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女性が働きやすい会社ランキング上位10選 東洋経済|活躍・育児介護と両立・働き方を評価

女性が働きやすい会社ランキング上位10選 東洋経済|活躍・育児介護と両立・働き方を評価

2024.06.18

育児や介護との両立、ジェンダーギャップ、働き方改革など、働く女性を取り巻く環境、整備、取り組みは目まぐるしく変化します。そんな女性が働きやすい会社を見つける目安になるのが東洋経済が作成した「女性が働きやすい会社ランキング」です。
2017年度版「CSR企業総覧(雇用・人材活用編)」掲載の1,408社の人材活用データを参考に作成したランキングでの上位企業の取り組みやビジョンを確認し、女性が働きやすい会社の特徴を捉えましょう。

女性が働きやすい会社ランキング上位10選

「女性が働きやすい会社ランキング」は「女性の活躍」「育児・介護」「働きやすさ」の3分野、合計37項目(100点満点)で評価されています。ここでは、「CSR企業白書」2017年版に掲載されたもののうち、上位10位を確認しましょう。なお、本記事は、東洋経済ONLINE「最新!『女性が働きやすい会社』ベスト100」を元として作成しています。

女性 が 働き やすい 会社 ランキング01出典:東洋経済ONLINE|最新!『女性が働きやすい会社』ベスト100

1位.富士通

項目名 内容
企業名 富士通株式会社
業種・事業内容 電気機器
外部評価 ・2013年ダイバーシティ経営企業100選

・2016年〜2019年PRIDE指標ゴールド
・2016年4月えるぼし3段階目認定
・2007年、2010年、2013年くるみん認定
・2015年プラチナくるみん認定
・2015年、2022年なでしこ銘柄選定
・2016年、2019年準なでしこ銘柄選定

富士通では、女性が働きやすい企業であるために、「仕事と育児の両立のための制度」、「女性のキャリア支援」「事業所内保育所の設置」の3つの柱を掲げています。働く環境については、全国18か所に社内サテライトオフィス「F3rd」を展開しているほか、全国230か所以上の社外サテライトオフィスと提携するなど、自由な働き方を支援しています。

充実した福利厚生や休暇についても働きやすさの理由です。たとえば、3つの事業所内保育所が設置されていたり、事由が消滅するまで取得できる介護短時間勤務制度があったりします。2023年6月末時点では、取締役9人のうち、2名が女性(約22%)であり、2022年度のグループでの女性従業員比率19.5%と高いです。外部評価の実績の良さからも、女性が活躍しやすいことがわかります。

出典:富士通|社会・ガバナンスデータ
出典:diversity works|富士通株式会社

2位.三越伊勢丹ホールディングス

項目名 内容
企業名 株式会社三越伊勢丹ホールディングス
業種・事業内容 小売業
外部評価 ・2016年えるぼし認定2段階目

・2023年えるぼし認定3段階目
・2015年ダイバーシティ経営企業100選
・2007年、2014年くるみん認定
・2016年日本生産性本部「女性活躍パワーアップ大賞」優秀賞受賞
・内閣府 女性が輝く先進企業2018「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰」受賞

三越伊勢丹ホールディングスは、従業員の約7割が女性です。兼業・副業が可能であったり、リモートワークやフレックス勤務などの多様な勤務形態を容認したりと一人ひとりのキャリアフェーズや生活の環境変化に寄り添います。

子ども1人につき最長3年の育児休業も可能で、介護での時短制度も採用しており、ライフステージごとに女性が働きがいと働きやすさを実感できる環境が整備されていると言えるでしょう。女性管理職の数も2019年〜2022年にかけて上昇、比例して女性の平均勤続年数も年々長くなっています。

出典:三越伊勢丹ホールディングス|ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進
出典:diversity works|株式会社三越伊勢丹

3位.富士フイルムホールディングス

項目名 内容
企業名 富士フイルムホールディングス株式会社
業種・事業内容 化学
外部評価 ・2007年、2014年くるみん認定

・2020年1月えるぼし認定2段階目

富士フイルムホールディングスは、「働きがいにつながる環境づくり」と「多様な人材の育成と活躍」を重点課題として取り組んでいます。2022年度には、女性役職者比率向上(2021年度16.1%から2022年度16.5%)を達成、さらに人事部内にダイバーシティ推進グループを立ち上げるなど、仕事・育児・介護と両立できる企業を目指し邁進しています。

