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【社労士監修】人材採用に役立つ助成金の支給要件や支給額は?活用の注意点も解説

2023.11.02

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監修者:吉川明日香(社会保険労務士・ 吉川社会保険労務士事務所)

人材採用を行うときには助成金を活用すると良いでしょう。「雇用関係助成金」に含まれる「中途採用等支援助成金」「特定求職者雇用開発助成金」「トライアル雇用助成金」「地域雇用開発助成金」「産業雇用安定助成金」が役立ちます。それぞれの支給要件や支給額をチェックしましょう。あわせてスムーズな人材採用に役立つ環境整備についても紹介します。

雇用関係助成金とは何か

人材採用に利用できる雇用関係助成金は、人材を雇用するときに定められた条件を満たすことで受け取れる支援金です。厚生労働省の管轄で、雇用保険の保険料と一部の税金で運用されています。

要件を満たす事業所へ助成金を交付することで、雇用機会を増やし労働者の職業を安定させるのが目的です。

助成金の意味をチェック

助成金とは、国や自治体が事業主や個人などを支援するために交付するお金のことです。受け取ったお金は借入金とは異なり返済する必要がありません。また、支給要件を満たせば受け取れるケースが多いのも特徴です。

同じように返済不要なお金を受け取れる制度として補助金があります。しかし、補助金は採択件数が決まっていることが多く、申請しても審査に落ちることがあり、助成金との異なる点です。

雇用関係助成金の対象となる事業主

雇用関係助成金には目的の異なる複数の助成金が含まれます。各助成金を受けるには、個別に満たすべき支給要件の他に、以下の3つの要件を全て満たしていなければいけません。

  1. 支給申請日と支給決定日の時点で雇用保険被保険者が在籍している雇用保険適用事業所の事業主であること
  2. 支給のための審査に協力すること(必要な書類等の整備・保管、管轄労働局等の求めに応じた必要書類等の提出、管轄労働局等の実地調査の受け入れなど)
  3. 申請期間内に申請すること

3つの要件を満たしていなければ、各助成金ごとに設けられている支給要件を満たしていても対象にならないため、注意が必要です。

雇用関係助成金の中小企業

助成金によっては、中小企業とそれ以外で助成内容が異なるものもあります。中小企業の基準は産業分類と資本金の額もしくは出資の総額に加え、常時雇用している従業員数で決まるものです。自社が中小企業かは、以下の表で確認できます。

jinzai-saiyou-jyoseikin-1 出典:厚生労働省|令和5年度 雇用・労働分野の助成金のご案内(詳細版)

受給できない事業主

支給要件を満たしても、以下に該当する事業主は雇用関係助成金を受けられません。

  • 雇用関係助成金を申請したが、不正受給で不支給決定や支給決定を取り消された場合、不支給決定日や支給決定の取り消し日から5年経過していない
  • 申請事業主の役員等に、他の事業主の役員等として不正受給に関与していた者が在籍している
  • 支給申請日の属する年度の前年度より前の労働保険料を納めていない
  • 支給申請日の前日から過去1年間に労働関係法令に違反している
  • 性風俗関連業や接待のある飲食等を行っている
  • 事業主や事業主の役員等が暴力団と関わりがある
  • 事業主や事業主の役員等が破壊活動防止法第4条に定められている暴力主義的破壊活動を行ったか行う恐れがある
  • 支給申請日か支給決定日の時点で倒産している
  • 管轄労働局長が審査に必要な事項に対し確認するときに協力しない、不正受給発覚時の事業主名と役員名の公表や請求金の返還に承諾していない
  • 支給申請書等に事実と異なる記載や証明を行う

人材採用に役立つ雇用関係助成金の種類をチェック

雇用関係助成金の中で特に人材採用に役立つのは、以下の5種類です。

  • 中途採用等支援助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金
  • 地域雇用開発助成金
  • 産業雇用安定助成金

5つの助成金には複数のコースが含まれるものもあります。それぞれの特徴や支給要件・支給額を見ていきましょう。

中途採用等支援助成金

転職や再就職の機会を増やす目的で実施されているのが「中途採用等支援助成金」です。中途採用した人材への雇用管理制度を整え、中途採用の拡大を目指す事業主を対象としています。

