若手社員のモチベーション低下は、早期離職にもつながる深刻な問題です。早期離職者が増えれば、関係する社員の負担が増えるのはもちろんのこと、代わりとなる人材の採用・教育に関わるコストも無視できません。そこで本記事では、若手社員のモチベーションが下がる要因と、それを高めるための効果的な方法について解説します。企業事例も交えているので、ぜひ参考にしてください。
若手社員のモチベーション低下が招くリスク
企業の安定した経営と成長には、自社を愛し、積極的に業務に取り組んでくれる社員の存在が欠かせません。一方で、入社から数年以内の若手社員は、企業への適応と成長の過程で、モチベーションが大きく変化しやすい傾向にあります。まずは、若手社員のモチベーションの低下が企業に与えるリスクから整理していきましょう。
業務パフォーマンスの低下
若手社員のモチベーション低下は、業務パフォーマンスに大きな影響を与えます。モチベーションが低い状態では、仕事に対する情熱や責任感が薄れ、主体的に業務に取り組むことが難しくなります。その結果、業務の質が低下し、生産性が下がってしまうのです。
例えば、モチベーションの低下によって業務に対する集中力が維持できなくなり、ミスや遅延が増加します。また、創造性や問題解決能力も発揮しづらくなるため、新しいアイデアや改善策が生まれにくくなるでしょう。コミュニケーションの質も低下し、チームワークにも悪影響が及びます。
さらに、モチベーションの低下は、若手社員の成長意欲にも影響を与えます。新しいスキルの習得や知識の吸収に対する意欲が減退し、自己啓発や研修への参加も消極的になりがちです。これでは、長期的な成長と活躍が期待できません。
業務パフォーマンスの低下は、個人の問題にとどまらず、組織全体の生産性や競争力にも直結するものです。若手社員が活き活きと働き、高いパフォーマンスを発揮できる環境を整えることは、企業の持続的成長に不可欠です。若手社員のモチベーション管理は、企業の重要な課題といえるでしょう。
早期離職リスクの増大
モチベーションの低下は、早期離職のリスクを高めます。若手社員が仕事へのやりがいを感じられず、将来のキャリアに不安を抱くことで、離職を考えるようになるのです。
特に、入社1〜3年目は、企業への適応と自己成長の重要な時期です。この時期のモチベーション低下は、早期離職につながる危険性が高いため、企業として何らかの対策を講じる必要があります。
早期離職は、企業にとって大きな損失であり、採用コストや教育コストの無駄にもなります。また、優秀な人材の流出は、組織の競争力を低下させる重大なリスクファクターです。
社員の離職は、残された社員のモチベーションにも悪影響を与え、連鎖的な離職を招く恐れがあります。さらに、早期離職率の高さは、企業イメージの悪化や採用活動の障壁にもなり得ます。このように、若手社員の早期離職は、企業の持続的成長を阻害する重大なリスクなのです。
組織の活力低下
組織全体の活力低下も、若手社員のモチベーション低下が招く深刻なリスクのひとつです。
若手社員は、組織の新しい風を吹き込む存在であり、イノベーションを生み出す原動力でもあります。彼らのフレッシュな発想力や行動力は、組織に活力をもたらし、変化への適応力を高めます。
しかし、モチベーションが低下した若手社員は、積極的に提案や行動を起こすことができません。その結果、組織は停滞し、変化への対応力が弱まってしまいます。
また、若手社員のモチベーション低下は、先輩社員にも影響を与え、組織全体の士気を下げる要因にもなり得ます。世代間のコミュニケーション不足や相互理解の欠如は、組織の一体感を損ない、協力体制の構築が困難になるでしょう。
組織の活力や一体感を奪い、持続的な成長と発展を阻害する点からも、若手社員のモチベーション低下は企業にとって深刻な問題なのです。
若手社員のモチベーションが下がる要因
若手社員のモチベーションが下がる要因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。これらの要因を理解し、適切な対策を講じることが、若手社員のモチベーション管理には欠かせません。詳しく見ていきましょう。