在宅勤務制度や両立支援制度も拡充されており、性別関係なく多様な従業員の活躍できる勤務環境です。年間休日は125日、新幹線通勤補助・ボランティア休職制度・アクティブライフ休暇制度といった福利厚生も整っており、ワークライフバランスも整いやすいでしょう。

出典:富士フイルムホールディングス株式会社|CSR活動報告 働き方

3位.SOMPOホールディングス

項目名 内容
企業名 SOMPOホールディングス株式会社
業種・事業内容 保険業
外部評価 ・2015年1月東京証券取引所「企業行動表彰」受賞

・2023年12月くるみん認定
・2021年7月えるぼし認定3段階目
・2020年なでしこ銘柄選定

SOMPOホールディングスは、女性従業員の意識・マインドの醸成のための育成プログラム、セミナーをグループ全体で実施し、女性のキャリアアップを応援する企業風土と環境を構築しています。具体的な目的としては、「女性役員比率、女性部店長比率、女性管理職比率を2030年までに一律30%以上とする」という数値目標です。グループ主要キーポストにも、女性の候補者比率を50%にする目標を設定しています。すでに、「評価業務を受任したチームリーダー」の比率は目標の30%をほぼ達成し、さらなる「リーダー職以上」の女性管理職の比率増加を目指すなど、女性の活躍を企業が後押しする企業風土です。

「産前産後休暇」「出生時育児休業制度(通称:産後パパ育休)」「育児休業制度」「育児短時間勤務」などの休暇・休業・働き方に関する制度も充実しています。「介護休業制度(通算365日限度)」「介護休暇」「介護シフト勤務制度」「介護短時間勤務制度」なども拡充されているので、ライフステージに応じた多様な働き方が可能です。

出典:SOMPOホールディングス|DEI(Diversity, Equity & Inclusion)

3位.東京海上ホールディングス

項目名 内容
企業名 東京海上ホールディングス株式会社
業種・事業内容 保険業
外部評価 ・2013年、2015年、2017年、2018年、2021年度準なでしこ銘柄選定

・経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」受賞
・グループ6社がえるぼし認定、うち5社がえるぼし3段階目認定

東京海上ホールディングスは、グループとしての取り組みの一つとして、「ジェンダーギャップ解消」を掲げています。女性従業員それぞれが自律的にキャリアを構築し、より広いフィールドで活躍できるための環境づくりや人材育成を、長年にわたり積極的に推進している企業です。「女性管理職以上の比率について2030年度に30%達成」することを定量目標として策定しています。

柔軟な働き方が可能であり、短時間勤務制度では、子が小学校3年生の3月末まで勤務時間を1日最大2.5時間まで短縮可能です。年2回取得が可能な5日間特別連続休暇もあり、私生活も充実させやすい環境が整っています。

出典:東京海上ホールディングス|D&Iの推進・人材育成

6位.高島屋

項目名 内容
企業名 株式会社高島屋
業種・事業内容 小売業
外部評価 ・2017年女性が輝く先進企業表彰「内閣総理大臣表彰」受賞

・2016年えるぼし3段階目認定
・2015年プラチナくるみん認定
・2014年経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」受賞

女性躍進を経営戦略として位置付ける高島屋では、誰もがライフステージの変化で家庭と仕事を両立を目指せるように、各種制度を充実させています。「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会行動宣言」へ賛同したり、管理監督者を対象とした「ダイバーシティ教育」を実施したりなどは、女性の活躍を推進する姿勢の表れです。

小学校3年生終了時まで9パターンの勤務パターンが選べ、スクールイベント休暇も年2回まで取得できます。介護では、1年間の休職や年間15日の介護休暇などがあります。妊婦勤務制度、配偶者分娩休暇もあり、ライフイベントも充実させつつ働き続けることが可能です。

出典:高島屋|ダイバーシティ推進

7位.ソニー

項目名 内容
企業名 ソニー株式会社
業種・事業内容 電気機器
外部評価 ・2007年くるみん認定

・2016年プラチナえるぼし認定

キャリアだけでなく従業員の人生も支える企業を目指すソニーでは、多様な制度で従業員それぞれの働き方やワークライフバランスをサポートします。

法定期間以上の長さで用意している産前・産後休暇や育児休職、出産に関する各種⼀時⾦の支給、追加で20日分の有給休暇が付与される「育児休暇」、勤務時間を短縮しながら仕事を可能にする「育児時短勤務」「育児フレックスタイム勤務」、育児期間中の休憩時間の追加取得、年次有給休暇の時間単位で取得が可能など、充実した制度が整備されています。