2つのコースのコースが用意されていますが、いずれかひとつのみを選ぶ必要はありません。中途採用での雇用と、東京圏からの移住者を雇用するUIJターンの雇用をどちらも行っているのであれば、2つのコースを併給できます。

ただし申し込めば必ず受けられるわけではない点に注意しましょう。中途採用等支援助成金を受けるポイントは2つです。

  • 分かりやすい計画書の作成
  • 計画書どおりの実行

社内や業界では当たり前に使っている用語でも、計画書を見る担当者には伝わらない可能性があります。誰が見ても意味が伝わる表現で記載しましょう。また助成金を受けるには、作成した計画書どおりの実行が欠かせません。計画書の提出後に計画の見直しが必要になった場合には、変更届を提出します。

中途採用拡大コース

中途採用等支援助成金の「中途採用拡大コース」の支給を受けるには、以下の全てに当てはまる労働者を雇用しなければいけません。

  • 中途採用で雇用している
  • 雇用保険の一般被保険者か高年齢被保険者として雇用している
  • パートタイムを除く期間の定めのない労働者として雇用している
  • 雇い入れの前日から1年前までの間に当該事業所で就労していない
  • 雇い入れの前日から1年前までの間に事業主と密接に関わっている他の事業主に雇用されていない

条件に当てはまる労働者を雇い入れ、中途採用率を20ポイント以上上げると、50万円の助成金の対象です。

加えて45歳以上の労働者で中途採用率を10ポイント以上上昇させ、中途採用で雇い入れた45歳以上の労働者全員の賃金を前職より5%アップさせた場合には、100万円の助成金を受けられます。

UIJターンコース

「UIJターンコース」は東京圏からの移住者を雇用した場合、就職説明会の実施でかかった採用担当者の交通費や宿泊費といった、採用活動の費用が助成対象です。中小企業であれば100万円を上限にかかった費用の1/2まで、中小企業以外は100万円を上限にかかった費用の1/3まで支給されます。

助成金を受け取るには、まず労働局へ採用活動に係る計画書を提出し、労働局長の認定を受けましょう。その上で、6カ月~12カ月以内で定める計画期間内に、募集・採用パンフレットの作成、自社ホームページや自社PR動画の作成、就職説明会・面接会などの実施、外部専門家のコンサルティングを行っている必要があります。

雇い入れる労働者は、以下の全てに当てはまる人が対象です。

  • 東京圏からの移住者
  • デジタル田園都市国家構想交付金を活用し地方公共団体が運営するマッチングサイトに掲載されている求人へ応募し雇用された人
  • 雇用保険の一般被保険者か高年齢被保険者として雇用された人
  • 1年以上が原則として、65歳以上に達するまで継続して雇用し、かつ、1年以上の継続雇用が確実と認められた人

特定求職者雇用開発助成金

特定の属性に当てはまる求職者を雇用する場合に受け取れるのは「特定求職者雇用開発助成金」です。多数のコースが用意されています。

いずれのコースも、ハローワークや民間の職業紹介事業者などを通し、雇用保険の一般被保険者か高年齢被保険者として、対象労働者を継続して雇用することで、助成金を受け取れます。

特定求職者雇用開発助成金を受けるために採用活動を行うときには、募集の文言に注意しましょう。求人には年齢や性別・身体的特徴などを区別した記載は原則としてできません。

例えば、特定就職困難者コースの要件を満たすために、シングルマザーを雇用する計画を立てていても、「シングルマザーの方歓迎」といった表記はできない点に注意しましょう。ただし既にひとり親で働いているのであれば、「ひとり親の方、活躍中」というような表記は可能です。

表現に迷う場合には、ハローワークへ確認しながら決めるとよいでしょう。

特定就職困難者コース

一般的に就職が難しいとされている、高年齢者や障害者などを雇用するときに利用できるのが「特定就職困難者コース」です。

労働者1人あたりに対し受け取れる金額は、以下に示す通りです。雇用した労働者が短時間労働者かそれ以外か、事業主が中小企業かそれ以外かで異なります。例えば、所定労働時間が週30時間以上の高年齢者を中小企業が雇用した場合、支給額は60万円です。

出典:厚生労働省|特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース

ハローワーク等の紹介を受け、発達障害者や難治性疾患患者を継続的に雇用する場合には「発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース」の対象です。労働者1人あたりの支給額をチェックしましょう。中小企業が所定労働時間週30時間以上で、発達障害者や難治性疾患患者を雇い入れると、支給額は総額120万円です。

jinzai-saiyou-jyoseikin-2 出典:厚生労働省|特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)