仕事のマンネリ化
若手社員は、入社後1〜2年で一通りの業務を経験し、仕事に慣れていくのが一般的です。しかし、同じ仕事の繰り返しによるマンネリ化は、モチベーションの低下を招いてしまいます。
仕事に対する意欲が高ければ高いほど、新しいことへのチャレンジや成長の機会が少ない環境では、仕事へのやりがいを感じにくくなります。特に、デスクワークをはじめ、定型業務が多い職種の若手社員はマンネリ化に陥りやすい傾向があるため注意が必要です。
承認欲求が満たされない
若手社員は「自分の存在価値を認めてもらいたい」という承認欲求が強い傾向にあります。上司や先輩・同僚から認められ、褒められることで自己肯定感が高まり、仕事へのモチベーションが向上するのです。
しかし、周囲からの承認や評価が不十分な若手社員は「自分の頑張りが認められていない」と感じ、モチベーションが下がってしまいます。
特に、新入社員研修や配属直後は、上司からの細やかなフィードバックが重要です。承認欲求が満たされないまま時間が経過すると、若手社員は自信を失い、仕事への意欲を削がれてしまう可能性があります。
上司の関わり方の問題
上司の関わり方次第で、若手社員のモチベーションは大きく左右されます。以下のような上司の行動は、若手社員のモチベーションを下げる要因となります。
価値観の押し付け
上司が自分の価値観を一方的に押し付けることで、若手社員は自分の考えを否定されたと感じ、モチベーションが下がります。上司は、若手社員の多様な価値観を尊重し、柔軟に受け入れる姿勢が大切です。
例えば、上司が「私はこうやって仕事をしてきた」と自分の経験則を押し付けるのではなく、若手社員の意見を聞き、新しいアイデアを取り入れる姿勢を示すことが重要です。また、若手社員の価値観を理解しようと努力することで、信頼関係が築かれ、モチベーションの向上につながります。
適切なフィードバックの欠如
若手社員は、自分の仕事ぶりについて、上司からの適切なフィードバックを求めています。しかし、建設的なフィードバックがない場合、自分の成長や改善点が分からず、モチベーションを維持するのが難しくなります。
上司は、若手社員の仕事ぶりを観察し、良い点は具体的に褒め、改善点は明確に伝えることが大切です。また、フィードバックの際は、一方的に指摘するのではなく、若手社員の意見を聞き、対話を通じて理解を深めることが重要です。
適切なフィードバックを行うことで、若手社員は自分の成長を実感でき、モチベーションを高めることができます。
若手社員のモチベーションを高めるポイント
では、若手社員のモチベーションを高めるには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。ここでは、「コミュニケーション」「成長」「仕事の意義・目的」「適度な裁量」の4つの観点から解説します。
コミュニケーションを重視する
若手社員とのコミュニケーションを活性化させることは、モチベーション向上に大きな効果があります。具体的には、以下の点に注意しましょう。
若手社員の話に耳を傾ける
上司が若手社員の話をしっかりと聞く姿勢を示すことで、若手社員は自分の存在価値を感じ、モチベーションが高まります。
上司と部下の関係では、つい上司側が一方的に話をしてしまいがちです。しかし、それでは若手社員の本音を知ることはできません。
適切なコミュニケーションを図るためには、相手の話に積極的に耳を傾けることが大切です。また、相手の感情を受け止め、共感の言葉を伝えることで、若手社員は安心感を得ることができます。
上司が傾聴スキルを身につけることで、若手社員とのコミュニケーションが円滑になり、信頼関係が深まります。
若手社員の頑張りを認める
若手社員の頑張りや成果は、積極的に承認し、労いましょう。
承認の言葉は、具体的かつ誠実で、タイムリーであるべきです。例えば、「先週の企画書、とても分かりやすくまとめられていたね。お客様からも高い評価を得られたよ」など、具体的に伝えることが効果的です。