さらに、ベビーシッターの費⽤補助や、休職中の⾃⼰学習補助「休職キャリアプラス」、妊産婦の定期健診などもあり、多岐にわたる⽀援制度があるのが特徴です。2019年度実績では、女性の育児休職取得率100%、復帰率も100%です。さらに、男性の育児休暇取得数も71%と高い実績があります。「プラチナえるぼし」も認定されています。

出典:SONY|採用情報 多様性を推進する取り組み

8位.花王

項目名 内容
企業名 花王株式会社
業種・事業内容 化学
外部評価 ・2019年女性が輝く先進企業表彰「内閣総理大臣表彰」

・プラチナくるみん認定
・2013年ダイバーシティ経営企業100選
・2023年MSCI日本株女性活躍指数(WIN)

花王では、女性リーダーを育むために、女性従業員のキャリア意欲向上や視座の拡大を目指す女性リーダー研修、リーダーになりたい気持ちを先輩から学び育む「キャリCafé(Women’s Career Café)」などを実施しています。「同じ役割であれば男女で賃金の差は設けていない」というポリシーを掲げることからも、性別関係なく活躍できる企業と言えるでしょう。

取り組み実績が評価され、2023年には企業における女性の雇用・昇進などのデータやダイバーシティの取り組みなど、性別多様性に優れた企業が選定される指数である「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」にも認定されています。

出典:KAO|女性活躍推進の取り組み

9位.三菱ケミカルグループ(旧三菱ケミカルホールディングス)

項目名 内容
企業名 三菱ケミカルグループ株式会社
業種・事業内容 化学
外部評価 ・プラチナくるみん認定(田辺三菱製薬株式会社)

・えるぼし2段階目認定(三菱ケミカル株式会社)
・「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の「行動宣言」に代表取締役会長が参加

「三菱ケミカル株式会社」「田辺三菱製薬株式会社」「日本酸素ホールディングス株式会社」という3つの企業の経営を担う三菱ケミカルグループでは、ワークライフバランスの実現できる職場の構築を目指し、さまざまな制度で従業員を支援しています。子が3歳になった4月末までの育児休職、子が小学校6年修了後の3月末日まで1日あたり2時間の短時間勤務を認めるなどはその代表例です。

また、田辺三菱製薬では、“休める制度から復職して活躍できる制度へ”というコンセプトの「イクキャリ継続プログラム」を導入しています。育休中の勉強の機会の提供や復職後のベビーシッター代の利用補助により、スムーズに復職できる仕組みを整えています。グループ企業の中核となる三菱ケミカル株式会社の場合、年休は123日で、それ以外に結婚休暇や配偶者出産休暇を含む特別休暇が取得可能です。育児と仕事の両立のしやすさの理由には、「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会行動宣言」に代表取締役社長が参加するなどで、育児と仕事の両立を進める風土が醸成されているからでしょう。

出典:三菱ケミカルグループ|外部からの評価

10位.SCSK

項目名 内容
企業名 SCSK株式会社
業種・事業内容 情報・通信業
外部評価 ・2014年、2018年、2021年くるみん認定

・2016年えるぼし認定3段階目
・2018年、2019年PRIDE指標ゴールド
・2023年なでしこ銘柄選定

SCSKでは、真に女性が活躍できる組織風土の実現を目指し、女性の管理職登用及び育成に取り組んでいます。取り組みの成果として、2022年3月期には、女性ライン管理職登用総数(延べ人数)は124名となりました。

スマートな働き方を目指すべく「平均残業20時間以下、有給休暇100%取得」も推進しています。育児については、10日間のマタニティ休暇、中学校卒業まで年5回の学校行事参加ができる両立支援休暇、ベビーシッター代など育児費用補助、など福利厚生が充実しています。

介護支援では、自宅や実家でのリモートワークの実施、1日6時間以上7時間30未満での実労働時間ベースの勤務時間短縮も可能です。2023年のなでしこ銘柄にも選ばれており、女性活躍が進む企業として注目されています。