また雇い入れてから6カ月後には、ハローワークの職員による職場訪問があるため、応じなければいけません。

就職氷河期世代安定雇用実現コース

「就職氷河期世代安定雇用実現コース」は新卒で就職するタイミングが就職氷河期にあたり、正社員での雇用を逃したことでキャリア形成できていない人を雇用する場合に利用できます。対象となる労働者は以下の通りです。

  • 1968年4月2日~1988年4月1日までに生まれた人
  • 雇い入れの前日から過去5年間に正規雇用として勤務した期間が通算して1年以下の人
  • 雇い入れの日から過去1年間に正規雇用で勤務していない人
  • ハローワークに紹介されたときに安定した仕事に就いておらず、就労に向け個別支援を受けている人
  • 正規雇用労働者としての雇用を希望している人

労働者1人あたりの助成金は、大企業が総額50万円、中小企業が総額60万円です。

生活保護受給者等雇用開発コース

支援を通算3カ月以上受けている生活保護受給者や、生活困窮者を雇用する場合の助成金が「生活保護受給者等雇用開発コース」です。

中小企業であれば、雇い入れた労働者1人あたり、短時間労働者以外が総額60万円、短時間労働者が総額40万円の助成金を受け取れます。中小企業以外の助成額は、短時間労働者以外が総額50万円、短時間労働者が総額30万円です。

成長分野等人材確保・育成コース

「成長分野等人材確保・育成コース」には「成長分野」と「人材育成」の2つのメニューがあります。どちらのメニューも、特定求職者雇用開発助成金の他コースのうちいずれかの支給要件を全て満たしていなければいけません。

その上で各メニューごとに定められているのが、以下の要件です。

成長分野 人材育成

・対象労働者を成長分野等の業務に従事させる

・対象労働者へ雇用管理改善か職業能力開発の取り組みを行う

・上記の実施結果報告書を提出する

・対象労働者が就労経験のない職業への就労を希望している

・対象労働者へ指定の人材開発支援助成金を使った訓練を行い、訓練に関連する業務に従事させる

・雇い入れから3年以内に雇い入れた日より賃金を5%以上引き上げる

支給額は以下のように定められています。例えば週30時間以上の所定労働時間で就職氷河期世代の労働者を雇い入れる中小企業は、総額90万円受け取れるコースです。

jinzai-saiyou-jyoseikin-3 出典:厚生労働省|特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)

トライアル雇用助成金

労働者を期間の定めのない雇用へ移行することを前提に、一定期間トライアル雇用を実施する事業主に交付されるのが「トライアル雇用助成金」です。

応募書類や面接で「自社に合いそうな人材だ」と感じても、実際に入社すると合わない場合もあります。トライアル雇用助成金を活用すれば、3カ月間の期間限定で求職者を雇用でき、このようなミスマッチを回避可能です。

トライアル雇用期間中に助成金を受けつつ適性をじっくり判断し、正社員としての採用を決定する、というように活用できます。

一般トライアルコース

「一般トライアルコース」は以下に示す4つの条件全てを満たす労働者を雇用する場合に対象となります。

  • 所定労働時間が週30時間以上の無期雇用での雇用を希望しており、かつトライアル雇用を理解し希望している人
  • ハローワークか民間の職業紹介事業者等へ求職の申し込みをしている人
  • ハローワークの職業紹介日に、安定した仕事に就いておらず、自営業者や役員なら実働時間が週30時間より少なく、学校に在籍しておらず、トライアル雇用期間中の労働者でもない人
  • 次のいずれかに当てはまる人
    ・過去2年以内に2回以上の離職や転職を繰り返している
    ・職業紹介日の前日に離職期間1年を超えている
    ・妊娠・出産・育児を理由に離職し安定した職業に1年を超えて就いていない
    ・1968年4月2日以降に生まれ安定した職業に就いておらずハローワークで個別支援を受けている
    ・生活保護受給者・日雇労働者・季節労働者など特別な配慮を必要としている

対象となる労働者をハローワークや民間の職業紹介事業者などの紹介で雇い入れ、原則3カ月のトライアル雇用を行うことで、労働者1人あたり月4万円が支給されます。労働者が母子家庭の母か父子家庭の父なら、助成額は1人あたり月5万円です。