承認は、若手社員の自尊心を高め、仕事へのやる気を引き出します。若手社員の小さな成功や進歩を見逃さず、積極的に承認することで、若手社員は自分の強みを再認識し、さらなる成長につなげることができます。
成長の実感を与える
若手社員にとって、自分の成長を実感できることは、モチベーションの大きな源泉となります。上司は、以下の方法で、若手社員の成長をサポートしましょう。
適切な目標を設定する
若手社員と一緒に、明確で達成可能な目標を設定しましょう。目標設定は、以下のポイントを押さえて行います。
- Specific(具体的)
- Measurable(測定可能)
- Achievable(達成可能)
- Relevant(関連性がある)
- Time-bound(期限がある)
この5つの要素は、目標達成の手法のひとつで、それぞれの頭文字を取って「SMARTの法則」と呼ばれています。
目標を設定したら、それで終わりではありません。上司は定期的に若手社員と面談を行い、目標の進捗状況を確認し、必要なサポートを提供します。
また、目標達成時には、しっかりと承認の言葉をかけ、若手社員の自信につなげましょう。適切な目標設定と上司のサポートによって、若手社員は自分の成長を実感でき、モチベーションを高めることができます。
フィードバックを活用する
若手社員の仕事に対し、定期的にフィードバックを行い、成長の進捗状況を確認しましょう。
フィードバックは、良い点と改善点のバランスを取ることが大切です。良い点を具体的に褒めることで、若手社員の自信を高め、さらなる成長を促すことができます。
一方、改善点は、建設的な方法で伝え、一緒に解決策を考えることが重要です。例えば、「この部分は、もう少し工夫できるかもしれないね。一緒に考えてみよう」など、前向きな言葉で伝えることが効果的です。
また、フィードバックの際は、若手社員の自己評価も尋ね、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。フィードバックを活用することで、若手社員は自分の強みと弱みを理解し、成長につなげることができます。
仕事の意義・目的を明確化する
若手社員が仕事の意義や目的を理解することは、モチベーション向上に欠かせません。上司は、以下の方法で、仕事の意義や目的を伝えましょう。
企業のビジョンとの関わりを共有する
若手社員の仕事が、企業のビジョンや目標にどのように貢献しているのかを説明・共有します。上司は、企業の方向性と若手社員の役割を結びつけ、分かりやすく伝える必要があります。
具体的には、「あなたの仕事は、我々の製品の品質向上に直結しているんだ。お客様の満足度を高めることが、企業の成長につながるんだよ」など、具体的な言葉で説明することが効果的です。
若手社員が自分の仕事と企業の成功との関連性を理解することで、やりがいが生まれ、モチベーションが高まります。
仕事の意義・目的について上司から丁寧に説明する
上司が若手社員に対して、仕事の意義や目的を丁寧に説明することが重要です。
単に「これをやってくれ」と指示するのではなく、その仕事の背景や重要性を伝えることで、若手社員の理解を深めることができます。
例えば、「この企画は、新しい顧客層の開拓につながる可能性があるんだ。市場調査をしっかりと行い、ターゲットのニーズを捉えることが大切だね」など、仕事の目的と期待を明確に伝えることが大切です。
また、上司自身が仕事に対する情熱を持ち、若手社員に伝えることで、モチベーションの向上につなげることができます。
適度な裁量を付与する
若手社員に適度な裁量を与えることで、自主性とモチベーションを高めることができます。上司は、以下の点に気をつけましょう。
自主性を尊重して任せる
若手社員に仕事を任せる際は、細かく指示するのではなく、目的や期待を明確にした上で、具体的な進め方は若手社員に委ねるようにしましょう。自分で考えて行動する機会を与えることで、若手社員の自主性が育まれます。
例えば、「この企画の目的は、新製品の認知度を高めることだ。予算内で、効果的な広告方法を考えてみてくれ」など、枠組みを提示した上で、具体的な方法は若手社員に任せることが大切です。
