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サラリーマンの平均ランチ代は585円!健康よりコスパ重視の昼食事情

2020.08.11

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今年(2020年)の「サラリーマンのお小遣い調査(新生銀行)」によると、男性会社員のランチ代は585円で昨年より30円増加しています。一方、昨年の消費税増税や今年はじめの新型コロナウイルス感染症拡大の影響でこれまで以上にランチ代を節約する人も増えています。この記事では、2020年のサラリーマン(ビジネスパーソン)のランチ事情を解説します。

ランチに500円は高い?ビジネスパーソンの昼食代はいくら?

出典:2020年サラリーマンお小遣い調査/ 新生銀行

2020年、新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査」によると、男性会社員のランチ代平均は585円で、2019年より30円増加しています。女性会社員のランチ代平均は2019年より2円増加の583円で、推移を見ると、ゆるやかな上昇傾向にあります。

出典:2020年サラリーマンお小遣い調査/ 新生銀行

男性会社員のランチ代を年代別に見ると、お小遣い額の多い20代の630円が最も高く、お小遣い額が平均より低い30代はランチにかけるお金も少ないことが分かります。

年収が高くてもビジネスパーソンのランチは栄養バランスよりコスパ重視

ランチに関してエデンレッドジャパンが2020年4月、ビジネスパーソン男女630人を対象に調査したデータによると、ビジネスパーソンの平均ランチ代は534円でした。世帯年収700万円以下のビジネスパーソンに絞ると平均479円となり、一定の収入があってもランチ代に割ける金額が低いことがわかりました。

出典:2020年「家計と昼食に関する調査」 / 株式会社エデンレッドジャパン

また、同調査では、「平日のランチ選びでとても重視する」と回答した項目の第1位は「コスパ(36.4%)」という結果になりました。

コスパの良い食事は、牛丼やカップ麺など安くてボリュームのある食事で、そのほとんどは高カロリー・高炭水化物で栄養が偏りがちで、健康への影響が懸念されます。

そして、「健康・栄養バランス」をとても重視したランチ選びをしていると回答した人は全体のわずか14.2 %しかおらず、“ランチの栄養バランスを意識しない”または、“気になっているが金銭的にできない”割合が多いと考えられます。

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出典:2020年「家計と昼食に関する調査」 / 株式会社エデンレッドジャパン

さらに、「もし会社からランチ代を補助されたら、今より健康的な食事を選ぶか?」を尋ねたところ、75%の人が「選ぶ」と回答しています。

限られたお小遣いの中ではコスパを重視するが、補助が出れば健康や栄養バランスを意識した食事を取る人が増えるということです。実際、エデンレッドジャパンの行った調査では、勤務先に食事補助制度がある人は、「節約せずに栄養バランスのよいランチが食べられている」との声がありました。

また、近年「健康経営」に取り組む企業が増えていますが、企業から福利厚生として「食事補助」が提供されると、ビジネスパーソンの健康促進につながり、結果として仕事のパフォーマンス向上も期待できます。

ビジネスパーソンのお小遣いの使いみちは?約25%がランチ代に

再び、新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査」によると、2020年の男性会社員のお小遣い平均は39,419円で、そのうち平均9,559円(約25%)を毎月ランチ代に充てていることが分かりました。また、毎月のお小遣いのうち、必要不可欠な使いみちを尋ねたところ、TOP3は以下のようになりました。

■ビジネスパーソンのお小遣いの必要不可欠な使いみちTOP3
《男性会社員(お小遣い平均39,149円)》
1位 ランチ代 9,559円
2位 携帯電話代 6,883円
3位 嗜好品代 8,610円

ランチ代は必要不可欠な一方、お小遣いのやりくりで最も削られやすい部分でもあり、男性会社員の約3割は弁当持参でランチ代を節約しています。

《女性会社員(お小遣い平均33,854円)》
1位 ランチ代 7,882円
2位 携帯電話代 6,900円
3位 身だしなみ代 8,234円

女性会社員は弁当持参率が約半数のため、ランチ代にかかるお金は男性会社員よりも抑えられています。その一方で、身だしなみのための費用やファッション費用が男性の2倍以上かかっています。限られたお小遣いのやりくりは女性のほうが上手なようです。

ビジネスパーソンのランチ代を節約する方法

前述の調査にもあるとおり、コスパ重視で選ぶ傾向が続くと、栄養が偏りがちです。ここでは、ランチ代を節約する方法を紹介します。ランチ代を節約し、栄養バランスのとれた食事をするきっかけにもなるので参考にしてみてください。

・お弁当をつくって持っていく
お弁当持参はランチ代節約の王道ですが、慣れるまでは毎日用意するのは難しいものです。まずは主食(白ごはんやパン)を持参し、おかずだけ購入するようにしましょう。前日の晩ご飯の残りを弁当箱に詰める、栄養価の高いゆで卵を持っていく、スープジャーで味噌汁を持っていくなど、「がんばりすぎない」ことが続けるポイントです。

・コンビニをやめ、仕出し弁当を注文する
コンビニは便利ですが、スーパーで購入するよりも割高になりがちです。ランチを仕出し弁当に変更すると、同じ金額でも栄養やボリュームのある食事をとることができます。

・ランチパスポートを使う
本屋などで購入できる「ランチパスポート」があれば、会社近くのお店のランチを安く食べることができます。新しいお店の発掘につながり、同僚とランチに行くきっかけづくりにもなります。

・人事や総務に「食事補助」の福利厚生を提案する
実現には手続きが必要ですが、福利厚生のひとつとして「食事補助」を会社に提案する方法もあります。制度の存在自体を知らない人も多いのですが、会社からランチ代が一部補助されれば、コスパ重視ではなく、栄養面にも配慮したランチを取ることができます。前述のエデンレッドジャパンの調査でも、会社からランチ代を補助されたら4人に3人が「今よりも健康的・栄養バランスの良いものを選ぶ」という結果が得られています。

《簡単でもおすすめしない節約術》
ランチ代を切り詰める際の注意点として、“価格が安い”や “パパっと済ませられる” おにぎりやパン、ファストフードやコンビニのお弁当には、炭水化物がメインのものもあり、組み合わせに注意しないとタンパク質やビタミン、食物繊維といった栄養素が不足しやすくなります。

食事をとる時間は減少傾向にあり、短時間で済ませる人が増えていますが、炭水化物を一気に取ると、食後に眠くなって仕事のパフォーマンスが低下します。また、血糖値が急激に下がって甘いものを食べたくなったり、疲れやすくなったりします。ランチ代を切り詰めるときはご飯の量を減らすなど、栄養バランスを意識することが大切です。

ビジネスパーソンのランチ代は上がるもコスパ重視で栄養不足に注意

新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査」では、ビジネスパーソンのランチ代は昨年よりも増えていますが、男性会社員は30円、女性会社員は2円増加とその伸び率は微増です。また、エデンレッドジャパンの調査によると、「ランチを選ぶ基準はコスパ重視」であり、栄養面が疎かになっていることも懸念点です。

海外では、ランチ代が会社から支給され、同僚とのランチを楽しむ人が多く、栄養バランスを考慮した食事を取ることができます。さらに、会社が経営戦略の一つとして「健康経営」を実践するなど従業員の健康に着目する会社が増えています。日本でも働き方改革が推進されていますが、その一つとしてランチ代の補助をしてくれるよう、会社に働きかけてみるのもいいかもしれません。

《参考資料》
2020年サラリーマンお小遣い調査 / 新生銀行
ビジネスパーソンに聞いた「家計と昼食に関する調査」2020 / 株式会社エデンレッドジャパン

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