障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース

「障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース」は、障害者が早いタイミングで就職したり、雇用機会を獲得したりすることを目的としています。

対象となる労働者は、期限の定めのない雇用を希望しており、障害者トライアル雇用制度を理解した上で制度の利用を希望している人です。加えて障害者雇用促進法で定められている障害者であり、以下のいずれかに該当している必要があります。

  • 紹介日時点で就労した経験がなく就職を希望している
  • 紹介日前2年以内に、離職を2回以上もしくは転職を2回以上している
  • 紹介日前に離職期間が6カ月を超えている
  • 重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者

助成金を受けようとする事業主は、ハローワークや民間の職業紹介事業者などの紹介を受け労働者を雇用しなければいけません。併せて障害者トライアル雇用の期間は、雇用保険被保険者資格取得の届出を行う必要もあります。

労働者が精神障害者の場合の助成金は、最大月8万円を3カ月・最大月4万円を3カ月、最長6カ月にわたり受け取り可能です。それ以外の障害者は最長3カ月にわたり、最大月4万円を受け取れます。

若年・女性建設労働者トライアルコース

建設事業主での若手や女性労働者の雇い入れや定着を目的に設けられているのは「若年・女性建設労働者トライアルコース」です。中小建設事業主が若手や女性労働者を雇用した場合に受け取れます。

対象の労働者は、トライアル雇用助成金の他コースで対象になっている人で、トライアル雇用の開始時点で35歳未満か女性であり、トライアル雇用期間に建設工事現場の作業に従事する人です。

労働者1人につき最大月4万円の助成金を、最長3カ月受け取れます。

地域雇用開発助成金

働く場所が限られており求人の少ない地域へ事業所を置き、地域の人を雇い入れることで受け取れるのが、地域雇用開発助成金です。

地域雇用開発助成金は3回に分けて支給されます。全3回の支給を全て受けるには、設定されている提出期限までに、完了届や支給申請が必要です。また書類に不備があれば修正しなければいけません。

期限までに必要な書類の提出がない場合や、不備のあった書類の修正が行われない場合には、支給されない点に注意が必要です。

地域雇用開発コース

「地域雇用開発コース」では、以下の要件を満たすことで1回目の助成金を受け取れます。

  • 同意雇用開発促進地域等の事業所へ施設や設備を設置・整備し、地域に住む求職者の雇い入れに関する計画書を労働局長へ提出する
  • 事業に使用する施設や設備を最長18カ月の計画期間内に設置・整備する
  • 地域に住む求職者を、ハローワークを通し、常時雇用する雇用保険の一般被保険者か高年齢被保険者として3人以上(創業の場合は2人以上)計画期間内に雇い入れる
  • 計画期間の完了日に、計画日の前日より、雇用保険の被保険者である事業所の労働者を3人以上(創業の場合は2人以上)増やす

2回目・3回目の支給にも要件が定められています。

  • 雇用保険の被保険者数を維持する
  • 要件を満たしている対象労働者数を維持する
  • 2回目・3回目の支給基準日までの離職者数を、完了日の対象労働者数の1/2以下か3人以下に抑え、対象労働者を定着させる

助成金の支給額は施設や設備の設置・整備にかかった費用と、雇い入れた対象労働者の人数によって以下のように決まります。要件を満たせば最大で3回受け取れる仕組みです。施設の設置・設備に500万円かけ、地域の労働者を3人雇用すると、1回につき50万円、最大で150万円受け取れます。

jinzai-saiyou-jyoseikin-4 出典:厚生労働省|地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)

沖縄若年者雇用促進コース

沖縄県に事業所を設置・整備し、沖縄県に住む35歳未満の対象労働者を雇い入れるときに利用できるのが「沖縄若年者雇用促進コース」です。利用するには、沖縄労働局長へ事業所の設置・整備や対象労働者の雇用に関する計画を提出し、沖縄県の雇用に関する状況の改善につながると認められなければいけません。

原則として新規学卒者は対象労働者に含まれませんが、雇用するのが中小企業であれば新規学卒者も対象です。

支給額は算定期間中に対象労働者へ支払った賃金へ、中小企業は1/3、中小企業以外は1/4を乗じて計算します。上限は対象労働者1人につき年120万円です。

産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)