若手社員が自分の裁量で仕事を進められる環境を作ることで、やりがいとモチベーションが高まります。
失敗を許容する風土づくり
若手社員が失敗を恐れずにチャレンジできる環境を作ることが大切です。上司は、失敗を責めるのではなく、失敗から学ぶことの大切さを伝える必要があります。
例えば、「今回の失敗は、貴重な経験だね。何が問題だったのかを分析し、次にどう生かせるかを考えてみよう」など、前向きなフィードバックを行うことが重要です。
また、失敗を公に共有し、組織全体で学ぶ機会を設けることで、失敗を許容する風土を醸成することができます。若手社員が安心して挑戦できる環境があれば、イノベーティブなアイデアが生まれ、モチベーションが高まります。
若手社員のモチベーションを高める具体的な施策
若手社員のモチベーションを高めることの重要性を認識しつつも、具体的な施策に踏み切れずにいる企業は少なくありません。以下、若手社員のモチベーション向上に効果的な施策について、具体的に解説します。
1on1ミーティングの活用
若手社員と上司が定期的に1対1で面談を行う1on1ミーティングは、モチベーション向上に効果的です。以下の点に注意して、1on1ミーティングを活用しましょう。
効果的な質問の仕方を意識する
1on1ミーティングでは、上司が若手社員に効果的な質問を投げかけることが大切です。例えば、「最近、仕事でうまくいったことは何ですか?」「今、仕事で困っていることはありますか?」など、回答の自由度が高い質問を使うことで、若手社員の考えや感情を引き出すことができます。
また、「今の仕事で、どんなスキルを伸ばしたいですか?」「将来、どのようなキャリアを目指していますか?」など、若手社員のキャリア志向を理解するための質問も効果的です。上司は、若手社員の話に耳を傾け、適切なアドバイスを提供することが求められます。
フォローアップを徹底する
1on1ミーティングで話し合った内容は、確実にフォローアップすることが重要です。上司は、若手社員の目標達成に向けて、必要なサポートを提供し、定期的に進捗状況を確認する必要があります。
また、若手社員が抱える問題や悩みに対しては、適切なアドバイスやリソースを提供し、解決に向けて一緒に取り組みましょう。フォローアップを徹底することで、若手社員は上司に信頼感を抱き、モチベーションを維持することができます。
若手社員向けの研修の実施
若手社員向けの研修を実施することで、モチベーションを高め、成長を促すことができます。実際に研修を行うにあたっては、以下の点に注目すると効果的です。
研修内容を工夫する
若手社員のモチベーションを高めるためには、研修内容を工夫することが大切です。
具体例としては、自己理解を深め、モチベーションの源泉を探る「モチベーションマネジメント研修」・自分の強みや価値観を再認識し、将来のキャリアプランを描く「キャリアデザイン研修」などが考えられるでしょう。
これらの研修を通じて、若手社員は自分自身と向き合い、仕事への意欲を高めることができます。なお、研修内容は、若手社員の関心や課題に合わせてカスタマイズすることが重要です。
参加者の積極的な関与を促進する
研修の効果を最大化するためには、参加者の積極的な関与を促すことが大切です。
例えば、グループディスカッションやロールプレイングなどの参加型の手法を取り入れることで、若手社員が主体的に学ぶことができます。さらに、研修後のアクションプランを作成し、実践につなげることが重要です。
上司は、研修で学んだことを若手社員が業務に活かせるよう、フォローアップとサポートを行う必要があります。参加者の積極的な関与を促すことで、研修の学びが定着し、モチベーションの向上につながります。
メンター制度の導入
先輩社員がメンターとなり、若手社員の成長をサポートするメンター制度は、モチベーション向上に効果的です。導入するにあたっては、以下の点に注意しましょう。
メンターの選定基準を明確にする
