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中小企業の離職率の現状と改善に成功した施策・企業事例を紹介

2023.02.07

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厚生労働省や中小企業庁では、離職率に関するデータを公開し、人材不足への懸念や少子高齢化社会における生産人口減少に向けた施策を推奨しています。実際、多くの中小企業では離職率の増加について頭を悩ませており、読者の中には具体的な施策や成功例を探す人事ご担当者様もいるかもしれません。離職率の現状とともに、中小企業独自の離職率の平均値、離職理由、就職後3年以内の離職割合などについて見ていきましょう。記事の最後には、実際に離職率引き下げに成功した、中小企業事例も紹介しています。

中小企業が離職率に悩む理由

現在、多くの中小企業が従業員の離職率の高さに悩んでいます。離職率を下げる取り組みに本腰を入れる中小企業も少なくありません。それには、コストや人材などのリソースがかかりますが、そうまでして中小企業が従業員の離職率を深刻にとらえる理由はなぜなのでしょうか?

人材確保が困難

本格的な少子高齢化社会の到来を目前に控え、生産人口減少の懸念が現実のものとなっています。業種や業態にもよりますが、資本がしっかりした企業とそうでない企業とでは、採用活動や待遇の改善に、埋められないほどの大きな差が開きつつあり、多くの中小企業では慢性的な人材不足に陥っています。

特に、地方の中小企業など、地域の労働人口が大きく減りつつある企業では、人材確保が重大な死活問題にもなっているのです。そんな中、事実は違っても「離職率が高い企業は働きにくい会社」とみられることもあり「優秀な人材が入社してくれない」など、ますます人材確保に困難を極める中小企業が増えています。

生産性の低下

従業員が離職した場合、すぐに今までいた従業員と同じ業務量をこなす人材が見つかるケースは、ほとんどありません。大抵の場合、新しい人材を確保するまでや新しい人材が業務に慣れるまで、既存の従業員でその穴を補填にすることになります。新たな採用、育成にもコストと時間がかかるため、こうした状況が連続すれば、企業として体力を奪われることになりかねません。

もちろん業務に慣れた人と慣れていない人では、生産性にも差が生まれます。残された人材のみで離職した人の穴を埋めようとしても、やはり生産性は低下すると推察できます。新しい人材を見つけても見つからなくても、一人の従業員の離職が結果として企業の生産性低下を招く危険性も秘めているのです。

企業の存続が懸かるケースも

地方では、以前より地域の特性を活かした産業や伝統工芸産業で、後継者不足から廃業の道を選ぶ中小企業が問題視されていました。都市部では、まだ買い手市場ともいえる状況が続いていますが、実際には都市部の中小企業でも、同じような現象が起きています。

就職や転職を考える際、将来性を加味して業界や企業規模、業態を選ぶ求職者が多いですが「離職率が高い=長く働いてくれる従業員が少ない」企業では将来性に不安を感じる人もいるでしょう。さらに定着率や入職希望者が減り、会社の存続が危ぶまれるような状況に陥っている中小企業も珍しくありません。

そもそも中小企業とは?

経済産業省が管轄する中小企業庁ホームページによると、中小企業の定義は、主幹事業の業種や業界によって売上高と従業員数に違いがあります。詳細は抜粋した表で確認しましょう。

出典:中小企業庁 中小企業・小規模事業所の定義 1.中小企業者の定義
ただし「上記にあげた中小企業の定義は、中小企業政策における基本的な政策対象の範囲を定めた「原則」であり、法律や制度によって「中小企業」として扱われている範囲が異なる」ケースがあるそうです。たとえば

  • 多くの補助金・助成金を得ている企業
  • 大企業と密接な関係を有する企業

をみなし企業とし、中小企業の定義から外す場合もあります。

また、法人税法における中小企業軽減税率の適用範囲は、資本1億円以下の企業が対象となっており、それ以上の資本金を調達できた企業は大企業と同等の税率が適用されます。

中小企業関連立法では以下に当てはまる企業も中小企業とすることがあります。

  • ゴム製品製造業(一部を除く)は、資本金3億円以下または従業員900人以下
  • 旅館業は、資本金5千万円以下または従業員200人以下
  • ソフトウエア業・情報処理サービス業は、資本金3億円以下または従業員300人以下

離職率とは?