「産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)」は、新型コロナウイルス感染症の影響で、事業を一時的に縮小した事業主が新たな事業を行うにあたり、必要な人材を採用するときに利用できます。

専門的な知識や技術を持つ人材を雇用するには、高額な人件費がかかります。この助成金を活用することで人件費の負担が減り、新規事業をスムーズに進めやすくなるでしょう。

助成金の対象となるには、中小企業庁の「事業再構築補助金」の交付決定を受けている事業主が、対象労働者を雇用保険の被保険者として期間の定めのない労働契約で雇い入れ、助成金の支給申請まで雇用し続ける場合です。

また、対象労働者にも以下の要件が定められています。

  • 専門的な知識や技術が必要な企画・立案・指導に従事しているか、部下を指揮監督する業務に従事している人
  • 1年間に350万円以上の賃金が支払われる人

支給額は中小企業が対象労働者1人につき総額280万円、中小企業以外が対象労働者1人につき総額200万円です。対象労働者の雇用は1事業主に対し5人が上限のため、中小企業であれば最大1,400万円受け取れます。

助成金を活用するための注意点

助成金を活用し人材採用するときには、助成金は後払いである点に注意しましょう。申請してから支給を受けるまでに6~12カ月かかることも珍しくありません。

支給要件を満たすための事業を実施するにはコストがかかります。助成金を受け取るまでにも支払いは発生するため、自己資金や借り入れなど資金を用意する手段の確保が必要です。

人材採用には社内の環境整備も重要

スムーズに人材採用を進めるには、社内の環境整備もポイントです。助成金の対象となる労働者を雇用しても「働きにくい」と感じる職場では離職してしまうかもしれません。働きやすい職場作りで、労働者の定着を図りましょう。

業務効率化の実施

業務の無駄をなくす取り組みは、働きやすい職場作りにつながります。業務内容をマニュアル化すれば、入社したてでも仕事に取り組みやすくなります。

適切な業務の配分も重要です。特定の部署や係がいつも忙しく残業しているなら、業務量に偏りが生じているかもしれません。全体の業務を見直し、適切な配分になるよう振り分け直すとよいでしょう。

システムの導入により、これまで人の手で行っていた業務を自動化するのも効果的です。無駄を省くことで、時間外労働を短縮できますし、より生産性の高い業務へ人材を集中させられます。

良好な人間関係

風通しが良く人間関係が良好であることも、働きやすさにつながるポイントです。気軽に相談できる関係性作りには、あいさつや簡単な会話ができる場所の設置が役立ちます。

例えばオフィスの端にコーヒーメーカーとテーブルを置き、始業前や休憩時間などに飲み物を飲めるスペースを作ると、コミュニケーションが生まれるきっかけ作りが可能です。

日頃から気軽にあいさつをする関係性ができていれば、仕事上で困ったことや悩みが出てきたとき、早いタイミングで相談できるでしょう。「困ったときには相談できる」「きっと誰かが助けてくれる」という信頼関係が、働きやすい職場作りにつながります。

充実の福利厚生

福利厚生の充実にも取り組みましょう。例えば育児や介護・病気などの理由で休暇が必要になったとき、企業独自の休暇制度があれば気兼ねなく休めます。ライフステージの変化に合わせ、休暇制度を利用しながら働き続けられるでしょう。

原材料や光熱費の高騰による値上げが進行している2022年頃からは、インフレ手当としての福利厚生にも注目が集まっています。例えば、住居費の一部を負担する家賃補助や昼食代の一部を負担する食費補助などです。

生活に必要不可欠な出費の一部を企業が負担することで、労働者が自由に使えるお金を増やす経済的なサポートができます。

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助成金を活用し人材採用に取り組もう

人材採用を行うときには、「雇用関係助成金」をチェックしましょう。人材を採用するときに対象となる「中途採用等支援助成金」や「特定求職者雇用開発助成金」などが含まれています。各助成金ごとに満たすべき要件が定められているため、利用時には自社の状況に合う助成金かよく確認した上で手続きを進めましょう。

ただし、単に助成金を使い、雇用しただけでは人材は定着しません。同時に職場環境の整備も進めたり、業務効率化や良好な人間関係の構築に加え、福利厚生の充実も重要です。

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