メンター制度の成否は、メンターの質に大きく左右されます。メンターは、若手社員の成長に対する熱意を持ち、コミュニケーション能力が高く、業務知識が豊富な先輩社員から選定することが大切です。
また、メンターには、若手社員の個性を理解し、適切なアドバイスができる柔軟性も求められます。企業は、メンターの選定基準を明確にし、適任者を任命する必要があります。
定期的な面談の実施
メンターと若手社員が定期的に面談を行うことで、信頼関係を築き、成長を促すことができます。
面談では、若手社員の業務における悩みや課題を共有し、解決策を一緒に考えることが大切です。また、メンターは若手社員の良い点を認め、褒めることで、自信とモチベーションを高めることができます。
面談の頻度は、若手社員のニーズに合わせて調整し、少なくとも月1回は実施することが望ましいでしょう。定期的な面談を通じて、若手社員はメンターから継続的なサポートを受けることができ、モチベーションを維持することができます。
社内表彰制度の充実
若手社員の頑張りを認め、表彰する社内制度を充実させることで、モチベーションを高めることができます。以下の点に注意して、社内表彰制度を設計しましょう。
表彰基準を明確化する
社内表彰制度の効果を最大化するためには、表彰基準を明確にすることが大切です。業績だけでなく、プロセスにおける努力や行動も評価の対象とすることで、多様な貢献を認めることができます。
また、表彰基準は、企業の価値観や目標に合致したものであるべきです。公平で透明性の高い表彰基準を設定することで、若手社員の納得感とモチベーションを高めることができます。
表彰方法を多様化する
表彰の方法を多様化することで、若手社員のモチベーションを高めることができます。例えば、社内報やイントラネットでの紹介・賞金や賞品の授与・上位者との食事会など、さまざまな表彰方法を用意することが効果的です。
また、チームでの表彰や、部門を越えた表彰など、多様な切り口で評価することも大切です。若手社員が自分の頑張りを認められる機会を増やすことで、モチベーションを維持することができます。
チャレンジ機会の提供
若手社員に新しいことへのチャレンジ機会を提供することで、モチベーションを高めることができます。具体例としては、以下のような方法が考えられるでしょう。
社内公募制度を活用する
社内公募制度を活用し、若手社員がやりたい仕事にチャレンジできる機会を提供することが大切です。例えば、新規プロジェクトのメンバーを公募したり、部門を越えたジョブローテーションを実施したりすることで、若手社員の視野を広げ、成長を促すことができます。
また、チャレンジの結果は、適切にフィードバックすることが重要です。成功体験を積み重ねることで、若手社員のモチベーションは高まります。
失敗を恐れない組織文化の醸成
若手社員がチャレンジしやすい環境を作るためには、失敗を恐れない組織文化を醸成することが大切です。上司は、若手社員の挑戦を後押しし、失敗しても責めるのではなく、学びを促すことが求められます。
また、失敗事例を共有し、組織全体で学ぶ機会を設けることも効果的です。失敗を恐れずにチャレンジできる環境があれば、若手社員は新しいことに積極的に取り組み、モチベーションを高めることができます。
賃上げ
若手社員のモチベーションを高めるためには、適切な賃金水準を維持することが重要です。賃金は、若手社員の生活基盤であり、仕事に対する対価でもあります。適正な賃金を支払うことは、若手社員が企業に対する信頼感と安心感を育む上でも重要です。以下、満足度の高い賃金を支給するためのポイントを紹介します。
業界水準や地域相場を考慮した賃金設定を行う
賃金の決定には、業界水準や地域相場・個人の能力や実績などを総合的に考慮する必要があります。企業は、定期的に市場調査を行い、自社の賃金水準が適正であるかを確認すべきです。
また、賃金制度は、若手社員にとって明確で公平なものであるべきです。賃上げの基準や頻度、評価方法などを透明化することで、若手社員の納得感を高めることができます。
福利厚生を活用する
