交通費の支給が始まったり、福利厚生の内容が充実したりするなど、よい変化が期待できるでしょう。

また、正社員との不合理な待遇差がなくなることで、派遣社員としてのキャリアに対する不安が軽減されます。能力次第でキャリアアップが可能となれば、派遣を長期的なキャリアの選択肢として考える人も増えるでしょう。

育児や介護と仕事の両立を考える人にとって、柔軟な働き方ができる派遣は魅力的な選択肢の一つとなります。これまで派遣として働くことをためらっていた人材も、派遣に目を向けるようになるかもしれません。

待遇の改善は、派遣で働くことの魅力を高め、より多くの人材が派遣という働き方を選択する後押しにもなります。多様な働き方を求める人が派遣で活躍する機会が広がれば、社会全体の生産性向上にもつながるはずです。

「同一労働同一賃金」で派遣先企業が得られるメリット

同一労働同一賃金の実現は、派遣社員の待遇改善だけでなく、企業の人材確保にも好影響をもたらします。派遣会社が魅力的な待遇を提示できれば、より多くの求職者が派遣に興味を持つようになるからです。

特に、即戦力となる経験者層にとって、待遇面の不安は派遣を選択するうえでの大きな障壁となっていました。この不安が解消されれば、豊富なスキルを持つ人材が派遣市場に流入し、企業は即戦力となる派遣社員を活用しやすくなります。

派遣社員の活用は、人手が足りない企業にとって有効な人材確保の手段です。派遣であれば、募集から採用までのプロセスを派遣会社に任せられるため、自社で採用活動を行うよりも迅速に人材を確保できます。加えて、派遣社員には経験豊富な即戦力人材が多いことも魅力です。

企業は派遣社員を活用することで、即戦力不足の解消や、業務の属人化防止など、様々なメリットを得られるのです。

賃上げが難しい中で効果的な福利厚生とは

賃上げが難しい中小企業にとって、従業員の待遇改善を図ることは容易ではありません。そんな中、注目されているのが福利厚生の充実です。福利厚生は賃金とは異なる形で従業員の満足度を高められる手段であり、賃上げの代替策となり得るのです。

中でも食事補助は、従業員の出費を抑えつつ、栄養バランスのよい食事を提供できるため、健康経営の観点からも注目される施策となっています。

食事補助をはじめとする福利厚生は、求職者が勤務先を選ぶ際の重要な指標のひとつです。また、充実した福利厚生は、社員のモチベーション向上だけでなく優秀な人材の獲得につながります。これらの理由から、福利厚生の拡充は近年多くの企業が注目する重要な施策となっています。

日本一の食事補助サービス「チケットレストラン」

エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、専用のICカードでの支払いを通じ、従業員の食事代を企業が半額負担するサービスです。

正社員・非正規従業員を問わず全国25万店舗以上の加盟店で利用でき、勤務時間内であれば、利用する場所や時間も問いません。加盟店のジャンルは、三大牛丼チェーン店からコンビニ・ファミレス・カフェなど幅広く、あらゆる利用者のニーズに対応します。

また、Uber Eatsを介して利用すれば、マクドナルドやスターバックスなどの人気チェーン店も利用できます。さらに、導入後は月に1度のチャージのみで運用できるため、バックオフィスの負担も最小限です。

こうした利便性の高さから、「チケットレストラン」は契約継続率99%・利用率98%・従業員満足度93%を誇る、食事補助の福利厚生として日本一の実績を持つサービスとなっています。

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関連記事:チケットレストランの魅力を徹底解説!ランチ費用の負担軽減◎賃上げ支援も

同一労働同一賃金で派遣社員の活躍を

非正規雇用の拡大が進み、同一労働同一賃金の実現は企業にとって待ったなしの課題となっています。派遣社員の待遇を改善することは、派遣社員のモチベーション向上につながるだけでなく、優秀な人材の獲得や人手不足の解消にも寄与します。

賃上げが難しい状況においては、福利厚生の充実も検討すべき施策の一つです。特に「チケットレストラン」のような食事補助の福利厚生は、社員の満足度アップに加えて、健康経営の推進にもつながる施策として注目されています。

同一労働同一賃金の時代に発展していく企業であり続けるためにも、派遣社員がさらに活躍できる環境を整備していきましょう。

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