資料請求
English

Workers Bistro

-働く人と働きたい人のための福利厚生マガジン-

健康経営と働き方改革!定義と関係性やメリットとは?成功事例も紹介

2023.07.05

New call-to-action

健康経営と働き方改革は、しばしば混同されがちですが、どちらも国が推進する企業経営・成長・責任などにおいて重要な取り組みです。今回は健康経営と働き方改革の定義や歴史、関係性について解説します。健康経営と働き方改革の基本的な指針と、指針を実践すべき施策の内容にも触れています。施策に活用できる福利厚生や、働き方改革の実践により健康経営を実現させるメリット、また企業の成功事例も参考になるでしょう。

健康経営とは

健康経営とは、1990年代からアメリカで提唱され始めた「健康な従業員こそが収益性の高い会社を作る」という主張が基礎となっています。要約すると「企業は有効な経営戦略の一つとして従業員の健康管理に務めるべき」という考え方です。

また、日本では深刻な少子高齢化を受け、今後人材不足があらゆる企業を円滑に経営・運営していくための大きな課題になると考えられています。企業が従業員の健康に配慮することは、経営戦略の重要な要素の一つといわれています。

これを受け、2006年にNPO法人健康経営研究会(以下、健康経営研究会)が発足されました。同研究会では「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」という考えを基盤に、「人という資源を資本化し、企業が成長することで、社会の発展に寄与すること」が今後の経営戦略に必要だという主張を行っています。

近年、企業経営や成長とは切っても切れない関係にあるとされるSDGsやCSRの観点からも、日本国内の企業にとって健康経営は重要な取り組みといえるでしょう。日本企業や日本全体が、世界から取り残されないようにするためにも健康経営に着目した企業作りが必要だと見られています。

健康経営の5つの指針

健康経営研究会では、従業員の健康への戦略的な投資として「労働安全衛生(健康管理)」「心と体の健康づくり」「働きやすさ」「働きがい」「生きがい」5つの指針の整備を推奨しています。

2021年7月に健康経営研究会が主体となって研究・発表された「未来を築く、健康経営」を基にそれぞれの内容を見ていきましょう。

労働安全衛生(健康管理)

労働安全衛生とは、労働基準法や労働安全衛生法など「労働法令の遵守」を通じた従業員の健康管理に関する取り組みを意味します。従業員の安全・安心な労働環境整備と心身の健康づくりのための基本的な取り組みです。

労働安全衛生は、企業活動を推進する上で当然、かつ最低限守られるべき基準であり、他の4つの視点を支える重要な土台です。

心と体の健康づくり

「心と体の健康づくり」とは従業員のヘルスリテラシーを高める取り組みです。労働安全衛生と同じく、健康経営のための土台の一つという位置づけです。

従業員自らが健康状態を意識し、必要な対応ができるようヘルスリテラシーを高めるという考え方から生まれました。これにより、健康の質が高まり、労働や商品・サービスの質が保証され、最終的には企業の付加価値の向上につながるといわれています。

働きやすさ

働きやすさとは、従業員の健康を大前提とし、一人ひとりの従業員が居心地よく働ける場や状況、コミュニケーションがあってこそ実現すると考えられています。働きやすさは従業員が作り出せるものではなく、企業が従業員の働きやすさをコントロールできると考えられています。

そのため、企業は従業員が働きやすさを感じられるように、環境調整に努めなければなりません。

働きがい

働きがいとは、仕事に対するエンゲージメントを高めることで生まれるエネルギーです。健康経営を指針とする場合、企業と従業員による価値感の統一、価値をともに作り上げることが重要だと考えられています。それには企業と従業員の双方が同じ目標をもつことが大切です。

経営戦略として自社の針路を積極的に示すとともに、仕事の質と量が従業員の心身の健康に及ぼす影響を考慮しながらマネジメントに努める必要があります。そのバランスが崩れると仕事への誇りや業務が社会的意義のあるものでも働きがいを感じにくくなるといわれています。

生きがい

健康経営における生きがいは、ワークライフバランスの実現が大きな尺度とみられています。従業員にとって、仕事は生活の中心ではなく、あくまで一部とし、適切なワークライフバランスを取ることで「ウェルビーイング」つまり「心身の良い状態」を獲得できるという考えです。