そもそも離職率とは「退職者が何となく多い気がする」といった感覚で述べられるものではありません。ある時点で仕事に就いていた人数から、一定期間にどれくらいが退職したかを比率として表わす割合のことです。

離職率が高ければ、人が定着しにくく、逆に低ければ人が定着しやすい仕事や職場であるという証明になります。離職率を働きやすさの目安と捉える求職者も多く、企業の採用活動にも大きく関わってきます。

離職率の計算方法

厚生労働省が発表している「用語の定義 」から離職率の計算方法をご紹介します。

出典:厚生労働省 用語の定義

たとえば、2023年1月1日時点で100人の従業員が在籍しており、2023年3月末までに20人の従業員が離職した場合の離職率は「20人÷100人×100%=20%」です。また「起点とする時期に何人社員がいたか」が重要なので、期間内に入社した従業員の数は計算に含めません。上記の例だと、2023年1~3月の3カ月間の離職率を求める場合は、起算日である1月1日時点での従業員数を基準にします。

離職率の平均値

社会やビジネスシーンで問題視される離職率ですが、現在の状況はどのようなものでしょうか?自社の離職率と比べるときに特に重要なのが、平均値と新卒入社の社員の離職率です。
厚生労働省が発表している直近の資料「令和3年雇用動向調査結果の概況」を参考に離職率の平均について見てみます。離職率を性別で分けて見てみると、男性は12.8%、女性が15.3%です。両者の入職率は、男性が12.5%、女性は入職率が15.7%であり、男性は入職より離職が多く、女性は入職が離職に辛うじて勝る状況であることがわかります。男女合わせた離職率の平均値は13.9%で、100人規模の企業では昨年平均14人前後の離職者があったということがわかります。

厚生労働省が令和3年に発表した報告書「新規学卒就職者の離職状況を公表します」によると 、 新卒で就職後3年以内の離職率は、高卒で36.9%、大卒で31.2%です。特に入社1年以内で離職する人が最も多く、中卒31%、高卒15%、短大卒16.2%、大卒以上10.6%となっています。大卒以上の新卒社員に限定しても10人入社すれば、1年以内に1~2人は離職を選んでいるということです。

離職率の全国平均や、新卒者の就職後3年以内の離職率を上回る企業は「離職率が高い企業」「新卒者が3年以内に離職しやすい企業」とみなされる可能性があるでしょう。

中小企業の離職率の平均値

2015年に中小企業庁が発表した「中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍」の「第2章 中小企業・小規模事業者における人材の確保・育成」を参考に紹介します。

出典:厚生労働省 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍 第2章 中小企業・小規模事業者における人材の確保・育成

上図「企業規模別常用雇用者の離職率の推移」によると、2000~2012年までの大企業の離職率は10.5~13.4%の間で推移していますが、中小企業の離職率は年々改善しているものの、12.3~16.3%の間で推移しており中小企業の離職率の方が、高い水準ということがわかります。もちろん、大企業と中小企業では、データで見たとき一人の従業員の重みが異なるため、一概に中小企業の方が人が離職しやすいということはできません。

しかし、下図「中小企業における就業者の離職率(3年目)」を見ても、中途・新卒のどちらも就職後3年以内の離職率が30.6~56.8%とかなり高い割合です。

出典:厚生労働省 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍 第2章 中小企業・小規模事業者における人材の確保・育成

先に紹介した、厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況についての報告書を見ても、事業所規模でみると5人未満の事業所の就職後3年以内離職率は、高卒者で61.9%、大卒で56.3%です。対して、1,000人以上の事業所では、高卒で25.6%、大卒者で24.7%です。従業員が少ない事業所では、従業員が多い事業所に比べて離職が頻発する可能性が高い事がわかります。

中小企業離職者に多い離職の理由

引き続き、厚生労働省の「中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍」の「第2章 中小企業・小規模事業者における人材の確保・育成」を参考に中小企業離職者に多い離職理由を見ていきましょう。

出典:厚生労働省 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍 第2章 中小企業・小規模事業者における人材の確保・育成

就職後3年以内の離職者のうち27.7%、3年以降の離職者のうち18.8%が「人間関係(上司・経営者への不満)」を離職理由にあげています。続いて「事業内容への不満」や「給与への不満」をあげる人が、それぞれ全体の約1 割です。

中小企業は上司や経営層と距離が近い分、不満を感じる機会も多いのかもしれません。また、企業に莫大な資本があれば、従業員の働きに応じて給与をあげたり、新しい事業戦略をたてたりすることも可能かもしれませんが、ほとんどの中小企業にはなかなか難しいものです。こうした不満に離職を決意するほどまで追い込まれ「上司や経営者への不満」といった表現になってしまった可能性もあるでしょう。

中小企業で離職率を下げる施策例

離職率を下げるには、具体的にどのような施策を打つのが良いのでしょうか?次に紹介する5つが代表的な施策例です。

明確な評価制度を定める

離職率の低い企業には、全従業員に対し明確な評価制度を設けている企業が多いです。中小企業では密な人間関係が生まれやすいことから、評価基準がわかりにくい場合もあります。明確な基準がない場合は策定に乗り出し、待遇などに反映するようにしましょう。