出典:SCSK|ダイバーシティ&インクルージョン
出典:diversity works|SCSK株式会社

女性が働きやすい会社8つの特徴

女性が働きやすい企業には、どのような特徴があるのでしょうか。8つの特徴について、それぞれ解説します。

1.女性の管理職の比率が高い

女性管理職が多い職場環境は、企業で活躍したい女性にメリットがあります。上位職に就く女性の先輩がいると、自身のキャリアビジョンを描きやすくなるからです。育児と両立しながらどのように昇進を果たしたのか、ロールモデルから学べます。

一般的に、出産・育児と昇進の両立を心配する声は少なくありません。しかし、女性管理職の割合が高ければ、そうした不安も和らぐでしょう。上司に女性がいれば、両立支援制度の活用がスムーズになり、キャリア形成を後押ししてくれる環境が整っていることがわかるからです。女性管理職比率は、企業が公表する統合報告書(IR)などに記載されているので、積極的に活用しましょう。

2.女性従業員の比率が高い

女性従業員の比率が高い職場には、女性が働きやすい環境が整っています。同性が多数在籍することで、新しい従業員でも円滑に職場に溶け込めるでしょう。オープンでフラットなコミュニケーションが行われやすく、情報の行き渡りもスムーズです。

女性特有の体調変化についても、女性比率が高いとメリットがあります。同性同士のほうが、打ち明けにくい体調面の不安など気兼ねなく相談しやすいです。病欠や早退の必要が生じた際も、理解を得やすい環境であるため、女性が長期的に活躍しやすい雰囲気が作られます。

3.充実した育児支援制度と実績

育児休暇や産前・産後休暇などの制度が整備されているだけでなく、実際に多くの従業員が利用しており、男女問わず育児休暇を取得しやすい雰囲気があることが大切です。企業ホームページなどには、育児休暇の取得実績を確認できることも多いです。また、男性の育児休暇取得率が高い企業は、ジェンダー平等意識が浸透しており、女性が働きやすい環境が整っていると考えられます。

4.事業所内保育施設の有無

子育て中の従業員がキャリアを継続しやすいよう、企業が事業所内に保育施設を設けているケースも少なくありません。職場に保育施設があれば、通勤時の送迎の手間やストレスが軽減され、子の急な体調不良時にも素早く対応できるなどのメリットがあります。安心して子育てと仕事の両立ができる環境が整っていると言えるでしょう。

5.国の認定マークを取得

国は、さまざまな分野で優れた取り組みを行っている企業を認定し、マークを付与しています。中でも、女性が働きやすい環境づくりに力を入れている企業を評価する制度が3つありますので、それぞれ確認しましょう。

くるみん認定

女性 が 働き やすい 会社 ランキング02

出典:厚生労働省|くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

1つ目は「くるみん」と呼ばれる認定マークで、次世代育成支援対策に積極的に取り組む企業に与えられます。育児休暇の取得促進や短時間勤務制度の導入など、仕事と子育ての両立支援に熱心な企業が認定されます。主な認定要件は以下のとおりです。

  • 雇用環境の整備(行動計画策定指針に照らし適切な行動計画を策定することを2〜5年間実施)
  • 男性労働者の育児休業等取得率が10%以上
  • 女性労働者の育児休業等取得率が75%以上
  • 法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満

くるみんのほかにも、「トライくるみん」や「プラチナくるみん」などの認定もあります。トライくるみんは、2022年4月より新設された認定で、くるみんよりも取得難易度が低いため、これからくるみん認定を目指す企業などに取得推奨されます。

プラチナくるみんは、最も高水準の認定で、男性の育休取得率が30%以上であったり、出産後1年後の在職率が90%以上であったりと、難易度が高いです。つまりプラチナくるみんの認定企業であれば、女性が働きやすい環境がとくに整っているという指標になります。

2024年4月末時点で、くるみんについて認定実績がある企業は4483社、プラチナくるみんの認定実績は633社、トライくるみんの実績は2社です。

出典:厚生労働省|次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、くるみん認定・トライくるみん認定・プラチナくるみん認定を目指しましょう!!!(令和6年1月)
出典:厚生労働省|くるみん認定、プラチナくるみん認定及びトライくるみん認定企業名都道府県別一覧

えるぼし認定

2つ目は「えるぼし」認定で、女性の活躍推進に関する取り組みが評価されます。管理職への女性登用や、キャリア形成支援、働きやすい環境整備など、女性が活き活きと働けるように配慮している企業が対象です。えるぼし認定については3段階あり、えるぼし(1段階目)、えるぼし(2段階目)、えるぼし(3段階目)です。