そしてこの個々の従業員の心身の良い状態こそが企業の屋台骨となり、社会の発展にも貢献するといわれています。健康経営に関する取り組みについて、従業員の「働きやすさ」や「働きがい」「生きがい」については、人を資本として新しい企業価値を創造する投資であると捉えられています。

働き方改革

働き方改革とは、現在日本が直面する少子高齢化に伴う、生産年齢人口減少などの課題を解決するための改革です。同時に、育児や介護・病気の療養などを理由として、職を離れる選択をせざるを得ない人々の存在にもスポットライトがあたりました。働き方改革は、国民一人ひとりが、本人の働く意思を叶え、輝いて生きるために必要とされた改革でもあります。

簡単にまとめると「労働人口減少により日本社会が低迷しないよう、すべての働く人々が個々の事情と仕事の両立を目指せる、多様で柔軟な働き方ができる社会を実現しましょう」というのが、働き方改革の概要です。

働き方改革では、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」、略して「働き方改革関連法」により、企業に以下の事柄などへの取り組みを実践するよう義務付けています。

● 長時間労働の是正
● 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
● 柔軟な働き方がしやすい環境整備
● ダイバーシティの推進
● 賃金引上げ、労働生産性向上
● 再就職支援、人材育成
● ハラスメント防止対策

働き方改革には、雇用や労働条件に関する項目もありますが、「長時間労働の是正」や「柔軟な働き方がしやすい環境整備」「ハラスメント防止対策」などは、そのまま健康経営優良法人認定制度の評価項目になっています。

健康経営と働き方改革の関係性

健康経営という概念が広がったのには、さまざまな理由がありますが、働き方改革とは密接な関係性があります。健康経営と働き方改革は、どちらも生産性や業績の向上、人材確保などにつながることを最終目的としていますが、その手立てとして従業員の心身の健康の確保と向上を最大のポイントとしている点でも共通しています。

国はまず、2013年より「健康経営銘柄」選定をスタート、2015年より「健康経営優良法人認定制度」を整備し、健康経営の推進に乗り出しました。2018年に、先に紹介した「働き方改革関連法案」が国会で可決され2019年4月より施行されました。企業にも働き方改革推進が求められ「従業員の健康を守る」ために、企業がすべき役割に対して一層の注目が集まり始めている最中といえるでしょう。

また、2020年初頭より世界中で猛威を振るう、新型コロナウイルス感染症への各企業の対応策やリスク管理も、健康経営と働き方改革を推進する上で一役買ったといえます。多くの企業では、従業員間での感染拡大防止対策としてリモートワークが一般的になり、それに伴い労働時間や通勤時間、ワークライフバランスなどが見直され始めました。

奇しくも、日本が推進する「企業に所属する従業員や多様な事情を抱える生産年齢人口」への支援と、それまでの働き方に疑問符を持たざるを得ない状況が、同時進行したといっても過言ではないでしょう。それによりコロナ禍以前から、経済産業省や厚生労働省などが取り組んできた健康経営銘柄や健康経営優良法人認定制度への認知・取り組みが、より急速に広まりました。

健康経営銘柄

経済産業省では、2015年から毎年、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む上場企業を「健康経営銘柄」として選定しています。この取り組みは、東京証券取引所との共同であり、長期的な視点から企業価値の向上を重視する投資家に、健康経営優良企業を紹介するというものです。

結果として、各企業が健康経営の取り組みに注力することを目的としています。第8回となる2022年度は過去最多となる32業種・50社が選定されたと報じられています。

健康経営優良法人認定制度

優良な健康経営を実践している企業や組織は、経済産業省から「健康経営優良法人」として認定される制度があります。さまざまな条件・評価項目をクリアし健康経営優良法人の認定を受けると、企業のPR等に使用できるロゴマークの利用許可や有利な条件の融資、自治体の公共調達における加点といった優遇措置につながります。

たとえば、厚生労働省では、公共職業安定所(ハローワーク)に提示する求人票に、健康経営優良法人の認定を受けた企業はその記載を許可しています。健康経営優良法人と認められることがすなわち、ホワイト企業であると暗示することになり、人材の獲得に役立っているのです。

また、法務省では、出入国在留管理庁において、入国を希望する外国人の在留資格審査で健康経営優良法人認定を受けた企業に採用されている、もしくは採用予定の外国人の手続きを簡素化しています。