労働時間や働き方の選択肢を見直す

経営状態や人材の過不足によっては、従業員の働きに対して適切な額の給与が支払えない企業もあるでしょう。代わりに、特別有給休暇やポジションを与えるのも有効です。

また、人によって置かれた環境や力が存分に発揮できる労働時間数や働き方が異なります。育児や介護、通院など事情を抱える人にはフレックス制や時短勤務、在宅勤務を認めるなど多様な選択肢を与えることが離職率を下げるのに効果的です。

公平な待遇に務める

企業規模が小さくなればなるほど、自分以外の従業員の待遇と自分を比較してしまう人が増えるでしょう。働きに応じて適正な給与や働き方の選択肢を与えるのは大切な取り組みですが、こうした施策を行うことで取りこぼされる人がいないよう、企業は注視すべきです。

勤務年数や所属部署、家族の有無などでどうしても従業員間で待遇に差が生まれそうなときは、表彰制度を設けたり、全従業員が喜ぶような福利厚生を充実させたりするのもよいでしょう。

職場内のコミュニケーション改善

パワハラやモラハラといったハラスメントや、悩みや疲労について相談できず心身の体調不良に陥るといった状況は全てコミュニケーション不足が引き起こしています。離職率を下げるなら、職場内に適切なコミュニケーションが行われているか注意深く確認しましょう。

アンケート調査や面談で聞き取りをするのもよいでしょう。また、コミュニケーションの改善のために社内レクリエーションを企画したり、反対に社内イベントへの強制参加を撤廃したりするのも効果的です。

法定外福利厚生の充実

全従業員に特別有給休暇を付与したり、給与をアップしたり、働き方を自由に選ばせたりすることができれば、どれほど経営は簡単でしょう。多くの企業が、そうはしたくてもできない事情を抱えています。そんな時に頼れるのが、法定外福利厚生です。

従業員やその家族が利用できる福利厚生には、従業員の生活を支え、成長や健康維持を促進する効果が期待されています。福利厚生は「給与以外の報酬」と表現される場面もあり、「福利厚生が充実している企業=待遇が良い」、「従業員への配慮がある企業」として見られることが多いです。

離職率を下げる福利厚生サービス

従業員の離職を防止するために福利厚生を導入するのなら、従業員の希望を叶える福利厚生や雇用形態や勤務時間、勤務場所に関わらず、全員が恩恵を受けられる福利厚生を設けることが大切です。特に従業員同士がお互いを判別できる中小企業などでは、誰でも公平に利用できる福利厚生サービスを導入しましょう。

2015年にマンパワーグループが行った福利厚生についての調査では「実際にあってよかった会社の福利厚生」の第1位が「食堂・昼食補助」という結果でした。続いて、「余暇施設、宿泊施設・レジャー施設などの割引制度」、そのあとに「財形貯蓄制度」「人間ドックなど法定外の健康診断」が僅差で続きます。このアンケートで評価が高い項目に当てはまり、中小企業で取り入れやすい福利厚生サービスを紹介します。

食堂・昼食補助|チケットレストラン

従業員にさまざまな働き方を認めている企業や、従業員や部署によって勤務時間や勤務場所にバラツキがある企業は、全従業員にとっての使い勝手の良さを重要視しているものです。そのような企業におすすめなのが、エデンレッドジャパンの「チケットレストラン」です。「チケットレストラン」は電子カード配布型の法定外福利厚生食事補助サービスです。全国7万店以上の飲食店・コンビニエンスストアで利用できます。

出社する従業員はもちろん、リモートワークやワーケーション、交代制シフトや出張などさまざまなスタイルで働く全国の従業員が利用できるため、平等で使い勝手が良いサービスだと好評を得ています。勤務に関わる食事であれば、昼食だけでなく、間食・夕食など、思い思いの時間に好きな店舗で利用できる点も自由度が高く、また導入にコストがかからないため従業員にも企業にもメリットが高いです。資料請求はこちらから

余暇施設、宿泊施設・レジャー施設などの割引制度|ベネフィット・ステーション

株式会社ベネフィット・ワンの「ベネフィット・ステーション」は、加入企業の従業員が映画やショッピング、観光、旅行など全国各地140万件以上の余暇施設の割引優待を受けられる総合福利厚生サービスです。業界トップシェアを誇るサービスで導入企業法人は、16,000社を超えています。