さらに、最高水準の実績として、プラチナえるぼしの認定があります。プラチナえるぼしは令和2年6月より認定が始まったもので、えるぼし認定に必要な実績の中でも最も基準が高いことから、女性がとくに活躍できる企業を見分ける指標になるでしょう。令和6年4月時点についての認定企業数は以下のとおりです。

えるぼし認定 企業数
えるぼし(1段階目) 15社
えるぼし(2段階目) 849社
えるぼし(3段階目) 1873社
プラチナえるぼし認定 企業数
えるぼし(1段階目) 56社

出典:厚生労働省|女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況)
出典:厚生労働省|えるぼし認定、プラチナえるぼし認定

なでしこ銘柄

3つ目の「なでしこ銘柄」は、経済産業省と東京証券取引所が共同で2012年から実施している制度です。上場企業の中から、女性の活躍推進に優れた企業を選定し認定します。女性従業員・管理職比率、平均勤続年数、休暇制度利用実績などが評価項目です。企業データに基づきスコアリングを行い、スコアが高い企業をなでしこ銘柄に認定します。

認定企業数は毎年各業界1〜4社程度と厳しいです。認定された企業は、女性が活躍しやすい優良企業のモデルケースとなります。2023年度(令和5年度)では、「なでしこ銘柄」として27企業が選定されました。2023年度に選定された27社について詳しくは「令和5年度『なでしこ銘柄』選定企業事例集」をご参照ください。

  「なでしこ銘柄」選定企業 業種
1 アサヒグループホールディングス株式会社 食品
2 味の素株式会社 食品
3 出光興産株式会社 エネルギー資源
4 株式会社LIXIL 建設・資材
5 株式会社資生堂 素材・化学
6 株式会社コーセー 素材・化学
7 中外製薬株式会社 医薬品
8 エーザイ株式会社 医薬品
9 株式会社アイシン 自動車・輸送機
10 住友電気工業株式会社 鉄鋼・非鉄
11 株式会社技研製作所 機械
12 株式会社小松製作所 機械
13 オムロン株式会社 電機・精密
14 SCSK株式会社 情報通信
15 パーソルホールディングス株式会社 サービスその他
16 東京ガス株式会社 電気・ガス
17 大阪ガス株式会社 電気・ガス
18 日本郵船株式会社 運輸・物流
19 株式会社商船三井 運輸・物流
20 伊藤忠商事株式会社 商社・卸売
21 日本マクドナルドホールディングス株式会社 小売
22 株式会社丸井グループ 小売
23 株式会社ゆうちょ銀行 銀行
24 株式会社山陰合同銀行 銀行
25 株式会社大和証券グループ本社 金融(除く銀行)
26 第一⽣命ホールディングス株式会社 金融(除く銀行)
27 三井不動産株式会社 不動産

出典:経済産業省|女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」

なお、令和5年度より、「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援」を両輪で進めることが不可欠であるとの考えを重視し、評価の観点として加えられました。「共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援」がとくに優れた企業が、新しく設けられた「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」として選定されています。

  「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定企業 業種
1 明治ホールディングス株式会社 食品
2 サッポロホールディングス株式会社 食品
3 日本ガイシ株式会社 建設・資材
4 DIC株式会社 素材・化学
5 株式会社きもと 素材・化学
6 テルモ株式会社 電機・精密
7 シスメックス株式会社 電機・精密
8 TOPPANホールディングス株式会社 情報通信
9 富士ソフト株式会社 情報通信
10 大日本印刷株式会社 サービスその他
11 住友商事株式会社 商社・卸売
12 株式会社しずおかフィナンシャルグループ 銀行
13 株式会社コンコルディア・フィナンシャルグループ 銀行
14 株式会社かんぽ生命保険 金融(除く銀行)
15 野村ホールディングス株式会社 金融(除く銀行)
16 大東建託株式会社 不動産

出典:経済産業省|女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」

6.有給休暇の取得率

「有休消化率が高い」ことは、「ワークライフバランスが実現されている」と考えられるため、有休消化率が高い企業は、女性が働きやすい環境が整っていると言えます。有休消化率とは、従業員に付与された有給休暇のうち、実際に消化された割合を示す指標です。つまり、有休消化率が高い企業ほど、従業員の健康と私生活を重視した経営を心掛けていることがうかがえます。予期せぬ事態に備えて、いつでも休暇が取れる状況は、とくに体調面に不安があったり、育児、介護などと両立する女性従業員にとって大きな安心材料です。