健康経営と働き方改革を実現する取り組みとは

健康経営や働き方改革に正しく取り組み、生産性を向上させる企業として、健康経営銘柄選定や健康経営優良法人認定を受けるには、実行可能な施策を実施することが大切です。健康経営有料法人認定のために企画され、かつ評価にもつながる施策についてみていきましょう。

ワークライフバランスの推進

健康経営と働き方改革実践に向けた基礎的な土台づくりのため、さらに従業員一人ひとりのワークエンゲージメントを高めるためにも、ワークライフバランスの推進が求められます。

以前の日本企業では、休日出勤や長時間労働が「称賛に値する働き方」と捉えられるのが一般的でしたが、現在は多くの企業、ひいては社会全体が有休をしっかり取得することを奨励し、長時間労働の是正に乗り出しています。

働きがいや人間関係を向上させる環境づくり

健康経営と働き方改革、双方の観点から重要視されるようになったのが「働きがい」です。働きがいとは仕事に対するモチベーションやエネルギーと言い換えることができるでしょう。健康経営では、働きがいの手前に「働きやすさ」があるとされています。

働き方改革とは、多様な人材にとって働きやすさを感じられる社会の在り方を目指したものでもあります。たとえば「公平な評価制度」や「ハラスメントの抑制策などの設置」や「時短勤務・リモート勤務などの柔軟な働き方を認める制度」など、さまざまな事情を持つ多様な人材がともに働きやすい環境や条件づくりなどを推進しているのが働き方改革なのです。

働き方改革の実践により環境が整った企業は、健康経営の指針「働きやすさ」「働きがい」、さらに一歩進んで「生きがい」を叶える働き方が実現しやすい企業であると言い換えることができるでしょう。

病気の治療と仕事の両立支援

ワークエンゲージメントを高めることは人材確保の観点からも大切な取り組みとして認められています。離職率を抑えることに直結する健康経営施策の一つとして、病気の治療と仕事の両立に乗り出す企業も少なくありません。

たとえば、治療が必要な従業員には時短労働を認めたり、通院・治療に無理のない範囲の部署移動を行ったりといった施策は、本人だけでなく、周囲の従業員や採用活動にも良い効果を与えるでしょう。

こうした働き方に直結する施策は、働き方改革が目指す、誰もが活躍できる社会に近づける上でも、柔軟な働き方がしやすい環境づくりにも役立っています。介護や育児といった事情を抱える従業員が心地よく働けるための施策にも適用できるからです。

健康増進・生活習慣病予防対策

制度を作ったり新しい雇用契約を生み出すだけでなく、従業員が改めて身心の健康への直接的なアプローチを叶え、セルフケアに役立てられる取り組みを行うことも健康経営には求められます。

たとえば、社内でスポーツレクリエーションやクラブを企画し、従業員の運動機会の増進をはかったり、社食など健康的な食事を取れる福利厚生を採用し、従業員の食生活を支援したりするなどです。

これらの施策は、働き方改革で掲げられた目標「ハラスメント防止対策」「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の実践にも役立てられています。社内レクリエーションの充実で従業員間の垣根をなくしコミュニケーションしやすい環境づくりになったり、雇用形態や就労条件に関わらず全従業員が受けられる福利厚生の採用につながったりするからです。

エデンレッドジャパンが提供する電子カード配布型食事補助サービス「チケットレストラン」もユニークな福利厚生の一つとして、検討する企業が増えています。「チケットレストラン」は、全国70,000店以上の飲食店・コンビニエンスストアで利用できます。各従業員が、朝食やランチ・夕食など就業時間内であれば何時でも、好きな店舗で利用できるため自由度が高く、経済的にも従業員を支援できます。「食事をとるために休憩を取る」といった意識づけにも役立つでしょう。

健康経営と働き方改革を叶える福利厚生とは?