賃金アップと並行して、福利厚生を充実させることも若手社員のモチベーション向上に効果的です。福利厚生は、社員の生活の質を向上させ、仕事へのエネルギーを高めるための重要な施策です。
例えば、食事補助・住宅手当・通勤手当のような実用的な福利厚生には、若手社員の経済的負担を軽減し、安心して働ける環境を整える効果があります。賃金にプラスして福利厚生を提供することで、若手従業員の生活基盤は安定し、仕事に対する高いモチベーションを維持できるのです。
モチベーション向上における福利厚生の重要性
社員のモチベーションを考える上で、福利厚生の充実は無視できない大切な要素です。中でも、近年特に注目を集めているのが、食事補助の福利厚生です。以下、その理由とおすすめのサービスを紹介します。
食事補助がモチベーション向上に役立つ理由
福利厚生には、法律で定められた「法定福利厚生」と、企業が独自に提供する「法定外福利厚生」があります。食事補助や住宅手当・通勤手当は、法定外福利厚生に該当します。
「法定外福利厚生」の提供は、企業にとって義務ではありません。それだけに、どのような福利厚生を用意しているかは、企業の従業員に対する貢献意欲のバロメーターともいえるものです。
特に、食事補助の福利厚生は、家賃手当や通勤手当とは異なり、日々提供されていることを実感できる福利厚生です。食事を割安で楽しめることで、従業員の勤務先企業に対する所属意識や貢献意欲が高まります。「大切な会社にとって役に立つ人材でありたい」と、モチベーションの向上が期待できるのです。
日本一の実績を持つ福利厚生の食事補助サービス「チケットレストラン」
エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」は、すでに2,000社以上に導入されている福利厚生の食事補助サービスです。
使用方法はとても簡単で、従業員と企業とで半額ずつ負担してチャージしたICカードで食事代を支払うことにより、加盟店での食事が実質的に半額になります。
加盟店は全国に25万店舗以上を誇り、三大牛丼チェーン店をはじめ、幅広いジャンルのお店が取り揃えられているために、使う人の好みを選びません。勤務時間内であればいつでも利用できるため、夜勤やリモートワーク・出張中でも通常通り利用できるのも魅力です。
2023年3月には、Uber Eatsとの提携がスタートし、マクドナルドやスターバックスが利用できるようになるなど、さらに利便性が高まりました。
福利厚生を検討するのなら、ぜひチェックしておきたいサービスです。
関連記事:チケットレストランの魅力を徹底解説!ランチ費用の負担軽減◎賃上げ支援も
「チケットレストラン」がモチベーション向上に役立っている事例
精密金属材料の開発・製造・販売を行う「株式会社 特殊金属エクセル」では、かねてより社員のモチベーションの重要性を踏まえ、数々の施策を行ってきました。
「チケットレストラン」の導入も「社員が笑顔になることを100アクション実施しよう」という「Smile-100」と呼ばれるプロジェクトの一環として行われたものです。
加盟店が多く、拠点による地域格差が発生しないこと・従業員の食の選択肢が広がったことなどを受け、同社では「チケットレストラン」のサービスが、全社員の働き甲斐やモチベーション向上につながっていると実感されているそうです。
若手社員のモチベーション向上が企業の持続的成長の鍵
若手社員のモチベーション低下を防ぐためには、1on1ミーティングやメンター制度・若手向け研修・社内表彰制度の充実・チャレンジ機会の提供といった施策が効果的です。
加えて、適正な賃金水準の維持と福利厚生の充実も、若手社員のモチベーション向上に大きな効果を発揮します。
特に、「チケットレストラン」をはじめとする福利厚生の充実は、若手社員の帰属意識と貢献意欲を高める上で重要な役割を果たします。
若手社員のモチベーションを高めることは、企業の成長と発展に不可欠です。自社の状況に合わせた施策を講じ、組織全体で若手社員一人ひとりを支援していく体制を整えることで、若手社員が活き活きと働ける職場環境を実現することができるでしょう。