有休消化率の数値は、企業が発行する統合報告書やサステナビリティレポートなどに記載されています。数値の良し悪しで、健康経営を実践し、ワークライフバランスに配慮した企業かどうかが見えてきます。

7.働きやすい制度や環境

テレワークやフレックスタイム制度、短時間勤務制度など、柔軟な働き方を支援する制度を整備している企業は、従業員一人ひとりのライフスタイルに合わせた多様な働き方を可能にしており、性別とわず従業員の活躍が期待できる企業です。

自宅勤務によって通勤の負担が軽減されます。時間や勤務体系に融通が利くことで、育児や介護、プライベートの時間も確保しやすくなるでしょう。働き方の選択肢を従業員に提供し、ワークライフバランスの実現をサポートする環境づくりが、女性が働きやすい企業の特徴の一つです。

8.福利厚生が充実

福利厚生とは、企業が従業員とその家族の生活の安定や向上のために提供する制度のことを指します。福利厚生には、従業員のライフスタイルの変化に合わせた柔軟な働き方を実現できるものも多く、福利厚生が充実している企業は、女性が働きやすい環境が整っている企業と言えます。

妊娠・出産、育児、介護といったライフイベントが生じたとき、女性は働き方を見直さなければなりません。短時間勤務や在宅勤務、休暇取得などの働き方を選択できるかどうかで、その後の活躍可能性が変わります。長期的なキャリア形成ができるかどうかも、福利厚生次第かもしれません。

女性が多い企業に好評!食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」

従業員の健康と企業への愛着を高める食事補助の福利厚生サービスが注目を集めています。エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。「チケットレストラン」は、飲食店やコンビニで利用できるICカードを配布する形で従業員に提供する食事補助の福利厚生です。企業が食事補助として勤務日の食事代の半額分を支給します。利用可能店舗は全国25万店舗以上、 Uber Eats も対象です。

チケットレストラン」は、税の仕組みを活用したハイブリッド型食事補助の福利厚生サービスということで注目されています。具体的には、企業の食事代補助分は非課税所得です。そのため、プチ贅沢なランチメニューを頼んだり、健康を意識してサラダを追加したりができるメリットがありながらも、一定の利用条件下であれば従業員の税の負担は増えません。次に、女性が多い企業の導入事例を紹介します。

【導入事例】株式会社サニクロ|コミュニケーション活性化、企業エンゲージメントも向上

女性従業員のみの株式会社サニクロでは、「チケットレストラン」を導入して大きな効果を実感しています。最大の効果は、従業員同士のコミュニケーションの活性化と、企業へのエンゲージメントの向上です。「チケットレストラン」に関する話題の共有を通じて職場でのコミュニケーションが広がり、魅力的な福利厚生があることで企業への愛着が高まることがわかります。

課題だった給与以外の従業員への還元策として、給与には影響しない形で提供できることも従業員に喜ばれました。さらに、求人広告で「チケットレストラン」を掲載することで、他社との差別化にも貢献しています。

身近にあるコンビニで利用できる「チケットレストラン」は、勤務場所が市街地から離れた場所であればあるほど、価値を見出しやすいかもしれません。株式会社サニクロの女性従業員には、食事に加えて、飲み物やおやつにも利用できる点も実用的と喜ばれました。食を通じた健康サポートと、良好な従業員関係の構築を同時に実現できる「チケットレストラン」は、女性が多い職場での導入が広がっています。

参考:https://r.goope.jp/saniclo/
道入事例:株式会社サニクロ

女性が働きやすい会社の特徴は魅力的な職場づくりのヒント

女性が働きやすい企業には、女性の管理職比率の高さ、女性従業員の比率の高さ、育児支援制度の充実などの特徴があります。「くるみん」「えるぼし」「なでしこ銘柄」など国からの認定を得ている場合も多いでしょう。有給休暇の取得率の高さやテレワークの導入、福利厚生の充実が実現している場合も多いです。

今後、取り組み事例を参考に魅力的な職場を目指すにあたり、女性が活躍しやすい職場環境づくりの一環として福利厚生の導入も効果的です。株式会社サニクロのように「チケットレストラン」を活用して従業員のコミュニケーションを促し、女性が働きやすい職場づくりを目指しませんか。

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