健康経営と働き方改革の実践につながる福利厚生サービスとはどのようなものでしょうか?企業にとって取り入れやすく、従業員にも人気の福利厚生サービスを紹介します。

「チケットレストラン」|株式会社エデンレッドジャパン

先ほど紹介した「チケットレストラン」は電子カード配布型の食事補助サービスです。多様なワークスタイルの従業員が利用できるため、働き方改革やコロナ禍を発端としたリモートワークの普及により導入する企業が増えています。

特筆すべきは、「チケットレストラン」の便利さです。導入企業での利用率99%、継続率98%、満足度90%と重宝している様子がうかがえます。「チケットレストラン」の加盟店は、2022年12月現在、7万店をこえています。さまざまな好みや食に関する特性がある人でも平等に健康な食事を実現するために利用できます。

たとえば、普段の食事に「チケットレストラン」を利用して、コンビニや飲食店等でプラス1品、健康食を取り入れるのもおすすめの利用方法です。さらに「チケットレストラン」には、ヘルシー志向のレストランやカフェも加盟しています。従業員の健康づくり、栄養管理に直結した食事補助サービスといえるでしょう。資料請求はこちら

ライフサポート倶楽部|リソルライフサポート株式会社

リソルライフサポート株式会社が提供する「ライフサポート倶楽部」は、ウェルビーイングを意識した健康支援福利厚生サービスに力を入れる、総合福利厚生代行サービスです。

健康支援サービスでは「従業員一人ひとりが、ライフイベントを経ても離職することなく仕事とプライベートの調和を図りながら定年まで元気に働き続けられる従業員を増やすこと」に重点を置きサービスの提供と充実を図っています。

ライフイベントや心身の健康不調からの職場への復帰は、人材確保と健康経営におけるメンタルヘルスケアにとって重要な課題と捉えられており、福利厚生サービスで一端を担えれば、企業・従業員の双方にとってメリットが大きいでしょう。

「ライフサポート倶楽部」は、働き方改革の注力課題である、女性活躍支援にも力をいれており、出産・育児・介護にまつわるサービスを広く提供しています。保養やワーケーションに利用できる施設利用にまつわるサービスもあり、日々の健康管理や息抜きだけでなく、リフレッシュもサポートします。

オフィスdeリラックス|株式会社イーヤス

株式会社イーヤスが提供する「オフィスdeリラックス」は、プロの施術師が企業の職場へ定期的に出張訪問し、従業員の心身の疲れやストレスを軽減・解消する、福利厚生サービスです。企業の休憩時間にあわせて出張サービスを行っているので従業員に休憩をしっかり取らせる意識作りにも役立つでしょう。

現在は、東京・大阪・名古屋・札幌と都市部でのみ提供されているサービスですが、導入企業では、利用率90%以上と人気があります。メンタルとフィジカル、両方のヘルスケアには疲れの解消が大きな意味を持っています。「オフィスdeリラックス」はたまった疲れや姿勢・癖などに直接アプローチして従業員の健康促進を手助けする福利厚生サービスといえるでしょう。

また、「オフィスdeリラックス」の利用によりコミュニケーションをはじめとした職場の環境づくりに役立ったという声もあります。従業員のセルフケア意識向上にもつながっているという声もあるそうです。

健康経営と働き方改革を成功させるメリット

企業が働き方改革を経て、健康経営を実現させた暁には、健康経営銘柄選定や健康経営優良法人へのインセンティブのほかに下記のようなメリットがあると推察されます。

人材不足の解消

働き方改革法案のなかには、自由な選択の働き方を取り入れることで、育児や介護などを理由に仕事を離れる人材の流出を防ぐという目的があります。さらに健康経営に成功すると、健康不調による休職や離職を未然に防ぐことにつながります。

また、採用活動の場面でも、働き方改革や健康経営に真摯に取り組む企業として求職者へのアピールになるでしょう。

企業ブランドイメージの向上

従業員の心身の健康に対し、真摯な対応をする企業をホワイト企業として評価するのが健康経営銘柄の意義の一つです。こうした企業は、求職者だけでなく顧客や株主といった企業運営に欠かせないステークホルダーからも評価を得られるものです。反対に、従業員が心身に変調をきたした事由が表面化すると、企業運営に関わるステークホルダーだけでなく、世間全体から批判を受けるような事態になりかねません。

いまや働き方改革の実践は、企業のブランドイメージ向上とリスク管理の面からも欠かせないといえるでしょう。さらに、働き方改革を健康経営につなげることで、ブランドイメージを成長させ、株価や売り上げの上昇にもつながるといわれています。