ベネフィット・ステーションは、レジャー施設などでの利用が知られていますが、フィットネス施設や介護サービスの利用割引、従業員教育の面にも力を入れています。人事や労務は、従業員一人ひとりのベネフィットステーション利用頻度も管理できるシステムになっており、従業員それぞれがエンゲージメントや自己啓発にどれだけ注力しているかも把握できます。

参考:https://bs.benefit-one.co.jp/bs/pages/bs/top/top.faces

余暇施設、宿泊施設・レジャー施設などの割引制度/人間ドックなど法定外の健康診断|ライフサポート倶楽部

リソルライフサポート株式会社が提供する「ライフサポート倶楽部」は、健康支援福利厚生サービスに力を入れる、総合福利厚生代行サービスです。「従業員一人ひとりが、ライフイベントを経ても離職することなく仕事とプライベートの調和を図りながら定年まで元気に働き続けられる従業員を増やすこと」に重点を置いたサービス内容が人気の理由です。

ライフイベントや心身の健康不調からの職場への復帰を担うサービスや、提携する病院での人間ドックを低料金で受けられるコースなどもあります。福利厚生サービスで従業員の健康づくりや管理の一端を担えれば、企業・従業員の双方にとってメリットが大きく、企業へのエンゲージメントにもつながります。

またライフサポート倶楽部は、特に女性活躍支援に注力しており、出産・育児・介護にまつわるサービスを広く提供しています。保養やワーケーションに利用できる施設利用にまつわるサービスもあり、日々の健康管理や息抜きだけでなく、リフレッシュもサポートしています。

参考:https://www.fukuri-resol.jp/

チケットレストラン導入により離職率を下げた中小企業の成功例

株式会社エデンレッドのチケットレストランを導入する中小企業からは、実際に離職防止に役立ったという声もたくさん寄せられています。どのような成功例があるのか、導入事例から2社紹介します。

M’sファーマ株式会社

大阪府南部に特化して調剤薬局を経営している、M’sファーマ株式会社(以下、 M’sファーマ)では、人材の定着率に頭を悩ませていました。国家資格である薬剤師は、全国のどのような地域でも需要が高い職業であることから離職率が高いという側面があったのです。

特に M’sファーマの店舗は、展開エリアが交通機関の整っていない地域が多く、採用に影響がありました。すでにホテルの宿泊費補助といった福利厚生を導入していましたが、離職防止や採用に効果のある食の福利厚生サービスとしてチケットレストランを導入しました。

チケットレストランは、調剤薬局の業界で導入する企業を聞いたことがなくインパクトがあると感じたこと、大手のコンビニエンスストアで使えるので、勤務地や居住地による不公平感が生じにくいと感じたことなど、本部は管理が容易で、スタッフ間のコミュニケーションにも役立っているそうです。結果として、薬剤師の離職率が大幅に低下し、採用と定着率の両面で高い効果を実感しているそうです。

参考:https://crayon-p.com/company/

導入事例はこちら

チケットレストラン|ドリームビジョン株式会社

ドリームビジョン株式会社(以下、ドリームビジョン)は「全社員の幸福の追求」をビジョンに掲げる、ITソリューション企業です。新規採用と離職防止にもつながる福利厚生を探す中でコロナ禍を経験し、社員の健康面を食からサポートしたいと考えたそうです。

ドリームビジョンの主要事業であるシステムソリューション事業の従業員の多くがパートナー企業常駐のエンジニアです。こうした本社以外の場所で働く従業員でも利用できる食事補助の福利厚生サービスを必要としていました。本社勤務とパートナー企業常駐の従業員との間に福利厚生面で格差や不公平感が出て離職につながるのは避けたかったからです。

チケットレストラン導入により、パートナー企業への派遣やリモートといった働き方をする従業員にも時と場所を選ばずに、食事で直接的な健康サポートができるようになりました。チケットレストラン導入が一つのきっかけとなり、福利厚生に力を入れている企業として、ハタラクエール2022「優良福利厚生法人」の受賞にもつながり、従業員のエンゲージメント向上や採用活動にも反響があったと感じているそうです

参考:https://www.dream-v.co.jp/

導入事例はこちら

中小企業も福利厚生を充実させ離職率引き下げを図ろう

中小企業が、自社の離職率を下げるための行動に出ることは、自社の存続や既存の従業員を守るためにも重要な施策とされています。大幅な制度の変更や配置換えなどが難しい場合は、福利厚生サービスを利用して、従業員の待遇を改善するのも一つの手です。

公平で使い勝手がよく、導入が簡単な福利厚生サービスといえば「チケットレストラン」です。中小企業にこそ享受できるメリットが多いと好評を得ています。まずは資料請求をし、ほかの福利厚生サービスと比較してみましょう。資料請求はこちらから

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