健康経営と働き方改革の成功事例

働き方改革を行い、健康経営の成功へとつながった企業事例を2018年に経団連が発表した「働き方改革事例集」から紹介します。

株式会社アシックス

スポーツ用品の製造・販売を営む株式会社アシックス(以下、アシックス)は、日本のビッグスポーツブランドでもあります。アシックスは、もともとは兵庫県神戸市の企業ですが、今や海外事業の売り上げが全体の8割を超えるグローバル企業へと成長しました。今後も成長を続ける企業として2015年経営戦略に、働き方改革による健康経営の実現が盛り込まれました。

最終目的として掲げられたのは、「ビジネスニーズを読み自立して働ける社員の育成と計画的・効率的に働くことで業務の遂行と成果を目指す」「社員に活力があり、働き方改革を推進する企業として企業のブランドイメージを向上につなげる」といった内容です。コアとなる施策は長時間労働の是正に重点を置き、柔軟な働き方と余暇時間の創出を狙いました。

具体的な施策は
①フレックスタイム制度
②サマータイム・プレミアムフライデー導入
③休暇取得促進に向けた取組

の3点です。実現のために「時間に意識を向ける」「各種システムの活用」「円滑なコミュニケーション」に取り組むよう社内に周知しました。また、スポーツ用品メーカーとしてスポーツレクリエーションの活発化や社食にアスリート食を取り入れるなどといった取り組みも行っています。

こうした取り組みが認められ、アシックスは2018年から毎年、健康経営銘柄への選定や健康経営優良法人への認定を受けています。働き方改革の実践から健康経営宣言へとコマをすすめた成功事例といえるでしょう。アシックスは今日も、健康経営優良法人のパイオニアとして企業と従業員が一丸となって邁進する最中にあるようです。

カゴメ株式会社

食品や飲料の加工・製造・販売を主幹事業とするカゴメ株式会社(以下、カゴメ)では、長期ビジョンとして「トマトの会社から野菜の会社に」「女性比率を50%にー従業員から役員まで」の2つを掲げています。実現に向け、新商品の開発や既存商品のバージョンアップなどの構造改革とともに力を入れたのが「20時以降の残業禁止」「在宅勤務制度」「フレックス勤務制度」導入による働き方改革です。

これらの制度導入にはカゴメが掲げる「働く”○○”の多様化」という切り口が関係しています。働く「場所」「時間」の多様化を目指し、実践したことで従業員からは「ワークエンゲージメントや働きやすさの向上につながった」という声が聞かれたそうです。

ただし、働く「場所」「時間」の選択肢は製造ラインで働く従業員に対しては、実現不可能な制度でもあります。そこで、製造部門の従業員には時間単位有給制度を導入し、より育児や介護などと仕事を両立できる環境形成に役立てています。

同時に有給取得率の向上にも力を入れており、過重労働の防止やワークライフバランスの向上にも取り組んでいます。現在は、一度事情があり退職した従業員の再雇用にも注力し、離職の道を選ばざるを得なかった人材の社会復帰にもつながっています。

これらの取り組みの実現には、スケジューラ―システムの徹底活用が背景にあるそうです。一人ひとりの従業員の勤務状況や業務、有休消化率を管理者がマネジメントすることで無理のない働き方改革促進に役立てています。

カゴメのこうした取り組みは一朝一夕に完成したものではなく、向き合い始めた2014年から現在に至るまで、情勢や法改正に伴い、進化を続けています。また、それに伴い、カゴメのトップである代表取締役社長が「働き方の改革は生き方改革」「能動的な残業を減らし真のワークライフバランスを実現しよう」といった働き方改革・健康経営の指針に対する前向きなメッセージを発表し続けています。

終わりに

簡単にまとめると、健康経営は「従業員の心身に配慮した企業運営を行うことが企業の存続と維持につながるという概念」、働き方改革は「より従業員の働きやすさや働きがいを重視した働き方へとシフトさせる取り組み」といえます。

また、健康経営を実現させるには、働き方改革の実践が欠かせません。時間や手間、新たなシステムの導入など、懸念材料はありますが、社会的意義だけでなく企業が長期にわたって成功・成長し続け、未来に残るために重要な取り組みです。

まずは、健康経営や働き方改革の取り組みの一つとして時間や手間がかからない食事補助型福利厚生サービス「チケットレストラン」の導入を検討してみてはいかがでしょうか?資料請求はこちら

New call-to-action